今、そこにある映画

傑作も駄作も、ともに見る。ともに、愛する。 変態です。出来れば映画はフィルムで見たい。別ブログ「昔の映画を見ています」もあるでよ

アメリカ・ヨーロッパ映画

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 面白い。割と地味な展開なのだが、二時間半の長丁場を退屈させない。
 昨年の各種翻訳ミステリのベストテンで必ず1か2をとった世界的大ベストセラーを、映画化したもの。本国スウェーデンでは、三部作を昨年数ヶ月おきに公開して、ヨーロッパで軒並みヒットという。
 40年前に失踪した少女を探してほしい、という依頼を受ける、まさに私立探偵モノの定番の出だし。ミステリ好きとしては、もう安心して見ちゃいますねえ。探偵役は、名誉毀損の罪で数ヵ月後には収監されるジャーナリスト。そして、彼をネット・ストーカーする調査員のハッカー女リスベット(ノオミ・ラバス)。この彼女がかっこいい。背なにしょったドラゴン・タトゥーに恥じない、はじけっぷり。
 小さな事実を丹念に追うタイプのミステリなので、スペクタクル的な派手さはないが、それでも、40年前の新聞社カメラマンの撮った写真を、パソコンに取り込んで、動画に加工するシーンなんて、いかにもなシーンもあり、面白いのだ。ミステリ・ファンは必見でしょう。

 アクション映画の雄、その名もマイケル・マン監督の最新作。ジョニー・デップ主演。
 1930年代伝説の銀行ギャング、ジョン・デリンジャーを描く。もちろん”ベビーフェイス”ネルソンなどおなじみの面々も。ちらりとフーバーFBI長官も登場する。警察の捜査範囲は州ごとに限定されている。全国を網羅する警察組織が必要だと公聴会で自説を展開するも、そんなの必要ねえ、といとも簡単に事業仕分けされてしまう役回り。 
 全体は、このデリンジャー一味とシスコ支局の攻防。なんだけど、ジョニー・デップ主演ということでか、愛だとか恋だかも入れねばならぬ。男同士の戦いを得意とするマンにとっても苦しいところ?
 映像は今回はデジタル撮り。中盤の真夜中の一軒家での銃撃戦。一瞬の銃光が近くを照らす、そこが特に安っぽさ丸出しヴィデオ感。あと、新聞の紙面が電子的にテカったりとか。興醒め。
 「アバター」でも感じたことなんだけど、ハリウッドの大作って、途中いろいろあったけど、最後はやっぱり、ドンパチ、ドカンドカンの銃撃戦。その派手さで競うという。ああ、クライマックスは全部一緒なのねー、というお約束感。今回の銃撃戦もいまいちマンネリ感。「ヒート」の銃撃戦で、名を売ったマン演出も、毎度のワンパタに毒されて。義理マン。
 そのあとの、愛だの恋だの描写のなんともシマらなさ。

 冒頭にナレーターが宣言する。「これは、ボーイ・ミーツ・ガールの物語ではあるが、ラヴ・ストーリーではない」。つかみはオーケーだ。正確には、ラヴ・ストーリーで(も)あるのだが。ユーモアもあり、快作。
 ヒロインの名前がサマー。彼女が、キュートでエキセントリック。主人公の純情青年の心をとことん翻弄する500日間のてんまつ。うまく行っているときは、彼も最高にハッピーなのだが、けんもほろろになると、もう彼の心も生活もずたずた。
 サマーを演じるズーイー・デシャネルが、アメリカ映画にはあまりいないタイプのアイドル系。かわいい。気まぐれな彼女に翻弄されたら、もう逃げ場がないやね、純情青年には。新人監督マーク・ウェブは、いろいろテクニックを駆使して、この紆余曲折ラヴ・ストーリーを快調に進めて行く。
 「スター・ウォーズ」フッテージから、ハリソン・フォードをちらりと登場させるセンスに小笑いする。
 なおサマーはじめ、青年の恋の悩み相談にまじめに大人びた回答する小学生の女の子も、女性はみんな美人ぞろい。監督の若さですかね(笑)。

