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星屑シネマ
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柘榴坂の仇討(2014)


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「姿形は変わろうと、捨ててはならぬものがある
 それも文明ではござらぬか」


井伊直弼を水戸藩浪士が暗殺した「桜田門外の変」を題材

原作は浅田次郎氏の38ページの短編ということ


安政7年、井伊直弼一行が登城する際

雪で着物が濡れるのを防ぐ為

警護の侍60人は羽織の上に雨合羽

刀の柄には柄袋を被せ紐でしばりました

そこに18人の水戸藩浪士がやってきます


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柄袋の紐が結ばれていたため、侍達は刀を抜けず
次々に斬られ、主君は暗殺されてしまいます


桜田門まですぐ近くだと油断し

たった18人の下種人に全滅させられたのです


ここまでは史実の通りということ

井伊直弼役の中村吉右衛門さんの存在感はさすが

さすが人間国宝でございます()

映画というのは役者を鑑賞するものなのだと

にそう思います

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そこで近習(主君に仕える者)出頭人(特に才能を認められた者)

唯一の生き残り、志村金吾(中井貴一)に切腹は許されず

かわりに下種人を捜索し、主君の仇討をしろと命じられます


それから13年、明治になっても侍姿のままで下種人を探す金吾

しかも仇討禁止という法律ができてしまうのです


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男のプライドや、義理人情、夫婦愛というテーマは

使い古されているけれど、やはり美しいもの

だけどなぜ、この作品が心に沁みないのか

それはやはりリアリティに欠けているからでしょう



酌娼をする妻(広末涼子)のささやかな給料で生活しているのに

着物も綺麗だし髷もきちんとしている

セリフでは「仇討」「仇討」「生き恥」「生き恥」と言っているものの

みじめに見えないし、人を斬ろうというギラギラ感もない


何でも原作では、主人公はボサボサの

粗末な単衣羽織、下駄の歯もすり減り、足はあかぎれ・・・

こちらのほうがよほど説得力があるます

なぜわざわざ設定を変えたのか(笑)

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そして探し出した下手人(阿部寛)もこざっぱりしたいい男(笑)
冬なのに、全く寒さも感じさせません(笑)
そんな彼も自分と同じように苦しんでいたと知った時
金吾は仇討を辞め、妻の元に戻ることにするのです


原作にないエピソードを追加し、2時間まで膨らませたそうですが

もっとコンパクトな作品にしたほうが良かったでしょう

ミサンガが切れたから願いがかなったというエピソードなんて

本当に余計ですから(笑)


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だからといって、ものすごくつまらなかったとはいいません

映画館で1800円は払えないけど(笑)

テレビで時代劇ドラマとして見るなら、問題ないです




【解説】allcinemaより 

浅田次郎の同名短編時代小説を「壬生義士伝」の中井貴一と「テルマエ・ロマエ」の阿部寛主演で映画化。江戸から明治へと時代が大きく変わる中、武士の矜持を捨てることなく、桜田門外の変で失った主君・井伊直弼の仇を追い続ける男と、武士を捨てて車引きとなり孤独に生きる刺客の最後の生き残りの男が、暗殺から13年後に迎えた邂逅の行方を描く。共演は広末涼子、中村吉右衛門。監督は「ホワイトアウト」「沈まぬ太陽」の若松節朗。
 安政七年(1960年)。時の大老・井伊直弼に仕える彦根藩士の志村金吾。桜田門外で暗殺者集団の襲撃を受けた際、直弼の警護役を務めながらその命を守りきることができなかった。その失態を恥じた両親は自害するも、自身は切腹を許されず、逃亡した水戸浪士を討ち取れとの藩命が下る。以来、献身的な妻セツに支えられ、仇を捜し続ける日々を送る。それから13年、時代は明治へと変わり、武士の世は終わりを告げ、彦根藩もすでにない。にもかかわらず、金吾の仇討ちへの執念は揺らぐことはなかった。そしてついに、18名の刺客の最後の生き残り、佐橋十兵衛の居場所を知る金吾だったが…。

