古城の風景

戦国期の東日本の山城紹介

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冥護山館

 冥護山館は、明護山館、明子山城とも呼ばれ、伊具郡丸森町大内にある比高30m程の丘城です。伊達氏と相馬氏の長きにわたる国郡境目相論の境目の城館として築かれたもので、伊達氏の築城技術の一端が読み取れる遺構がほぼ完存しています。                           訪城日:2018.10.18  晴れ
イメージ 1 城址へは、丸森市街より国113号を南東方向へ約5kmほど進み、左折して県道103号に入り(交差点にコンビニとガソリンスタンド有り)、約1.3kmで右折して県道245号に進みます。カーブの辺りに電波塔があり、その下に城址案内板があります。そのまま直進しますと、墓地に至り、そこが登城口になります。車は、空地におけます。





イメージ 2イメージ 3県道103号と県道245号の交差点辺りからの冥護山館

県道245号から左折して直進すれば墓地に至る。

イメージ 4

  天正9年(1581)4月小斎の領主佐藤宮内が、相馬方から伊達方に転じたことから伊達相馬両氏の境目をめぐる抗争が激化します。相馬方は、小斎と金山の間の冥護山に陣城を築き、伊達方は、後詰に稙宗・政宗(初陣)が出馬し、「小斎城辺ノ山ヲ御陣城」として対陣した。その際の相馬方の陣城が冥護山の西山館、伊達方がこの柴小屋館とされるようです。
 その後戦況は小康状態であったようですが、翌年4月に伊達勢が、金山城(相馬の伊具郡の拠点)と宇多郡との交通路(大沢越ルート)の遮断を意図して「地利」を構えた。この「地利」が冥護山館と考えられるようです。
 天正12年に田村清顕らの厚戦により講和が成立し、停戦時の戦線によって境界が決まり、伊具郡南部は伊達領となります。当地の拠点である金山・丸森城が伊達氏に帰属したことから、当館は、廃城となったと思われます。イメージ 6

イメージ 5登城口の墓地です。この辺りも城域のようで、段郭を墓地にしているようです。説明板も設置されています。図も描かれていますが、いまいち大雑把すぎてよくわかりませんでした。後で知ったのですが、どうもこの図は、貞享元年(1684)の調査図を基にしてリライトされたもののようです。
イメージ 7

説明板のすぐ先に城址標柱がありますが、すでに何本もの横堀が見えています。ただ、横堀の位置関係が読み取りにくいので、西側奥に進みました。イメージ 8








Ⅲ郭西下の横堀です。この西側にも横堀がありますが、埋まっているようで明確ではありませんでした。
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Ⅱ郭西下辺りで、振り返って撮ったもので、左手にⅡ郭の切岸、横堀とその右側に一段高い平場(?)があります。イメージ 10






Ⅱ郭西下の横堀に北側からの土塁が切れるところがあり、下の連絡口になのかもしれません。イメージ 11



さらに北側に進みました。このまま進めば谷間奥から西山館に行けると考えていましたが、行き止りのようで、この右手にⅠ郭に登る道があり、そちらへ向かいました。
イメージ 12





坂道を登った所で、Ⅰ郭とⅡ郭の間に出ました、少し窪んでいて枡形虎口ぼっく見えます。この坂道が往時のものなのか定かではありませんので、何とも判断しずらいです。イメージ 13

Ⅱ郭をⅠ郭の虎口辺りから撮ったものです。Ⅱ郭に行こうとしましたが、かなり藪っているため、あきらめました。イメージ 14








Ⅰ郭虎口で、左右に土塁がありますが、平虎口のようです。イメージ 15


Ⅰ郭虎口を内部から見た所です。土塁の様子が、こちらの方がよくわかるかと思います。イメージ 16








Ⅰ郭です。くの字の形で、南北80m東西25m程の広さで、両側に低い土塁がみられます。イメージ 17

Ⅰ郭北側です。この先に虎口が有り、下の堀切や平場もあるようですが、やはりここも藪ッており、降りては行きませんでした。

最後に複雑な虎口のあるⅢ郭に向かいました。
イメージ 18




Ⅲ郭は、土塁囲みの郭で、貞享図では、「扇桝形」としています。何をもってこの名がついたが?ですし、枡形には見えません。ただ、Ⅲ郭下の腰郭(貞享図では小溜り)
と連携して、攻め手を幾重にも方向転嫁させる造りは、見ものなのですが、藪がひどく藪切をしたのですが、撮った写真は、藪のみでした。


イメージ 19イメージ 20イメージ 21







Ⅱ郭南虎口                 Ⅲ郭の虎口辺りの土塁       Ⅲ郭下の腰郭の西への出口

西山館へは、冥護山館から続けて行けると考えていましたが、藪に阻まれて行けませんでした。

大軍が駐屯する陣城の様子が垣間見れますが、Ⅲ郭の虎口部やⅠ郭北側からの尾根に続く郭もみれるとさらによかった感じです。

参考文献
『中世城郭の縄張と空間』 松岡進著 吉川弘文館
『戦国期城館群の景観』 松岡進著 校倉書房
『伊達政宗と戦国時代』 垣内和孝著 吉川弘文館


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