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星屑シネマ
星の数ほどある、映画や本の話など。

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明日の記憶(2005)

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「若年性アルツハイマー」
このような作品って男性ならば自分が痴呆症になってしまった立場で
女性ならば看護する立場で見てしまうのではないか・・
なんとなくそう思います。
 
徘徊、食欲ボケ、性欲ボケ、汚物のたれ流し・・
言い方は悪いですが男性の痴呆のほうがタチが悪いような
そんな印象があるからです。
 
この作品は映画としてはそれなりに秀作でしょうが
アルツハイマーを扱ったにしては綺麗すぎると思います。
40代後半の妻、自分の更年期の体調のコントロールだけでも大変なはずなのに
仕事に家事に介護なんて、かなりのスーパーウーマン。
豊田四郎監督の「恍惚の人」のほうがリアリティは上でしょう。
 
赤ちゃんの世話と同じ、寝ている暇などないのです。
赤ちゃんならまだ喋りもしないし暴れないし徘徊しない。
しかし痴呆なら夜中でも関係なくどこかに行って行方不明になってしまう。
少し昔なら病院でさえ患者は紐でベッドに縛られたのです。
 
愛情だけで介護はできるのだろうか・・
 
ただ誰にでも起こりうる病気として
アルツハイマー病について考えるきっかけとして
良い作品にはなるでしょう。
 
忘れたことさえも忘れてしまう
病気が進行してしまったら、本人だけは意外と幸せだったりして
そんなふうにも思えます。
 

 
【解説】allcinemaより
働き盛りのサラリーマンに襲い掛かる“若年性アルツハイマー”の恐怖を描いた荻原浩の同名ベストセラーを「バットマン ビギンズ」の渡辺謙主演で映画化した感動ドラマ。徐々に記憶が失われていく主人公の戸惑いや不安、そんな夫を献身的に支える妻との深い絆を描く。共演は樋口可南子。監督は「トリック 劇場版」の堤幸彦。
 広告代理店に勤める49歳の佐伯雅行。仕事も充実し、一人娘の結婚も控え、公私ともに忙しくも幸せな日々を送っていた。ところが最近になって急に物忘れが激しくなり、不安になって病院を訪れた佐伯は、そこで衝撃の事実を告げられる。医者が下した診断は“若年性アルツハイマー”というものだった。やり場のない怒りと不安に苛まれる佐伯。だが、そんな夫を妻の枝実子は静かに受け止め、2人で一緒に病と闘い続けようと覚悟を決めるのだった。
 

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宮沢賢治生誕百年記念作品。
 
先日銀座でお洒落ランチをしたついでに
東京国立近代美術館フィルムセンターにて鑑賞してきました。
 
驚いたのは席がほぼ埋め尽くされていたこと。
平日の映画館で、たとえ新作の人気作品でも
こんなに会場が混んでいることに出くわしたことはありません。
 
そしてなんと!大森一樹監督の舞台挨拶がありました。
主演の渡哲也さんや、撮影の木村大作さんの撮影時のエピソードが語られ
会場は笑いでつつまれました。
入場料500円で、これはとってもお得な気分。笑
 
明治29年、岩手県花巻。
質屋と古着商を営む裕福な家庭の息子として生まれた宮沢賢治。
しかし父親と信仰のことで対立し家出し
宗教団体に入信し布教活動のかたわら童話創作をするようになります。
その後農業学校の教諭になった賢治は
芝居や音楽で農業を教えるという授業を行っていましたが
農家の貧しい現実と自分の理想の農業のギャップから悩み苦しみます。
 
「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」「よだかの星」「セロ弾きのゴーシュ」・・
宮沢賢治といえば、誰もが知っているたくさんの名作がありますよね。
宮沢賢治の本を置いていない図書館や本屋はないでしょう。
しかし当時はファンタジーなどまだ認めてもらえない時代だったのでしょう。
出版した本は全く売れませんでした。
 
いつまでたっても少年のように夢を追う純粋な男。
そしてずっと親の意見を聞き入れることのできない反抗期。
自分の理想を貫くために、家族のやさしさや愛に気がつかないことも。
 
