今、そこにある映画

傑作も駄作も、ともに見る。ともに、愛する。 変態です。出来れば映画はフィルムで見たい。別ブログ「昔の映画を見ています」もあるでよ

日本映画

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 上野樹里と木村佳乃の女優W主演コメディー。コメディーでメインの二人が女性というのは、大冒険だと思う。冒頭は、二人の掛け合い風ミュージカル風で、なんとなく期待をもたせるが、これはあくまで冒頭だけ。全編それをやれとはいわないが、この構成なら、せめてラストもミュージカル風で〆るべきだろう。
 二人とも不幸な過去を持つ女、ということから、これはあからさまに「下妻物語」「嫌われ松子の一生」を目指そうとして、息切れしたとしか、見えない。岸谷に、中島哲也ほどの才能や覚悟がなかったせいで、こういう中途半端なものになった。
 上野樹里が、結婚式に間に合わず、ウェディングドレスで、木村のバイクに同乗し教会に駆けつける。そこには、少なくとも新郎、神父、数人程度でも参列者がいないと格好が付くまい。なのに、無人の教会にいるのは祖父(北村総一郎)ひとり。こんな無残な、まるでコメディーとも思えないシーンを平気で作る。脇の登場人物たち、北村一輝とか、変態さんな新郎とか、これまた変態さんな大家とか、全て中途半端。
 新人監督岸谷は、監督ヴァージンロードを踏み外したようだ。って、〆の言葉までシマラナイ。って、それは俺のせいか。

 アー、これも世襲映画だなあ。まあまあ、見られるのだが、しかしその功績の大部分は、原作映画に由来する。こんなの作って楽しいのかな。しかも、主演男優の逮捕騒ぎ、原作者行方不明、呪われた映画の様相とは、ちとオーバーか。
 そもそも破天荒何でもありの、アニメ版しんのすけから、まじめな実写少年への変更は、当然そうするしかないのだろうが、それだけで縮小再生産の感は否めない。破格なアニメ版しんのすけだから、それとの対比で不器用な侍と姫の恋ともいえない恋が、生きたのだ。
 ラストの、少年親子が乗った、ランドクルーザーが、敵陣へ突っ込む。すこいゆるゆる感で、突っ込む。ここがしらけてしまう。すでに「戦国自衛隊」があるので、こちらの期待をはるかに下回る、ノン・スペクタクル。アニメ版なら、しんのすけが見よう見まねで覚えた運転で暴走するという手が使えたのだが、そうなると「おとな帝国」までパクってしまうか。このシーンで車窓全開なのは、ある意味しんのすけ以上に暴走気味なのが、気にかかる。あれじゃ、簡単に一家を弓矢で殺せるだろう。窓を閉めておいて、車外での敵侍たちのパニック、車内での一家のパニックを描くくらいはねぇ。
 侍・草なぎ剛は、可もなく不可もなく。姫・新垣結衣は、硬いなあ。ま、その硬さが姫ということか。東宝としては、本来なら、人気が落ちていなければ、長澤まさみあたりだったか。結衣といえば、実はガッキーじゃなくて、夏川結衣目当てもあったのだが、妙に調子のよい、明るいお母さんを好演。その出演場面で明るさを引き出していると見るのは、贔屓目か。少年がおとなしい以上、このお母さんを暴走?させてもよかったのでは、とは結果論ですね。お父さん・筒井道隆が妙にやる気がなく生気もないのと対照的。

 タイトルからして「羅生門」のリメイクか?と、見たらはたしてそうだった。なぜ今頃「羅生門」? 冒頭のワーナーマークに納得。クロサーワのラッショモンは、あちらの映画学校では有名作。ワーナー資本も入れて、日本から世界に発信できるコンテンツは何かね?と、外人さんと協議する際、日本の現代物では、いまいちピンと来ない、やっぱりいまだにサムライ日本刀クロサーワ、なのだろう。
 で、脚本は、よく出来ていました。芥川原作からは「藪の中」だけでなく「蜘蛛の糸」などなど援用して。すごく、まとまりもよくて、一言で言えば、そつがない。そして、そつがない、というのは、別の言い方をすると、面白味がない。熱がない。クロサーワの「羅生門」には、熱はあった。ま、熱しかなかった、ということも出来るのだけれどね。昔の人はいいこといいました、仏作って魂いれず、とか、そつのない凡庸さ、とか。出演者も、おおむね、そつがないなあ。松方弘樹だけは、余裕かましてましたけどね。お久しぶりのショーケンも、なんだか優等生っぽいし。
 小栗旬は黒沢版の森雅之の役どころ。えっ、殺されちゃうの、と、そこだけ不安になったけれど、そこはやっぱり今回は主役だからさ、ちゃんと生き延びるんだけど、そっからあとがいささかシマラナイ。となると、三船役・今回のタイトルロール誰なの。うっ、もしかして、やべきょうすけ???と、かなりびびったけれど(笑)まさか三池映画ではあるまいし、ちゃんとした役者でよかったよかった。でも、そういう冒険がまったくないのが、そつのない映画たるゆえんで。超有名作のリメイクなんて、よっぽど破格なことをしなきゃ、どうせ負け戦に決まっているんだから、なぜそつのなさを目指すかね。
 ヒロイン・柴本幸は、例によってビミョー。お白砂の場面、多分泣いてる表情が、どう見ても薄ら笑いを浮かべてるようにしか見えない。いくら「藪の中」なミステリアスな役だからって、泣く、と薄ら笑いは、混同しちゃまずいだろう。それとも、何らかの演出意図があるのか。ま、どうでもいいけどね。
 最近の世間は、世襲議員は許さない、と。そういうことらしい。であるが、本作のような有名作のリメイクは、地盤看板譲ってもらったと同じじゃないか。熱のないそつのなさも、おんなじで。こちらは、ますます盛んなのが、よろしくないよね。

