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経済はだれにでも分析できる。そして、国内の政策や世界の外交・安全保障・軍事も経済を通してその真偽を見抜ける。

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【ビジネスアイコラム】恐るべき財務官僚主導政策の欺瞞

2018.4.18 05:00
 ■家計を貧しくする「帳簿係」に成り下がる
 森友学園関連の決裁文書の改竄(かいざん)、森友への国有地売却での虚偽の口裏合わせ工作に続く、福田淳一財務事務次官の「セクハラ」疑惑。福田次官は女性記者相手ではないと抗弁しているが、「真相解明」と騒ぐのがばかばかしいと思えるほど次元が低い。官僚の中の官僚、財務官僚が地に落ち、えげつない正体がばれた。
 1998年に発覚した大蔵省(現財務省)接待汚職事件を想起する向きもある。90年代にバブルが大きな音を立てて崩れるさなか、同省某幹部は尋ねてきた知人に対し、やおら引き出しを開けて接待元の名刺をずらり並べて誇示する。接待された料亭でどんちゃん騒ぎした揚げ句、下の階の部屋での財界人を囲む宴席になだれ込むハチャメチャぶりだった。
 もはや狂気の時代は過ぎたし、接待に浮かれる財務官僚は一人もいないだろう。だが、エリート官僚の思い上がりと傲慢さは相変わらずのようだ。なぜか。
 エリート官僚には「無謬(むびゅう)」神話がある。「THE BEST & BRIGHTEST(最良で最も賢い)」者は間違いをしでかすはずはないとの思い込みのことである。「THE BEST & BRIGHTEST」はケネディ・ジョンソン政権時代のマクマナラ国防長官ら最良・最賢グループが先導したベトナム戦争の失敗を題材にしたD・ハルバースタムの著書(1972年)の題名として広く知られた。米国ではエリートに対するメディアや世論の監視の目は万全とは言わないまでもそれなりに厳しい。残念ながらわが国メディアはエリートが担う政策に目を向けずに、その倫理違反や不祥事のみを俎上(そじょう)に載せる。
 財務官僚は自己にとって都合の悪い事項は削り、嘘のつじつま合わせに励む。それに対し、朝日新聞などメディアや議員の多くは安倍晋三首相に忖度(そんたく)して嘘をついた、として責めるのだが、嘘つき体質のエリートが作り上げる政策については極めて従順で肯定的だ。
 政策が欺瞞(ぎまん)に満ちているなら、そっちのことこそ国家・国民の命運に関わる重大さにもかかわらずである。メディアが官僚不祥事探しに狂奔したところで、トカゲのシッポ切りで終わる。独善的で自己利益を追求するエリート官僚主導で政策が決められる構造はびくともしないのだ。
 国民を欺き、間違った政策を正当化する。論より証拠。財務省ネットのホームページを見ればよい。
 国の財政を家計に例え、1家計のローン残高5397万円に相当すると、堂々と論じている。経済学の常識と企業財務の知識があれば、直ちにこれがフェイクであると見抜かれるはずなのに、各紙とも財務官僚のブリーフィングを真に受けて、「国民1人当たり約858万円の借金を抱えている計算になる」と財政赤字を報じてきた。
 国民は金融機関経由で政府債務の国債という資産を持ち、運用している。それを国民の借金だと言い張るのは、詐欺師だ。日本以外の世界にそんな国民をバカにしたエリート官僚がいるのだろうか。
 もっと恐ろしいのは、財務本来の考え方が欠如している点だ。財務とは負債の部と資産の部を基本にしている、経済は貸し手と借り手で成り立つ。借り手がいないと国は成長できない。国民は豊かになれない。デフレ日本は家計に加えて企業もカネをためて借りない。
 となると家計が豊かになるためには、政府に貸すしかない。政府が借金を減らすなら、貸し手の家計は為替リスクのある海外に貸すしかなくなり、円高で損する。増税で家計から所得を奪うなら、やはり家計は貧しくなる。
 企業では、財務とは家計簿のような帳尻合わせの実務を指すわけではない。アニマル・スピリッツ(野心的な意欲)にあふれる経営者であろうとなかろうと、企業財務は負債の追加によって投資を行い、負債の金利コストを上回る利益を稼ぎ、資産を積み上げるための司令塔である。国家経済の中枢を担うはずの財務官僚が帳簿係に成り下がったがゆえに、優秀なはずの頭脳が弛緩(しかん)してしまったが、プライドだけは相変わらず、というのが一連の不祥事の深層ではないか。(産経新聞特別記者 田村秀男)

【田村秀男のお金は知っている】財務省ならぬ「経理省」が国民を貧しくする ひたすらつじつま合わせに熱中…
2018.4.14 10:00
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財務省は誰のために何を守っているのか
 学校法人「森友学園」の国有地売却をめぐる決裁文書(「森友文書」)の改竄(かいざん)に続いて、学園側に対する財務官僚の嘘の口裏合わせ依頼が明らかになった。知り合いのある財務官僚元幹部が「ウーン、財務省は経理省なのか」とうなった。(夕刊フジ)

