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「原発怖いから嫌だ」という人は見ないだろうがとりあえず書いておく話

永江一石
2018年09月09日 16:33

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こういう話を書くとね。放射脳の人がキーキーいうから嫌なんだけどね。とりあえず備忘録で書いておきますわ。
北海道が全道で停電しても死者が出なかったのはいまが良いシーズンだから。これが真冬だったらどうなるか。何万人も亡くなっていたでしょう。帯広の仕事先はそれを考えたら物凄く恐ろしいと言っていた。

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夏と冬では必要電力がこれほど違う。

で、北海道は石油ストーブやガスストーブだから停電しても平気だという方もいるが・・・。それ、田舎の家庭だけの話でしょう。
北電の資料だと電力は暖房だけではなく、様々な冬の対策に必須なのである。

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3.11の2時間の計画停電でさえ、我が家はガスファンヒーターもオイルヒーターも、そして給湯器も使えないから寒さに震えていた。激寒の北海道ならどうなるか。セントラルヒーティングは使えないし、水道管は破裂するし、ビルや病院のボイラーだって制御装置が停電で使えなくなったら停止するんじゃないの。道路も凍結するよ。

ここくらいまではいくら科学リテラシーが低くてもなんとなく言えば分かると思う。が、こと原発になると科学リテラシーが停止してしまう人が多数いる。

日本人の3割が「放射能は人工でしか存在しない」と信じている

日本人は非常に科学リテラシーが低い。
大規模調査では、14ヵ国中12位。レーザーが音だと思ってる人が7割。地球の公転周期が分からない人が4割ですよ!

3.11前は「すべての放射能は人工的に作られたものである」と思ってる人が半数もいた。いや自然放射能ってバナナにもあるし、タバコにもあるし飛行機乗れば被曝するしと散々啓蒙されたけど、いまだに

日本人の3割が全ての放射能は人工的に作られる

と、信じている。要するに科学リテラシーが異様に低い人たちが大勢いる。特に北海道は高齢化が進み、生活保護受給率は大阪に次いで全国2位だし、喫煙率は日本1位。低いのは仕方ない部分もある。

そもそもどうして放射能が危険か、そこを理解していない

3.11のあと、いろいろ恐怖で頭がおかしくなった人たちがガセを撒いてくれた。
被曝すると奇形児が増えるから、被曝すると怪物になる(マジだよ)まで。そもそも農業試験場では品種改良に放射線を使うが、それは放射線に対して非常に耐性がある植物だからで、高等動物の人間に同じ量を当てたら即死してしまうほどの線量です。

広島や長崎で、高線量を浴びた人たちだって、子供に奇形児は増えていない。朝日新聞も書いていたが、1947年にアメリカが設けた原爆調査委員間(ABCC)がはじめ、75年から日米共同運営の「放射線影響研究所」が引き継いで、被爆者9万4000人ともそうでない2万7000人を生涯にわたって追跡調査。うち2万人は2年に一度、健康診断を受けています。 サイトには論文もたくさん掲載されているからちゃくと読めと言いたい。

この調査によると、親が被爆者の「被曝二世」については、死産、奇形、染色体異常は一切見られなかった。逆に検診と医療費が無料で平均寿命は普通の人より長かったわけです。

まったく被曝していなくても一定の割合で先天異常はあるが、酷いとほぼ流産してしまう。日本産科婦人科学会のデータで1万人あたりの発生率を見ると

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心室中隔欠損がもっとも多くて574人に1人。口唇・口蓋裂は813人に1人(一般には500人に1人と言われてますが)です。指が多い多指症や水頭症も多いです。現在では医療の進歩で口唇・口蓋裂や多指症は幼児の時に丁寧な形成外科手術で目立たなくなります。要するに珍しくもなんともないのです。1人異常児が生まれたからって放射能セノイダーとか馬鹿すぎます。

もっとも放射線、しかも核爆発とは比較にならない程度の被曝で危険度が高いのはこんなことではなく、「発がん性」です。放射線を浴びることで遺伝子が損傷し、修復ではないレベルを超えるとがんになるわけです。国立がんセンターの発表では

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喫煙や大量飲酒の習慣は放射線を 1,000 〜 2,000ミリシーベルト被ばくするのと同程度、受動喫煙は、100 〜 200ミリシーベルトの放射線被ばくと同程度の発がんリスクがあると推定されています。一方、100ミリシーベルト以下では、発がんリスクを検出するのが極めて難しいとなってます。受動喫煙のリスクはがんよりも脳疾患、心疾患です。

1000〜2000ミリシーベルトの被曝と言っても「放射能は人工のものしかない」と信じている3割の人には難しいでしょうから、具体的にいうとシーベルトは合計で体が受けたダメージの総量と思えば良い。ベクレルは放射性物質の量だからまったく違うものの単位。

で、放射線で1000ミリシーベルト、つまり1シーベルトの放射線を浴びるとどうなるかというと、これはもう相当にキツい。ふらふらして吐いたりするレベル。ヘビースモーカーなら2000シーベルト相当だからどれくらいのものかというと・・・

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喫煙ってどれだけ発がん性あるのかわかる? 被曝でいうと「自覚症状があって」「一時的脱毛」と同じレベルなんですよ。つまり、

被爆が怖くてどうしてタバコ吸えるの?

ということ。繰り返しますが北海道は日本でダントツの喫煙率です。そしてわたしに絡んでくる放射脳の人の喫煙率高すぎ!! この間なんて「喫煙の害を訴えるより放射能の被害を訴えろ」って喫煙者の放射脳さんに言われました。ww

別に論理のすり替えをしたいのではなく、この事実から「原発が怖い人は発がん性要因である放射線が怖いのではなく、なんだか理由は分からないけど怖い」ということが分かります。幽霊やゴキブリと同じなのです。正直言うと、日本人の科学リテラシーではこの壁は乗り越えられると自分も思っておらず、怖くて怖くて精神に異常をきたしてしまう人も多いだろうから、原発推進はありえず、核融合までの間のつなぎとして安全性に注意しつつなだめすかして使って行こう派です。

泊が稼働していたら全道停電は起きなかったはず

本当に科学リテラシーが低いゆえにフェイクを撒いてしまう典型がこういう感じ。

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泊の原発が震度2で電源喪失したとか本気で思ってるらしい。ww
電源喪失したのは苫小牧の火力発電所で、もともと泊は停止しているから自分では発電していない。冷却のために火力発電所などの電力を使っていた。それが来なくなったから予備電源に切り換えたということが理解できないらしい。

地震発生当時道内電力需要が300万kw程度だったが、そのうち半分の165万kwを発電する苫東厚真火力発電所が地震のため急遽自動停止したため、受給バランスが大きく崩れ全道が停電した。火力発電所を再起動するにも大きな電力が必要で、だからこんなに復帰に時間がかかったわけだ。

しかし、泊の原発が稼働していたらどうだったのか。火力発電所の多くは夜間に消費電力が少ないときは燃料がもったいないから停止している。原子力発電所は簡単に停止ができないので、夜間も稼働中。震度2では緊急停止もしない。そのまま稼働しているから

