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◇2005年8月12日(金)・「何処かで落雷?パソコンの電源切れちゃった!」
入力中、雷が鳴りっぱなし、窓の外に稲妻が何度も走っていたが――大きな雷鳴にとうとう停電。
入力中の当欄文章がパー、どうせロクなことは書いてなかったけどガッカリ。
雷といえば学生の頃――大雨に遭って文房具屋の軒先に雨宿りしていると、雷雨が激しくなり身動き取れなくなったことがあった。
私を気の毒がった文房具屋の若い奥さんが、部屋の中に招き入れてくれた。
最初はテレビを見たりしていたが、なかなか雨が止みそうにない。
そのうち、「奥さんが新婚」、「アタシが学生で親戚の家に下宿してる」等……ポツポツ話しを交わし、とうとう夕食まで御馳走になることに。
「とても大学生には見えないわね、中学生でも通るわよ、可愛い顔して女の子みたい」
すっかり打ち解けた奥さんが、私の肩に頬をすり寄せたりしているところに、新婚の旦那が帰宅。
「もう、小降りだし、傘なら俺の貸してあげるから」
不機嫌な旦那に追い立てられ外へ出ると、若奥さんが駆けてきて、
「私のお古だけど、あなたなら着れそうだから貰ってちょうだい」
と紙袋を渡してくれた。
後で確かめると、それはベージュ色の地味なセーターだったが――その時アタシは「紙袋の中にスカートが入っている」と確信、胸騒ぎしていたものです。
アタシの甘酸っぱい青春のひとコマでした。
◇2005年8月13日(土)・「女装って、ソフトなヘンタイだよね」
猟奇的事件が頻発しているが、つい先日大阪で起きた自殺サイト連続殺人事件にはホントに驚いた。
殺人容疑などで逮捕された容疑者は過去=「通行人などの首を絞めたり口を押さえたりする行為を、中学時代から約50件やった」と供述しているという。
中学生のころ、人が口を押さえられ苦しむ小説の挿絵を見て自分の性癖に気づいたらしい。
死ぬ間際の激しく苦しむ顔を見て、強い興奮を得たかっというから異常である。
この容疑者も奈良の幼女誘拐殺人犯等と同じく、性倒錯者(ヘンタイ)の一人だろう。
強姦、放火の凶悪犯から、某教授の手鏡窃視事件、タレント某のビデオ盗撮事件等……おそらく、犯罪の根元に性倒錯の因果関係が含まれているに違いない。
女装だって下着泥とか覗き見とか、軽犯罪につながるニュースネタになったりするが――純粋に正しい女装行為は、決して他人に危害を加えない、ソフトなヘンタイであることを声を大にして言いたい。
女装嗜好を止められるかと問われれば、アタシは止められませんとしか答えようがない。
女装嗜好を否定されることは、自分の人生を否定されること、大げさだが本音である。
猟奇的事件の犯人達も自分の性癖を押さえ込まれることに、己の全存在を抹殺されるに等しい苦痛を感じているのではと、推測できる。
被害者には迷惑この上ないことだが、彼らが同じ犯罪を繰り返すのは、もって生まれた業のなせるワザかもしれない。
その一点だけに絞れば彼らの性癖も女装嗜好も並列に語れる、業の深いヘンタイ種目といえる。
犯罪に繋がるような、ハードなヘンタイに生まれなくて良かった。
女装というソフトなヘンタイに生まれついた幸せを、しみじみ噛みしめているアタシです。
◇2005年8月14日(日)・「女顔の人、本人に自覚あるのかしら?」
世界陸上ヘルシンキ大会・男子マラソンで緒方剛選手が銅メダルを獲得した。
TV中継を見てて尾方選手のアップがあり、体形や顔の雰囲気が女性っぽいのに気がついた。
そうなると競技の経過より、彼の顔だけが気になってしまう。
粘りに粘って三位でゴールイン。
