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さて、やる気がない上にしんどいという
二重苦の中にいるのですが、
これだけは続けたいと意欲が出てくる
水酸化ニッケルを用いた電池の研究。
ガンガンいきたいと思います。

前週に引き続き今週もユアサコーポの
特許(出願公開番号:特開2003-249214)
について話して行きたいと思います。

今週は活物質、特に水酸化ニッケルの
合成方法について見ていきたいと思います。

その前に復習として、このユアサの特許
での活物質の特徴として希土類化合物
を入れる(混ぜる)ことは
先週お話したとおりです。

今回は活物質自体について
説明させていただきます。

この活物質自体も固溶体という
簡単に言うと混ぜ物のようなものを使っています

この方法はかなり広くα-水酸化ニッケル
を合成するときに使われているようで
前回の特許、住友金属鉱業の特許でも
使われていました。
大体、前回の合成方法とかぶりますので
大雑把に重要なところだけ説明していきます。

今回の特許では硫酸塩を使用し合成しています。
液温は40〜50℃でアルカリにはアンモニアと
水酸化ナトリウム水溶液を使用しています。

pHを11.0に調整した模様です。液適後、
12時間熟成し、ろ過した後に60℃で
重量変化がなくなるまで乾燥したそうです。

分析法としてはAlの量を原子吸光法で
定量したみたいです。
他にはX線による構造解析、
サンプルの見かけ密度であるタップ密度、
BET法を利用した比表面積の測定をしています。

さまざまな測定がありますが、合成の
内容としては前回の住友金属鉱業
のとおりです。

もっとも特徴的なのはオートクレーブを使用せず
12時間で合成完了するところでしょうか。
前回の特許ではオートクレーブを使用し
熟成に16時間かかっていました。

しかし、あまり代わり映えしませんでしたが
仕方ありませんね。ブレイクスルーって言うのは
簡単に見出せるものでもありませんし。

ということで、今日はここまで。
来週は負極電極と実際の充放電の測定などを
していきましょう。

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今日は今日とて電池の話をしていきましょうか。

ずっと住友金属鉱業の特許をやってきましたが、
次はユアサコーポレーションの特許の話です。

まあ、話題のα水酸化ニッケルの話を
また延々としていくのですが・・・
誰も食いつきそうにない話題を
延々としていきますよへっへっへ・・・

今回参考にする特許資料は

出願番号:特願2002-48673
公開番号:特開2003-249214
出願人:ユアサコーポレーション

です。
簡単な内容としては
α水酸化ニッケルの作り方と
具体的な電池の作り方の特許です。
ユアサコーポレーションは他にも
酸化コバルトなどリチウムイオン電池の
陽極材料も製造している会社です。

ユアサコーポの工夫は
アルミニウムなどを固溶させたα型
水酸化ニッケルに一種類または二種類以上の
希土類水酸化物、酸化物またはオキシ水酸化物
を混ぜ合わせたというところです。

端的に混ぜ合わせるメリットを言うと
充電受け入れ性が向上し
急速充電を可能に出来ると同時に
初期活性化の高速化を可能にすると
言うことです。

なぜ、希土類化合物を電極に混ぜると
高速充電が出来るのかというと、
これらが酸素過電圧を高めて
酸素発生を抑制するためだそうです。
酸素が発生すると陽極物質が活性化
しないため多くの電力を必要とします。
酸素の抑制が電力消費を少なくする
ことにもなるそうです。

こららの希土類化合物は重量%で5%で
飽和するためこれ以上入れても無駄のようです。

とりあえず、今日はここまでにしときましょう。

次回は実際の合成の仕方に焦点を当ててみましょう。

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さてさて、需要のない電池の話をしていきましょうか。
よく見ると、Yahooの化学系ブログで専門的な話を長々している
ブログって私だけのような気がしてきました。悲しい。

きっと、それだけ需要のないところで長々話しても・・・
うじうじするのはやめて、本日はまた特許の続きですが
α水酸化ニッケルの電池性能について見ていきましょうか。

特許によると
合成して得られた水酸化ニッケルに水酸化コバルト、
コバルト、PTFEバインダーをそれぞれ5:2:3:1の
重量比で混合しそれらを0.1g使って発泡ニッケルと
ニッケルメッシュで挟み込んだ構造としている。

対極にはニッケルメッシュを使用している。

電解液には0.1N水酸化リチウム、7N水酸化カリウム
を使用した。

充放電は0.2C(クーロン)、充電は7.5時間
カットオフ電位はHg/HgO参照電位に対し
0.1Vとしている。

これらの条件に対して実験を行ったようである。

この結果、放電中間電位と呼ばれる電位が003面の
d(面間隔)の値に依存していることがわかる。
基本的に間隔が狭いほど利用率が向上するらしい。

また、半値全幅による利用率の変化は
グラフを見る限り狭ければ狭いほどよい結果になっている。
大体、半値全幅0.2°ほどでは利用率が190%を超えている。

つまり、電池の高容量化に必要なのは

面間隔と半値全幅

ということにたどり着く。
それらは結晶性に深く関係しているみたいだ。

また、充放電図からニッケルの充電部分と
酸素発生部が明確に分離されており、従来の
アルカリ蓄電池の正極に必要不可欠な過充電の必要がなく
充電効率が向上することも期待できるらしい。