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こんな感じだったはずだ。そのほかにはバイオマスとか地熱のような夜間でも停止しない発電所が多かったはず。要するに火力発電所が被災しようが全道停電にまで至るほどの影響は無かったと思う。ここは試してみるわけにもいかないので推測です。

火力発電所をどんどん作れとか、頭おかしい

この弁護士さんが引用している朝日の記事が根本的におかしいのは、地質学者に話を聞いている点だ。法律とか知らないでしょう。

民主党政権時代に、電力会社が発電と送電を一緒にしているから悪いという話になり、2020年には法律で送電と発電の会社が切り分けられます。北電は送電の会社になります。送電の会社になるのに、火力発電所をもしもの時のためにたくさん作れとか、企業がやるわけない。発電するなら別の会社に参入してもらうしかないわけですよ。

しかし北海道は高齢化が非常に早く進み、しかも出生率がめちゃくちゃ低い。東京都と札幌が変わらないんです。よって人口はこれから激減し、就労者数は

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2055年には2010年の人口の4割減

になるわけです。これだけ人口が減るのが明確なのに、いまから多額の資金を投入して発電所を作りまくる企業があると思いますか。苫東厚真火力発電所は1980年操業開始。もう40年近く経ってるわけですが、いまから発電所作ると20年後には不要になってるわけですよ。

もちろんそうなったら、いまの泊以外の発電量でも十分に賄えるわけだが、そのときには苫東厚真火力発電所なんてとっくに耐用年数過ぎてボロボロになっている。なにが言いたいのかというと、人口激減が間近に明確に迫っている北海道にいまから多額の投資をしてインフラを整えるっていうのは無理筋だってことです。幸い、泊の原発ははまだ新しく一番新しい3号機なんて10年も経過していない。震災前はこれで乗り切ろうとしていたんじゃないかな。

ワクチンと同じく電力もリスクの確率選択

ワクチン反対の人は放射脳と高い相関関係にあるので、説明しても理解できないわけだが、とりあえずまともな人向けに書いておきます。

いま泊の原発は何万年か前の断層が沖にあるかもしれないということで停止して点検しているわけです。これは「あるかどうかわからない」レベルで、しかも断層があったとしても必ず地震が起きるわけではない。確率だけで言えばそんなところで地震が起きるよりとっくに先に南海トラフとか東海沖とか関東大震災が来ます。これは数十年に1回、過去から必ず定期的に起きているからです。東海沖地震よりはるかに泊に津波が来る確率は低い。


要するに
「来るかどうかもわからない津波に備えて原発を使わないか」
「来る確率が非常に高い真冬の停電に備えて稼働するか」
の、リスクの選択です。ワクチンの副作用と打たなかった場合の罹患率のリスク選択と同じです。10万人にひとりは副作用で死ぬけど、打たないと発症して10人に1人が死ぬワクチン、あなたは打つか打たないかという話といえばわかるかも。

大地震が起きると、高い確率で数年以内に同規模クラスの余震が来ます。3.11のときはラッキーにもこなかったが、インドネシアのロンボクなどでは同規模の地震が再三起きています。つまり、再び苫小牧あたりに大地震がくる確率は泊に津波が来る確率よりはるかに高いわけです。

ただ、地球の公転周期が分からない人が4割、放射能はすべて人工と考える人が3割の日本では、当然ながら確率計算は理解できない人が3割くらいいると思うんですよ。この科学リテラシーではいくらいっても理解できないだろう。嫌なものは嫌だの一点張りです。

電力が不足している間だけ泊を再稼働したら?

上記のようにすぐに北海道は電力が余る時代が来ます。10年後か20年後かはわからないが、使う人がいなくなる。それまで原発を再稼働して使用し、いまのボロボロの火力発電所は小さめのものにリプレイスし、40年後にいまの人口の6割になるわけだが、その時点での必要電力を十分確保できるようになったら、それでも怖いなら電気代は上がるけど道民の意志で泊を停止したらいいんじゃないかと思います。

ただ科学リテラシーの低い高齢者がどんどん亡くなっていくので、もしかしたら安全性のリスク回避とかはもう少し理解度はあがるかもしれない。それにつけても、「頑張ればなんとかなる」みたいな戦前の日本みたいなことを言うのは止めて欲しい。それがブラック企業の根底にもあるわけだから。頑張ってもなんともならない時もあるんですよ。

とまあ、書きましたけど放射脳の人はデータが嫌いなのでたぶん読まない。w

原発怖い怖いの人は、そういうのばっかりみないで藤沢さんのこれくらい読んだらいいと思いますよ。

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【中日新聞】苫東厚真火力発電、全面復旧は11月以降 大幅遅れ

2018年9月11日 12時46分

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世耕弘成経済産業相は11日の閣議後の記者会見で、地震で停止した北海道最大の火力、苫東厚真火力発電所(厚真町)の全面復旧が11月以降になるとの見通しを明らかにした。一部再開も9月末以降となり、当初は1週間程度とされた再稼働までの時間が大幅に延びることになる。週内は2割の節電要請を続ける考えも表明した。

暖房の需要が伸びる秋に向け、道内の電力需給の不安は長引きそうだ。

経産省は北海道電に対し、苫東厚真の詳細な復旧見通しを報告するよう指示。北海道電は1号機は9月末以降、2号機は10月中旬以降、4号機は11月以降の稼働となる見通しを示した。



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【産経新聞】北海道厚真町で震度4

2018.9.11 08:09

11日午前4時58分ごろ、北海道厚真町で震度4の地震があった。気象庁によると、震源地は胆振地方中東部で、震源の深さは約30キロ。地震の規模はマグニチュード(M)4・5と推定される。

各地の震度は次の通り。

震度4=厚真鹿沼(北海道)▽震度3=厚真、安平早来北進、むかわ松風、平取振内(北海道)など▽震度2=千歳(北海道)など▽震度1=札幌、函館、小樽、夕張、登別、森、浦河(北海道)むつ(青森)など

https://www.sankei.com/affairs/news/180911/afr1809110004-n1.html



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【日本経済新聞】北海道地震 犠牲者41人に、土砂崩れの厚真町に集中

2018/9/10 21:35

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北海道で震度7を観測した地震で、道のまとめによる犠牲者数は10日、5市町で計41人となった。厚真町で10日未明に安否不明だった最後の1人が発見され死亡が確認された。また道は10日夜、苫小牧市の50代の男性が地震により死亡したと新たに確認したことを明らかにした。

総務省消防庁などによると、震度7を観測した厚真町の死者は36人。同町では吉野地区を中心に大規模な土砂崩れが発生し、19棟が全壊。犠牲者の大半は押しつぶされた家屋から見つかった。

苫小牧市で新たに犠牲者と確認された男性は本の下敷きになっていた。同市の死者数は計2人になった。震度6強を観測したむかわ町では男性がタンスの下敷きになって死亡。新ひだか町と札幌市でも各1人が亡くなった。





2018年9月10日(月) 18時06分


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【ハーバービジネスオンライン】北海道胆振東部地震「泊原発が動いていれば停電はなかった」論はなぜ「完全に間違い」なのか

