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近頃,AIと感情に関わる話をよく聞く。
様々なところでヒトの感情を理解するとか,はては空気を読むとか,
そんな研究に一生懸命な人たちがいるようだ。
ヒトの感情とか倫理観は様々で,誠に複雑なものだ。
一様にはかることなどできない。
(だから,教科書が使われるようになった今も「道徳」の教科化は,しっくりこない。)
ビックデータも言葉のとおり,データにすぎない。
少し前にマイクロソフトのAI「Tay」がヒトラーを賛美するなどして実験が中止されたという。
でも,AIと感情に関わる実験がやむ気配はない。
いったい何がしたいのだろうと思う。
AIが人の感情を解するようになったら,より便利な道具? になると思っているのだろうか。

こんな話を聞くと思いだすSF作品がいくつかある。
光瀬 龍原作,竹宮恵子の「アンドロメダ・ストーリーズ」もその一つ。
「すべての人間の理想郷建設」を科学者にプログラムされたマザーマシーンが
忠実にその使命を果たすことにより,全宇宙が破壊されていく,うんと簡単に言うとそんな話だ。
マザーマシーンは,理想郷を作るべく惑星を機械化し,人は安全で快適な仮想社会に暮らしている。
一つの惑星で使命を終えたマザーマシーンは,次の惑星にわたり,つぎつぎに理想郷を作ろうとする。
AIの恩恵を享受する惑星もあるが,戦う惑星も,支配を嫌い自爆する惑星もある。
そして,人が住む多くの惑星が消えていく。

AIの判断の危うさを人は以前から感じていたのではないだろうか。
だからそんな世界を危惧した作品が生まれたのだと思う。
人の感情が一様でないように,AIとだってすべてイコールになるなんてありえない。
傾向をつかむといっても,その傾向だってどうなのだか。
科学は,その結果が予想できない。
人に多くの恩恵をもたらすのか,大きな脅威となるのか。
AIが(ヒトのような)感情をもつことは,恩恵なのか,脅威なのか。

何度か引用した信教出版の理科担当の言葉がまた浮かんだ。
“科学は,生活を豊かにする手段に過ぎない”
AIの進化も手段の内であってほしい。

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