 この映画に関しては、いろいろ選択肢があった。3Dにするか2Dにするか、字幕版か吹替版か、はたまたIMAXにするか。しかしIMAXは、川崎で、ちと遠い。しかも、あまりスクリーンが大きくないらしい。IMAX初体験は新宿で、かなりでっかかった。これがつぶれ、新橋で再開されたら、割と小さくてがっかり。川崎はさらに小さいらしい。しかもこの映画シネスコ・サイズで、ぼくの知っているIMAXは、スタンダード・サイズのでっかい版のみ。IMAXで、シネスコにしたら逆に画面がちっちゃくなるんじゃないの。ということで、今回はIMAX見送り。
 結局見たのは3D字幕版。字幕は浮き上がって見える。
 なかなか面白い見ものでございました。あえて、いかにも3D丸出しの凹凸間は避け、ほとんど2Dでも変わりないような演出。でも、やはり新鮮な感じでしたね。日本でIMAXの3Dにしろ2Dにしろ、まったく盛り上がらずつぎつぎ閉館の憂き目だったのは、映像はすごくても、話がイマイチつまらなかったせい。まるで教育TVの、シマらないドキュメントみたいな話のものも多かった。そこへ行くと、さすがジェイムズ・キャメロン、圧倒的な面白さと展開力。3Dだろうが2Dだろうが、話が面白なくちゃ、始まらないのだ。次から次へと展開するエピソードに目は釘付け。それをさらに面白く強いてる隠し味というか、おもて味が3Dで。
 ただ、クライマックス、大戦闘シーンになると、展開がお決まりというか、いくらなんでもそりゃむちゃくちゃだろう、芸が一工夫もふた工夫も足りないだろ、という展開で、つまり文字通りに、ブロックバスター映画の宿命といいますか。とにかく大量な物量作戦で力で押し捲るだけ、という。かえって調子が一定で、退屈しちゃうんだよね。
 あと、青鬼さんたちが、みんな同じ顔、おなじ体型、で、まあみんな同じ環境下の、同じ戦士方タイプの部族だから、同じになっているし、統一感もあるんだろうけど、CGの手間と費用を安くするためにみんな同じなんじゃないの、というかんぐりも。グループモノと言うか集団モノの映画は、必ずデブとかヤセとかメガネとか、いて、それでキャラの区別を容易にするっていうのが、鉄則じゃないの。
 何より、笑顔が全員一緒、おんなじ笑顔のワンパターン。つくづく人間ドラマが下手な監督さんや。ま、ブロックバスターに、そんな個性は必要ないっちゃ必要ないのかもしれないが。
 ただ、お話は面白く、映像も驚異的なので、見終わってクレジットが延々流れる中、そういえば一度くらいは特殊メガネを外して、メガネなしでスクリーンはどう見えるか、確認したかったな、とあとから残念がる始末。
 宮崎アニメとか、日本のモビルスーツ・ロボット物とか、うまく援用して、これだけの規模に仕上げた、馬力はさすがだけれどもね。軍服やーめた、の女性兵士の下着姿?もいいよねえ。そういう役の先輩格シガニー・ウィーバーも最後に裸を見せるが、ちょっとシガニーのヌードにしてはきれい、かつ小柄な気もする。あの裸ももしかしてCG? だと思うよ、きっと。
 サイレントからトーキーへ、白黒からカラーへ、スタンダード・サイズからシネスコ・サイズへ、映画は進化、ないし変貌してきた。あるいは、より現実に近づけるという意味では、劣化なのかもしれないが。これらのように2Dも3Dに<進化統一>するのだろうか。サイレントや白黒やスタンダードがほぼ駆逐されたように2Dも、骨董品になるのだろうか。それは、3Dで、人間ドラマやCGなしの普通のドラマが量産される状態になるまで、待たねばならないだろう。ブロックバスター映画だけでは、単なる見世物のレヴェルにとどまるだろう。

 昨年、最新作の「我が至上の愛〜アストレとセラドン〜」と、その前作の「三重スパイ」を見た、エリック・ロメールが89歳で亡くなったという。「我が至上の愛〜アストレとセラドン〜」公開時に監督引退を表明していたようだが、やはり体調が優れなかったのだろうか。逆に引退を表明したから、体調が悪化したのかもしれない。そこら辺はわからないが。露命をつないでも、ロメールにはもっと生きていて、新作を作ってほしかった。残念。
 今回の訃報で本名がジャンマリ・モーリス・シェレールと別にあることを知った。映画監督とはフシギなもので、俳優や作家が芸名、ペンネームありまくりなのに、なぜか本名が多い。ぼくが知っている日本映画の監督で本名と違うのは、鈴木清順(清太郎)、岡本喜八(喜八郎)など、と数が少ない。外国映画についてはよく知らないが。ロメールも含めて<芸名>を付ける監督は、好きな率が極めて高いのも面白い。
 デヴュー作の「獅子座」からして、面白かった。若い男が一夜パリをうろつく話で。友人の一人としてゴダールも出演している。ちなみに、ロメール訃報記事の見出しに<ヌーヴェルバーグの旗手>というのがあったが、ロメールののほほんさでは、旗手は似合わまい。
 「モンソーのパン屋の女の子」は、記憶のかなただが、「モード家の一夜」はよかった。女の家に一泊するだけの話。「 クレールの膝」「愛の昼下がり」「飛行士の妻」「海辺のポーリーヌ」「満月の夜」「緑の光線 」「友だちの恋人」「春のソナタ」その他は、もはや記憶のなかでごっちゃになって、確かに見たのだが、分別がつかない。ぼくのスポンジな記憶力の中で、ロメール映画というカタマリと化している。
 「木と市長と文化会館/または七つの偶然」はよかったなあ。
 「グレースと公爵」「我が至上の愛〜アストレとセラドン〜」は、コスチューム・プレイなのに、まったくロメールそのものだった。よかった。


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