2018.09.10
牧田寛

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去る9月6日3時8分、北海道胆振(いぶり)地方の深さ37kmを震源とするM6.7の地震が発生しました。最大震度は震度7(激震)で、これは北海道では記録上最大の揺れとなりました。

この地震により直後から北海道全道で電力供給が止まり、執筆中の9月8日6時現在で2万戸が停電しています。また、電力供給能力が下がっており、需要家への節電が呼びかけられており、計画停電の可能性も報じられています。電力供給能力の完全復旧までには地震発生から1週間以上かかると見込まれています。

この地震により北海道電力は、離島を除く管内全域で停電を起こし長期間運転休止中の泊発電所では、外部電源喪失という原子力発電所としては極めて深刻なインシデントを生じました。

そして、例によってこの地震発生直後から、「泊発電所は大丈夫か、福島核災害の再来とならないか。」「泊発電所を運転していれば停電は起こらなかった。今からでもすぐに運転しろ。」という2つの声がSNSで飛び交っています。特に後者はそれぞれ一部の工学系研究者、科学技術系ライター、起業家、急進右派政治家と、ネット右翼(ネトウヨ)によりオルゴール様言論と化しています。

さて、この地震では北海道電力に何が起きたのでしょうか? そして、これら2つの言論は意味のあるものなのでしょうか。本稿ではこれらを検証します。

日本では起きないとされていた「ブラックアウト」

2018年9月6日3時8分、北海道胆振地方中東部深さ37kmを震源に、M6.7の地震が起きました。この地震は北海道胆振東部地震と命名されましたが、本稿では北海道大地震と略称します。

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図1.北海道胆振中東部地震推計震度分布図(気象庁ホームページより)

この地震により胆振地方では震度7を記録した地域を中心に甚大な人的、物的被害を生じました。一方で、地震の規模は日本での大地震としては際だって大きなものではなく、人口密集地での震度は最大で6弱、多くは5強以下となり大きな人的被害を生じませんでした。したがって地震被害のみでは、北海道の社会機能は早期に回復するはずでした。

ところが、地震発生直後から17分以内に北海道全域で電力供給が止まり、短時間での復旧が不可能となりました。この状態をブラックアウトと呼び日本では起こりえないとされてきた極めて深刻な電力事故でした。このような大規模広域停電としてよく知られているのは2003年北アメリカ大停電で、5000万人が影響を受けました。当時日本では、小規模電力会社で構成されるため、広域送電技術の遅れている合衆国、カナダ固有の問題であって優れた送電技術を持つ日本では起こりえないとされました。今回それが北海道で発生したといえます。

ブラックアウトが生じると、火力、原子力などの汽力発電所(蒸気や高温ガスでタービンを回し発電する発電所)の再起動は単独では不可能となり、水力発電によって電力を汽力発電所に供給し、その電力によって起動してゆきます。そのため再起動にはたいへんな時間がかかります。

このブラックアウトによって泊発電所が外部電力喪失となり、非常用ディーゼル発電機(DG)によって所内電力を供給することになりました。2011年の福島核災害(Fukushima Nuclear Disaster)は、地震により夜の森27号鉄塔が倒壊したことによる外部電源喪失が引き金になって起こっていますので、多くの市民がまた核災害が起きるのではと恐怖を感じ、一時騒然となりました。幸い、泊発発電所では非常用DG起動に成功し、その日のうちに外部電源も回復しましたので事無きを得ています。

このブラックアウトがもしも厳冬期に起きれば、確実に数多くの凍死者がでていました。また不幸な条件が重なり、泊発電所で大規模核災害が生じた場合、福島核災害と異なり、発電所の東側に広大な居住地が広がる為にきわめて深刻な被害を生じていました。今回、この二つの最悪の想定に比してきわめて軽微な損害で終息しつつありますが、それでも人的、物的、経済的被害は大きなものとなります。

止まっていてむしろ幸いだった泊発電所
震災当時、泊発電所は福島核災害後の再審査に手間取っており、運転認可がありませんでした。結果、泊発電所の全原子炉は停止後6年を経て冷温停止状態でした。そもそも、核燃料は原子炉の中になく、すべて使用済み核燃料プール(SFP)で冷却中でした。

核燃料は、原子炉での連鎖核反応が終わったあとも核分裂性物質(FP)の崩壊によって熱を発生させます。これを崩壊熱と呼びますが、原子炉停止直後には原子炉熱出力の10%の崩壊熱を持ち、冷却が途絶すると数時間で炉心溶融が生じます。この崩壊熱は1年後に0.2%となり、5年後には一万分の一程度になります。この為、SFPの中の核燃料の崩壊熱によってプールの水が沸騰するまでには電源喪失後一週間以上の時間的余裕があると予想されます。

原子力・核施設の安全を確保する為にとても大切なのは時間的余裕(時間稼ぎ)です。使用から何年も経過した使用済み核燃料は、十分に「冷えて」いて電源喪失後も緊急時対応に使える時間はたっぷりあります。したがって、人の手が加えられる限り(人が近づける限り)燃料溶融のような破滅的危機に陥ることは無いと考えて良いです。

これがもしも運転中の原子炉ですと、外部電源喪失後に非常用DG起動に失敗し、更なる措置にも失敗して原子炉の熱除去に失敗した場合、速やかに(約2時間程度で)炉心は溶融し、最悪の場合は原子炉が爆発、崩壊することで大規模核災害に到ることになります。もちろん、非常用DGは二重化されており、高い信頼性がありますし、今回は無事に起動しています。したがって、運転中であっても今回は無事に冷温停止に持ち込めたと思われます。

しかし、事実として運転中と停止中の原子炉では根本的に内包するリスクは異なります

停止中の原子炉と運転中の原子炉とでは、安全余裕に雲泥の差があります。時々見受けられる運転中の原子炉も停止中の原子炉も、安全性に違いがないから運転していたほうが良いと言う無根拠の意見は、根本的かつ完全に誤っています。そのような言論には塵芥ほどの価値もありません。

では今回、原子力安全の柱である多重防護においてどのような意味を持ったのでしょうか。その前に多重防護について概説します。

原子力は、多重防護によって、安全対策を多段化し、確実性を高めています。具体的には多重防護は、安全の5つの段階(例)からなります。

  1.異常発生の防止(設計、点検、品質保証、運転)
  2.異常の拡大の防止(止める、固有安全性)
  3.事故時の影響の緩和(冷やす、閉じこめる)
  4.シビアアクシデント対応(ベントなど、緊急時対応)
  5.サイト外の緊急時対応(原子力防災)

きわめて重要なことですが、多重防護は、「前段否定の論理」(※各レベルの十分な対策を前提にして, あえてその効果が十分でなかった場合に備えて安全対策を多層にすること)であって、相互に完全に独立していなければ意味がありません。具体的には、「冷やすから、止まらなくてよい」「閉じ込めるから、冷やさなくてよい」ではないのです。今回の場合、「非常用DGがあるから、外部電源喪失しても良い」という考えは絶対に認められません。