 財務官僚の文書改竄や口裏合わせ工作は「自分は間違うはずがない」という無謬(むびゅう)神話に浸りきっているエリート官僚特有のなせるわざである。それは数字のつじつま合わせに苦心する経理担当者とも言えようか。

 財務官僚の特異な財政の考え方は、財政健全化=財政均衡=支出削減・増税だ。何しろ一般会計と特別会計の純合計が国内総生産(GDP)の約4割にも上る財政を扱う。算術方式は小学生の算数で済むが、複雑かつ多岐にわたる項目を処理しなければならないから、確かに最も優秀な頭脳を持つエリートが取り組むのに値するのだろう。

 算数で国家経済の最大部門を考えるとどうなるか。財政収支を均衡させるためのつじつま合わせのやり方は、まず歳出を切りまくる。それでも財源が足りないと税収を増やすしかないが、税収は景気次第だから官僚の手に負えない。となると、増税しかない。手っ取り早いのはまんべんなく徴収でき、しかも景気変動にほとんど影響されない消費税の税率引き上げだ。こうした経理の考え方で財政政策を決めるのが財務官僚である。

 足し算、引き算、掛け算によるつじつま合わせは、家計簿の考え方に近い。

 財務官僚の思考方式は家計簿と取っ組む主婦同然になるといえば、叱られるかもしれないが、論より証拠。財務省のホームページを見ればよい。

 国の財政を家計に例え、一家計のローン残高5397万円に相当すると、堂々と論じている。

 経済学の常識と企業財務の知識があれば、ただちにこれがフェイクであると見抜かれるはずなのに、各紙とも財務官僚のブリーフィングを真に受けて、「国民1人当たり約858万円の借金を抱えている計算になる」と財政赤字を報じてきた。

 国民は金融機関経由で政府債務の国債という資産を持ち、運用している。それを国民の借金だと言い張るのは、詐欺師だ。日本以外の世界にそんな国民をバカにしたエリート官僚がいるのだろうか。

 もっと恐ろしいのは、財務本来の考え方が欠如している点だ。財務とは負債の部と資産の部を基本にしている、経済は貸し手と借り手で成り立つ。借り手がいないと国は成長できない。国民は豊かになれない。デフレ日本は家計に加えて企業もカネを貯めて借りない。となると家計が豊かになるためには、政府に貸すしかない。

 政府が借金を減らすなら、貸し手の家計は為替リスクのある海外に貸すしかなくなり、円高で損する。増税で家計から所得を奪うなら、やはり家計は貧しくなる。

 「経理省」に化した財務省は債務が国民全体を豊かにする真理が眼中になく、ひたすら予算書のつじつま合わせに熱中する。文書改竄も経理官僚の延長なのだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)
http://www.sankei.com/premium/news/180407/prm1804070006-n1.html
2018.4.7 10:00
【田村秀男のお金は知っている】米輸入制限の「日本除外」陳情は無用 日本製品制限で困るのは米産業界、ほうっておけばよい

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米国の対中貿易赤字
 トランプ米大統領が中国、日本などを対象に鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置を発動すると、中国の習近平政権は4月1日、米国産の豚肉やワインなど計128品目に最大25%の関税を上乗せすると発表した。日本はどうするのか。(夕刊フジ)

 河野太郎外相は、今月後半に米フロリダ州でトランプ氏と会談する安倍晋三首相が自由貿易の考え方を伝えることになるという。世耕弘成経済産業相は、鉄鋼・アルミ輸入制限からの日本除外を安倍首相の口から言わせるつもりだ。トランプ氏の意気込みからみて、通商問題が日米首脳会談の主要議題になるのは不可避だとしても、河野、世耕氏の発言は軽すぎる。

 まず、鉄鋼・アルミ問題。高品質の日本製品を制限して困るのは米産業界なのだ。ほうっておけばよい。どうしても制限対象から日本を外してくれ、と安倍首相が頼み込むなら、トランプ氏は待ってましたとばかり、為替条項付きの日米貿易協定の交渉開始を言い出すに決まっている。

 日本の円安政策に歯止めをかけ、日本車の輸出攻勢をかわしたい。そればかりではない。円安に頼るアベノミクスは制約を受ける。日本は米国との利害が共通する分野に議題を合わせる。中国の鉄鋼などの過剰生産を厳しく批判して、トランプ氏に同調すればよい。

 河野外相が強調する世界貿易機関(WTO)を軸とする「自由貿易体制の堅持」はもっともらしく聞こえるが、むなしい。WTOは中国の過剰生産・安値輸出、知的財産権侵害、外資に対する技術移転の強制などに無力だ。被害国はトランプ氏の米国に限らず、日本、欧州など広範囲に及ぶ。日米欧の産業界が知的財産権侵害や技術移転に半ば泣き寝入りしているのは、巨大市場中国からの報復を恐れているからなのだ。

