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ゆれる人魚(2015)

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原題は「CORKIDANCINGU(ダンスの娘)

本当は怖い世界の童話」ではないですが(笑)

本当は怖い、「人魚姫」


だけどこういう、残酷で、エログロで(R15指定)

独特のカルトティックな味わいは私好み

テクノミュージカルというのも新しい


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浜辺で練習するロックバンドの曲に誘われ

人魚の姉妹が歌いながら海から顔を表します

姉の”シルバー”と妹の”ゴールデン”は

ナイトパブの支配人に気に入られ

バンドと共にステージで共演するようになるのです


ここでは人魚がお伽噺のように美しい存在として表現されていません

陸に上がった時には人間と同じ姿に変身しますが

性器も肛門もない”のっぺらぼう”な下半身


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ところが水を得たとたん、想像以上に大きく長い尾ひれが現れ

魚臭いし、ヌメヌメしている、鱗や歯も鋭い

しかも人間を喰うのです


彼女たちのステージは大人気となり

シルバーは、バンドのベーシストミーテクに夢中になります


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「声を失うと」ゴールデンが反対しても

「迷信」だと聞く耳をもたないシルバー


そして彼のものになるため、人間の下半身を移植するのです

(この手術が大雑把すぎる 笑)


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シルバーが人間になって、ミーテクとはじめてのセックス

だけど股間は血だらけになり、ミーテクは一挙に引いてしまいます

さっさと新しい彼女を見つけ、簡単に結婚してしまう

それでもシルバーはミーテクと彼の妻を微笑んで祝福するのです


なんでも人魚下半身が魚の形で足を開けないことから

少女(処女)暗喩することもあるそうで

歩くたびに足を痛めるのは、処女喪失を表しているそうです


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ミーテクは悪気の全くないクソ男

邪気がないぶん、女の子が簡単に信じて、騙されてしまう

こういうクソのほうが厄介だ


船上の結婚披露宴で、海の泡になりたくなかったら

朝までにミーテクを喰えと助言するトリトン


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このトリトン王もなのですが、最初は極悪顔のモヒカンハゲと思ったけど

最後のほうになるとだんだんカッコよく見えてくる(笑)

それと同じように、最初はグロテスクで残酷だったものが美しく


逆に人間のエゴと欲望のほうが、許せなくなってくる


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魅力的な妹に、ちょっとサエない姉

女性監督ならではのビジュアルはすごく成功していて


妹は目くばせひとつで男を虜にできて、ちょっと声をかければ

男が(ヤりたくて)近寄ってくるのを知っている


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でも姉にとっては、はじめて優しくしてくれた男

自分のことを”愛している”と言ってくれる男だったのです

妹が軽薄男に夢中になる姉を心配するのは当然


人魚が人間を喰うには理由がある

それはいつだって人間に裏切られてきたから

人間の男に


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ラストに意外性はなかったけれど

この結末しかないともいえるでしょう


誰も幸せになれない

だけどこのなかで、唯一幸せだったといえるとしたら

泡になったシルバーなのだろうな、きっと




【解説】allcinemaより

これが長編デビューとなるポーランドの女性監督アグニェシュカ・スモチンスカがアンデルセンの『人魚姫』をモチーフに、1980年代のポーランドに現われた人魚姉妹の運命を、ホラーやコメディ、ミュージカルをはじめ様々なジャンルの要素を織り交ぜ、シュールかつダークでポップに描き出した異色のファンタジー・ミュージカル。主演はマルタ・マズレクとミハリーナ・オルシャニスカ、共演にキンガ・プレイス。
 1980年代のポーランド、ワルシャワ。美しい人魚の姉妹はある日、ビーチに遊びに来ていたバンドマンたちを目撃し、彼らを追って陸に上がる。そしてナイトクラブへとたどり着くと、姉妹はステージで歌や踊りを披露するようになり、たちまち人気者に。そんな中、姉のシルバーはバンドメンバーの青年ミーテクと恋に落ちる。一方、妹のゴールデンは、本来は人魚の獲物である人間たちを食べたいという衝動を抑えられなくなっていくのだったが…。

さざなみ(2016)

