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理科の先生

小学生のとき,伊藤先生という理科専科の先生がいらっしゃった。
伊藤先生は担任の先生ではなかったが,私の不思議に何度も答えてくださった。

志賀高原で見つけた薄紫の花。
ちぢれた花びらがフリルのように美しくはかなげで,名前を知りたいと思い図鑑を見たがわからず,
スケッチした絵を持って思い切って伊藤先生にたずねたのが最初だったと思う。
伊藤先生は,“マツムシソウ”という名であること,草花に興味をもったことをほめ,
これからもスケッチを続けましょうと書いたメモをくださった。
その後,ザゼンソウやら“ヘンなもの”に出合うたびに先生のところに持っていったように思う。

小学校5,6年ぐらいのとき,お祭りにカルメ焼きの店がきたことがあった。
家が商店街にあったので,近所にいろんな出店が軒を連ねていたが,
おじいさんが小さなフライパンにザラメと水を入れ,割り箸でかき混ぜると,
見る見るうちにプーとふくれ,香ばしいカルメ焼きができる様子にいたく興味をもった私は,
その出店に何度も通い,飽きずにそれを見ていたものだ。
そのうち自分でもそれをやってみたくなり,石油ストーブの上におもちゃのフライパンをのせ,
砂糖と水を入れ,割り箸でぐるぐるかき混ぜたがまったくふくれず,
とうとう砂糖水は黒焦げになり,母に随分怒られた。
学校でその話をすると,
伊藤先生は割り箸の先に何かついていたんじゃないかなとおっしゃってニコニコしていたけど,
伊藤先生が転勤されたか,私が卒業したのか,カルメ焼きの話はそれっきりになってしまった。   
だけど,こんなやり取りをとおしてか,いつの間にか,理科はちょっと好きな教科になっていた。

その後,伊藤先生にお会いすることはなかったが,
先日,信濃教育会の理科教科書に関する古い資料を読んでいたら,
まさに私が小学生だったころの信教理科教科書の編集委員に伊藤先生のお名前を見つけた。
出版部では,平成23年度教科書の制作がようやく一段落したが,
委員の先生方は指導書の執筆で相変わらずお忙しい毎日が続いている。
小学生のころ,あたりまえといえばあたりまえだけど,
伊藤先生を見ていて,そんなことは考えたこともなかった。
でも,こうやって信教教科書は歴史をつむいできたのだと,
古い名簿の先生の名前を見ながら思った。
来年度,指導書の原稿が入稿したら今度は出版部が大車輪である。
先生方の熱意まで形にしたいと思う。

“社団法人信濃教育会出版部では,意欲あふれる人材を募集しています。”

ホームページの求人情報をUPしました。
社団法人信濃教育会出版部は,どんな組織なのか,
どんな仕事をしているのかは,本家ホームページを見てください。
また,どんな職場なのか,どんな交流があるのか,どんな一年なのかなどは,
このブログが参考になると思います。

多分,2月の後半だったと思います。卒業を待たずに出社するように言われ,
おそるおそる訪れた出版部で最初に取り組んだのは,「信濃文庫」の校正でした。
校正記号の一覧を渡され,あせったのを覚えています。
それから,長野県で育った人なら多分だれでも知っている「夏・冬休み」をはじめ,
さまざまな学習参考書,書籍を担当してきました。
仕事を通じて,多くのことを学び,多くの人と出会ってきました。

入社当時はまだ活版の時代でしたが,現在はすっかり様変わりして,
編集者がパソコンを駆使してDTPに取り組むこともあります。
また,制作するものも今や紙ベースのものだけではありません。
今後,方法や形はどんどん変化していくことでしょう。
しかし,
執筆者や,イラストレーター,デザイナーなど,
関連のさまざまな分野の人と共鳴しあって一つのものを作り上げる高揚感,
同じ原稿でも担当ならではの個性がでるおもしろさ,
そんなものは変わらないと思います。


でも,最後に一言。
現在わが出版部は,約10年に一度の忙しさの真っ最中です。
編集・出版の経験者の方は,その能力を十二分に発揮してもらわなければなりません。
新人の方は,学びながら成果をあげていかなくてはなりません。
体力的にも時間的にもハードな仕事だと思います。
でも,自分ならではの本(学習書であれ,単行本であれ)が工場から届いた瞬間の
ワクワク,ドキドキする,大きな喜びは保証します。