ということで、本日はここまで。
なかなか面白い結果が得られていますね。
これが平成9年とは・・・泣けてきますね。
ということで、まだまだ余地があるかわかりませんが、
頑張ってみますか。

次回の予定は・・・未定です。
何か面白いものでも見つけてきますかね。
でも、当分電池からは離れられないと思いますが。

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まあ、今日は今日とてα-水酸化ニッケルのお話をしていくのですが
今日のお話は先週の宣言どおり状態図の話をしたいと思います。

水酸化ニッケルの固溶体の状態図の話です。
まあ、混ぜるのはアルミニウムなのですが・・・

組成式で書くと

NixAl1-x(OH)2
(0≦x≦1)

てなわけです。
これを温度とアルカリ/金属モル比でとると状態図を完成させることが出来ます。
今回、例によって特許なのですがオートクレーブを使用して
合成しているので温度が100度を超えても状態図を
作成することが出来ることになっています。

今回この特許ではAlの濃度を1-x=0.2、0.1、0.05にしたものについて
それぞれ状態図を作っています。

基本的には

金属;アルカリ=1:2

になるのですが、Alの強固な構造を取り入れるとアルカリにも強くなるみたいです。
アルミニウムを入れれば入れるほどアルカリに強い構造をとるという
結果になっています。

たとえば、Alのモル比が0.2のときのものを見てみるとアルカリ/金属比を3までしても
80度にてα水酸化ニッケルが精製されています。
逆に濃度の低いものは(Alのモル比が0.05)金属のモル比を1にしなければα水酸化ニッケル
が生成されません。このようにアルミニウムは結晶構造に負う部分が大きいのです。

して、なぜアルカリ性で耐える試料が必要何かと申しますと
電池というのは電解質にアルカリを使うものがほとんどです。
たとえばリチウムイオン電池、そして、ニッケル水素電池
(この試料も大まかにこの部類に入る)このような電池はアルカリ溶液を使っており
アルカリ存在下で安定な試料を使用しています。

β水酸化ニッケルはアルカリでも安定でそのためニッケル水素電池
に使われています。しかし、α水酸化ニッケルはアルカリに弱いため
このような工夫が必要だというのです。

私も独自に研究しているのですが、つい最近α水酸化ニッケルを
高密度化することに成功しました。オートクレーブを使わない方法なので
とても経済的です。この方法は企業秘密ですが・・・

ということで、今日はこの辺にしておこうかな。
来週はいよいよ電池の性能のほうへいきたいと思います。
αの電池を早く作りたいものです。それでは。

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またまた、水酸化ニッケルの話になるのですが・・・
そろそろ飽きてきましたか?

そんなのお構いなしにやっちゃいますけれどね

この前はα-水酸化ニッケルにアルミニウムを加えて構造を強化し
電池性能を向上させるという話をしました。

今回は詳しくα水酸化ニッケルの電池性能について
特許による情報を中心に書いていきたいと思います。

特許ではβの場合もそうですが、
大雑把に言ってβのXRDパターンの001面に当たる
αの003面における半値全幅の大きさが電池性能に影響を与える
というお話をひとつ。

半値全幅は一般的に利用率と比較して見るようで、
ここでの利用率はNiが2価から3価に完全に
酸化されるときに得られる単位重量あたりの放電容量
のことだそうです。

だから、基本的に利用率が高いと容量が多くなるという
風に見たらいいと思います。
で、利用率に対する半値全幅は4〜3°の間は単調に増加し
3〜1°ではほぼ横ばいになり1〜0.3の間では急激に増加する
という結果が出ています。
また、利用率に関しては半値全幅0.3°に対して190%以上
という驚く結果になっています。

この特許の目玉は半値全幅と利用率の話をしているところ
だそうなのです。他にもα水酸化ニッケルの電池を作っている
特許なども出ているそうなのですが、利用率について書いているのは
これが初めてらしいので、特許をとった模様です。

XRDパターンから半値全幅0.3°のものは非常にシャープなピークになっており
配向も高いように見られます。しかし、完全にすべてがシャープなピークと
言うわけではないようで、2θ=35°付近のピークはブロードになり
その後のピークもブロードになっているように見えます。
これはβと違い、高密度化しても層不整が
起こっていることを意味していると思います。
このように高密度化したときの構造については完全にまだ理解されていないので
αの場合もまだまだわれわれが食い込む余地があるということですな。

ということで、本日はここまでにしましょうか。
次はα水酸化ニッケルの状態図を紹介しましょうか。
ほとんど需要がないけれど・・・

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