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原題は45years

原作はデビット・コンスタンティンのInAnother Country


これはいままでにない、ある意味最強の夫婦映画

こんなにも熟年夫婦(特に妻)の心理描写を

リアルで絶妙に描いた作品があったでしょうか

でも、いい映画でした


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結婚45周年のパーティーを土曜に控えている

ジェフ(79)とケイト(70歳)


月曜日

スイスの警察からドイツ語の手紙が届きます

それは50年以上前の1962年に山岳事故で亡くなった

カチャの遺体が見つかったので確認しに来てほしいというものでした

思わず「僕のカチャ・・」と呟いてしまうジェフ


夫に元カノのひとりやふたりいて当然だろう

日本でいえば団塊の世代、やんちゃなこともしただろうし

遊んでいたとしてもあたりまえのこと

「出会う前」のことを気にしてもしょうがない


だけどジェフの「僕のカチャ」の話は夕食時になっても

ベッドに入っても止まらない(無神経すぎる)


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火曜日

ジェフは早起きし、図書館へ行き地球温暖化の本を借りてきます

そしてカチャが発見されたのは奇跡的な幸運だと語るのです


友人のリナとジョージ夫婦がやってきても上の空

それでも夜には、ダンスホールで初めて出会った時の話題になり

ひさしぶりにダンスをします

気持ちが高揚したジェフは何年か

それとも何十年ぶりにケイトをベッドに誘います

ケイトはそれでカチャのことを忘れてくれたら、と思ったのでしょう


案の定、うまくいかなかったのですが(笑)

ベッドを出ていったジェフはそのまま屋根裏部屋へ向かい

カチャの写真を探し出して見ていたのです


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水曜日

ジェフがジョージが企画した会社のOB会に出席したがらないと

リナから聞いたケイト


そしてこの日もジェフのカチャの話は続きます

「もし彼女が死んでなかったら、彼女と結婚した?」
「ああ、してたよ」


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木曜日

ジェフがOB会に出かけると、屋根裏部屋に入ってみるケイト

スーツケースに入った、日記、押し花

そしてスライドを映写機に入れる


そこに映っていたのは、妊娠しているカチャの姿でした

それはカチャから「おまえの負け」を宣告されたようなもの

しかし、この姿で険しいアルプスは登れない

出産したのか?子どもはどうなった?


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金曜日

朝、起きるとジェフがいない

こんなときの女の勘は、どんな占い師より当たる(笑)

町へ行き旅行代理店に飛び込む

やはりジェフはスイス行きの問い合わせに来ていたのです


ジェフを問い詰めるケイト

「行くわけないだろ」と答えるジェフ

実際、心臓バイパスの手術をしているジェフは

登山のできる身体ではないのです

それでもスイスに行きたいことには間違いない

怒りの収まらないケイト


ただ周囲の人に不和を知られたくない

明日の45周年パーティだけは成功させたいと願うのです


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土曜日

ジェフはケイトのため早起きしてコーヒーを淹れ、朝ご飯を作る

結婚記念日のプレゼント

パーティでも感動的なスピーチを用意していました


45年一緒に暮らして夫のことは誰より知っていると思っていた

グズグズしていて、しまったものの場所を忘れる

人付き合いが嫌いで、ロマンチックでもない

なのに、なんだこの流暢なスピーチは


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長い間、自分はカチャの身代わりだったのだ

蘇った本物のカチャだけが、彼を立派な男にさせる

むかつく、むかつく、むかつく


そしてダンスタイム

曲はふたりの結婚式にも流したというプラターズの

Smokegets in your eyes」(煙が目にしみる

〜♪Yettoday my love has flown away〜♪(今日、愛は消え去った)


ケイトもまさかこの年になって、こんなに恐ろしい

嫉妬心に襲われるとは思ってもみなかったでしょう


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でも45年間連れ添った夫と離婚するか?といえば

私はしないと思います

結婚生活に離婚の危機などいくらでもあるもの

それを乗り越えてきて今があるのだから


ただジェフはカチャの写真だのなんだのは

即刻燃やしたほうがいいですね(笑)

