メンタルヘルス

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拘禁症状 2

 先日、新聞でも小さく報道された話題で、ニュージランドの青年が日本の精神病院で身体拘束で死亡したという事件があり、NHKのハートネットTVでも取り上げられていました。

 TVでわずか10日間の身体拘束で死亡した事、非常に若い二十代の男性であることを知りました。TVで日本の精神医療での身体拘束の多さと、拘束している時間が非常に長く、それも数カ月単位、最も長い場合は年単位にもなる話がありました。拘束する患者の数が急増しており、非常に問題であると。

 この話は裏があって、精神病の患者は地域に戻す活動もあり、長期にわたる入院は非難されるようになってきており、精神病院が経営問題として認知症の高齢者を積極的に引き受ける、入院することがあります。

 元々、我が国の精神病院は、治療という側面よりは収容が社会的に期待されたところもあって、少人数の医療スタッフでも経営できる、極めて経営的に旨みのあるものであったことから、医療とは無関係の事業家がこの分野に参入し、金儲けを主力とした経営が広く行われてきた経緯があり、それを統制しなかった厚生省も問題が大きいです。

 こういう金儲けしか考えていない精神病院が高齢者を引き受けた事で、介護者の手数を煩わすような患者に対して簡単に身体拘束を行う傾向があると言われています。それが身体拘束を急増させる要因であり、それが長期化するものになっていることです。

 拘禁症状以上に身体拘束は肉体的精神的に人間存在を脅かし尊厳を喪うものになります。何しろトイレに行くどころかベッドでおむつに出す以外にないのですから、苦痛であり屈辱であり、諦め垂れ流すしかないというのは意思を奪うことに繋がります。認知症は一挙に進み、ほぼ痴呆状態になると言われます。

 メンタルヘルスの分野における商業主義の危険性は、非常に高く、統制を強めていくしか方法はありません。商業主義が虐待なども生む温床である事を思えば、なおさらです。

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拘禁症状

 拘禁症状はネットで検索すると、刑務所に収容されることで起きる仮精神病症状の事を意味するようです。また、身体拘束での最近の話題は高齢者に対するものが多いようです。

 この間、NHKのハートネットTVで知的障害者の収容施設について、その実情を放映していましたが、大規模施設での収容は減り、地域に戻すという形で変容して行く中で、大規模施設に取り残された障害者たちの姿を映していました。
 見られた方は多くはないと思いますが、なかなか凄みのある映像でした。何十年もそこで過ごしてきて、高齢化し、多分、そこで死を迎えることになる可能性の高い人々でしたが、その姿は知的障害という側面よりも、拘禁症状という側面方が強いように感じました。

 施設は立派であり、非常に広大な敷地の中、自然に恵まれた環境にありながら、そこから出られないという環境が生む何かなのでしょう。感情が鈍麻し、強制された中でしか生きられない世界は独特のものなのでしょう。
 ここは知的障害者施設ですが、精神障害者施設でもほぼ同じ姿がある、あるいはあったのではないかと思うのです。というのもかつての精神病に関する本を読むと、精神病院に訪れると、病者との間に言葉では現わせられない隔絶したものを感じさせられると書いてあるからです。

 今、かつて精神分裂病、今では統合失調症と呼ばれる人々と会っていると、隔絶するというものは何も感じられない。多分、隔絶するという感覚は拘禁症状なのではないかと思えてならないのです。拘禁とは何なのか、単に閉じ込める、自由を制限するというだけではない、動物としての人間の何かを破壊する何かなのかもしれません。

 身体拘束の話までたどりつけなかったので、それは次回に。

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今を語る事

 皆さんは年寄りは昔の話ばかりをしゃべっていると思っているかもしれませんが、これが意外に無いものです。多分、頻度からすると若い人より少ないのではないかと。

 そんなことはないと思うかもしれませんが、若い人、例えば二十代の人は子供の頃の話やら、十代の終わりくらいに流行したゲームとか、以前のスマホのアプリなどの話を相当に頻繁にしています。
 ところが年寄りは、そんな近い昔の話はできない。するとなると、自分らが子供の頃の話、それこそ半世紀以上昔の話ならできるのですが、それ以外はできないという特質があり、そのことで周りの年寄り連中の共感を得ても、長続きできない。若者のように盛り上がれない。

 そんな訳で、我々年寄りの話題となると、大体が天気の話、身体やら、食い物、孫の話に終始することになります。後は最近起きた衝撃的な事件とか、旅行に行った話とか、ボランティアがらみで運営に係わるようなものとか、周辺の植物の話とか、まぁ、こんな話ばかりです。

