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3月28日 18時48分

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が、28日まで中国を訪問して、習近平国家主席と初めての首脳会談を行った背景には、来月末の南北首脳会談やその後の米朝首脳会談を控え、中国を後ろ盾にした外交環境を整えて、みずからに有利な条件で米韓両国との交渉を進めたい思惑があると見られます。

北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長は、28日まで4日間の日程で中国を訪問し、習近平国家主席と初めての首脳会談を行いました。

中国側の発表によりますと、この中でキム委員長は、「祖父のキム・イルソン(金日成)主席と父親のキム・ジョンイル(金正日)総書記の遺訓に従って、朝鮮半島の非核化の実現に力を尽くすのは、われわれの一貫した立場だ」と述べ、朝鮮半島の非核化に向けた意思を示したということです。

そのうえでキム委員長は「われわれは、南北関係を、和解と協力の関係に転換させることを決心した。アメリカとも対話をして、首脳会談を行いたい」として、来月末の南北首脳会談や、5月までに開かれる見通しの、史上初の米朝首脳会談に意欲を見せるとともに、米韓両国が「わが国の努力に善意で応え、平和の実現のために段階的かつ同時に措置を講じれば、朝鮮半島の非核化の問題は解決することができるだろう」と述べたとされています。

ただ、北朝鮮側の発表では、朝鮮半島の非核化をめぐるやり取りについて、一切、触れておらず、中国側との温度差も見られます。

これまで一度も、首脳会談に臨んだり外国を訪問したりしたことがなかったキム委員長が、南北首脳会談や、その後の米朝首脳会談を控え、電撃的に中朝首脳会談を行った背景には、中国を後ろ盾にした外交環境を整えて、みずからに有利な条件で米韓両国との交渉を進めたい思惑があると見られます。

北朝鮮紙 訪中写真を65枚掲載

28日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」も、キム・ジョンウン委員長の中国訪問を大きく伝え、1面から7面にかけて写真を掲載しました。
写真の数は、合わせて65枚に上り、1面には、両国の国旗を背景にキム委員長と習近平国家主席が握手を交わしている写真が載せられているほか、2人が笑顔で写るツーショットの写真も数多くあります。

また、キム委員長と習主席がそれぞれの夫人とともに、4人でお茶を飲んだり、食事が並んだテーブルを囲んで、談笑したりする様子も写されていて、「両国の最高指導者たちは温かい家庭的な雰囲気で言葉を交わし、友情を深めた」と伝え、友好関係を強調しています。

中国「平和と安定のため新たな貢献」

中国外務省の陸慷報道官は28日の記者会見で、習主席の発言を紹介する形で、「われわれは北朝鮮とともに中朝関係の長期的で安定的な発展を推し進めて両国や国民に利益をもたらし、地域の平和と安定のために新たな貢献をしていきたい」と述べて、中国として朝鮮半島の問題に積極的な役割を果たしていく考えを強調しました。

一方で、北朝鮮に対する制裁を緩和するのかという質問に対し、陸報道官は「国連安全保障理事会の常任理事国として中国が国際的な義務を果たす意思を疑う必要はない」と述べて、国連安保理の制裁決議を順守する意向を強調しました。

ロシア「会談を歓迎」

ロシア外務省は28日、声明を発表し、「歓迎する。朝鮮半島情勢をめぐる最近の肯定的な動きを強める重要な一歩だ」と高く評価しました。
そのうえで、「ロシアは今後も中国と緊密に連携し、すべての関係国の直接対話を通じた、平和的かつ、政治・外交的な手段による問題の解決に向けて力を尽くす」として、中国と足並みをそろえ北朝鮮をめぐる問題に対応していく姿勢を強調しました。



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2018.3.28 10:31

【ワシントン=黒瀬悦成】サンダース米大統領報道官は27日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の中国訪問に関し、ホワイトハウス当局者らが同日、中国政府から説明を受けたことを明らかにした。説明には、中国の習近平国家主席からトランプ大統領に宛てた個人的なメッセージも含まれていたとしている。メッセージの中身は明らかにしていない。