夢や理想を追う人と付き合うって、きっと難しいでしょうね。
私ならきっと付き合いきれないと思います。
(相手もきっと私とは付き合おうと思わないでしょうが。笑)
 
いつの時代も天才とは生まれるのが早すぎるのでしょう。
天才とは未来からの訪問者かもしれません。
 
ラストの渡哲也さんの涙を浮かべながらの「雨ニモマケズ」の朗読には感動。
この詩は賢治そのもの。
親ならばこの詩を読むたびに、息子を思い出し泣くでしょう。
 


 
【解説】allcinemaより
童話作家・宮沢賢治の半生を描いたファンタジックな作品。セルアニメと実写との合成シーンで、宮沢賢治の作ったキャラクターが登場した。
 

八甲田山(1977)

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「天は我々を見放した・・」
 
ロシアとの戦争の可能性が強くなった1901年
軍は八甲田山での雪中行軍訓練の実施を決定します。
参加することになったのは、少数精鋭の徳島大尉(健さん)と
大所帯の神田大尉(北大路)のふたつの隊。
 
徳島隊は最後まで士気も下がらず隊列も乱れませんでした。
また自分についてくる部下を助けます。
一方の神田隊は、だんだんと指揮も隊列も乱れていき
やがて寒さと疲労とさまざまなトラブルにより
隊員は次々と雪の中に倒れていき、死んでしまいます。
 
面子にこだわった無能な上司の無謀な作戦。
ふたつの隊の隊長の判断、ルート、状況、それぞれの選択の違いでの
成功と失敗。
そのあたりが見どころなのでしょうが
とにかく吹雪と雪山と同じような制服なので
どっちがどっちの隊なのか、誰が誰なのか途中わかりにくく
話しも見えにくい。
 
もう少し人間ドラマにスポットをあてたほうが
映画としては面白い作品になったような気がします。
 
しかし本当によく撮ったな・・とは思います。
雪崩のシーンも本物の雪崩らしいですし
ロケとはいえスタッフも役者も相当大変だったでしょう。
実際に遭難しかけた時もあるそうですね。
 
雪の中を軽々と歩く案内役の秋吉久美子さんがとても可愛い。
重苦しく、ひたすら長い作品のなかで
ひと時和ませてくれる存在でしょう。
 

 
【解説】allcinemaより
 明治34年末、日露戦争を目前にして陸軍は寒冷地教育の不足を痛感していた。ロシア軍と戦うためには雪中行軍をして、雪とは何か、寒さとは何かを知らねばならなかった。その行軍の目標となったのが生きては帰れぬ冬の八甲田であった……。「小説吉田学校」「日本沈没」の森谷司郎監督が、高倉健を主演に、壮大なスケールで描いたドラマ。
 

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地味ですがなかなかの傑作。
 
まるでタイムスリップしたように
子どもの頃そのままの台所、急な階段、居間から出入りできる庭・・
何年経っても変わらない、親が年老いていく以外は。
そんな、ザ・実家ストリー。
 
成長し結婚し家を出た息子や娘が里帰りする
または嫁として夫の生家を訪ねる
どちらの立場として観ても、とても共感するものがあるでしょう。
 
「子ども作らないの?」
 
家族だからこそ、思わず言ってしまう棘のある残酷な言葉。
悪気などない、むしろよかれと思って言った何気ない一言が
相手を傷つけてしまう。
その傷は他人につけられたものより、治りが遅いと
もしかしたら死ぬまで治らないと私は思います。
 