銅メダル獲得という結果はもちろんだが、それ以上に何度も顔のアップが映し出されたのが嬉しかった。
予想にたがわず、小作りの面立ちにパッチリした目、ほっそりした体つき――理想的な女装向きタイプ。
おそらく、本人には自覚も嗜好もないだろうし、とんだ言いがかりですよね。それでも、一度は彼の女装姿を見てみたい。
このようにスポーツでも事件でも関係する人物を、女装のフィルターを透して観察してしまうアタシ、自分のことながら哀しい。
もう昔話になったがオウム真理教事件が騒がれた頃――テレビに盛んに登場した青山弁護士が、ほっそりした女顔で唇が色っぽかったりして、事件をそっちのけで彼の女装姿を思い描いたりしていたものだ。
NHKのニュース番組で時々時事ネタの解説で出演する、政治部記者がいる。
小太りで平凡な中年男なのに、声だけ聞いてるとまったく女声(オバサン)に聞こえる。
他人事ながら聞くたびに、
「もったいないなァー」
宝の持ち腐れとはそのことかと、呟くアタシです。
それから、平田オリザ(劇作家・演出家)さんの新聞コラムを目にすることがあり、その名前や少し大宅映子似の顔写真から性別不明の雰囲気があり、長く疑問に思っていたが……。
あるときご本人がNHKのトーク番組に出ているのを拝見して、男性であることは判明したが、やはり顔立ち声質ともかなり中性的な感じを受けた。
まったく、ヘンタイ人間の愚かな邪推、迷惑千万でしょうね、ヒラに御容赦くださいませ。
◇2005年8月15日(月)・「母と娘に連れられた弟(息子)」
久し振り銀座へ出かけたその地下鉄の車中、まだ夏休みのせいか日中でもけっこう混んでいた。
車両の連結部辺りに空席を見つけ座り、クーラーも効いてるしとホッとひと息入れた。
目の前に後ろ向きに立った、細身の娘さん二人に目が行く。
一人はジーンズにベージュのシャツ、シャツの背に汗が滲みブラの線もくっきり浮いている。
少し小柄のもう一人はピンクのチビTに白いタイトミニ、スッと伸びた細い脚はこんがり小麦色の生アシ、素足のサンダルの爪先は真っ赤なペディキュア。
二人とも今時の可愛らしい女の子の雰囲気を醸し出し、アタシは羨望のため息をついてしまう。
「ねえ、ママ、さっき見たキャミ買ってよ、ねェー」
「あなた、中学生なのよ、セクシー過ぎだよ」
「だからァー、色違いでママとペアルックって、いい感じじゃない」
二人は楽しそうに話す。
驚いたことにジーンズの方は母親らしい、娘の方はまだ中学生のようだ。
母親が子供っぽく娘が大人っぽく、互いに外見を化かし、まるで姉妹に見える。
姉妹?母娘はそんな自分達の姿を、周りに誇らしげに見せつけている。
二人はおしゃれ情報をキャピキャピお喋り、実に楽しそう。
ふと、気がつくと二人の前に腰掛けた小学生らしい男の子は、彼女達の息子(弟)らしい。
時々、彼女達に相槌を求められて、あいまいな表情を返す。完全に母と姉の会話からはぐれて、つまんなそうな顔をしている。
彼はノーマルな少年だろうか?ふとアタシは自分のあの年頃に思いをはせる。
母と姉のたわいないお喋りの脇で、女の化粧臭い話題に少年らしいテレ笑いを見せつつ無関心を装ってた少年のアタシ。
胸の中は男の自分がはぐれ者になっている、女ではないという苛立ちとせつなさで涙していた。
目の前の少年も、昔のアタシのように少年っぽいテレ笑いを浮かべて、母や姉の話を小バカにした表情で聞いているが……内心は分かったもんじゃない。
当事者(女装嗜好者)ほど、人前では無関係を気取ったりするんですよね、少なくともアタシはそうでした。
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