|
https://www.sankei.com/premium/news/180908/prm1809080006-n1.html
【ビジネスアイコラム】災害列島の自滅誘う消費増税 税収減、インフラ投資抑制の悪循環再び
2018.9.14 05:53
相次ぐ地震と豪雨・台風被害。日本はまさに災害列島であることを再認識させられたのだが、自民党総裁選では、安倍晋三首相と石破茂元地方創生相の両候補とも来年10月の消費税増税を既定路線としている。デフレ圧力を呼び込む消費税増税に踏み込みながら、国土保全や地方創生を図るとは甘すぎるのではないか。
消費税と自然災害は無関係とみなす向きもあるだろうが、天災はすなわち人災である。人災とは政策の無為または失敗を意味する。国土の安全は治山治水インフラ、それを維持、運営するコミュニティーと組織・機構が整備されなければならない。支えるのはカネである。
財務官僚が政治家やメディアに浸透させてきた「財源がない」という呪文こそは、国土保全に対する危機意識をマヒさせ、インフラ投資を妨げてきた。「財政健全化」を名目にした消費税増税と緊縮財政によって、デフレを呼び込み、税収を減らして財政収支を悪化させ、さらに投資を削減するという悪循環を招いた。
東日本大震災に限らない。今夏、中国地方を襲った豪雨災害や、北海道地震後の全域停電、交通マヒでも、政府・与党はもっぱら事後の大盤振るまいにきゅうきゅうとし、緊縮財政支持メディアは「想定外」だと済ます当事者の無責任ぶりを見過ごしてきた。いずれも「備えあれば憂い無し」とのインフラ整備の原点を忘れている。
緊縮財政路線はアベノミクスの下でも一貫している。2017年度までの財政収支を計算してみると、アベノミクスが本格化した13年度から17年度までの合計で、国民から12.8兆円の需要を吸い上げている。雇用者が受ける報酬はその間、25兆円余り増えたが、政府が民間需要の増加分の5割を奪って、借金返済に回している。その結果が内需の伸び悩みである。家計は消費を抑えて預金を積み増し、企業は金融資産を膨らます。
他方で、インフラを主体とする公的固定資産の老朽化が進む。内閣府「国民経済計算」によれば、公的資産の劣化、耐用年数切れを示す「減耗」は毎年24兆〜25兆円に上るが、公共投資は27兆円前後にとどまる。つまり減耗部分を除く純公共投資はアベノミクスの下でも2兆円前後にすぎない。予算が抑制されれば、当事者の自治体の意識も萎縮する。自治体は規制を緩め、地元民が過去に住まなかった危険地域に家が建つ。治山治水への投資はおろそかになる。広島県や岡山県などで起きた大規模な山崩れや洪水は人災とみるべきだ。
消費税に代わる財源はある。デフレ圧力の下、余剰マネーは膨張を続けている。リーマン・ショック後、17年度までの10年間をとってみよう。家計の現預金は167兆円増えたのと対照的に家計消費増加額は4.7兆円にとどまり、14年度の消費税増税負担分を差し引けば4兆円減った。設備など企業の有形固定資産増加額は16兆円にすぎないが、株式などの金融資産は240兆円増えた。
家計や企業で使われずに余る数百兆円ものカネの一部、例えば100兆円を国債によって吸い上げる。毎年10兆円ずつ、10年間でインフラ投資に回し、防災のための総合計画を推進する。大地震、巨大台風に対し、国土は保たれ、内需は拡大する。経済に好循環が生まれ、税収は増え、増税は不要となる。それこそが日本再生、地方創生というものだ。
もとより、国家の政策とは、安倍首相が強調するように「政治主導」で決まる。家計簿式に単純な収支計算によって国家予算の配分を決める財務官僚に任せる従来の方式では大規模で長期にわたる資金を動員する国土安全化計画を遂行できるはずはない。(産経新聞特別記者 田村秀男)
|
全体表示
-
詳細
コメント(0)
|
2018.9.8 10:00
【田村秀男のお金は知っている】中国のマネーパワーは「張り子の虎」 「一帯一路への支援」の裏にある真の狙いとは?