多重防護について表1にまとめます。

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多重防護はかつては第3層まででしたが、5層への増層が1979年にフランスで導入されその後欧州では90年代に一般化し、合衆国でも第4層を除いて導入されました。しかし、9.11同時多発テロにより、合衆国でも第4層の導入が迅速になされ、5層の多重防護は旧西側世界での標準となっています。

ところが、日本では2011年3月11日まで多重防護は3層までしかありませんでした。

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日本で5層の多重防護を導入しなかった理由は,3層の多重防護により、シビアアクシデント(SA)が発生しないと言う考えによります。この考え方自体が、多重防護の大原則である「前段否定の論理」に反します。実際には、 多重防護の5層化で「寝た子を起したくなかった」、市民に不信感を持たれたくなかったと言うのが実態でした。代替としてアクシデントマネジメント(AM)の自主対応が提唱されましたが、このAMは福島核災害において2号炉、3号炉の爆発を誘発したとの指摘があります。

今日の日本では、多重防護の第5層は事実上導入されていません。第4層まではハードウェアと言う形で導入されていますが、原子力防災という第5層、社会的ソフトウェアが主体となるものには責任を取るものが居ない、ようするに実体がありません。これを如実に示すのが図2です。

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さて、それでは今回のブラックアウトにおける泊発電所の重大インシデントはどの位置づけになのでしょうか。

今回、地震によって送電系統が破綻を来し、全道で送電が長時間停止しました。これにより泊発電所は、外部電源をすべて喪失し、回復には半日を要しています。これは多重防護の第1層が破れたことを意味します。次いで非常用DGが起動して電力を原子炉へ供給することに成功しました。これは多重防護の第2層が有効に機能したことを意味します。今回のインシデントは、外部電源を長時間、完全に失うと言う重大インシデントですが、一方で多重防護の第2層が正常に機能したと言うことは確かなことです。国際原子力事象評価尺度(INES)でもレベル0相当と思われます。

しかし、諸外国では起きても日本では起こり得ないとしてきたブラックアウトが現実に発生し、その送電網に接続されている原子炉に重大インシデントである長時間の外部電源全喪失が発生したことはたいへんに深刻なことです。しかも実際には北海道電力の送電網はブラックアウトに対して脆弱性があることが以前から分かっていたとのことで、ここに日本の宿痾である「安全神話」が存在します。

安全神話は、発見次第潰さねば多重防護に大きな穴を開けます。今回のインシデントは大きな教訓を残しています。

私がSNSを見ていた限りにおいて、9月6日8:22に次のようなTweetがありました。下に要約します。

”こういう脆弱な状況がずっと続いてきた
 恐れていた事態が遂に起こった
 発電所が一つ停止しただけで破綻する状況が異常だ
 泊が動いてればこういう事態にはならなかった。”

このTweet以後、申し合わせていたかのように泊が稼働していれば大停電は起きなかったと言う主張が雲霞の如く発生しました。

この主張は正しいのでしょうか? 答えは否。この主張は、何重にも誤っています。

そもそも「不適格」状態だった泊原発

まず、泊発電所は、原子力規制委員会による審査に合格することが出来ずに稼働できていません。したがって、大前提として泊発電所は商用原子力発電所として法的に稼働できません。したがって、「泊が動いていれば」という仮定自体が全く無意味です。

泊発電所は、優先して審査が進められている加圧水型原子力発電所(PWR)の中でも当初最優先で審査が進められていました。これは再稼働の実績を作る為にPWRの中でも反発の少ない田舎の発電所を優先した為と指摘されています。ところが、泊の審査が進まず、伊方発電所が最優先となり、この伊方も愛媛知事選前年の市民による反対集会に予想外に多くの市民が集まり、翌年の愛媛県知事選挙への影響を恐れて繰り延べになりました。結果、既に県知事選挙を終えていた鹿児島県の川内発電所の審査を最優先に進められた経緯があります。この当時、鹿児島県知事であった伊藤祐一郎氏は、自治官僚時代に石川県に出向し、志賀原子力発電所の立地計画に携わった経緯がありました。

伊方発電所は1年遅れの2016年8月に再稼働し、既に隣接県、市町村などの反発が強く逆風の強い関西電力でも大飯、高浜発電所の再稼働がはじまっています。PWR陣営では、老朽化著しい美浜発電所、直下に活断層があり、審査合格の見込みがない原電敦賀2と泊発電所が再稼働未達成で残るだけです。

では何故、泊発電所は新規制基準の適合性審査に合格できないのでしょうか。泊発電所は3号炉が2009年運開と、国内PWRではずば抜けて若く、1号炉2号炉も第1次改良標準化炉の後期運開で、問題になるほど古い訳ではありません。

理由は単純に、北海道電力が原子力規制委員会(NRA)の求める水準を満たせないからです。書類不備が次々にNRAに指摘され、適合性審査は遅れに遅れています。国や関係者は、NRAの適合性審査を、「世界一厳しい」と僭称(せんしょう)していますが、実際には多重防護の第5層が存在しないことからも分かるように、旧西側世界ではザルといって良いくらい大変に甘いものです。その適合性審査の合格水準に遠く及ばないのが北海道電力泊発電所です。

また、泊発電所は、東京電力柏崎・刈羽発電所と並んで構内で不審者の侵入や不審火が多発(参照:泊発電所の安全管理体制 北海道庁)する世界でも珍しい原子力発電所で、これも原子力安全という点で著しい欠格事項です。

もともと2014年には運開が見込まれていた泊発電所が審査に合格できず運転再開できない、この先順調に審査が進んだとしても来年後半の運開も怪しいのは単純に泊発電所が基準を満たせない為です。したがって、「泊が運転中であれば」という「たら」「れば」論は、6年越しで車検に合格できない整備不良の無車検車を乗り回せ「たら」と言うようなものです。

要するに、手続き論としこれらの主張は破綻しています。

動いていてもブラックアウトは起きていた

次に、仮に泊発電所が適合性審査に合格していて、3号炉が運転中だった場合、どうでしょうか。泊発電所3号炉はどのような炉でしょうか。

泊発電所3号炉
・第二次改良標準化加圧水型原子炉(耐寒特別仕様)
・ループ数 3
・電気出力 912MWe
・運転開始 2009年12月22日
・建設 三菱重工(ウエスチングハウス系)

PWRとしてもたいへんに手ごろで使いやすい炉で、日本の第二世代型(2G)原子炉としては決定版と言っても良い、優れた原子炉と言えます。運開日が今は亡きソ連邦原子力産業記念日であることもあって私のお気に入りの原子炉です。(チェルノブイル4号炉の運開日なので、普通は避けると思いますが……)

今回の地震は、3時8分と言う需要が最も少ない時間に発生しており、この時間の電力需要は3GWe前後、日中の最大需要が3.8GWeと推測されます。

ここで震源から至近距離にある苫東厚真発電所2号機4号機(石炭火力600MWe, 700MWe)合計1.3GWeが緊急停止しました。負荷(需要)の40%を超える発電機が脱落したため、送電網は過負荷となり、周波数が限界を超えて低下した為、遮断器が自動動作して回路を切り離して行きます。また苫東厚真1号機(石炭火力 350MWe)も短時間で脱落し、合計1.65GWeとこの時間の負荷の過半を超える発電量を短時間で失いました。