自分ももう大人なんだから
些細なことを気にしたり、根にもったりしなくていいのに
親の前ではいつまでたっても子どものままなのかも知れません。
 
「 いつもこうなんだよな、ちょっと間に合わないんだ」
 
本当にそうですよね。
何もかも過ぎてしまった後から気が付く。
セリフのひとつひとつに納得してしまいました。
 
主演者全員素晴らしい演技でハマリ役でしょう。
樹木希林さんはいかにも母らしく姑らしく
YOUさんはいかにも娘らしく、夏川さんはいかにも嫁らしかった。
 
しかし(成人指定という意味ではなく)R35でしょうね
若い人が観てもつまらない作品でしょう。
 

 
【解説】allcinemaより
長男の命日のために、老いた両親に家に久々に顔を揃えたある一家の一日をスケッチしたホロ苦くも温かな家族ドラマ。なにげない会話の積み重ねを通して、家族ゆえのわだかまりやいたわりといったない交ぜの感情を抱える登場人物の揺れ動く心の機微を、ユーモアを織り込みつつ辛辣かつ温かな眼差しで繊細に描き出していく。監督は「誰も知らない」「花よりもなほ」の是枝裕和。
 夏の終わりの季節。高台に建つ横山家。開業医だった恭平はすでに引退して妻・とし子とこの家で2人暮らし。その日、久々に子どもたちがそれぞれの家族を連れて帰郷した。その日は、15年前に亡くなった長男の命日だったのだ。次男の良多は、もともと父とそりが合わなかった上、子連れのゆかりと再婚して日が浅かったこともあって渋々の帰郷。両親がいまだそれぞれに長男の死を受け止めきれずにいることが、良多の心をますます重くする。いつも陽気でソツのない長女のちなみは、そんな家族のあいだを取り持ち、家の中に軽い空気を持ち込むが…。
 

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私にとって落語家といえば、笑点の大喜利のメンバーで。笑
落語そのものを最初から最後まで聞いたことはないと思います。
しかし落語を知らなくても最後まで十分楽しんで鑑賞することが出来ました。
 
二つ目の落語家、古今亭三つ葉の話し方教室に通うようになった3人の生徒たち。
 
とくに素晴らしかったのが子役の森永悠希クンの演技。
枝雀師匠の噺をコピーするわけですが、それがとてつもなく巧い。
本当に楽しそうで、表情が豊かで、グイグイ引き込まれます。
最後まで聞きたかった・・・
 
松重豊さんの、野球解説が本当にヘタクソなのも巧い。笑
大ベテランの八千草薫さんと伊東四朗さんがさすがの深い味わいでした。
 
ただ香里奈さんのヤンキーくささは作品にあわなかった気がします。
他の脇役さんが皆巧くて存在感があるので、大根にしか見えない。
私的には作品の減点対象になってしまいました。
 
しゃべるのが苦手で、自分の気持ちをうまく伝えられない。
そのために損をしたり、自己嫌悪に落ちいってしまう。
そんな自分を変えたい人って多いのではないかと思います。
それは噺家であっても同じなのでしょう。
語りがうまくならなければ、決して出世しない世界。
 
 自分の芸を見つけられない二つ目の落語家が
落語を教えることで、自分の芸の足りない部分に気がつき
噺家として成長してゆく物語。
 
とにもかくも森永悠希クンの、可愛い「まんじゅうこわい」は必見。
たとえ落語を全く知らない人でも、間違いなく唸ります。
 

 
【解説】allcinemaより
『一瞬の風になれ』で2007年本屋大賞に選ばれた佐藤多佳子の出世作『しゃべれども しゃべれども』を国分太一主演で映画化した純情青春ドラマ。東京の下町を舞台に、ひょんなことから“話し方教室”を始めることになった落語家の青年と、そこに通うワケありの3人を中心に、不器用にしか生きられない人々が織りなす心温まる人間模様を優しい眼差しでさわやかに綴る。監督は「愛を乞うひと」「OUT」の平山秀幸。
 東京の下町。二つ目の落語家・今昔亭三つ葉は、若手のくせに古典にしか興味がなく、普段から着物で通すなど今どき珍しいタイプの噺家。古典落語への愛情は人一倍ながら、腕のほうは思うように上がらずいつまで経っても真打になれずに行き詰まりを感じていた。そんな三つ葉は、ひょんな成り行きで落語を使った話し方教室を始めるハメに。そこに集まってきたのは、美人だけど無愛想で口下手な女性・十河五月、大阪から引っ越してきた関西弁の少年で、しゃべりが達者すぎてクラスに馴染めず悩む村林優、コワ面であがり症というプロ野球解説者の湯河原太一。集まるたびに言い争いばかりする彼らに手を焼きつつも何とか教室を続けていく三つ葉だったが…。

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