いつまでも大切にとっておくと

それだけ口を利いてくれない期間が長くなりますし


これからの余生、思い出では生きていけないのです




【解説】allcinemaより

「愛の嵐」「スイミング・プール」のシャーロット・ランプリングと「長距離ランナーの孤独」「ドレッサー」のトム・コートネイの共演で贈る辛口の夫婦ドラマ。今は亡き夫のかつての恋人の存在が突然浮かび上がってきたことで、思いがけず心をかき乱される妻の葛藤と、亀裂が生まれた夫婦の愛の行方を繊細なタッチで描き出す。監督は、これが長編3作目のアンドリュー・ヘイ。
 イギリスの片田舎で穏やかな毎日を送る老夫婦のジェフとケイト。5日後に結婚45周年の記念パーティを控える中、スイスの警察から1通の手紙が届く。それは、50年前にジェフと登山中にクレパスに転落して亡くなった当時の恋人カチャの遺体が、昔のままの状態で発見されたことを知らせるものだった。以来、ジェフはカチャへの愛の記憶に浸っていく。最初は自分と出会う前の話と平静を装っていたケイトも、“彼女と結婚するつもりだった”と悪びれることなく口にする夫に次第に不信感を募らせ、いつしかそれはこれまで積み重ねてきた45年間の結婚生活にも向けられていくのだったが…。


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ビバ!マリア(1965)

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原題も「VIVAMARIA!

これがフレンチウエスタン

美女と銃と爆弾、しかも歌って踊って革命達成(笑)


ジャンヌ・モローとブリジット・バルドーの共演だけあって

製作者側の”できるだけ脱がせろ”の要求がミエミエで

無駄に”お色気シーン”が多く、正直ダレる部分はあるものの


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監督はヌーベルバーグの旗手、ルイ・マル

カメラは天才、アンリ・ドカエ

ジョルジュ・ドルリューのテーマ曲に

衣装デザインはピエール・カルダンという一流揃い

よくまとめたと思います


ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
(ごめんなさい、1作も見ておりません 笑)の

お気に入り映画としても有名な作品だそうで


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セルジオ・レオーネにいたっては「夕陽のギャングたち」(1971)で

完璧にオマージュしていますね(笑)


旅芸人一座の花形であるマリア(モロー)

相方が男にフラれて自殺して落ち込んでいるところに

突然舞い込んできたアイルランドの革命家マリア(BB


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マリアマリアは意気投合し、一緒にショーに出ることになります

だけど歌も踊りもまともにできない革命家マリアは

一枚、一枚、衣装を脱いでごまかします

花形マリアも一枚、一枚、脱いでいくハメに


観客は盛り上がり、ショーは大ヒット

ふたりのマリアも男性からモテまくり

(しかもBBのお相手が一度に3人って 笑)


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しかし時代はメキシコ革命

独裁者と聖職者がグルになり、村人たちは貧しく苦しんでいました


マリア(モロー)は、イケメン革命家フロレスに恋してしまい

死んだフロレスの代わりに村人を率い独裁者に戦いを挑もうとします

それを黙っては見てはいられない、生まれ持っての革命家マリア(BB


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ガトリング銃を撃ちまくるドヤ顔のBBがかっこいいですなあ

しかも敵の陣地を爆破するために、ターザンのばりに蔓を伝う

フランス映画のひとつの時代を築いた大女優にここまでやらせるか(笑)


そんな数々のムチャぶりはあるものの

モローとBBも親友か?というくらい息もぴったり

とても楽しそうに演じています


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しかし実際はカメラマン嫌いで、取材もNGBB
モローばかりが多くの雑誌の表紙になっていることを知り

この作品に限っては、朝でも、夜でも

自宅のドアまで開放して写真を撮らせたとか(笑)


BBもモロー先輩だけには相当なライバル心を持っていたようです

それでもBB自身、最も好きな主演作のひとつということ


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畑のネギを抜けば弾丸とか

銀行を爆破すれば金貨の雨

吹き飛ばされた神父首を抱えて歩くという(笑)

