sioの遠吠え

ROSSANAのsioが贈る狼の遠吠え

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Rainbow Blue Time

イメージ 1

 朝、やや疲れが残る躰を揺り動かす。
おもむろに空を仰ぐ。今にも泣き出しそうな空。
足元を見れば辺りを滴る雨の足跡。
 でも、風牙を俺が求めてしまう。
火を入れ、TMR-MJNのせいで終ったタイヤが悲鳴を上げる。
リアタイヤが無いのは怖くも無いが、
フロントが寒いのは恐怖を抱く。
コーナーで軸をずれる機体を時折押さえ込み、
キソーモータースへ急ぐ。雨はまだ追っては来ない。

 少し早めに伊勢に入り、
店に行く前にモーニングサービスで空腹を満たす。
すると突然の雨の襲来。
1時間ほどまどろむことを余儀なくされる。
水滴がワックスの効いた火の玉タンクから流れ落ちる。
その様を気持ち此処にあらず、
目に映るものを眺め続けた。
そぼ降る雨のアンニュイな景色は、
フラットな気持ちを取り戻させる。
先週の狂ったように走り続けた時間と、
今週の静かな雨の中にも風牙はいつも僕の傍にいる。
血を分けたわけでもないのに、
なんだろう、この心の安堵は。
頬杖をつき見つめる銀の雨に佇む風牙は、
もう僕自身なんだと確認する。
苦しくとも辛くとも、生きる為に走るのだと。
荒野に吹く疾風の如く。

 雨が上がり、雨宿りの喫茶店を後にする。
キソーにてタイヤを前後共交換する。
半年しかもたないK300GPに見切りをつけようとしたが、
鬼グリップがTMR-MJNでパワービルドした、
風牙には必要と継続することを決めた。
1時間も経たない間にM氏が瞬く間に交換してくれた。
滞留をしていた際雨の気配は無いが、
今日はパールロードへは足を向けず仕舞い。
流石、新品のタイヤ。安心感に包まれる。
サンデニスタまで足を延ばして中村と話す。
時折雨が降り注ぎ、帰るに帰れないジレンマの中、
空は明るく光りを注ぐ。
ええい、ままよと走り出す。 

 帰宅途中、ふと見上げると、
夕焼けと夜の青の空に虹が架かる。
小雨など気にはならず、自然の幻想画に心を震わす。
雨さえもオプションのように絵を彩る。
その絵の中を水飛沫を上げ風牙が往く。
嗚呼、今日無理無理に風牙を出してよかったと、
幸せな気持ちに包まれ帰路に着く。

明日も幸せなヒトトキを与えてくれよ。俺の相棒、風牙よ。




 


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