今、そこにある映画

傑作も駄作も、ともに見る。ともに、愛する。 変態です。出来れば映画はフィルムで見たい。別ブログ「昔の映画を見ています」もあるでよ

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 評判がよいので、つられて、見た。
 最初のショットが、夜の、雨の、港。フェリーが接岸する。
 このファースト・ショットが、明らかに、合成の、やすっぽいCGの雨。
 ファースト・ショットに、安いCGは、ないだろう。
 最近の映画は、水と火に安いCGを使う。しかし、水と火は、もっとも微妙なテクスチャーで、CGであることが、バレ易い。パソコンでの合成作業では、ちいさな画面で、デジタルと合成は相性がよいのだが、大画面の映画館では、その違和感はバレバレ。
 ファースト・ショットで、こういう雑な映像処理を見ると、がっり来るのだが、映画全体としては、たいへん好ましい。
 慎ましやかな、しかし豊かなサスペンス。非常にまじめな人が作った、ヒッチコック。
 いや、ヒッチコックは、明らかにB型(イメージ)的映画なのだが、本作のロマン・ポランスキーは明らかにA型(イメージ)。A型が作った、B型ヒッチコック映画。
 メインの女優はふたり出てくる。ちゃんと、ブロンド黒髪。わかりやすい。
 元英国首相ピアーズ・プロズナンが、アメリカの、本土とはフェリーでつながれた島の別荘に住んでいる。英国の首相経験者が外国に住むというのが、まずびっくり。でも、これも伏線か。
 実は、この元首相には、CIAのスパイである、という疑いがある。
 最近のニュースで、現英国首相が、ロシアに行って、若い頃KGBから接触を受け、もう少しでロシアのスパイになるところだった、と<告白>したバカがいた。本人はジョークのつもりかも知れぬが、しゃれにならない。イギリスの<スクールボーイ>と、ロシアの相性が、すごくいいのは、よく知られるところで。
 日本でも、公の場の国会で、朝鮮式水の飲み方(らしい)独特の、奇妙な水の飲み方を見せたのが、菅直人、野田佳彦。こいつらも、しゃれにならない。
 そして、絶対にアメリカに戻れないロマン・ポランスキーの、アメリカに対する愛憎あふれる(?)イヤミの数々。
 いいなあ。わざわざ、ドイツやフランスで、アメリカ・シーンを撮る。どう見ても、アメリカ(イメージ)には見えない、寒々とした風景。嫌がらせのように、寒々しい貧相な風景の<アメリカ>。見ていて、何度もニヤニヤしてしまう。
 伝言ゲームのように、パーティー会場で、人から人へと、えんえんと手渡されるメモ。この、何でもないシーンの、豊かなサスペンス。ただただ、メモが人から人へと渡されていくシーンの、ただならぬ緊張感。
 こういう小味な(褒め言葉)サスペンス、一年に一作は、見たい。グッド。
 出演者たちも、意外と豪華。こちらも、ひそかに、にやにや。
 
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