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図3と図1を比較するとわかるように、地震の震源と苫東厚真発電所、送電網の結節点である変電所が重なっています。執筆時点ではまだ分かりませんが、苫東厚真発電所が脱落し、更に変電所の打撃で道東が送電網から切り離されたと考えられます。こうなると送電網の制御が不可能となり、次々と遮断機が自動動作し、停電域は急速に拡大して行きます。結果17分間でほぼ全道が、8時ころまでに全道が停電してしまいました。

北海道電力の特徴は、産炭地であったと言う歴史的経緯から火力発電所にしめる石炭火力発電所の割合が高いことです。石炭火力発電所は、負荷追従運転が苦手で、出力調整運転も余りしません。基本的に定格出力運転をする為に出力変動調整能力に欠けます。これは原子力発電所も同じで、日本の原子力発電所は負荷追従運転ができませんし、出力調整運転の認可を受けていません。結果、やはり定格出力運転のみを行います。

北海道電力は、電力需要が少ない一方で、需要に対して容量の大きな発電所が多く、それらは出力調整能力を持たない(あっても負荷追従が出来ない)と言う特徴があります。

結果、電力需要の少ない夜間に発電容量の大きな発電所が急に脱落すると出力調整余力がなく連鎖的に送電網が破綻してしまうという弱点があります。

送電網を通る電力は三相交流(図4)です。そのため、すべての発電所は、正確に同期しながら発電します。

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この為、直流の電池をつなげるのと異なり、ただ単に容量のたし算が出来れば良いと言う訳でなく、すべての発電所が歩調を合わせながら常時変動する需要(負荷)に合わせて発電します。ムカデ競走の様なものと考えれば良いです。

その中で原子力発電は出力調整をしません。石炭火力も出力調整を苦手とします。しかもそれらは大出力です。結果、北海道電力は、数人の大人が交じった小学生のムカデ競走のようなもので大人が一人でも転ぶと全体が転ぶ弱点があります。

本来、石油火力発電所、天然ガス火力発電所、一般水力発電所、揚水発電所によって出力を調整し発電量と消費量を一致させますが、原子力と石炭火力の占める割合の大きな北海道電力ではその調整力がたいへんに弱いのです。とても弱いムカデ競走チームです。

単一の電力会社の管内で電力需給の調整ができない場合、他の電力会社との電力融通を行います。これを連系線(図6)と呼びます。例えば四国電力では、本州との間に二系統合計3.8GWeの連携線を持ちますが、北海道電力は、北本連携線600MWeしか持たず、調整力が弱いのです。

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結論を書けば、今回仮に泊発電所が動いていた場合、定格出力運転中の原子炉は苫小牧での送電網破綻の影響で緊急停止することになり、その上ブラックアウトの為に外部電源を喪失します。これはたいへんに危険なことで、もしもここですべての非常用DGの起動に失敗すれば最終的に原子炉が爆発する可能性があります。

これは北海道電力特有の弱点で、今回その弱点が露呈したと言えます。これにより、今後泊発電所の適合性審査はさらに難しいことになると考えられます。なぜなら、安定した送電と外部電源という多重位防護の第1層に弱点を露呈したことになるからです。

北海道電力は初の天然ガス火力発電所となる石狩湾新港発電所(総出力1.7GWe)を建設中ですが、このうち1号機(570MWe)が来年2月に運開予定です。これにより苫小牧に集中している発電所が石狩湾岸に分散されます。また、北本連系線の増強も2019年に完成し、現在の600MWeから900MWeに増強されます。

現状では完成は2030年と予定されていますが、石狩湾新港発電所が3号機まで完成すると、苫東厚真発電所と同等の容量の発電所が石狩湾岸に分散され、また天然ガス火力は出力調整能力を持ち、起動特性も良好です。なお、天然ガス火力発電所は着工後3年で完成できます。

北海道電力は泊発電所の再稼働に経営資源を配分してきた為に石狩湾新港発電所への投資が遅れており、今回のブラックアウトは投資判断の誤りの結果と考えることも出来ます

冒頭のTweetの要約を再掲します。

”こういう脆弱な状況がずっと続いてきた
 恐れていた事態が遂に起こった
 発電所が一つ停止しただけで破綻する状況が異常だ
 泊が動いてればこういう事態にはならなかった。”

このTweetは、発電所を乾電池と勘違いしています。実際には、三相交流の同期を厳密に維持せねばならず、泊発電所のような大出力で、出力追従が出来ず、出力調整には新たな適合性審査の必要な原子力発電所は現状の北海道電力の送電網の持つ脆弱性を更に大きくしてしまいます。むしろ、そのような脆弱性を持つ発電網に原子力発電所を接続することは、多重防護の考えに反します。多重防護は原子力安全の大黒柱です。このTweetはその大黒柱にシロアリを住まわせるような危険な発想です。このような考えは、最悪、原子炉を爆発させてしまいます。

北海道は、風力発電にきわめて好適です。また、炭層メタン(コールベッドメタン:CBM)と呼ばれる合衆国始め諸外国ではとっくに実用化している天然ガスが閉山した炭坑に豊富に存在します。更に、ロシアのサハリンからの天然ガス輸入に好適であり且つ資源がだぶついているアラスカ産の天然ガス輸入にも好適な位置にあります。天然ガスは有効な資源として来世紀いっぱい持つほどに豊富にあり、現在世界は新・化石資源革命と呼称できるほどの大変革に見舞われています。

天然ガス火力は、出力300~600MWeが主力であり、北海道電力の送電網に丁度よい発電規模を持ちます。無理な大出力化をしなくても十分にやすいのです。

北海道電力は過去100年間「常敗無勝」を誇る日本のエネルギー政策に翻弄されてきました。その結果が今回の北海道大停電です。この停電がもしも冬に起きていればたいへんな数の凍死者が生じていました。もはや常敗無勝路線から脱せねばならないと私は考えます。



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オスプレイ きょう横田配備

2018年10月01日

在日アメリカ軍の輸送機オスプレイ5機が1日、東京の横田基地に正式に配備されます。

防衛省などによりますと、1日、横田基地に正式配備となるのは、今年4月に横浜港から到着したアメリカ空軍のオスプレイ5機です。

これまで、周辺の自治体は夜間や低空での飛行、住宅地上空での空中給油など複雑な訓練は行わないよう要請していて、小野寺防衛大臣は「アメリカ軍側には安全面に最大限の配慮を求め、地元への影響が最小限に留まるよう適切に対応する」と述べています。

在日アメリカ軍のオスプレイは海兵隊のMV22が沖縄の普天間基地に配備されていますが、空軍のCV22が日本国内に配備されるのはこれが初めてです。




内部はサビと腐食だらけ…!オスプレイ8機が「一斉交換」の謎

09/09
半田 滋

もうすぐ首都圏でも飛ぶというのに

沖縄県の米海兵隊普天間基地に配備されている垂直離着陸輸送機「MV22オスプレイ」が8機一斉交換となった。米軍側と日本の防衛省は「通常の機体交換」と口を揃えるが、これ以上の説明はない。

