今、そこにある映画

傑作も駄作も、ともに見る。ともに、愛する。 変態です。出来れば映画はフィルムで見たい。別ブログ「昔の映画を見ています」もあるでよ

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大根仁「モテキ」

 前半は、素晴らしい。
 後半、なぜか、悲恋ものになっていく。失恋なのは、かまわないが、なぜか、妙に、暗くなってくる。前半の明るさがよかっただけに、ちと残念。
 というのも、この作者、明るい描写には、工夫をこらす。センスもある。街のなかのビルなどに文字や映像が出るのは、デヴィッド・フィンチャー、恋の予感の街中ダンスは「(500)日のサマー」のパクリだとしても(もちろん、それらがオリジナルというわけでは、ない)畳み掛けるセンスが、楽しい。
 しかし、後半の、暗い描写には、工夫も、センスも、ない。負けているのに、だらだらと、消化試合をこなし、パスを回すだけ。かつての日本代表サッカーみたい。
 四人の女優がフィーチャーされているが、主役・長澤まさみ、準主役・麻生久美子のふたりがメインで、真木よう子、仲里依紗は、ゲスト扱い。しかも、真木は、単に、主人公・森山未来の先輩社員という扱い。別に真木が森山に、森山が真木に、関心があるというわけではない。完全に別格。真木も森山にからむという、宣伝のイメージ操作は、完全にインチキ。
 長澤、仲が、胸チラをしているのだが、真木も、せめての胸チラくらい、してもいいのでは(笑)。
というのは、長澤、仲には、それなりに、関心がある森山が、麻生には、まったく関心外。
 ここで、たとえば、真木が先輩社員として、森山にがんがんお説教しているときに、森山、真木の露出した胸の谷間に釘付け、
「(あたしが、説教しているときに)ナニ、ガン見してるのよー!」と、ビンタ。
 ぶっ飛ぶ森山。
 これくらいして、長澤、仲、真木の巨乳(ということになってます)に対比して、貧乳の麻生のみ、嫌われる、という構図に持っていかないと(笑)。いや、これが、面白いかどうかは、別ですが。
 何らかの対比がないと、わざわざ、四人の女優を出して、対比させる意味がない。
 前半のぶっ飛ばし・長澤まさみは、快調。最強笑顔。ただ、後半の、悩む役は、似合わないので、いや工夫のない演出のせいもあり、上滑ったか。彼女主演の、暗さのない、純粋ラヴ・コメが、見てみたい。改めて、そう思う。
 もちろん、麻生久美子、仲里依紗、それぞれ主演の純粋なラヴ・コメも、見てみたい。
 ちゃんと作れる人が作れば、きっと傑作だろう。
 森山未来のダンスは、たぶんこの役のダンスとしては、うますぎる。「(500)日のサマー」の主役男子の、微妙なダンスこそ、学ぶべき。
 森山、真木の上司役のリリー・フランキー。えー、このひと、こんなにうまかったっけー、と、驚く。味があり、うまい。でも、後半の、ある女性との情事のシーンは、逆に、驚くほど生彩がない。つまり、この監督が、シリアスなシーンでの、工夫が、センスが、ないということだろう。
 
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