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経済はだれにでも分析できる。そして、国内の政策や世界の外交・安全保障・軍事も経済を通してその真偽を見抜ける。

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https://www.sankei.com/premium/news/181117/prm1811170003-n1.html?fbclid=IwAR0SUq3N1UhFw5DjtzSy7S22bHLN83ZCy5XfAlSTJYOqKNsgzJJJTKTUytM

【田村秀男のお金は知っている】「日中通貨スワップ」と「一帯一路」の関係 米国は警戒

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 先の安倍晋三首相訪中時に発効した日中通貨スワップは、やはり日米関係に影を落としそうである。米側は通貨スワップが日本企業による「一帯一路」協力を促進させるのではないか、と疑っているのだ。
 一帯一路とは、中国の習近平国家主席が執念を燃やす拡大中華経済圏構想だが、米国は中国による対外侵略手段だとみて強く警戒している。
 日中通貨スワップは中国の発券銀行、中国人民銀行に対し、日銀が円を3兆4000億円の枠内で提供し、人民元と交換する。

 拙論は、10月26日付の産経新聞朝刊1面で「日中通貨スワップは日米の信頼を損ねる」と論じた。その英訳版を読んだ米軍幹部N氏は、「中国は明らかに必要とする外貨が底をつきつつある。日本の財務省が通貨スワップ協定に応じてかれらの生命線を延長してくれるのだから、中国にとって素晴らしいことだろう。経団連企業が通貨スワップに支えられて、かの金融災厄をまき散らす一帯一路向けの資金調達に応じることもね」と10月30日付でコメントしてきた。N氏は東日本大震災時の米軍の「トモダチ作戦」を立案した知日派で、大手米銀に在籍経験のある金融専門家でもある。
 なぜ、日中通貨スワップと日本の一帯一路協力が結びつくか、そのからくりは、一帯一路自体のビジネスモデルに起因する。インフラプロジェクトの主契約者は中国企業であり、日本企業は「共同受注」とは言っても下請け契約である。中国側は国有銀行が元資金を中国企業に融資して返済を受ける。つまり元金融で完結するので、外貨は使わない。

 ところが、発注側の現地政府はドル建ての高金利債務を負わされる。返済不能に陥ろうものなら、インフラを中国側が接収し、軍事利用する。サブ契約の日系企業も元資金決済となる。
 安倍首相訪中のタイミングに合わせ、経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)ら約500人の企業トップが訪中し、「日中第三国市場協力フォーラム」に参加した。「第三国」とは「一帯一路」の沿線国とほぼ同義なのだが、米国を刺激しないためにぼかした経済産業官僚の浅知恵だ。
9月中旬にも、日中経済協会(会長=宗岡正二・新日鉄住金会長)と経団連、日本商工会議所の合同訪中団が訪中し、李克強首相に対して一帯一路への参加、協力を表明済みだ。
 巨額の一帯一路参加資金調達のため、日本の銀行や大企業は中国で「パンダ債」と呼ばれる人民元建て債券を発行するつもりだ。ところが、トランプ政権の対中貿易制裁のために中国金融市場は大揺れだ。人民元相場は下落し、年間数千億ドル規模の資本逃避が起きている。そこで日銀が円を中国側に渡し、代わりに得た人民元でパンダ債相場を安定させ、起債しやすくする。

 半面では、下落する人民元のために日銀は巨額の為替差損リスクを負う。トランプ政権からにらまれ、おまけに国富を失うリスクのある通貨スワップは即刻中止すべきだろう。 (産経新聞特別記者・田村秀男)
「増税か財政破綻か」を超えて:「トランプイズム―大規模減税と規制緩和」セッション
2018/11/17

「増税か財政破綻か」を超えて:「トランプイズム―大規模減税と規制緩和」セッション

アメリカ政府でいま、もっとも強力に政府予算の削減を推進し、トランプ政権の減税政策を現実的なものとしている人物、それが合衆国行政管理予算局長であるミック・マルバニーである。今回のJ-CPACでは、マルバニー局長が3回の登壇を予定しているが、その初回が初日12時15分からのセッション、「トランプイズム―大規模減税と規制緩和―」だ。
 
セッションの焦点はずばり、「減税と規制緩和によって経済の回復は可能なのか」、である。政府支出を増大させ経済に「カンフル剤」を与え続ければ経済の好循環が発生するというケインズ経済学的発想はもはや過去のものとなったが、それでも減税と規制緩和はいかほどの効力を持つのか、という疑問は、聴衆としても関心を持つところだ。
 