そもそも機体を丸ごと交換すること自体、「通常」とはいえない。それも同時に8機である。普天間基地に配備されて5年も経過しないうちに、墜落などで2機が失われたオスプレイ。いったい何が起きているのか。

シラを切り通す米軍

この問題は、全国紙やテレビで報道されていない。最初から説明する必要があるだろう。

8機のオスプレイが山口県岩国市の米海兵隊岩国基地に到着したのは7月7日だった。大型輸送船に乗せられ、6月22日に西海岸にあるカリフォルニア州のサンディエゴ海軍基地を出港した。

岩国基地への陸揚げに際し、日本政府や岩国市への事前通告はなかった。今年5月、横浜港にある米陸軍横浜ノース・ドックに陸揚げされた米空軍仕様の「CV22オスプレイ」5機の場合、到着直前の1日前に米側から通報があったが、今回は岩国基地に到着して4日も経過した7月11日の事後通告だった。

しかも「保安上の理由から機数は言えない」というのだ。防衛省に取材しても「機数は聞いていない」。岩国市は基地の状況を把握するため、民間の「情報提供協力員」に基地監視を委嘱している。その専門家が機数を数えているにもかかわらず、シラを切り通した。

陸揚げの際、確認された機体番号から、カリフォルニア州のミラマー基地所属の4機と東海岸のノースカロライナ州にあるニューリバー基地所属の4機と判明、米本土の海兵隊基地からかき集めたことがわかる。ブロックCと呼ばれるレーダーなどを強化した機体も含まれていた。

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岩国基地には今年6月末、普天間基地のオスプレイ8機が飛来し、駐機場に置かれていたことが確認されている。これらの機体が、交換する8機を載せてきた大型輸送船に入れ替わりで積み込まれ、7月のうちに米本土へ向けて出港した。

岩国基地に陸揚げされた8機のうち、7機は7月中に普天間基地へ飛び立ったが、1機は滑走路で立ち往生。8月3日になって、ようやく普天間へ向けて離陸した。交換する機体に不具合があったとすれば、何のための交換なのか、という話である。

普天間配備のオスプレイは2012年7月に12機、翌13年7月にも12機の合計24機が岩国基地に陸揚げされた。

ところが、16年12月、沖縄県名護市の浅瀬に1機が不時着水して大破、17年8月にはオーストラリアで揚陸艦への着艦に失敗して洋上に墜落、兵士3人が死亡している。配備開始から5年も経たないうちに2機が失われているのだ。失われた2機はすでに補てんされている。

筆者は今回の交換について、普天間基地の広報部に「8機一斉に交換する理由は何か」「交換の理由が定期整備なら(オスプレイの定期整備を行う千葉県の陸上自衛隊)木更津駐屯地を活用しないのはなぜか」とメールで問い合わせた。

これに対する回答は、以下の通りである。

「この交換は、航空機および機器の通常の交換の一部である。入ってくるオスプレイと普天間基地の機体との1対1の交換が行われる。特定の機体は、アップグレードの予定。機数の増減はなく、沖縄のオスプレイの戦力レベルを変更する計画はない」

回答らしい回答は「通常の機体交換」「一部はアップグレード」の部分だけ。機数の増減や戦力レベルなど聞いてもいないことに答えて、肝心の機体交換の理由には触れていない。

機体内部がサビと腐食だらけ

防衛省に取材すると、沖縄調整官付は「米側から『通常の機体交換』と聞いている。それ以上は、米軍の運用にかかわることなので聞いていない」とまるで人ごとだった。

普天間基地を抱える宜野湾市基地渉外課にも問い合わせたが、「米軍は『保安上の理由』として、交換した機体の数さえ明かさないのです」とのことだった。宜野湾市役所は普天間基地に隣接している。「よき隣人でありたい」と繰り返す米軍が、機数という基礎データさえ明らかにしないのだ。

筆者は「定期整備の必要性から交換したのでは?」という仮説を立てていたが、岩国市や宜野湾市の問い合わせに、交換した機数さえ答えようとしないのは、「8機一斉交換」の事実そのものを隠したいから、ではないだろうか。

そのナゾに迫るには、筆者が米軍に問い合わせた「木更津駐屯地での定期整備」についての解説が必要だろう。

航空機は、定められた飛行時間ごとに分解され点検を受ける。オスプレイも例外ではなく、5年に1回の割合で、分解点検を含む定期整備が必要とされている。

防衛装備庁は、普天間配備のオスプレイと陸上自衛隊が導入を進める17機のオスプレイの共通整備基盤として木更津駐屯地の活用を決め、自衛隊の格納庫1棟を整備工場に改修した。米軍の入札により、整備は「スバル」(旧富士重工業)が請け負い、約30人の整備員が機体整備にあたることになった。

最初の1機は昨年1月、普天間基地から飛来し、翌2月から定期整備に入った。防衛装備庁は「1機あたり整備工期は3、4カ月程度」と説明していたが、今月になって9月5日以降の試験飛行開始を発表した。つまり、整備に1年8カ月以上もの長期間を要したことになる。

これにより「定期整備は年5〜10機」とする防衛装備庁の目算は外れた。最初の1機の定期整備が順調に終わっていれば、交換した8機は米本国へ送り返すことなく、木更津で整備できたのかもしれない。

定期整備が異常に長引いたことについて、防衛装備庁の坂本大祐事業管理監は「最初の一機なので慎重にやっている。開けてみないと分からない状態のところもあり、部品を発注しても米国から届くまでに時間がかかる」と話す。

整備の「不慣れ」が主な原因との説明だが、防衛省関係者は「事態はもっと深刻でした。乗員や兵士が乗る部分の床板を開けてみたら、機体の内側はサビと腐食だらけ。自衛隊が丁寧に使っている機体しか見たことのない整備員たちは『これは整備ではない、修理だ』と驚いていた」と明かす。

手の施しようがなく、そっくり交換しなければならない部品が思いのほか多く、その部品の修理・交換のために必要な工具も米国から取り寄せたという。その間、作業は滞らざるを得ず、整備の遅れにつながった。

10月からは首都圏上空でも飛行する

では、どうしてそれほど腐食やサビが多いのか。

前出の防衛省関係者は「普天間基地の自然環境と地勢的な条件が影響している。ただでさえ潮風で機体が腐食する沖縄に置かれているうえ、米本土より近いので中東など海外へも頻繁に派遣されている。自衛隊と比べて、使い方も荒いようだ」と解説する。

8機一斉交換の背景には、過酷なまでのオスプレイの運用があるというのだ。

米海兵隊は、普天間以外の海外基地にオスプレイを配備していない。例えば、オスプレイを中東へ派遣するには米本土から送り込むよりも沖縄から派遣した方が早い。現にオーストラリアで墜落したオスプレイも普天間配備の機体だった。