中国の対外資産・負債
「本当は火の車なのに、よく言うね」。そう思ったのは、中国の習近平国家主席の大盤振る舞い発言だ。習氏は自身が提唱してからまる5年経つ新シルクロード経済圏構想「一帯一路」について、北京で開かれた「中国アフリカ協力フォーラム」首脳会合で、今後3年間で600億ドル(約6兆6000億円)をアフリカ向けに拠出すると発表したのだ。(夕刊フジ)
「一帯一路」は中国のマネーパワーによって推進される、とは一般的な見方なのだが、だまされてはいけない。本グラフを見ればそのパワーは張り子の虎同然であることがはっきりする。
外貨準備など中国の対外資産は外貨が流入しないと増えない。流入外貨をことごとく中国人民銀行が買い上げる中国特有の制度のもと、中国当局は輸出による貿易黒字拡大と、外国からの対中投資呼び込みに躍起となってきた。ところが、2015年以降は資本逃避が激しくなり、最近でも3000億ドル前後の資本が当局の規制をかいくぐって逃げている。
そこで、習政権が頼るのは債券発行や銀行融資による外国からの資金調達である。対外金融債務はこうして急増し続け、外国からの対中投資と合わせた対外負債を膨らませていることが、グラフから見て取れる。主要な対外資産から負債を差し引いた純資産は今やゼロなのだ。
今後は「債務超過」に陥る可能性が十分ある。米トランプ政権は年間で3800億ドルの対中貿易赤字を抱えており、少なくてもそのうち2000億ドル分を一挙に削減しようとして、中国からの輸入に対し矢継ぎ早に制裁関税をかけている。中国の海外との全取引によって手元に残るカネ(経常収支)は縮小を続け、ことし6月までの年間で683億ドル、昨年年間でも1650億ドルである。対米黒字が2000億ドル減れば、中国の対外収支は巨額の赤字に転落してしまう。しかも、外国からの投資も大きく減りそうだ。米中貿易戦争のために対中投資が割に合わなくなる恐れがあるからだ。
習氏が一帯一路圏などへの投融資を増やそうとするなら、外国からの借り入れに頼るしかないが、それなら高利貸しかサラ金並みの金利でないと、自身の負債が膨張してしまう。現に、中国による一帯一路圏向けの借款金利は国際標準金利の数倍に達しているとみられる。
そればかりではない。習氏は外貨が手元になくても、「資金拠出します」と言ってみせるからくりを用意している。港湾や高速道路、鉄道などインフラを融資付きで受注する。受注者は中国の国有企業、それに融資するのは中国の国有商業銀行、従事する労働者の大半は中国人である。
とすると、受注側の資金決裁はすべて人民元で済む。そして、負債はすべて現地政府に押し付けられ、しかも全額外貨建てとなる。中国はこうして「一帯一路への支援」を名目に、外貨を獲得するという仕掛けである。安倍晋三政権も経団連も「一帯一路に協力」とは、甘すぎる。(産経新聞特別記者・田村秀男)
|
|
2018.8.26 08:00
【田村秀男の日曜経済講座】米中貿易戦争に影の主役あり 100兆円動かす「マダムX」
トランプ米大統領は中国との「貿易戦争」について最近、「無期限だ」と言い放った。局面は圧倒的に米国優勢のように見えるが、どっこい中国の習近平政権には共産党伝統のゲリラ戦法がある。それに手を貸しているのは米金融界だ。米大手銀行や投資ファンドは巨額の「赤い」マネーの運用を引き受ける。背後で仕掛けるのは誰か。
謎を解く前に、グラフを見てみよう。3.1兆ドル台を維持している中国の外貨準備を構成する米国債とその他の資産、中国企業による海外企業のM&A(企業の合併・買収)の推移である。外準は日本など西側世界の場合、ほぼ全額が米国債で運用されるが、中国の場合は3分の1強を占めるに過ぎない。残る60数%は米国債以外の証券で運用されるが、中国当局は詳細を明らかにしていない。