マルバニー局長は、ポール・クルーグマン(ノーベル経済学賞受賞者)が不可能と主張した「年率3%の経済成長」をトランプ政権がわずか18ヶ月で達成したことを示し、「個人の経済的自由を尊重することが、経済の好循環を促す」と指摘した。局長の言葉を借りると、「我々こそ市場(We are the market)」なのである。個人の尊厳を尊重し、個人の経済的自由を尊重することこそ、現代世界において求められる経済対策なのだ、と局長は主張する。
 
同じことは、登壇者である内山優氏(日本税制改革協議会会長)も、「自分の資金の用途は自分で決めることが効率的なのだ」と、大いに訴えたところだ。「経費節減・民力休養」、すなわち政府支出の削減と減税を訴えて成立したのが日本の議会であったはずなのに、なぜいまや「増税のための議会」となっているのか、内山氏の問いは重要である。
 
むろん、災害に対応するインフラ整備や、国家安全保障が重要であるのは、言うまでもない。この点を強調したのが田村秀男氏(産経新聞経済部)である。田村氏は、「財政再建」という魔術に惑わされず、消費税を中心に減税しつつ、喫緊の部分の投資は可能であることを、データをもとに強調した。
 
究極的にこれらの「経済的保守主義」が示すのは、「個人の尊厳が第一」ということである。「アメリカ第一主義」「日本第一主義」というと、非常に国家的なものを示しているように感じられるが、そうではない。政府の権限をできる限り縮減し、個人の活発な経済生活を促す。そこに、「財政再建か、さもなくば財政破綻か」という日本の不毛な議論を超克する術があるように思われる。

https://special.sankei.com/a/internat…/…/20181115/0001.html…
 日米協調での一帯一路対抗プロジェクトの必要性を、トランプ側近ナンバーワンのマルバニー氏に強調しておいた。詳報はのちほど、雑誌正論、英文サイトJAPAN FORWARDで。産経新聞は全国紙では記者の数も少ないが、トランプ政権の重要閣僚への単独インタビューは日本メディアでは初めてだろうね。しかも内容はぎっしり詰まっている。
J-Cpac2018いいね!
【田村秀男】
日経新聞から産経新聞記者に転じた異能の論説委員が真のトランプイズムを解き明かす! 
ワシントン特派員や香港支局長、米国アジア財団上級客員研究員を歴任した氏が、アジア、日本、アメリカ、世界を語る必見の1時間。
https://special.sankei.com/a/international/article/20181115/0001.html?_ga=2.108187649.2017721093.1542287912-98514123.1540481623&fbclid=IwAR1fxRKL_Ymourl0R3ErwbsZdGIvvgOu8XWCPc54VcnqVHWW_V1iCqF0b5I

「対中姿勢変えない」 米マルバニー行政管理予算局長

2018.11.15
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インタビューに応じるミック・マルバニー米行政管理予算局長=15日午後、東京都目黒区(鴨川一也撮影)
インタビューに応じるミック・マルバニー米行政管理予算局長=15日午後、東京都目黒区(鴨川一也撮影)
 トランプ米大統領の側近で行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長が15日、東京都内で産経新聞のインタビューに応じ、中間選挙後のトランプ政権の対中政策について「中国への強硬姿勢は変わらない。中国が変わらなければ、米中貿易戦争は2020年の次期大統領選まで続くだろう」と指摘した。
 マルバニー氏は共和党の元下院議員で、トランプ氏の信頼が厚い閣僚の一人。
 マルバニー氏は、9月の物品関連の対中赤字が前月比4・3%増の402億ドル(約4兆5千億円)と過去最大を更新したことなどに触れ「中国は貿易面でフェアな行動をしていない」と批判。中国の知的財産権侵害に「多くの米企業が苦しめられている」とし、中間選挙で民主党が過半数を奪還した下院は「トランプ政権と(対中政策を)共有している」と話した。
 巨大経済圏構想「一帯一路」で途上国を取り込もうとしている中国は「途上国にとって良いパートナーではない」とも指摘した。
 マルバニー氏は、東京都渋谷区で17〜18日に開かれる米保守系政治イベントCPAC(シーパック)の日本版「J−CPAC」に出席する。(田村秀男、板東和正)
https://www.sankei.com/premium/news/181110/prm1811100001-n1.html?fbclid=IwAR05JW8x4HsbbrBWvEsloZES1HbNK22E1q6AbDv-bMAGrhtyOw_G9EDz9sU