フレンチ・ギャグの連続が最後まで飽きさせませんし


モローとBBが揃っての登場は、女性から見ても目の保養で

その貫禄と実力にはやはり圧倒、女の美学も学べるでしょう


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映画的にはもう少しコンパクトに編集したほうが

もっと傑作になったと思いますが


個人的にはお気に入りで

だって、やっぱりBBがいいんだもん(笑)


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【解説とあらすじ】

「地下鉄のザジ」のルイ・マルが、ジャン・クロード・カリエールと共同でシナリオを執筆、自ら監督したアクション・コメディ。撮影は「シベールの日曜日」のアンリ・ドカエ、音楽は「軽蔑」のジョルジュ・ドルリューが担当した。出演は「軽蔑」のブリジット・バルドー、「小間使の日記」のジャンヌ・モロー、「偽りの心」のジョージ・ハミルトン、ほかにグレゴアール・フォン・レッツォリ、クラウディオ・ブルックなど。

マリー(B・パルドー)は刑務所生まれ。スジ金入りのアナーキストの父を助けて破壊活動をつづけていたか、父に死なれて官憲に追われるうちある小さな町に来た。そこではいましも旅芸人ロドルフォ一座が開演中。花形はマリア(J・モロー)という歌手で、コンビの相棒が自殺して困っていたところ。空腹で迷いこんで来たマリーをスペイン語式にマリアとしてマリア・コンビを作った。たちまち人気者になった。この中南米の架空の国では、悪政に耐えかねた民衆の暴動がひんぱんとあった。一座がある村を通りかかったとき暴動が始まり、一同高見の見物。ところが血筋は争えぬマリー、鉄砲で政府軍の兵隊をブッ放してしまった。おかげで一座もろとも捕われの身となり、死刑囚フロレス(G・ハミルトン)らと牢獄にぶちこまれてしまった。この男、マリアのファンでかつて彼女の所に日参していた。二人は銃殺を前に愛の一夜を送った。翌日、二人のマリアはこの辺の権力者にロドリゲスの所に呼び出され、そこに機関銃のあるのを見たマリーはそれでバリバリやってまんまと脱出した。が、この騒ぎの中でフロレスが銃弾を浴び、マリアに「戦いをつづけてくれ」と言い残して死んだ。俄然マリアは革命にめざめ、美女二人のリードのもとに勝利に向ってまっしぐら。ロドリゲスも大砲までもち出して猛反撃。だが二人の力の前にアエなく屈した。こうして革命の恩人二人のマリアは聖母マリア以上の人気。こうなると教会側も捨ててはおけない。マリアたちは捕えられ、殺されかかったところを革命軍側の総反撃で助け出された。ついに革命は成功、花吹雪と歓呼の中をフロレスの銅像に別れをつげ、一座は旅立って行った




影の軍隊(1969)

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原題も「L'ARMEE DES OMBRES」(影の軍隊)


第二次世界大戦勃発後に起きたレジスタンス運動を

ドキュメンタリー・タッチに描いた

ジャン・ピエール・メルヴィルの代表作


凱旋門をバックにシャンゼリゼ通りを行進するナチスの行列

これはもうオープニングから傑作の香り


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ただ、フランス人なら誰でも知っている英雄なのかも知れませんが

なぜ彼らがレジスタンスになったか一切説明されないうえ


当時の時代背景も知らなかったので、内容がわかりにくいのは事実

それでも中盤以降はグッと盛り上がりました


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1940年、ナチス・ドイツフランスに侵攻パリは陥落

フランスでは抗戦派にかわり和平派が政権を握りヴィシー政権が発足

ペタン元帥が首相となり、元部下だったドゴール将軍はロンドンに亡命し

"自由フランス"を結成します(本作のレジスタンスもドゴール派)

つまり、ヴィシーとロンドンにふたつの政府があったということです


なので、フランスのレジスタンスに協力するのもイギリス軍

国と国の移動には、潜水艦や落下傘降下を利用しています


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41年以降はフランス共産党反独となり

共産党組織である"国民戦線"、共産党以外の人間も参加できたことから

一大勢力となっていきます

(刑務所内で主人公と共産党の青年が協力するのもそのため)