筆者は偶然、その秘密の一端を米IT業界筋から聞いた。中国外準の約3分の1、約1兆ドル(約110兆円)は中国人民解放軍が管轄し、解放軍長老の劉華清氏(2011年死去)の子女とされる57歳の女性が仕切る。劉氏は「第1、第2列島線」という専門用語を使った「近海防御戦略」を提唱し、中国では「近代海軍の父」「航空母艦の父」と尊称される。彼女の通称名は「マダムX」。ダミーのファンドを駆使しているらしく、ファンドの名は外部には漏れてこない。
ダミー・ファンドの有力投資先は米サンフランシスコに本拠のある投資会社アイコニック・キャピタルという。アイコニックは米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)など大富豪たちの資産運用を通じてシリコンバレーのハイテク、IT企業に濃密な人脈を持っている。解放軍を後ろ盾にするマダムXは1兆ドルの運用を通じてシリコンバレーの成長企業にアクセスできるわけだ。昨年11月に北京の人民大会堂に勢ぞろいし、習国家主席の言葉を引用してたたえた面々は、ザッカーバーグ氏、アップルのクックCEOらマダムXのシリコンバレー・パートナーばかりだ。
カネは政治にモノを言う。マダムXはカリフォルニア州の中国人コミュニティーに隠然とした影響力を持っていた反日運動家、ローズ・パク(中国名・白蘭)氏(16年死去)のスポンサーだ。パク氏はサンフランシスコでの慰安婦像設置を推進した。マダムXは親中派のダイアン・ファインスタイン上院議員とも親しい。
産経新聞ワシントン駐在客員特派員、古森義久氏の14日付本紙コラムによれば、ファインスタイン氏の補佐官だった中国系米国人のラッセル・ロウ氏が、長年にわたって中国の対米諜報活動を行っていた。ロウ氏がファインスタイン氏の事務所を去った後、事務局長を務めている財団は慰安婦問題に関する日本糾弾を活動の主目標に掲げる中国系組織と密接なつながりがあるようだ。解放軍マネーはシリコンバレーへの投資を通じて膨らみ、その上がりの一部が米国での反日資金になっている可能性が濃厚だ。
グラフに話を戻すと、中国の外準は習政権の対外戦略と密接な関連がある。中国は15年夏、人民元レートの切り下げに踏み切った後、資本逃避が加速し、4兆ドル近くまで膨らんでいた外準は急減した。しかし、16年には米国のハイテクや欧州のバイオ関連の企業などの買収攻勢に転じ、2000億ドル以上を投じた。米国債の保有残高は若干減らす程度にとどめ、米国債以外の証券を6400億ドル取り崩したことになる。M&Aなど対外投資に使った分を差し引いて残る外準は、資本流出に伴い下落する人民元の買い支えに回したと推計できる。
米中貿易戦争は、23日に知的財産権侵害をめぐる米側の対中制裁第2弾の発動と、これに対抗する中国の報復が行われた。トランプ政権は中国からの輸入品2000億ドル分への追加制裁を準備中であるし、さらに2500億ドル分を上積みするとも示唆している。トランプ氏は中国の経済・軍事両面での膨張の源泉が年間3800億ドルにも上る米国の対中貿易赤字に伴って供給されるドルだと見て、そのルートを断ち切る決意だ。
問題は日本だ。マダムXとその背後にいる中国共産党、人民解放軍の巨大資金をシリコンバレーに投じて増殖させるやり方は、まさに「敵の武器で戦う」毛沢東戦法を想起させる。中国の抱き込み作戦にまんまと乗せられ、経済圏構想「一帯一路」への協力や日中通貨スワップ協定を推進する日本の政官財界、賛同メディアを見て、マダムXはほくそ笑んでいるに違いない。
|
|
https://www.sankei.com/premium/news/180901/prm1809010004-n1.html