 DVDにて。(おそらく)日本資本で東京ロケ、出演者・スタッフはおおむね現地調達の日本人、監督は欧米系二人に、隣国枠で一人、こういう映画のカテゴリーには一瞬悩むが、主として日本でしか上映されていないだろうから、一応日本映画のカテゴリーで。
 三つの話のオムニバスだが、全体として、かったる過ぎる。短編映画だから話はシンプルにしよう、それが裏目に出た印象。話がシンプルだから、短編なのに時間が長く感じられる。この話で、まだ、やるか、という。で、三つの話とも、後半は微調整?を図る。
 一話目のランドリー篇、途中で地味な青春哀話から転調して、ファンタジーに(逃げ込む)。しかし、いかにも、逃げ込んだな、という印象で。
 二話目のカラックス篇、ゴジラのテーマに乗せて、地下道の怪人が暴れまわるのを、後半は裁判劇に(逃げ込む)。 
 三話目のジュノ篇、引きこもり男の生活と意見という地味なスケールから、後半は都民全部が引きこもる、というでかいスケールのSFに(逃げ込む)。
 短編だから、話はささっと切り上げて、落ちをつけなきゃ、あとがつかえてるし、ということなのだろうが、もともとのお話に魅力がないので、転調してもしなくてもつまらない、という仕儀になる。
 この映画で唯一爆笑したのは二話目、怪人が渋谷駅前で大量に現地人を虐殺し、裁判となる。そうすると、現地人の間で、死刑にしろ派と、死刑反対派のデモがおこる。それを伝えるTVニュースの女子アナ、「死刑賛成派の右翼のデモがあり、一方では死刑に反対する人々のデモもありました」。
 すごいよなあ(笑)。死刑賛成派は右翼で、反対派は「人々」だよ。「右翼」とされたほうのデモ映像に街宣車も右翼らしき人も映っていない、立派な?一般市民?ばかりのよう、なのに「右翼」扱い。その対になるのは「人々」! 黒沢明「生きる」の、「左」卜全の名せりふ「はっきり助役だと言え!」を借りて、言おう。一方が「右翼」であるなら、「はっきり左翼だと言え!」
 左翼お得意の用語捏造、印象操作の歴史歪曲が、無意識に骨がらみになって、死刑反対派は「人々」! いいなあ、わかりやすいくらいの馬鹿だ。

 面白いっ。思わずニコニコ、のどがごくりごくり、おなか、ぐうぐうの快作だ。
 ぼくの本年度日本映画ベストワン暫定候補は、見た順で「フィッシュストーリー」「ディアドクター」「サマーウォーズ」、これに「南極料理人」もくわえよう。
 男版「かもめ食堂」、草食系男子、弁当男子など、近頃都ではやるもの、にまんまと乗っかりきった、今年を象徴する映画とも言える。主演は癒し系男子といったらこの人の、堺雅人だから、もう安心してみていられる。「かもめ食堂」で匂っていた、自分探しの臭みがない分、すっきりした味わい。
 南極観測隊の男たちに食の配給を続ける堺が、この南極一家のおかん、と言うより、新婚の新妻に見えてくる、と言う誰かの評どおり、途中からめちゃくちゃ色っぽくなってくるのが、可笑しい。隊員はちょうど七名、白雪姫と七人の小人たちの逆パターン、姫が小人たちにご奉仕するの図。こういう食の映画は、ひとつに観客の食欲をいかに刺激するか、に成功不成功がかかっている気がする。少なくともぼくには「タンポポ」「ラーメンガール」は、そうではなかった。本作はかなりの成功作と見た(ま、食の映画といっても「最後の晩餐」なんてのもありますけどね)。
 隊員・生瀬勝久の、あちゃらかじゃない、普通の演技って、始めてみた気がする。なかなか良い。その生瀬の誕生会に歌う高良健吾、やはり何気にうまいよ。「フィッシュストーリー」本作に「ハゲタカ」で、今年の新人賞は決まりじゃん。
 おいしそうな料理の数々のなかで、素人が作った、べちゃべちゃの空揚げに涙する堺雅人、いいなあ。

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