44年のノルマンディー上陸作戦を経てパリ解放ヴィシー政権は倒れ

ドゴール将軍による臨時フランス共和国政府がパリに移転

本作ではその解放前の、フランスの複雑な国情を描いています


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ストーリー的には抜けているところも確かにあるのですが

主人公ジェルビエを演じたリノ・ヴァンチュラはじめとする

俳優たちの演技が素晴らしいですね


表情や仕草だけで感じる意思の強さ

裏切りは決して許さない冷酷さ


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だけど一方では、仲間と無事に再会した時や

久々に煙草を吸うときの儚い喜び


そしてパラシュート降下前のヘタレっぷり

(そういうギャップに私はヨワイ 笑)


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ゲシュタポやヴィシー警察に見つかれば

惨い拷問に、銃殺ゲームが待っている

そんな過酷な状況の中でも生き延びようとする

彼らの秘めた思いが伝わります


そんな共同体の中、なぜジャン・フランソワ(J・P・カッセル)は

仲間のもとを去り、ゲシュタボに密告したのか

裏切りなのかと最初は思った、でも違った


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捕虜になったフェリックス(P・クローシェ)に

マチルド(シモ−ヌ・シニョレ)の救出作戦を知らせるため

だけど医師は瀕死のフェリックスの輸送を止めます


せめてを楽に死なせてあげたい

ジャン・フランソワは自分のたった一粒の青酸カリを

フェリックスに飲ませることにするのです


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とにかく捕虜になった同志を何とでも助けようとする

マチルドの活躍がすごい、プロ中のプロ


映画の中の飾りでもマドンナでもないのです

(ヴァンチュラを救ったシーンは、もっと詳しく作戦を知りたかった)


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だけど愛娘の写真を持つというミスを犯してしまいます

レジスタンスに身を投じても捨てきれなかった”母の愛”


それでも頭のいい彼女だからこそ

娘を助け、ゲシュタポをも満足させ

レジスタンス活動への被害も最小限で済ませる

そんな条件を考え出したのでしょう


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しかし、たとえ今は命があっても明日はどうなるかわからない

仲間たちはマチルドを殺す決意をします

だけどマチルドを殺しても殺さなくても

彼らを待ち受けていた運命は同じだったのです


そう、メルヴィルは何も残さない

ヒロイズムが無残に死んでいく悲壮


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ロンドンで陽気に笑い踊るイギリス軍の女性兵士たち

「風と共に去りぬ」の上映

理想も、信じる未来も、無意味な犠牲にしかなりませんでした

なのに、この美しい


犠牲の美学”

お気に入りにさせていただきます




【解説とあらすじ】映画.comより

独軍占領下のフランスで、第二次大戦中、悲劇的な抵抗運動に命をかけたレジスタンス闘士たちのエピソードをつづった作品。製作はジャック・ドルフマン。ジョゼフ・ケッセルの原作を、「ギャング」のジャン・ピエール・メルヴィルが脚色し、自ら監督した。撮影はピエール・ロム、美術はテオバール・ムーリッス、音楽はエリック・ド・マルサンがそれぞれ担当。

フィリップ・ジェルビエ(L・バンチュラ)は、ある日、独軍に逮捕され、キャンプに入れられてしまった。そして数ヵ月後、突然、ゲシュタポ本部へ連行されることになった。だが、一瞬のすきをみて、そこを脱出した彼は、その後、抵抗運動に身を投じることとなった。そうしたある日、彼はマルセイユに行き、フェリックス(P・クローシェ)、ル・ビゾン(C・バルビエ)、ルマスク(C・マン)等と一緒に裏切り者の同志ドゥナ(A・リボール)の処刑に立ちあった。その後に、彼は、ジャン・フランソワ(J・P・カッセル)に会った。ジャンの仕事は、名高いパリの女闘士マチルド(S・シニョレ)に、通信機をとどけることだった。彼はそのついでに、学者である兄のリュック・ジャルディ(F・ムーリッス)を訪ねたが、芸術家肌の兄を心よくは思わなかった。一方、新任務のためリヨンに潜入したジェルビエのところへやって来たのは、意外にもジャンの兄のジャルディだった。やがて無事、その任務を果したジェルビエのところへフェリックス逮捕さる、の報が伝えられた。さっそく、救出作戦を展開したが、ジャンの犠牲も空しく、失敗に終ってしまった。ジェルビエが再び逮捕されたのは、それから間もなくであった。独軍の残虐な処刑に、もはや最後と思っていた彼を救ったのは、知略にすぐれたマチルドであった。それからしばらくたった頃、隠れ家で休養をとっていたジェルビエを、ジャルディが訪ねて来た。彼の来訪の目的はマチルドの逮捕されたことを告げるためと、口を割りそうな彼女を、射殺するということだった。現在、仮出所中の彼女も、それを望んでいる、と彼は伝えた。ある日、エトワール広場を一人歩く彼女に、弾丸をあびせたのは、彼女を尊敬するジャルディ、ジェルビエ、ル・ビゾン、ルマスク等仲間たちだった。しかし、遅かれ早かれ、彼等の上にも、同じような運命が待ち受けているのだった。...



