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https://www.sankei.com/premium/news/181028/prm1810280008-n1.html?fbclid=IwAR2GQsFTqFNgOv2szL-xcLhcXC-PCbjfBCysA0QjnXT55-qOwEAKHPbX8Gs
田村秀男の日曜経済講座】消費税増税はだれのためなのか デフレで余るカネは中国に
2018.10.28 08:00
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世界が同時株安に揺れる。国際金融市場安定の鍵を握るのは世界最大の貸し手である日本だが、もっぱら中国に吸い寄せられる。なぜなのか。
いきなりだがグラフを見よう。ことし6月末の邦銀の対外融資残高などをアベノミクスが始まる前の2012年6月末と比べた増減額である。その額は1兆1167億ドル(約125兆円)で、国際金融を総覧する国際決裁銀行(BIS)加盟国の銀行融資の合計増額1兆1161億ドルとほぼ一致する。米銀の対外融資額は2681億ドル増、英国の銀行は6182億ドル減。邦銀が国際金融市場を全面的に支えてきたのだ。
同期間の大半は、異次元金融緩和の日銀が373兆円の資金を国内金融機関に流し込んだが、実にその3分の1相当額がニューヨーク、ロンドンなどの主要国際金融市場に流れ込んだ。
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https://www.sankei.com/premium/news/181027/prm1810270007-n1.html?fbclid=IwAR3Z8Gr9HT4GFcDHc2DCk3VngiFlLwr5iLjrS7ozbFAjnRZpsWPUsNv1ffE
【田村秀男のお金は知っている】「消費税増税」と「デフレ」が習主席を助けるのか
2018.10.27 10:00
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会談で握手する中国の習近平国家主席(右)と安倍首相=9月12日、ロシア・ウラジオストク(共同)
会談で握手する中国の習近平国家主席(右)と安倍首相=9月12日、ロシア・ウラジオストク(共同)
安倍晋三首相は来年10月からの消費税増税実施を表明した後、25日から3日間、訪中し、習近平国家主席と会談して日中通貨スワップ協定、日中共同の投資ファンド設立など金融協力で一致する。
消費税と日中金融は無縁ではない。消費税増税はデフレ圧力を呼び込む。デフレでは国内での資金需要が萎縮し、巨額のカネ余りが生じる。そこで余剰資金を海外運用せざるをえない。
他方、米中貿易戦争に直面する中国は米トランプ政権の対中貿易制裁と金融制限のために、外貨事情が厳しくなりつつある。中国の金融制度は外貨準備に支えられているが、外貨の主要流入減である対米貿易黒字は細る。中国からは巨額の資本流出が起きる。
日経電子版10月23日によれば、日本の野村証券などが日中首脳会談に合わせて日中共同ファンドを設立する。ファンドを通じて対中投資する。
中国金融危機の際には日銀が円資金を中国人民銀行に大量供給する。それこそが、今回の日中首脳会談での中国側の狙い目だが、日本側にとっての利益は格別、見当たらない。
中国の共産党政権が対中投資のリスクを引き受けると期待する向きがいるかもしれないが、お人よし過ぎる。党は市場をがんじがらめに統制するだけで、自由な資金移動を許さない。円と人民元を交換する通貨スワップは中国の金融危機時に日本や銀行や企業向けに円資金を供給すると、財務省や日銀の官僚は説明するが、欺瞞(ぎまん)だ。中国の金融危機とは人民元の暴落危機であり、元資金はだぶだぶ、不足するのは外貨である。円資金に不自由しない日本の銀行や企業が困るはずはない。
それにしても、財務省・日銀が国際金融の常識を無視し、フェイク(嘘)情報をまきちらすのはなぜなのか。日本の金融エリートが中国の党幹部に赤絨毯付きで迎賓館で歓待され、国際通貨基金(IMF)などの国際機関からちやほやされて慢心する。そして、経済紙を含め無知なメディアが何の疑問もなく鵜呑みにして「日本の利益になる」と喧伝(けんでん)する。その構図はグローバル金融体制にしっかりと組み込まれたまま思考停止したデフレ日本の政官財、メディアとでも言えようか。
