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レディースクリニックに連れ込まれた小顔チブタ④
それから由美子医師は目を覚ました渋谷に問診を始める、恭子も渋谷に付き添う形で参加した。
「高校時代の渋谷さんは細かったんですって?」、由美子医師は生真面目な顔で質問すると、
「はい、48キロくらいだったかも・・・」、恥ずかしそうに渋谷は答える。
少なくともその頃の体重より、渋谷は二倍以上は膨れ上がったことになるから吃驚である。
「太り出したのはいつからかしら?」、由美子医師は穏やかな口調で聞く。
「高校卒業して野球を止めてからですね、よくスポーツから離れると太るって言いますよね、その典型かも・・・」、銀行のヤリ手支店長だった渋谷が少年のように素直に答えている。
昨日のアヤトリ講習会で知り合って今日で二日目、そんな極めて短い付き合いの仲なのに渋谷は会長・目白恭子の人柄に全幅の信頼を寄せ・・・その親友である由美子医師にも同様の態度で接していた。
「それで野球を止めた動機って他になかったかしら、高校卒業しても続ける気はなかったの、あなた上手だったはずよ、とても運動神経が良いって恭子から聞いてるのよ」、由美子医師は渋谷の自尊心をくすぐりながら慈しむように見つめ、彼の内面に切り込んでいく。
「ホントは高三の途中に野球部を退部したんです、突然、両親を交通事故で亡くして、とても野球をする状況じゃなかったし、それよりも何かやろうと前向きに考えられる精神状態じゃなかったんです。今の私の状況と同じかも・・・」、当時を思い出したのか渋谷は涙目になり、自嘲気味に愚痴る。
確かに銀行をクビになって生活の目途が立たずに孤立した現在と、突然両親を亡くして不安感一杯で過ごしていた「あの頃」は似た状況だともいえた。
由美子医師の母性に滲んだ眼差しに渋谷の頑な心が緩み、今までヒタ隠しに隠してきた心の傷までさらけ出していた。
「ゴメンナサイ、悪いこと聞いてしまったわね、まだ思春期だったアナタが、突然ご両親を亡くしただなんて、さぞかし心細い思いをしたことでしょうね、可哀そうに・・・、それに現在の状況が同じって・・・どういうことなの?」、由美子医師は渋谷少年の境遇に思いを馳せ涙ぐみつつ、疑問を口にする。
そんな由美子医師の真摯な対応に心を開いた渋谷は、“銀行をクビになり、妻に去られ、文無し無職の身に堕ちたこと”等、現在の苦境を口ごもりながら告白していたが・・・そのうちシクシク泣きだし、付き添っていた恭子が慌てて彼の丸い肩を抱いて慰める。
※女装系読物HP「スカコン・ルーム」でお待ちしてます。
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