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原題も「SOYLENTGREEN

ソイレントとは「soybean」(大豆)と「lentirl」(レンズ豆)の合成語


1973年当時50年後である2022には

ニューヨークの人口が4000万人を超えるだろうと設定したSF映画

(ニューヨークの現在の人口は2000万人強)


今となってはツッコミどころも満載で

先も読めるチープな作りのB級映画ですが(笑)

私は面白かったです


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人口過密により街中に人があふれ

建物の中には、足の踏み場もないくらいホームレスが横たわっている

食糧難により、食料は配給制

電気も水道もろくに使えず、インフラ自体が壊滅しています


一部の富裕層だけが、高級マンションに住み

本物の肉や野菜を食べることができるのです


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実際のニューヨークは、こうはなっていませんが

南アフリカのヨハネスブルグは「1%の富裕層と99%の貧困層」

という究極の格差社会で、富裕層の住むエリアは高い塀に囲まれ

高圧電流に監視カメラ、さらに「侵入者は銃撃する」という看板が

あちこちに掲げられている、まさしく「未来都市」


そう思うとこの映画の伝えていることも

空想で済まされる問題ではありません


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"ソイレント・グリーン"は海のプランクトンから作られた

人々にとって唯一の食料

そのソイレント会社の重役サイモン(ジョセフ・コットン)が殺され

刑事であるソーン(チャールトン・ヘストン)は捜査に乗りだします


といっても官憲の圧力が強大し、警察官も職権を乱用

サイモンの部屋からタオルから石鹸から食料に酒を盗み出し

家具”と呼ばれる、家事のお手伝い兼愛人の女性も頂き(笑)


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ソル・ロス(エドワード・G・ロビンソン)はソーンの”本”で

事件の情報を集める担当で、ソーンが持ってきたソイレント会社の本から

重大な秘密を知ってしまうのです


エドワード・G・ロビンソンは公開を待たずに

撮影終了の10日後に亡くなったそうです

ロビンソンががんの末期であることを知っていたヘストンが

ホーム”(公営安楽死施設のシーンで見せた涙は

本当に泣き出してしまったそうです


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またこの映画はMGMスタジオで撮影した最後の作品になってしまい