サンダース氏は「米国は韓国および日本と引き続き緊密に連携する」とした上で、金氏の訪中について、「(米国などによる)北朝鮮に最大限の圧力をかけていく取り組みが、北朝鮮との対話に向けた適切な環境を作り上げている証左だ」と強調した。

一方、国務省のナウアート報道官は、金氏の訪中発表に先立つ27日の記者会見で、「中国は国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議の履行に向けて、さらにできることがあり、それらを避けて通ることのないよう希望する」と述べ、中国が独自に制裁緩和に応じるなどして対北国際包囲網を乱すことのないようくぎを刺した。




2018年3月28日 08時40分

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は25〜28日に中国を非公式訪問し、習近平国家主席と26日に会談、非核化への意欲を示した。中朝両国の国営メディアが28日報じた。金委員長は習主席の訪朝を招請し、習氏は快諾したという。

金正恩氏が最高指導者に就任した後に外国訪問が確認されるのは初めて。訪問は習主席の招きによるもので、金委員長の李雪主(リ・ソルジュ)夫人も同行したという。

金委員長の今回の訪中は、南北、米朝首脳会談を4〜5月に控える中、核兵器やミサイルの開発を巡って冷却化している中朝関係を修復することを目指したものとみられる。

中国国営通信新華社によると、会談で金委員長は、「(祖父である)金日成(キム・イルソン)主席と(父親である)金正日(キム・ジョンイル)総書記の遺訓に照らし、朝鮮半島の非核化の実現に力を尽くすのは、我々の変わらない立場だ。米韓両国が善意で我々の努力に応え、平和的な雰囲気を作ることで問題は解決できる」と発言。非核化に向けて積極的に取り組む姿勢を表明した。

一方、北朝鮮の朝鮮中央通信は、中朝首脳会談に関する記事の中で非核化への言及をしなかった。

北朝鮮は度重なる核実験や弾道ミサイル発射で国際的な制裁を受けている。首脳会談を通じて中国との友好関係を確認して各種の援助を引き出したい思惑もある模様だ。

習主席は「我々は中朝の伝統的友誼を絶えず伝承していくべきだと何度も表明している。これは中朝両国が歴史と現実に基づき、国際・地域構造と中朝関係大局を踏まえて行った戦略的選択であり、唯一の正しい選択である。一時的なことによって変えてはならず、変わることはない」などと述べた。

習指導部としては、中朝会談をきっかけにして、朝鮮半島問題への対処で調整役としての役割や影響力を確認し、北朝鮮との首脳会談の実施を目指す米国に対抗したい思惑もあるとみられる。



【産経ニュース】中国を無視できない朝鮮半島の悲哀

ソウル=名村隆寛】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の訪中は、最高指導者となり7年目の初の外国訪問ではあるが、朝鮮半島の南北にとって中国がおろそかにできない存在であることを改めて示した。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨年12月、主要国の中で米国に続き中国を訪問した。だが、北朝鮮の弾道ミサイルに対処する米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に中国が反発し韓国に経済制裁を加えるなか、中国側の対応は極めて冷ややかなものだった。

文氏と習近平国家主席による首脳会談後の共同声明採択や共同記者会見が見送られるなど、中国の徹底的な“冷遇”に韓国世論は「屈辱的だ」と激怒。しかし、文氏は帰国後も中国に対し強い態度に出られず、韓国の対中外交の限界が露呈した。

一方の金正恩氏は父、金正日(ジョンイル)総書記の死去から6年、高官の相互訪問はあったものの、核実験や弾道ミサイル発射を続け中国を刺激し続けた。北朝鮮が名指しで中国を批判したこともあり、中朝関係は前例がないほどまでに冷え込んだ。

2月の平昌五輪に合わせ妹の金与正(ヨジョン)氏を訪韓させたことからも分かるように、金正恩氏はやはり中国も加わった対北制裁に相当困っているようだ。長らく固辞した訪中だったが、中国に行かざるを得ない状況に追い込まれているのだろう。