機体を酷使した結果なのだろうか。普天間配備のオスプレイは、報道されているだけで墜落や緊急着陸が合計11回に上る。今年8月14日には、同じ日に鹿児島県奄美市の奄美空港と、沖縄の米空軍嘉手納基地に緊急着陸したばかりだ。

配備から6年も経過していないうちに、これほど墜落したり、緊急着陸したりした在日米軍の航空機は他に例がない。以前から指摘されてきた機体構造の問題にもあらためて目を向ける必要があるだろう。

2009年6月、当時、国防分析研究所主席分析官だったアーサー・リボロ氏は米連邦下院の委員会で「ヘリコプターがエンジン停止した場合、風圧で回転翼を回転させ、安全に着陸できる『オートローテーション(自動回転)』機能が欠落している」とオスプレイの構造的欠陥を証言した。

16年12月にあった名護市でのオスプレイの不時着水・大破事故の原因について、リボロ氏は琉球新報の取材に対し、「事故は操縦士のミスもあるが、そもそもの機体デザインの設計ミスも追及されるべきだ」と指摘し、「人口密集地で事故が起こればどれだけ危険か、米軍や日本政府はもっとリスクを考え、人口密集地では飛ばせないなど対策を取るべきだ」と訴えている。

防衛省は8月、在日米軍が空軍版のCV22を10月1日から都内の米空軍横田基地に5機配備すると発表した。最終的に10機まで増えるという。

また、陸上自衛隊が導入するオスプレイは佐賀空港への配備が間に合わず、やはり10月ごろには木更津駐屯地へ5機が配備され、最終的には17機が導入される。

海兵隊版MV22の10万飛行時間あたりのクラスA(被害が200万ドル以上か、死者の出た事故)事故率は、海兵隊保有の航空機でトップの3.24。CV22のクラスA事故率は、より高い4.05(昨年9月現在)である。

米国の専門家が「人口密集地を飛ぶべきではない」と進言するオスプレイが、間もなく、人口密集地の首都圏上空を飛ぶことになる

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【日刊ゲンダイ】地震対応で過剰演出 “天気予報”まで始めた安倍首相の墓穴

2018年9月10日

3選を狙う自民党総裁選(20日投開票)の論戦はそっちのけで、安倍首相が北海道胆振東部地震に前のめりになっている。災害対応を理由に総裁選の活動を3日間自粛。その間、安倍首相はインフラの復旧状況ばかりでなく、安否情報やコンビニなどの小売店動向まで事細かに発信するなど、存在感アップに躍起で、ついには「天気予報」にまで言及して失笑を買っている。9日は現地入りし、平均15分ペースで被災地を駆け足視察。“やってる感”の過剰演出にはウンザリだ。

■NHKは「安倍首相が」「安倍首相が」

総裁選の票固めのため、西日本豪雨の最中に「赤坂自民亭」と称する酒宴に参加して批判を浴びた安倍首相の対応は、段違いにスピードアップしている。

胆振東部地震の発生1分後には、官邸の危機管理センターに官邸対策室が立ち上がり、2分後に安倍首相が被害状況の把握や被害者の救助徹底を指示したと報じられた。その後は一日2回ほど関係閣僚会議を開催し、最新情報の伝達や対応を指示。安倍ヨイショ報道が板についたNHKがその様子を垂れ流す。

「安倍首相“16人死亡 26人安否不明”」「安倍首相“16人死亡 多数の重軽傷者”」「安倍首相“応急的な住まい確保に早急に取り組む”」「安倍首相“あす中にほぼ全域で停電解消の見込み”」などと、あらゆるニュースに「安倍首相」を盛り込み、“リーダーシップ”を強調している。

そうした中、話題になっているのが、7日午前の関係閣僚会議に関するNHKの放送だ。安倍首相が「被災地では本日午後から明朝にかけて雨が降る見込みです。家屋の倒壊や土砂災害の恐れもありますので、今後の地震活動や天候の状況に引き続き警戒を続けて下さい」と言及し、これをNHKが繰り返しオンエア。

SNS上で〈総裁選のために関係ないところでパフォーマンス〉〈毎日の天気予報も安倍がやれ〉〈地震発生も天気予報も時報も安倍首相から発表されるようになる〉などと揶揄され、〈印象操作する安倍はNHKを私物化している〉と批判を集めているのだ。

政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。

従来、警察や消防などが発表していた安否情報を首相自ら発表するのにも、非常に違和感を覚えます。官邸主導や首相のリーダーシップをアピールする思惑でしょうが、その結果、死亡者数を訂正する騒ぎが起きた。過剰な“やってる感”の演出でその思惑は台無しだし、かえって逆効果です。今、求められているのは、相次ぐ災害に対処する補正予算の編成です。2カ月前の西日本豪雨時から、野党は臨時国会開会を求めていますが、安倍首相は逃げ回り、予備費支出でお茶を濁してきました」

西日本豪雨による被災地復旧に投じられた予備費は追加され、約1700億円に膨張。ここにきてようやく1兆円規模の補正予算編成が浮上したが、臨時国会の開会は10月19日ごろの見通しだという。1カ月以上も先だ

結局、安倍首相の頭にあるのは総裁選圧勝だけなのがアリアリだ。延期された所見発表演説会や共同記者会見は、10日実施。安倍首相の“やってる感”に決してダマされてはいけない



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【日刊ゲンダイ】前川喜平氏が危惧 「安倍政権があと3年も続投したら…」

2018年9月10日

安倍首相が3選を狙う自民党総裁選が7日、告示された。投開票は20日だ。安倍が続投すれば、世論の7割以上が不信感を抱き続けるモリカケ問題の再燃は避けられない。その一方で、教育行政への介入が一層強まる懸念もある。加計学園問題を巡る決定的な証言で安倍を追い込み、目の敵にされる前川喜平氏(63)はどう見ているのか。

■「石破4条件」は下村元文科相が作らさせた

――「あったことをなかったことにはできない」と告発した加計問題の真相はいまだ藪の中です。

当事者の安倍首相や加計孝太郎理事長は事実を認めていませんが、学園が国家戦略特区を利用して獣医学部を新設するに至ったプロセスの全貌は、ほぼ明らかになったと言っていい。私が直接見聞きしたのは2016年8月から11月にかけてですが、一連の文科省文書や愛媛県文書や証言によってすべて浮き彫りになっています。

――愛媛県文書では「加計ありき」でコトが始まり、「加計隠し」で進んだのが鮮明です。

衝撃的なのは柳瀬唯夫首相秘書官(当時)の発言です。15年4月2日に学園関係者、愛媛県と今治市の職員と官邸で面会した際に「本件は首相案件である」と口にした。首相から直接言われなければ、そういう言い回しには絶対にならない。首相秘書官はいわば側用人。首相の言葉を秘書官に伝達する人間は存在しません。愛媛県文書によって、15年2月から4月にかけての出来事はよく分かる。今治市が特区に提案する前のこの時期に、安倍首相と加計理事長は少なくとも2回会っている。そのうちの1回は15年2月25日に15分程度。おそらく官邸でしょう。

――面会で安倍首相は獣医学部構想について「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」と応じたと記載がありますが、「首相動静を見る限り、お目にかかっていない」と否定しています。

首相動静に書いていないという言い訳はひどい。首相の面会記録は秘書官が必ず持っていますよ。首相動静は番記者が首相の動向をチェックしてまとめたものですが、官邸の正面玄関で来訪者に「総理に会うんですか?」と確認しているんです。官邸には裏口がある。私自身、記者に気付かれないで官邸に入ったことがあります。

――どのような形で?