2018.9.1 10:00
【田村秀男のお金は知っている】対米貿易戦争で「カモられる」と脅える中国人消費者 そのワケは…
中国人の海外旅行者数と支出の推移
長期化の様相を深めている米中貿易戦争について、中国の消費者はどんな感想を抱いているのか、上海の知人に聞いてみたら、かなり深刻な感想を抱いていた。「対米報復のために米国からの輸入を制限する分、他の国からの輸入に頼らなければならない。すると、足元をみられる」と心配する。(夕刊フジ)
何事も方便と計算にたけた中国人がたやすくだまされるとは信じ難いと、きつく切り返したら、知人は怒りもせず、最近の事例をいくつか挙げてきた。
今年4月にはスペインの警察当局が偽粉ミルクの対中輸出業者を摘発した。ポーランド産の偽原料をスペインの缶工場で有名ブランドの粉ミルク缶に詰めて、600グラムあたり10ユーロ(約1300円)で中国向けに大量出荷していた。摘発したのは8トン、1万数千缶分だが、すでにはるか大量の偽物ミルクが中国で出回った。有害物質は含まれていないが、栄養価ゼロなので、飲まされた乳児の健康が懸念されている。
「金持ち中国人」が海外でカモにされるケースは続出している。中国の現預金総量は急膨張を続け、現在では約3000兆円に上る。国民1人当たり約230万円と日本の同780万円には及ばないが、金融資産を持っているのは中間層以上で、その数は2億人前後で、1人当たり現預金は2000万円以上と推計できる。その中国人中間層以上の間では、海外旅行がブームだ。
グラフは中国人の海外旅行(アウトバウンド)とそれに伴う支出の動向である。延べ人数は2014年に初めて1億人を突破し、17年には1・3億人超、そして今年前半は前年同期比で15%増と旅行ブームが加速している。このペースで行けば今年は1・5億人を超え、旅行支出額も1300億ドル(約14兆3000億円)以上に増える勢いである。
この巨大購買力に目をつけて日本を含む各国が中国人旅行者を大歓迎しているわけだが、偽物をつかまされたり、他の外国人向けよりも数倍以上の高い値段を払わされるケースが目立つ(日本については信頼性が高く、中国人旅行者の間では評判が上々だ)。
知人によれば、韓国への旅行者が有害物質入りの偽化粧品を高い値段で買わされた。ロシアに団体ツアーで行くと、旅行社差し回しの案内人にロシア名産の琥珀(こはく)製品店に連れて行かれ、市価の数倍も高いものを買う羽目になった。タイへの団体ツアーに行くと、国際的に知られた名所に連れて行かれず、もっぱら案内されたのは他の外国人旅行者がだれも来ない「中国人向け専用」と称する土産物店で、他の観光客用店の値段を比較できる情報を遮断された。
習近平政権は対米貿易報復のために、中国の総需要の3分の1を占める米国産大豆の代替輸入先を見つけなければならないが、下手すると石ころや土砂交じりの大豆を買わされるのではないか、と知人は恐れる。もっとも、そんな偽物騒ぎは中国国内では日常茶飯事なのだがね。(産経新聞特別記者・田村秀男)
|
|
2018.8.26 08:00
【田村秀男の日曜経済講座】米中貿易戦争に影の主役あり 100兆円動かす「マダムX」
トランプ米大統領は中国との「貿易戦争」について最近、「無期限だ」と言い放った。局面は圧倒的に米国優勢のように見えるが、どっこい中国の習近平政権には共産党伝統のゲリラ戦法がある。それに手を貸しているのは米金融界だ。米大手銀行や投資ファンドは巨額の「赤い」マネーの運用を引き受ける。背後で仕掛けるのは誰か。
謎を解く前に、グラフを見てみよう。3.1兆ドル台を維持している中国の外貨準備を構成する米国債とその他の資産、中国企業による海外企業のM&A(企業の合併・買収)の推移である。外準は日本など西側世界の場合、ほぼ全額が米国債で運用されるが、中国の場合は3分の1強を占めるに過ぎない。残る60数%は米国債以外の証券で運用されるが、中国当局は詳細を明らかにしていない。