このあとスタジオは売却されてしまいます


それらを思っても、終盤のこのシーンがやはり一番の見せ場でしょう

ソル・ロスが自ら”ホーム”に向かったのは

ソーンに証拠を掴ませるためでもあったのでしょう


最後にバーボンも飲めたし、レタスや肉を食べることもできた

匙についた、わずかないちごジャム

この世にもう未練はない


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古臭さはあるものの、食糧危機の末路の怖さや、格差社会

隠蔽体質の怖さはうまく描かれていて


もしほとんどの生物や植物が絶滅してしまったら

人間が生き延びるためには、死んだ人間のタンパク質を用いる以外に

方法がないのは事実であり


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暴動でショベルカーでゴミ同然に処理される人々や

死施設で死んだ老人たちが食品に加工されるというのも

ありえない話ではないと思うのです


逆に例えると、美味しい食事ができることが

今の生活がどんなに幸せなのかをわからせてくれるし

地球への愛情が湧いてくる


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B級だっていいじゃない

「お気に入り」にさせていただきます




【解説とあらすじ】KINENOTEより

2022年、今から約50年後のニューヨークには人口が膨大したことによって食糧難が起こっていた。人々は1週間に1度、政府が配給する「ソイレント・グリーン」と呼ばれるウェーフェース状の食料で命を継いでいたが……。原題のソイレント・グリーンとはSOY(大豆)とLENTIL(レンズ豆)を合成した言葉でアメリカのSF作家ハリー・ハリソンの小説の映画化。製作はウォルター・セルツァーとラッセル・サッチャー、監督は「センチュリアン」のリチャード・フライシャー、脚色はスタンリー・R・グリーンバーグ、撮影はリチャード・H・クライン、音楽はフレッド・マイロー、編集はサミュエル・E・ビートリーが各々担当。出演はチャールストン・ヘストン、リー・テイラー・ヤング、これが遺作となったエドワード・G・ロビンソン、チャック・コナーズ、ジョセフ・コットン、ブロック・ピーターズ、スティーブン・ヤング、マイク・ヘンリーなど。

2022年のニューヨーク。ここも地球上の全ての土地と同様、人口過剰と食料不足にあえいでおり、ごく1部の裕福な人を除き、4000万市民の大部分は週1回配給される食品を食べて細々と生きている。この食料はソイレント会社が、海のプランクトンから作っていたがすでにそのプランクトンさえ激減していた。最近、同社は「ソイレント・グリーン」という新しい製品を発表したが、品不足から配給が思うようにいかず、仕事も家もない何百万市民の不平不満は、一発触発の暴動の危機をはらんでいた。彼らに比べれば、市警察殺人課の刑事ソーン(チャールトン・ヘストン)は、職があるだけによほどましな暮らしである。むさくるしいが2階屋のアパートに老人のソル・ロス(エドワード・G・ロビンソン)と住んでいる。ソルはいわばソーンの人間ブックで、事件の背景を調べ、ソーンの捜査を助けている。ソーンは、ソイレント会社の幹部の1人ウィリアム・サイモン(ジョセフ・コットン)が自宅で惨殺された事件を担当することになった。彼にはボディー・ガードのタブ(チャック・コナーズ)と、「ファーニチャー」と呼ばれ、家具の1つとして配置されている女たちの1人、シャール(リー・テイラー・ヤング)が付ききりだったが、あいにくその2人は買い物にでかけ留守だった。タブは物盗りの仕業というが周到な計画殺人であることが、ソーンにはすぐに判った。その後、何度かシャールと接するうちに2人は愛し合うようになった。一方、ソルの調査から事件の背後に大物の手が動いていることを知ったソーンが、捜査に本腰を入れようとした矢先、上司のハッチャー(ブロック・ピーターズ)から捜査を打ち切るよう圧力をかけられた。頑として拒否するが、たちまち臨時に狩りだされ、ソイレント・グリーン配給の警備に廻されてしまう。そこには、少ない配給量に対する市民の怒りに火をつけ、暴動のどさくさに紛れてソーンを消そうとする殺し屋が待ち受けていた。ソーンは足を射たれるが殺し屋も誤って暴動鎮圧用シャベルに押しつぶされてしまう。一方、ソルはブック仲間の集まりでサイモン殺人事件の動機となったソイレント社の秘密を知りショックを受ける。彼は現実のあまりの厳しさに絶望し、安楽死させてくれる「ホーム」に向かう。そのことを知ったソーンは「ホーム」に駆け込むが間に合わず、老人の孤独な臨終を痛恨の思いで見とるばかりあった。だが、息を引き取る直前にソイレント・グリーンの秘密を明かされ愕然とする。新製品のソイレント・グリーンが人肉だったとは・・・。その帰り道、タブと数名の男たちに襲撃され、激しい射ち合いになったが、折りよくハッチャーが部下と共に応援に駆けつけ、タブは射殺されるが、ソーンもまた重傷を負う。ソーンは担架で病院に運ばれる途中、ソイレント・グリーンの秘密を告発するよう、繰り返しサッチャーに訴え続けた・・・。

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