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祖父を思い出す

 3月に新学習指導要領が告示されてからは,その移行措置が自分の担当する教材にどのように関わってくるのかを調べることに追われていました。私は,学習指導要領が改訂されるということに初めて向き合うため,説明のセミナーもすごく緊張して出かけています。 
 この仕事に就いて2年目ですが,入社するまでは学習指導要領,ましてや移行措置など,日常で口にすることのない言葉でした。今,日に何度もこういった言葉を使っていると,時折,教師だった祖父のことを思い出します。5年前に亡くなった祖父は,中学校の国語の教師でした。子ども好きの祖父で,退職してからも近所の小さな図書館を手伝い,地域の子どもたちに接していました。私は生前の祖父に,その教師生活について尋ねたことがほとんどありません。それが今,とても心残りに思えてならないのです。幼少のころ,私はいわゆる「おじいちゃん子」で,祖父に遊んでもらうことが何よりも大好きでした。しかし,成長するにつれて私の方から離れていき,大人になり,昔のように楽しく語らうことも少なくなったまま,永遠の別れとなってしまいました。
 現在の私は,テストや休み帳の編集委員会で学校の先生と話をしたり,学習指導要領について学んだりしています。学校や勉強について考えることが日常になった今,祖父が教師だったころの話が聞きたい。そう思えてなりません。
 行事の準備は大変だった? 昔はどうやってテストを作っていたの? 生徒とどんなことを話した? そのころの学習指導要領は? どんなことが楽しかった?
 今となっては遅いのですが,この仕事をするようになって,祖父が歩んできた道がほんの少しだけ見えたような気がしています。

 さて,8月に入ったばかりですが,秋になれば,諸々の編集作業が本格化して一層忙しくなります。体調管理をしっかりして取り組んでいきたいと思います。

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