グラフは、今年6月末時点をアベノミクス前の12年6月末に比べた日米英の銀行対外融資増減額である。国際金融は歴史的に米英、つまりアングロサクソンの独壇場だが、日本は2015年に米英行を抜いて世界トップの対外融資国になった。デフレに伴うカネ余りが動因となり、日銀による異次元金融緩和を追い風に邦銀の対外融資は急増している。国際決済銀行(BIS)加盟国全体の融資増加額は1兆1100億ドルで、そっくり邦銀融資増額と一致する。
中国は日本が資金供給源である国際金融市場からの借り入れに依存している。消費税増税がもたらす日本のデフレなくして国際金融は成り立たないし、中国ももたない。(産経新聞特別記者・田村秀男) |
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https://www.sankei.com/premium/news/181013/prm1810130007-n2.html
2018.10.13 10:00
【田村秀男のお金は知っている】相次ぐ謎の要人拘束は習主席の悪あがき? 米との貿易戦争で窮地に追い込まれた中国
脱税で摘発された范氷氷(ロイター)
中国では要人の行方不明、拘束、さらには引退劇が相次いでいる。謎だらけのようだが、拙論は米中貿易戦争で追い込まれた習近平政権の悪あがきだとみる。
ここ数カ月間で行方をくらましていた多くの要人のうち、何人かの消息が最近判明した。注目度ナンバーワンが、人気女優の范氷氷(ファン・ビンビン)氏(37)で、今月3日、脱税などの罪を認め、追徴金など8億8300万元(約146億円)を支払うことで赦免された。
中国のネット情報によれば、彼女は北京市内などに保有する約40軒の超豪華マンションを売却して支払いに充当する。「カネで刑務所行きを免れるとは許せない」との批判がネットで渦巻いている。
中国政府は7日、国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)の孟宏偉総裁の身柄を拘束していると発表した。中国の公安省(警察)次官でもある孟氏は、ICPO本部があるフランスのリヨンから中国に向けて9月25日に出発した後、行方不明となっていた(10月8日付の英BBCニュースから)。
フランス・リヨンに本部のあるICPOのトップを拘束するという異常ぶりに、世界があぜんとしているが、習政権にはそんな国際的反響などに構っていられない事情がある。
孟氏は隠然とした影響力を持つ江沢民元党総書記・国家主席派に属するといわれる。習氏が追及する党長老たちの巨額資金の対外持ち出しに関与していると疑われたのだろう。
9月10日頃には、ネット・ビジネスで大規模な流通革命を起こした中国を代表する民営企業、アリババ集団の馬雲(ジャック・マー)氏が来年9月に会長を退任するという衝撃的なニュースが世界を駆け巡った。巨万の富を築いた本人は後継者も指名し、あとは大学教授として後進の育成にあたると言い、もっともらしいが、真に受けてはいけない。馬氏もまた、巨額の金融資産を海外でも築き上げている。
女優の范氏の資産も中国国内の超豪華マンションだけというはずはない。海外に莫大(ばくだい)な資産を配置しているに違いない。
范氏、馬氏に限らず、中国の大富豪、実力者たちがよく使う資産逃避ルートは必ずといってよいほど、香港経由である。香港こそはICPOによるマネーロンダリング(資金洗浄)の最大の監視ポイントである。孟氏がその職権を利用して、要人たちの資金逃れを手助けしていたと習政権が疑っているかもしれない。このシナリオからすれば、孟氏を拘束する目的はただ一つ、中国からの資金逃避ルートを暴き、遮断することだろう。
習政権はトランプ米政権による貿易制裁を受け、苦境にさらされている。株価の急落に歯止めがかからないばかりではない。制裁関税に伴う輸出競争力減を補うために人民元安が不可避だが、資本逃避が加速する。それを止める最後の手段は何か。答えは上記の「事件」にあるはずだ。(産経新聞特別記者・田村秀男) |