金正恩氏は今月、国家主席に再選された習近平氏に祝電を送った。問題は習氏が今回、息子ほどの年齢の金正恩氏にどのような対応をしたかだ。

面会したのであれば、笑顔で接したのか、文氏へのように冷たくしたのか。それよりも、朝鮮半島を属国のようにみなしてきた中国に金正恩氏が主張できたのか、従来のように手なずけられ、文氏のような“朝貢外交”を繰り返すに終わったのかが注目される。




3/27(火) 8:25
遠藤誉

26日、金正恩氏が北京を電撃訪問したことが分かった。一日中、中国政府高官とはホットラインで確認を行なっていたが、夜9時頃判明。最大の後ろ盾である中国とよりを戻した上で、米朝会談を有利に持っていく計算だ。

◆「来了(来たよ)!」――中国政府高官と夜まで続いた確認作業

今月の20日前後に、中国外交部も北朝鮮担当者および中共中央対外聯絡部が北京にある北朝鮮大使館の人と会っていた事実は把握していた。

何かが起きるだろうと、必死でアンテナを張り巡らせた。

26日、2011年に金正恩の父親、故金正日総書記が最後に訪中した時に乗っていたのと同じ種類の列車が北京に着いていた。中国版ツイッターの微博(ウェイボー)が列車の姿を伝えていた。金正日のその旅は、北朝鮮の改革開放を模索する最後の旅だった。

もしかして金正恩委員長が乗っているのではないかと、中国政府高官に緊急連絡し情報を得ようとしたが、箝口令が布かれているので、今の段階では一切何も言えないという回答が戻ってきた。

それでも交通規制が外国の首脳級レベルだという情報だけはくれていた。

そのことで、何が起きているか、自分が何を言いたいかを察してくれと言わんばかりの具体的な知らせもくれた。

筆者は、「金正恩は結局のところ中国が長年唱えてきた『双暫停(米朝双方が暫定的に停止し、対話の席に着け)』という戦略に従ったわけだから、ここで北京と仲直りしてもおかしくはない。双暫停戦略を最初に教えてくれたのは、あなたではないか。それがようやく実ったのだから、次は金正恩が北京に挨拶に行くのが順当な流れだろう」と畳みかけた。

何度も往復書簡を「短信(ショートメッセージ)」で繰り返している内に、遂に決定的な二文字が携帯に飛び込んできた。

来了(ライラ)――!

「来たよ!」という意味だ。

この二文字が入ってきたのは26日の夜9時。北京時間の8時だ。

急いでコラムを書こうと、相手に許可を得ようとしたが「まだダメだ」という。発表する段階ではないからだとのこと。

金正恩なのか、それともその妹の金与正(キム・ヨジョン)なのかを確認するためのメッセージを出したが、それを最後にメッセージは途絶えた。寝てしまったのか。

個人的なことで恐縮だが、25日の夜は3時間しか寝ていない。そのまま徹夜をして公表の許可が出る時間まで待ったら、倒れてしまう。北京との時差は1時間なので、どうせ夜中はこれ以上変化を来さないだろうと諦めて、夜中の1時に就寝した。

朝6時に目覚めると、ブルームバーグが「金正恩が電撃訪中」という発表をしていることを知った。

すぐさま北京にショートメッセージを出そうとしたが、北京はまだ朝5時。いくらなんでも失礼だろう。日本時間の7時まで待った。

「もう公表していいか?」

すると、

「まだ官方(政府側)は公表していないが……」

という返事が来た。

いや、もういいだろう。

筆者は待ちきれずにキーボードを叩き始めた。

◆金正恩、電撃訪中の背景

金正恩がこの段階で北京を電撃訪問したということは、明らかに習近平と中朝首脳会談を行うということになるはずだ。

4月に入れば南北首脳会談が、5月になれば米朝首脳会談が予定されている。米朝会談はティラーソン国務長官の更迭により手続き上少し延期されるかもしれないが、何れにせよ開かれるのは確実だろう。

