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【田村秀男のお金は知っている】経済界に欠ける「日本第一」主義 トランプ氏「米国第一」主義の意味合い


米デトロイトで米国への巨額投資を打ち出したトヨタの豊田章男社長=9日(ロイター)
 2017年はトランプ米政権の発足により、自由市場経済への通念が大きく変わろうとしている。投資は利益の最大化を求める企業の自主判断にまかせるという建前が崩れ、政治がビジネス活動に口を出しても当たり前の時代になってきた。(夕刊フジ)

 トランプ次期大統領が繰り出す短文の「つぶやき」(ツイッター)の威力はすさまじい。フォード・モーター、キャタピラーなどの米大手企業はメキシコ投資計画が批判されると、ただちに撤回を表明した。ツイッター爆弾はトヨタ自動車の頭上でも炸裂(さくれつ)し、豊田章男社長はさっそく米国での記者会見で、今後5年間で米国に100億ドル(約1兆1600億円)を投資すると釈明する具合である。

 米国が自由主義の本家を自認するなら、「政治はビジネスに介入するべきではない」との猛烈な反発が起きるはずなのに、気配はほとんどない。米国がそんなざまだからトヨタが慌てるのは無理もないが、メキシコ投資は予定通り実行するとも断言し、グローバル企業のスジを通すところは、称揚されるべきか。

 それでも重視すべきは、トランプ氏の「米国第一」主義の意味合いである。そのフレーズを「本国第一」と言い換えて、日本に適用すれば「日本第一」となる。それを安倍晋三首相が唱え、経団連メンバー企業に「対中投資をやめて日本に投資せよ」と言えばどうなるだろうか。中国市場からの撤退を考えている企業はともかく、これからも追加投資を計画している自動車大手などには馬耳東風だろうし、新自由主義思想を米国留学で身に付けた経済産業省などの官僚たちも「総理、それはダメです」と抑えにかかるだろう。

 だが、ビジネスで本国を最優先するという考え方は、米国に劣らず日本にとっても喫緊の課題のはずである。アベノミクスでいくら円安・株高に誘導しても、企業が高収益をあげても、国内の賃金・雇用に回らず、企業の内部留保が膨らむ。日銀が毎年80兆円の資金を金融機関に供給しても、その大半は日銀当座預金に滞留し、融資に回らない。これらの資金はどこに行くかと見てみると、米国など海外での企業合併・買収(M&A)であり、銀行の対中国向け大型融資だったりする。

 その結果、国内経済はデフレ圧力が慢性化している。経団連となると、賃上げを渋ると同時にデフレをもたらす緊縮財政を安倍政権に迫る一方だ。経済再生を担う意欲と責任感があるのだろうか、疑問だ。

 企業の自由は無論、尊重すべきだ。しかし、わが国の産業界は本国軽視、海外優先にあまりにも偏重してはいないかと思う。トランプ次期政権の場合、覇権国米国の経済が弱体化することへの焦燥がある。経済力を背景に軍事力を膨張させる中国の脅威をトランプ氏のアドバイザーたちが感じ取っていることがある。残念ながら、そんな危機感は同盟国日本にない。政治の口先介入を拒むなら、経済界は自主的に「日本第一」を意思決定要因に加えるべきではないか。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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    日本の国家独占資本は、雨ちゃんに従属する事を使命としているので、国家利益の追求には、空々しくしか対応しない。
    「貧乏人の不自由&民主主義破壊党」は、文字通りの売国政党、その手法は、嘘偽り事実隠し情報操作、世論誘導買収。真実事実がその治世の弱点。
    真実事実が伝わらない様に邁進しそれも不十分なって来て、今や嘘を肯定する世論作りが基本となっている。

    [ 櫻(N) ]

    2017/1/16(月) 午前 11:03

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    今の経済界は出光佐三の精神を取り戻すべきですね。
    何か外国に何か言われるとイエスマンのようなメディアや社長が多いのが残念です。官民挙げて日本第一主義で行くべきです。
    本来安倍政権はそういう使命で誕生したはずです。

    [ グレープ ]

    2017/1/17(火) 午前 10:43

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    トランプの米国民の雇用を守る、労働者の収入を上げるとの考えは間違ってないと思います。

    トランプの考えにそうようにここ25年以上忠実に経営努力してきたのはトヨタグループなどの日本の自動車・部品メーカーだったと思います。

    北米。米国に部品メーカーごと進出している。ビジネスマンのトランプだから、その辺を側近が説明してくれれば日本の立場は向上すると思います。

    標的になるのはヒュンダイ辺りではないでしょうか?

    孫氏やジャック・マーとかその辺を理解してトランプを盛り立てようと動いている可能性もあります。

    皆が戦争屋のヒラリーより、ビジネスマンのトランプを盛り立てて世界を相互依存・共存共栄・共生社会に進めていけばと思います。

    日本はもう輸出立国でなく現地生産できる物は現地に工場を造り、雇用を造り、各国である程度の地産地消を実現し、投資とキーの部品、素材、キーの設備輸出、キーのサービス国家になって行くべきと思います。何事も中庸が大事と思います。自由貿易も国内産業を存続させて行えば利益を各国国民が共有できる。

    [ sag*hon**ou ]

    2017/1/19(木) 午後 8:09

田村秀男の国際政治経済学
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