 これが心を病む人達となると、この今現在の話が微妙に違う。一番無難な天気の話も、こちらが暑いとか、ムシムシするとか、言えば反応する人はそれなりにいますが、自分から話せる人はそう多くはない。まぁ、元から自分から話しかけると言う人は稀であることもあるのですが・・。

 独り言のように話す内容も、今現在を語る要素がほとんどない。あるとすれば家族や作業所でのトラブルくらいなもので、社会的な話題は非常に小さい。これは関心が全くないということではなく、話題にすることを恐れているような雰囲気があります。
 音楽にしても、TVなどのアイドルにしても、二十年くらい古い。現在進行形なんてものは、まず出て来ない。発病した時から時間が止まっているのかと思っていたのですが、必ずしも、そうとは言い難い。

 これは何なのかがずっと疑問なのですが、よく分からない。ある意味、恐れているのかなと思うところもあります。彼らの目には何が見えているのだろうか、何を恐れているのだろうか。
 これ以上、医師などの医療機関や家族、福祉関係施設に侵入される、かき乱されることを恐れているのかもしれないし、病への恐れなのかもしれない。そういう何かと戦っている証拠なのか、そうでないのか、よく分からない。
 彼らの中に入って行く方法にも、ある種の疑惑、何か違うと感じる。

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死にたいと語る事

 NHK教育のハートネットTVの再放送を見ていたら、8月31日の放送だったらしく、子供たちの「死にたい」というメッセージについての特集をやっておりました。

 三人ほどの若い子たちのメッセージが紹介されていたのですが、それほどの切迫感のあるメッセージではありませんでした。TVですし、予め一月は間があいている話ですから、当然過ぎる選択なのでしょう。

 何となく学校に行きたくないが高じて死にたいという話やら、虐めの当事者でも無く、近くの傍観者でありながら、止めもしないし、煽りもしないながらこんな世の中嫌だな・・、もう一人は成績不振から高校を中退して人生に絶望している話とか、そんなものであったようです。

 お爺さんである私から見ると、昔と何も変わらないことにある意味では驚きます。こんなことは特別珍しくも何ともない。死にたいという感情も、ごく普通にあったものです。それがこういう形でマスゴミに取り上げられ、社会問題化して行くのは、何なのだろうかと、私なんかは考えてしまいます。

 昔の子は強かったからとか、子供が沢山いて、子供は子供なりの世界があったとか、今のようにギスギスしていなかったとか、余裕があったとか、他に選択肢が沢山あったから、そんなことを言う積りはありません。

 むしろ子供たちが死に惹きつかれて行くところが、今という時代に特徴的であるように感じます。死をテーマとして浮かび上がらせ、その方向に組み立ていく。関心がそこに向いている。これを自殺という形ではなく逆転する様な価値観が存在しないのでしょう。
 かつてのように人として立派に生きる事、社会のために自身を奉げるような生き方が消失している事が大きいのでしょう。

 福祉の現場では、人に感謝される仕事をしたい、困っている人、苦しんでいる人を助けたいなどの理由を若い人が言う場合が少なくありません。ある種の違和感を感じてしまう事が多く、そんな綺麗事なんかと思ってしまうのですが、これらも何か共通するものがあるのかもしれないと思ったりします。

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病気の分類

 心の病への関心が高まる傾向が強くあり、それぞれの症状を分類し、個別の病への解明、中でも薬の開発にしのぎを削っている感じが強くします。

 統合失調症、躁鬱病という二大分類以外に、最近のはやりの発達障害やら、人格障害、依存症などが並び、より広範囲に広がっている実情があります。
 かつてのように頭がおかしいというレベルをはるかに超えたところにまで病の範囲は膨れ上がっており、かつての健常者でちょっと変わった人も、精神病に分類されるような勢いです。

 こういう細かい分類というのが、どういう意味を持つのかと言えば、治療における、特に薬の投与において重要な役割を果たしているのでしょう。
 しかし寛解期とされる状況、これは十年も二十年も続き、何時治ったのか分からないようなものですが、診断の分類がどれだけの意味を有しているのかが、よく分からなくなります。

 ちょっと変だと、すぐ気づけるレベルから、どう見ても、ごく普通にしか見えないレベルもあります。話をしても、ごく普通は、健常者と何も変わらない。本当に心を病む人なのか、たまたま見学に来た人なのか、分からないのですが、それでも大抵の場合、心を病む人なのです。

 どこにどんな症状が出るのだろうか、もはやそんな症状が出る人ではないのか、まったく分からない。まして細かい区分など分かるはずもない。健常者の方がよほど病気ぽい場合もある。確かによく見ていると、ちょっと調子が悪いのかなと思える時がある事はあるのですが・・・。

 これはいったい何なのだろうか。もう三年以上、通っていてこんな状況です。

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