しかしトランプ大統領は、対話路線のティラーソンを解任して、後任に「金正恩を除去することを優先せよ」と主張するポンペオ氏を当てている。またマクマスター米大統領補佐官(安全保障担当)を解任して戦争大好きの強硬派ボルドン氏を起用している。

これは即ち、米朝会談が決裂した場合は北朝鮮を先制攻撃するというシグナルをトランプが発していることになる。金正恩がこの人事を看過するわけがない。

となれば頼りになるのは、何と言っても世界で唯一の軍事同盟国である中国だ。

中国とよりを戻すことにより、中国とロシアをしっかり味方に付けておいてから米朝首脳会談に臨む。

もちろん南北首脳会談にしても、韓国は米韓軍事同盟を結んでいる。韓国を震え上がらせるには、何と言っても韓国が経済的に最も頼りにしている中国と緊密であることを韓国に見せつけるのがいい。

こうして韓国およびアメリカと首脳会談するときに、交渉を北朝鮮に有利に運ぶために、この段階では何としても中朝首脳会談を行い、中朝の蜜月を米韓に見せつけておくことが不可欠なのだ。

◆蚊帳の外に置かれる日本

ロシアのプーチン大統領は、早くから金正恩の味方であることを公言して憚らない頼もしい味方である。

昨年の7月5日には、「双暫停」に関して中露共同声明を出しているほどだ。

となれば、中露、日米韓そして北朝鮮という六者会談の中で、北朝鮮が接近する国として唯一外されているのは日本だけということになる。

3月23日のコラム「日本外しを始めた北朝鮮――日朝首脳会談模索は最悪のタイミング」で書いたように、もし日本が拉致問題を重視して小泉元総理のように北朝鮮への電撃訪問を断行していれば、この流れは日本が主導することになり、安倍総理は今ごろノーベル平和賞を受賞する候補に挙げられていたことだろう。しかし安倍内閣には筆者の声は届かなかったようだ。ひたすら圧力を叫び続けてきた。今この段階に至ってから、急遽、日朝対話のオファーをするなど、あまりに外交戦略としては悪すぎるシナリオだ。

ロシアは元スパイ暗殺疑惑によりイギリスと断交状態にあり、EUとも思わしくない関係になっている。こんな時に、これまで北朝鮮の味方として発言してきてあげていたプーチンとしては、文句なしに金正恩と蜜月関係を演じることだろう。

その金正恩としては、これまで非難してきた関係国と仲良くなるわけだから、一つだけ敵国を創っておいて、国内の求心力を保っていなければならない。そこで六者会談のうちの日本だけをターゲットにして非難し続け、かつ「もし俺と会いたいのなら」と条件を付け、日本からは巨額の戦後賠償金をせしめる魂胆だろう。そのことは3月23日付けのコラムに書いた通りだ。

◆習近平と会うであろう、もう一つの理由

なお、これまで習近平が、北朝鮮にとっての最大の敵国「米帝国主義国家」と新型大国関係などといって蜜月を演じてこようとしてきたことに金正恩は激怒し、絶対に習近平とは会わないという覚悟を貫いてきた。

しかし今度は、自分自身が、その「最大の敵国、米帝国主義国家」の首脳と会うことを決意したのである。

こうなると、「いやー、私も会いますから」と、習近平に挨拶に赴かない訳にはいかない。

したがって訪中の目的は習近平に会い、中朝首脳会談を行なうことにあるだろうと考えられる。

当然、その後、ロシアにも行き、プーチン大統領とも会うことになるのではないだろうか。

背中に中国とロシアという大国を抱き、本来敵国であった韓国とアメリカの首脳と会談する。こうすれば北朝鮮に有利になり、トランプの強硬派人事に対抗することもできる。いざとなったら北朝鮮への先制攻撃という可能性に対抗するために、習近平に会い、プーチンに会うという金正恩の戦略と見る。

p.s.:なお、中国政府高官は、訪中したのが金正恩か金与正かに関する確かな回答はしていない。そこに未確認の要素はあるものの、先ず金与正を訪中させてから金正恩が訪中するという段階を踏む時間的余裕はない。その前提の範囲内で以上のコラムを書いた。

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