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情報は足りているか

 戦国時代を舞台にした歴史小説を好きになるなんて,思ってもみないことでした。
 人物関係も地理も事件もよくわからず,途中で挫折するに決まってる。そう決めつけていたので,手に取ることもしませんでした。
 
 心境の変化は昨年の秋ごろ。調べ物をしていて,たまたま戦国時代のお城や合戦,武将について詳しく書かれた本を2,3冊読んだことがきっかけでした。そのあと,ほんの気まぐれで,歴史小説に手を伸ばしてみました。すると
 
「あれ? なんとかわかる……。」
 
 長編で時間はかかりましたが,最後まで挫折することなく,しかも夢中になって読んでしまいました。「歴史小説=私にはムリ」と決めつけるほどハードルが高かったのに,とにかく一冊読み切れたことが,自分にとっては新鮮な驚きでした。
 
 なぜ「ハードル」を越えられたのかと考えると,下地となる情報が少しだけ増えていたからではないかと思います。それまでの私は,教科書に出てくることを知っている程度。けれど,先に戦国時代に関する本を数冊でも読み,武将や合戦やお城,当時の勢力関係などにほんの少しだけ詳しくなったおかげで,読むことに耐えることができたのです。
 
 それからは,自分でも信じられないくらい興味がわいてきました。
「同じ武将でも合戦でも,作家さんの数だけ表現の仕方があるんだなぁ!」
「関ケ原の戦いのシーンって,布陣が絵でわかる資料を手元に置いて読むと,よくわかる!」
「物語の中で××という武将が,あんなふうに考えて失敗して後悔していたな……これはいつの世にもあてはまりそうだから,自分も気をつけよう。」 
 
 ささいなことですが,これらを通し,「自分は〇〇には全く興味がない」と決めつけるのはまだまだ早いと思いました。また,なにか問題にぶつかったとき,それを解決できないのは,もしかしたら下地となる情報や知識が足りていないからではないかと立ち止まって考えてみようと思いました。
 
 さて,10連休となったゴールデンウィークも終わり,いよいよ今年度の業務が本格化していきます。体調とスケジュールの管理に気をつけ,乗り切っていきたいと思います。

 春休みの学習帳「春休み1〜6年」とともに,今年は新たに「春休み 3〜6年のまとめ」が発売になりました。それぞれ次のような特長があります。

「春休み1〜6年」
○年度末の解放感あふれる休みも,規則正しい学習習慣を維持できます。
○国語・算数中心の基本問題が充実しています。
(3年生以上は理科・社会も掲載しています。今年から5・6年には英語のページも入りました。)
商品ページhttp://www.shinkyo-pub.or.jp/text/tc0010.html

「(春休み) 3〜6年のまとめ」
○上記の「春休み」の内容に,国語・算数のドリル問題が加わり,充実の問題量となっています。
○3学期から春休みにかけて,じっくりと学年の総まとめを行いたいときにおすすめです。
 商品ページhttp://www.shinkyo-pub.or.jp/text/tc0027.html

 各学校にチラシと見本をお配りしています。ご覧いただき,ぜひご検討ください。

 なお,弊社は12月29日(土)〜1月6日(日)まで,年末年始休業となります。寒い日が続きますが,お体を大切にお過ごしください。
 本年も大変お世話になりました。皆様,よいお年をお迎えください。

『感性発揮の時代』

 中川弘泰著『感性発揮の時代』が,あと少しで発行のはこびとなっています。
 皆さんは,「感性」とは何だと思いますか。絶対にこれだ,と定義づけられるものではないと思いますが,ある辞書には,「何かを感じ取る力」と書かれていました。自然から何かを感じたり,人から何かを感じたり――そういう心のはたらき,感受性を磨いていくことが,自分も相手も大切にできる生き方につながるのではないかと思います。
 この本は,感性を発揮し,人々がともによりよく生きることについて書かれています。

 いじめや児童虐待が後を絶たない現代において,大人も子どもも心に問題を抱えている。それを解決するには,学校,家庭,地域が力を合わせなくてはならない。そこでは,心の豊かさを生み出す源・感性が重要である。

 人の心に感性を育み,豊かに生きるとは何なのか。長年教師をされ,長野県下の小中学校の校長も務められた中川先生が,前作の『感性を育てる教育―いじめ根絶のために−』に引き続き,実体験を踏まえて描いています。
 ぜひご期待ください。