文科省の天下り問題で杉田和博官房副長官に何度か説明に行きました。記者の目につくのはよくない状況だったので、文科省の出向者に業務用車両の通用口で待機してもらいました。そういうルートを使えば、記者の目に触れずに官邸内のどこまでも行けるんです。

――獣医学部新設の壁となる「石破4条件」は「下村4条件」だったといわれている。下村博文元文科相は安倍首相の側近で、学園からの闇献金疑惑が浮上しています。

下村元文科相はもともと学園と関係があった。愛媛県文書からは、安倍首相と加計理事長が会食する以前に下村元文科相が学園に「課題」を出していたことが分かります。「課題」は後に閣議決定された「石破4条件」のもとになったもの。石破茂氏が特区を担当する地方創生相時代に閣議決定したため「石破4条件」と呼ばれるようになりましたが、その原型は下村元文科相が高等教育局に指示して作らせたものなのです。獣医師増加につながる獣医学部新設は認めないという原則のもとで例外を認めるには、従来の獣医師がやっていない新しい分野の人材ニーズがあり、そうした獣医師の養成は既存の大学ではできない、という条件が必要になる。これは非常に高いハードルで、条件を満たすのは極めて難しい。下村元文科相は安易に考えたのかもしれませんが、学園はその「課題」をこなせなかった。

――安倍首相と加計理事長の会食の席で、安倍首相が「課題への回答もなくけしからん」という下村元文科相の発言を伝えたとされます。しかし、4月2日の面会以降はトントン拍子に進んだ。

愛媛県文書によると、その「回答」について学園は、柳瀬氏から〈今後、策定する国家戦略特区の提案書と併せて課題への取組状況を整理して、文科省に説明するのがよい〉と非常に的確なアドバイスを受けています。特区認定事業は国際競争力の強化、国際経済拠点の形成といったものに限られる。逆に言うと、その説明さえできれば通る。役人言葉で言う「作文」です。中身がなくてもそれらしい言葉が並んでいればいい。特区の提案書は、その道のスペシャリストの藤原豊地方創生推進室次長(当時)が指南する手はずになっていた。試験官が模範解答を教えるようなものです。

――まさに手取り足取り。文科省の私大支援事業を巡る汚職事件では、前科学技術・学術政策局長の佐野太被告も東京医科大に申請書類の書き方を指南したとされます。

「要はどうやってだますかですよ」という音声データが流れていましたね。「一番の殺し文句は、新しい学問の領域をつくる。これが最終目的ですと」とも。

安倍政権の危うさはこれまでの比ではない

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前愛媛県知事の加戸守行氏とともに参考人招致に応じた(C)日刊ゲンダイ

――愛国心を養う教育改革に熱を入れる安倍政権は文科省に対する圧力を強めてきた。相次ぐ不祥事発覚は“文科省潰し”との見方もあります。

この事件の裏で一体何が起きているのか、全体像がつかみきれない不可解さはある。ただ、文科省の信用がまた落ちてしまったのは極めて残念です。私自身が天下り問題で信用を失墜させた責めを負ったわけですから。

――教育行政への政治介入はどうですか。安倍シンパの国会議員が文科省と名古屋市教育委員会を通じて前川さんが授業をした中学校に圧力をかけました。

第1次安倍政権の06年に教育基本法が改正された影響は大きいですね。教育の自主性が非常に弱められた。教育と教育行政の関係について定めた旧教育基本法第10条はとりわけ重要な条文だったのですが、大きく改変されてしまいました。

――〈教育は(中略)国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきもの〉とのくだりですね。

政治権力は教育に介入しないという趣旨でした。この文言と入れ替わったのが、〈この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの〉。法律に根拠があれば、政治権力が教育に介入してもいいと解釈される余地が生まれた。

■教育基本法改正で教育行政介入にお墨付き

――与党勢力が国会の3分の2を占める状況では、教育に介入する法律の制定は難しくない。

作ろうと思えばなんぼでも作れるんです。教育への政治介入にお墨付きを得たと思っている政治家も多いでしょう。国を愛する態度を養え、家庭教育はこうせい、とも書き加えられた。政治の力で教育を変えようとする動きは非常に強まっている。安倍首相を支援する日本会議の思想と連動しています。日本会議は憲法改正と同時に教育を根本的に変えようとしている。教育を国家のための人間づくりととらえ、国家に奉仕する人間をつくろうとしている。憲法も教育も戦前回帰の危険が強まっていると思います。

――物議を醸している道徳の教科化は今年度から小学校、来年度から中学校で実施されます。

道徳教育は特に危険ですね。政治圧力に忖度する、迎合する、屈する。そういう教育委が出てくる可能性がある。日本会議は地方議会にも根を張っている。僕に言わせると、彼らはファシストですよ。気の弱い教育長や校長が顔色をうかがうようであれば、現場の先生たちの自由が縛られかねない。これが心配ですが、都立七生養護学校の性教育を巡る11年の東京高裁判決が参考になります。

――どんな内容か?

都議3人が授業を非難し、都教委を動かして学習指導要領違反で教員を処分させたのです。教員や保護者が教育への不当介入だとして都議らを相手取って損害賠償などを求める訴訟を起こし、1審、2審とも原告側勝訴でした。

――心強い判例ですね。

ただ、最近は司法も危うくなってきている印象です。高校無償化を巡る朝鮮学校の訴訟に原告側で関わっているのですが、1審判決の原告側勝訴は大阪地裁だけ。東京、広島地裁は国が勝ち、政治に忖度しているとしか思えないような判決内容でした。警察も検察も信用できない。安倍首相と昵懇で、「総理」などの著書がある(元TBSワシントン支局長の)山口敬之氏に対する準強姦容疑の逮捕状が執行停止になり、検察も不起訴にした。警察、検察に官邸の支配が及んでいるとしか考えられない。安倍首相があと3年も続投したら、最高裁は安倍政権が任命した裁判官だらけになってしまう。安倍政権の危険さはこれまでの比ではない。このままでは本当に危ないと思います。

(聞き手=坂本千晶/日刊ゲンダイ)

▽まえかわ・きへい 1955年、奈良県御所市生まれ。東大法学部卒業後、文部省入省。宮城県教育委員会行政課長、ユネスコ常駐代表部1等書記官、文部相秘書官などを経て、2012年に官房長。13年に初等中等教育局長、14年に文科審議官、16年に文科事務次官に就任し、17年1月に退官。現在は自主夜間中学のスタッフとして活動。単著「面従腹背」(毎日新聞出版)を上梓。

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