 トランプ政権が知財権問題などで対中制裁するなら、日本も共闘すると安倍首相は言えばよい。なのに「自由貿易体制を守れ」とトランプ氏に説教するなら、愛想をつかされるだろう。

 米国は対中通商関係で圧倒的優位とは言いがたい。米国の消費者が買う衣料品の4割超、履物の7割超は中国製だ。米国の大豆などの農家は対中輸出頼みだ。アップルなどハイテク企業もGMなど自動車ビッグ3も成長する中国市場に傾斜している。おまけに北京は北朝鮮カードをちらつかせる。

 対中強硬策を掲げて政権の座についたトランプ氏は1年前、対中制裁関税適用を棚上げした。中国側はそれに乗じて対米貿易黒字を膨張させてきた(グラフ参照)。中国は情報技術(IT)、人工知能(AI)を米企業などから奪取し、反対勢力を制圧する習政権の強権と統制力を強化するばかりでなく、軍事技術を飛躍させている。中国の横暴を許すなら、米国の凋落は免れない。

 トランプ政権が中国との通商問題を安全保障に結びつけるのは当然だ。それは日本の正念場でもある。再来週の日米首脳会談には対中戦略すり合わせという重大な意味があるのだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)
http://www.sankei.com/premium/news/180331/prm1803310012-n1.html
2018.3.31 10:00
【田村秀男のお金は知っている】
 滑稽だった日経新聞の“名指し”記事

イメージ 1世界の経済学では主流の本田悦朗氏
 ちょっとあきれたのは3月22日付の日経新聞朝刊記事である。安倍晋三首相関連の連載企画記事で、見出しは「金融政策、2人の『異端』に傾倒」。「異端」だと名指ししたのは、日銀副総裁に任命され就任した若田部昌澄・早稲田大学教授を首相に推薦した本田悦朗・駐スイス大使と、浜田宏一内閣参与・米エール大学名誉教授である。(夕刊フジ)

 両氏は異端呼ばわりされて、苦笑していることだろう。拙論は両氏とは見解をほぼ同じくしているので、日経流に言わせれば「異端」の部類に入る。日本の経済ジャーナリズムの中ではごく少数派、あるいはただ一人かもしれないが、望むところだ。

 話を元に戻す。本田氏は安倍首相と個人的な信頼関係が強く、アベノミクス最大の功労者である。同氏が異端ならアベノミクスも安倍首相も異端視されかねない。浜田氏は何しろ、米経済学界の重鎮であり、米国では異端どころか、主流派の部類に入る。しかも、「日本の経済常識は世界の非常識」とかねてより嘆いてきた。

 日本国内の有力経済学者や財務省、日銀にべったりと食い込んでいる日経新聞が異端とみなすのは、日本の経済政策をリードする面々の見解を反映しているに違いないが、世界では質の悪いジョークと受け止められよう。

 何が異端なのか。くだんの記事は、「2人に共通するのは金融緩和と財政出動に積極的なリフレ派。経済学者の間では『異端』と位置付けられる」とある。要するに、金融緩和と財政支出拡大を唱えるリフレ派は、日本の経済学者からは、はぐれ者の部類になるというわけだ。

 金融の量的緩和だけだと、ノーベル経済学賞を受賞した故ミルトン・フリードマン教授の学説だし、米連邦準備制度理事会(FRB)はそれによってリーマン・ショックから立ち直ってきた。日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁の言う異次元金融緩和も米国に習った。もとより日経は財務官僚上がりの黒田氏を異端扱いするはずはない。

 異端とは、金融緩和と財政支出を組み合わせる考え方のようだ。しかし、米国では脱デフレのためには、金融緩和だけでは不十分で、財政出動が必要とする学説、「シムズ理論」が高く評価されている。

 金融政策重視の国際通貨基金(IMF)のエコノミストも最近では日本の緊縮財政に批判的だ。日経に異端だと言わせる日本の主流派の経済学者たちは世界の潮流に背を向けているわけだ。

 折しも、国内政局は、財務官僚による森友学園決裁文書改竄(かいざん)問題に伴う安倍首相支持率の低下に揺れている。佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官の国会証言では首相の関与が全面否定されたにも関わらずだ。安倍首相は財務官僚の緊縮財政路線と文書改竄構造を糾(ただ)そうとしているのに、メディアは安倍首相を叩く。

 日経もその一員とは言わないが、緊縮財政支持で、それに逆らう者を異端だと騒ぐ。財務省の路線に外れると「異端」になるのだろうが、何とも滑稽だ。(産経新聞特別記者・田村秀男)
田村秀男の国際政治経済学
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