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スウェーデンソーシャルワーカー倫理綱領
“Yrkesetiska riktlinjer för socionomer” :SSR,1997
本稿はスウェーデン学術協会SSRが1997年に作成したソーシャルワーカー倫理綱領である“Yrkesetiska riktlinjer för socionomer”と英語版である“Sweden Professional ethical guidelines for social work”の翻訳である。
『スウェーデンソーシャルワーカー倫理綱領』
専門性と人柄
1.専門職としてのソーシャルワーカーは、民主主義、豊かな人間性と同時に、科学と実証された経験をも とに、人権の擁護と公共の福祉の発展に寄与する。
2.専門職としてのソーシャルワーカーは、仕事中においても、プライベートな時間においても、各個人の 人間としての同等の価値に配慮を示す必要がある。
3.専門職としてのソーシャルワーカーは、社会的弱者の状態にある個人や集団に対して、専門職としての 固有の責任を有している。
4.専門職としてのソーシャルワーカーは、自らの能力の限界を意識しながら、責任ある態度で専門的な立 場を活用しなければならない。
5.専門職としてのソーシャルワーカーは、自らの職業的能力の成長、倫理意識および道徳の成熟に努力し なければならない。
クライエント
6.専門職としてのソーシャルワーカーは、クライエントの人間としての尊厳に配慮し、他者の権利を損わ ない限り、自己決定の促進に努めなければならない。
7.クライエントの処遇は、尊敬と信頼関係の構築の上に実施される。処遇は、協力と相互理解に基づいて 実施される。
8.専門職としてのソーシャルワーカーは、クライエントの権利、責任、義務に配慮し、最善の解決のため に努力しなければならない。
9.守秘義務を伴う情報、細心の注意を払うべき情報については、守秘義務に関する法律や規定に従い、慎 重に取り扱わなければならない。
10.専門職としてのソーシャルワーカーは、クライエントの依存心を助長しないよう努めなければならな い。
同僚と職場
11.専門職としてのソーシャルワーカーは、所属組織の基本理念を理解し、それを遵守しなければならな い。
12.専門職としてのソーシャルワーカーは、職場内でふさわしい職責を果たすことははもちろん、同僚お よびあらゆる地位の従事者に対して、忠誠と尊重を持ちつづけなければならない。
13.専門職としてのソーシャルワーカーは、仕事の方法、同僚、クライエントの違反を正す行為が求めら れる。この必要条件は他の忠誠を求める要求に優先する。
社会
14.専門職としてのソーシャルワーカーは、基本的人権を侵害する場合を除いて、法律の規定と調和をも って働かなければならない。
15.専門職としてのソーシャルワーカーは、ソーシャルワークに対する人々の信頼とソーシャルワーカー の専門的能力の向上に努めなければならない。また、専門職の遂行に対する批判を受け入れるよう自ら を開示する。
※スウェーデン・ソーシャルワーカー連盟(Sveriges Socionomers Riksförbund略称 SSR)は1958年創設。当初は、 ソーシャルワーカーという単一職種のみの団体であった。その後の発展と共に、関連する他の職種も含む組織として拡大を辿った。現在では、SSRの原義は無視して、組織の正式名称として「学術団体SSR」(Akademikerförbundet SSR)と名のるにいたっている。
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