平成30年9月7日発行,ご注文はしんきょうネットまでお願いします。

夏に向けて

 大型連休に高遠に出向いた際,昼に小さな蕎麦屋に入りました。家族連れやツーリング中の人たちが続々と入店し,せまい店内はたちまち満席に。店に入れず,店主に「30分後くらいにまた来てください。」と言われてしまう人たちもいました。
(今が,かきいれ時なんだろうな。)
 ふと店内を見やると,天井近くに据え付けられた台座の上に,金色の招き猫がひとつ,ちょこなんとのっています。店内の照明が暗かったので,目立つ色の招き猫はひときわ存在感を放っていました。
 ふだんから私は,招き猫とか,案山子とか,てるてる坊主といった,民俗的なものに心惹かれることが多いです。招き猫を置いたからといって,必ず商売繁盛するわけじゃない。案山子を立てても,天災や病害虫から稲が守られるわけじゃない。てるてる坊主を作っても,晴れる保証はありません。それでも人は,ささやかな祈りをこめて,そういうものを作らずにはいられない。そこが好きです。そしてたまに,招き猫たちはどうやって期待に応えようとするだろう? と考えたりするのです。
 案山子なら,私たちが見ていないところで,稲を守るために戦っているかもしれない。てるてる坊主なら,雨が止むように,かみなり様に交渉しに行くかもしれない。この蕎麦屋の招き猫だって,「ゴールデンウィークが終わったら,客足が遠のくだろうな……どうしようかな」と,こちらを見下ろしながら思案しているかもしれません。
 そんなことを空想しているうちに,おいしいお蕎麦が運ばれてきたのでした。

 さて,大型連休が終わり,季節は夏に向かいます。長野県の先生方により編集された,夏休みの学習帳,「平成30年度版 夏休み」が,もうじき完成です。新学習指導要領の移行措置に対応した内容となっております。また,もっと問題がほしいというご要望にお応えし,3〜6年はページ数を増量しました。
 夏休みまでに学習した内容をしっかり復習でき,県下で定番の夏休み帳,ぜひ今年度も御採択ください。

頭が慣れてくる?

 現在,私は長野県読書感想文コンクールの金賞作品集『ひろがる読書』の校正を行っています。それを受けて,今回は,最近私が読書をしていて気づいたことを話したいと思います。
 以前このブログで,自分は小説を書くのが好きだと書いたことがありました。それで次に書こうとしている話を考えていて,
「こういう内容なら…舞台は江戸時代の農村かな……でも何も知識がないな」
 ということで,図書館に資料を探しにいきました。しかし,そういう本は読んで楽しいというものではないので,すぐに嫌になってしまい,読み進められません。
「まいったなぁ…でも,様子がわからないと書けないぞ」
 この時点で,そもそも自分は江戸時代の農村の何を知りたいのかすらわかっていません。
 それでもなんとか頑張って,すごく時間をかけて無理やり一冊読み切りました。そして,次は子ども向けの民話を読み,また資料を探して読みました。
 四冊目の関連書籍を読み終えたあたりで,ふと気づいたことがありました。
「あれ……なんか,あんまり嫌にならずに読めるようになってきた」
 頭が,そのジャンルの話題に慣れてきたのでしょうか。
「あれ,この本のこの内容,ほかの本でも述べられていた気がする。重要なことなのかな」
 そして次に調べたいことがわかってきました。
 流れはこんな感じです。
 最初に頑張って読んだ本というのが,お百姓さんたちの水資源抗争についての本でした。
「新田開発についてすごく言及している……じゃあ,時代は具体的に,江戸時代の新田開発がさかんに行われていた頃にしよう」
→江戸の農村について調べよう→新田開発について調べよう→当時の農業のことも調べないと→農民の暮らしを調べないと→主人公は子どもだから,農民の子どもの暮らしを調べないと……。
 なんとなく,本を探すときのキーワードが浮かんでくるようになり,必要な資料も見つけやすくなりました。「頭が慣れてくる」と書きましたが,頭の中で知識がつながってきて飲み込みやすくなるのかもしれません。それが自分にとっては驚きだったので,新しい発見をしたなどと一人で喜んでいた今日この頃でした。

 さて,最初に述べた『ひろがる読書』も校了日が迫り,平成30年度版の夏休み帳・冬休み帳に関する作業にも追われています。今朝のニュースでインフルエンザが猛威をふるっていると報じられていたので,健康に気をつけて乗り切りたいと思います。

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