筆者は偶然、その秘密の一端を米IT業界筋から聞いた。中国外準の約3分の1、約1兆ドル(約110兆円)は中国人民解放軍が管轄し、解放軍長老の劉華清氏(2011年死去)の子女とされる57歳の女性が仕切る。劉氏は「第1、第2列島線」という専門用語を使った「近海防御戦略」を提唱し、中国では「近代海軍の父」「航空母艦の父」と尊称される。彼女の通称名は「マダムX」。ダミーのファンドを駆使しているらしく、ファンドの名は外部には漏れてこない。
ダミー・ファンドの有力投資先は米サンフランシスコに本拠のある投資会社アイコニック・キャピタルという。アイコニックは米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)など大富豪たちの資産運用を通じてシリコンバレーのハイテク、IT企業に濃密な人脈を持っている。解放軍を後ろ盾にするマダムXは1兆ドルの運用を通じてシリコンバレーの成長企業にアクセスできるわけだ。昨年11月に北京の人民大会堂に勢ぞろいし、習国家主席の言葉を引用してたたえた面々は、ザッカーバーグ氏、アップルのクックCEOらマダムXのシリコンバレー・パートナーばかりだ。
カネは政治にモノを言う。マダムXはカリフォルニア州の中国人コミュニティーに隠然とした影響力を持っていた反日運動家、ローズ・パク(中国名・白蘭)氏(16年死去)のスポンサーだ。パク氏はサンフランシスコでの慰安婦像設置を推進した。マダムXは親中派のダイアン・ファインスタイン上院議員とも親しい。
産経新聞ワシントン駐在客員特派員、古森義久氏の14日付本紙コラムによれば、ファインスタイン氏の補佐官だった中国系米国人のラッセル・ロウ氏が、長年にわたって中国の対米諜報活動を行っていた。ロウ氏がファインスタイン氏の事務所を去った後、事務局長を務めている財団は慰安婦問題に関する日本糾弾を活動の主目標に掲げる中国系組織と密接なつながりがあるようだ。解放軍マネーはシリコンバレーへの投資を通じて膨らみ、その上がりの一部が米国での反日資金になっている可能性が濃厚だ。
グラフに話を戻すと、中国の外準は習政権の対外戦略と密接な関連がある。中国は15年夏、人民元レートの切り下げに踏み切った後、資本逃避が加速し、4兆ドル近くまで膨らんでいた外準は急減した。しかし、16年には米国のハイテクや欧州のバイオ関連の企業などの買収攻勢に転じ、2000億ドル以上を投じた。米国債の保有残高は若干減らす程度にとどめ、米国債以外の証券を6400億ドル取り崩したことになる。M&Aなど対外投資に使った分を差し引いて残る外準は、資本流出に伴い下落する人民元の買い支えに回したと推計できる。
米中貿易戦争は、23日に知的財産権侵害をめぐる米側の対中制裁第2弾の発動と、これに対抗する中国の報復が行われた。トランプ政権は中国からの輸入品2000億ドル分への追加制裁を準備中であるし、さらに2500億ドル分を上積みするとも示唆している。トランプ氏は中国の経済・軍事両面での膨張の源泉が年間3800億ドルにも上る米国の対中貿易赤字に伴って供給されるドルだと見て、そのルートを断ち切る決意だ。
問題は日本だ。マダムXとその背後にいる中国共産党、人民解放軍の巨大資金をシリコンバレーに投じて増殖させるやり方は、まさに「敵の武器で戦う」毛沢東戦法を想起させる。中国の抱き込み作戦にまんまと乗せられ、経済圏構想「一帯一路」への協力や日中通貨スワップ協定を推進する日本の政官財界、賛同メディアを見て、マダムXはほくそ笑んでいるに違いない。
(編集委員)
|