編集・出版に興味のある方,お待ちしています。

みなさん,先週末の衆議院選挙,行きましたか?
民主党の圧勝ということで,これからどんな変化が起きていくのでしょうか。

公約の中で,大きく取り上げられているものの一つに
月額2万6千円の子ども手当てがありますが,これってどうなんでしょう。
本当に,子どものために使われるのかな,などと心配になってしまいます。
街頭インタビューでは,一様にありがたいと言っていましたけど,
具体的に何に使うと話してくれた人は,一人も見ませんでした。
また,ないよりあったほうがいいとも思いますが,
この金額で,子育てはどのくらい楽になるんでしょうか。
個人的には,もっと確実で,有効な方法があるのではないかと思うのですが。
自民党の定額給付金もそうですが,現ナマ攻撃というのがいかにも政治家らしいです。

もう一つ,高校の実質無償化と大学奨学金の大幅拡充。
つい先日,親の年収が子どもの学力を左右するという報道がされたばかりですが,
経済的な理由で学びたくても学べない子どもたちに学びの場を保障するということで,
まことによいことだと思います。

TVで時折目にする発展途上国の子どもたちは,学べるということが本当にうれしそうです。
学校に行きたいと思い,目を輝かせて学ぶようすを見るにつけ,
日本の教育の現状が心配になります。
学べることが当たり前になってしまうと,
そのありがたさがわからなくなってしまうのかもしれません。
私自身,学びの場である学校を卒業し,社会人になってから
あれもこれも学べる場にいたのに,と後悔しました。

目の前の,移行措置対応,23年度対応に始終する毎日ですが,
学ぶことが楽しいと思えるような教材を作りたいと改めて思いました。

さくらんぼ

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山形,天童市のさくらんぼハウスへ行ってきた。
ネットをくぐると,つややかなさくらんぼがいっぱい!
佐藤錦と,それよりやや大きめでしっかりした歯ごたえの紅秀峰。
「せっかくだから,いっぱい食べてください。」
と言っていただき,宝石のような大粒に手を伸ばす。
甘い! みずみずしい甘さにびっくり。
スーパーで買うさくらんぼとぜんぜん違う。

見るとネットで囲まれたハウスの中に鳥がいる。
鳥たちもなかなか賢く,風でネットが舞い上がると,
その隙間からハウスに侵入するそうだ。ただそこは鳥知恵?
入る知恵はあっても,出るという行為は思いつかないらしい。
そこのハウスの方はその日から1週間,やっと休みが取れたとのこと。
その休みを利用し,1週間ほどの収穫の最盛期は,親戚,ご近所総出で作業するそうだ。
ところで,さくらんぼといえば山形だが,
近頃は,全国一の地位が,福島県に脅かされているという。
福島のほうが平坦地が多く,栽培数がどんどん増えているかららしい。
さくらんぼをつまみながら,いろんな話を伺った。

弊社発行書籍に「高等学校農業学習書・果樹」があるが,
長野県の代表的な果樹である,リンゴ,ナシ,モモ,ブドウの各論から構成されており,
残念ながら,さくらんぼは取り上げられていない。
農業高校で使用するので,かなり専門的な内容であるが,
小中学校の活動や,一般の愛好家にも活用していただけるように
わかりやすい記述を心がけている。

たぶん,「高等学校農業学習書・果樹」記述の行間にも,
さくらんぼをいただきながら伺ったようなさまざまなエピソードが隠れているのだろう。
そんなヒトの暮らしのあれやこれやと偉大な自然の力が,あの美しい一粒を生み出しているのだ。
(山形のさくらんぼ,お入用な方はお知らせください。さくらんぼハウス,ご紹介します。)

日々の仕事の中で

「本ができるまで」にはさまざまな人たちがかかわっている。
少し前まで,かかわる人たちの守備範囲はかなり明確だった。
しかし,パソコンが普及してくる中で,
特に紙面の構成・制作という部分で,
その境界線が非常にあいまいになってきた。
パソコンを使い,何らかのソフトを使いこなせれば,
それらしい紙面はだれにでも作れてしまうのかも知れない。

たとえば,
デザイナーは,紙面を構成する文字や写真の位置はもちろん,
線一本,色1色,何回も試行錯誤し,最良と思うものを提示してくれる。
もちろん,こちらの意図するものと異なるときもあるが,
再度説明し,知恵を出し合いながらよりよいものに仕上げていく。
こんなことを繰り返しながら,
信教のものは野暮ったい,中央のものと比べると見劣りする
という評判を,少しずつ払拭しつつあるのだと思う。

こんな時代だからこそ,一味もふた味も違う提案のできる編集者,
その言葉を信頼してもらえる編集者として,さらに力を蓄えていこう。

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