  • かなり忘れていますが、そういえばミサンガのシーンあったような、おいおいという・・・
    この映画、高齢者観客の動員を考えた拵えなのかな?という気がしました。
    確か婚礼の時、中井貴一が初めて妻になる広末涼子をチラっと見て、おーーー!という表情をしたのが印象に残っています、私もおーーー!と思いました、美しかったです。

    じゃむとまるこ

    2018/5/20(日) 午後 5:42

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    最近流行りの非戦的志向の時代劇ですね。いかに使命とはいえ妻に働かせて自分は仕事もせず敵探しという主人公が偏屈な人間に思え、今一つ感情移入できなかったです。久々に見たのでヒロスエの顏は忘れていました…。

    [ 原達也 ]

    2018/5/20(日) 午後 7:14

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    武士の世の終わり、もがいてこだわった武士もいたということがちょっとわかる作品でしたね。
    TBお願いします。

    atts1964

    2018/5/20(日) 午後 9:37

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    じゃむまるちゃん、ミサンガのお願いのおかげみたいに、仇討がなくなったっていう設定どうよ(笑)
    そうそう、婚礼の時初めて花嫁を見ておおおーってなっていましたね( ´艸`)
    昔の結婚式って本当にこうだったのでしょうね、お互い当たりはずれみたいな(≧◇≦)

    ベベ

    2018/5/21(月) 午後 8:04

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    原達也さん、ヒロスエはけなげな奥様より、ちょい悪悪女のほうが断然活き活きするんですけどね(笑)
    非戦的志向も悪くはないですけど、その前に「仇討」とか「生き恥」という感情がイマイチ伝わってきませんでした
    物語は「たそがれ清兵衛」のようなイメージがしっくりしますが、二番煎じにはなりたくなかったのでしょうか(笑)

    ベベ

    2018/5/21(月) 午後 8:10

    返信する
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    attsさん、江戸から明治というのは当時の日本人にとって、生活スタイルそのものを変えるものすごい転換期だったのでしょうね
    私だったらこんな旦那いやだ(笑)働いて欲しいわ!

    トラバありがとうございます♪

    ベベ

    2018/5/21(月) 午後 8:13

    返信する
  • おはようございます。

    阿部寛は『自虐の詩』がサイコーです。(笑)ε=ヾ(*~▽~)ノ
    意味不なロン毛のシーンは除きますが、
    原作(劇画)にもあんなシーンは記憶にない。

    翻って中井貴一の浅田作品なら『壬生義士伝』の貫一役で決まり。
    上下2巻の長編原作には遠く及びませんけどね。

    掲載短編集(五郎治殿御始末)は読みましたが、本編よりも『椿寺』の方が読み応えあり。
    ☝は未見ですが、たぶんこれからも見ませんねぇ。(笑)

    ADSO

    2018/5/25(金) 午前 6:02

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    こういう歴史を題材に取った映画は見たいです。
    でも、なんかストーリーとして、ちょっと浮いてる感もしますね。ミサンガの件は、私でも、ちょっと…と思います。

    mimi

    2018/5/25(金) 午後 9:42

    返信する
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    ADsoさん、これからも見なくて大丈夫な映画です(笑)
    最近はなかなか本を読む時間がとれないのですが、時代小説は面白いですよね(*'▽')
    『椿寺』ですか、タイトルからいい
    短編集なら、時間のない時でも一話が週十ページなので一話が原作も読んでみようかな

    ベベ

    2018/5/29(火) 午後 6:30

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    mimiちゃん、安政から維新、明治の時代にミサンガはないですよねえ(笑)
    しかもミサンガが切れたから願いがかなったっていうオチですからあ
    どの世代を狙ったのかわかりませんでした(´艸`*)

    ベベ

    2018/5/29(火) 午後 6:32

    返信する

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