【正論12月号】特集・弾圧国家の恐怖 経団連は“中国信仰”を捨てよ 監視社会の国に利用されていいか 産経新聞特別記者・田村秀男

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※この記事は、月刊「正論12月号」から転載しました。ご購入はこちらへ。
 筆者がこれを書いている10月20日の時点では、25日から訪中する安倍晋三首相は習近平国家主席(共産党総書記)との会談で、カネ、技術、第三国でのインフラ・プロジェクトという広範な日中協力で合意する流れになっている。首相周辺の政官の親中派が、経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)ら経済界と足並みをそろえた結果だ。米国に限らず欧州、アジアも「巨大市場中国」の幻想から覚めつつあるというのに、日本だけが中国信仰にしがみついている。驚くべきことに、安倍首相と習主席の会談に合わせて合意する項目は、トランプ政権の対中封じ込め策に相反する内容も含まれる。トランプ政権の対中強硬策で窮地に陥る習政権の日米離反工作にまんまと乗せられるとは、危うい、危うい。

 ■米国の対中最後通告
 米中貿易摩擦がエスカレートする中で、事実上の対中最後通告だとも評されるのが、10月4日のペンス米副大統領のワシントン・ハドソン研究所での講演だ。
 その主なポイントは、(1)習政権の先端技術国産化計画である「中国製造2025」は技術の窃盗や知的財産権侵害を伴う(2)習氏の進める中華経済圏構想「一帯一路」はマネーパワーを駆使した「債務外交」であり、海外のインフラを接収して軍事基地化する(3)中国は米国のIT(情報技術)を利用して市民監視を徹底するネットワークを整備、「オーウェリアン・システム」を構築しようとしている、である。
 オーウェリアンとは、英国の作家、G・オーウェルが小説「1984年」(1949年)で全体主義国家による市民監視社会の到来を予見したことにちなむ用語。習政権はITネットに人工知能(AI)技術を組み合わせて、情報の検閲システムを高度化し、中国の一般市民ばかりでなくチベット、新疆ウイグルなどの少数民族を弾圧、さらに米国、日本を含む全世界を監視対象に組み込みかねないと、米国内で警戒されている。

 これに対し、10月19日の時点で日中首脳会談で合意が見込まれる主な分野は以下の通りだ。
 *日中両国でイノベーションや知的財産について協力を進めるための新たな枠組みづくり
 *上限3.4兆円の日中通貨スワップ協定の締結
 *一帯一路沿線の第三国で日中企業によるプロジェクト共同受注
 トランプ政権による対中締めつけ強化によって、米国のハイテク企業買収や技術取得が困難になる中、中国が狙うのは日本企業である。情報通信、AI、自動車の自動運転、画像認識、ロボットなどに関し、日本の研究機関からの技術開発協力を政府間協定によって恒常化させる。その見返りに、日本の産業界は「中国製造2025」関連の設備の受注を期待する。
 「知的財産権保護」についても協議することになっているが、これまで中国の侵害行為に目立った抗議をしてこなかった日本政府が対抗措置条項を中国側に呑ませられるとは、だれも信じないだろう。また、中国側によるハイテク提供の強要を可能にする投資や合弁の契約を改めさせる日本側の意志は強くない。トランプ政権のように国家ベースの対中制裁措置をとれるようにするためには、日本側の法的整備が必要だが、立法府の国会議員や法案を作成する官僚にはその気すらない。


 中国の司法や裁判制度は検察と同様、党の支配下に置かれており、中国当局に中国企業の知的財産権侵害を訴え出ても、徒労に終わる。日経、朝日などのメディアは世界貿易機関(WTO)の「自由貿易ルール」を重視するが、WTOの紛争処理はジュネーブの国際官僚の机上の空論に過ぎず、実効性がないことは日本の官僚も企業も知っている。

 今回の日中合意では、「知的財産権の侵害防止が進むかは中国側のやる気次第」という現状を変えられないだろう。日本企業は「将来の市場シェア獲得」という甘い期待だけを頼りにしており、特許やノウハウを盗まれても泣き寝入りするしかない今の仕組みを一変させようとの意気込みは経済産業省からも、経団連からも伝わっては来ない。

 日本が中国との政府間協定で中国によるハイテク窃取、知的財産権侵害を実質的に容認すれば、米国側の対中締めつけ策は不発になりかねない。中国側のことだ、「米企業が技術提供に応じないなら日本企業の技術を採用する」と脅しつけることだろう。



 ※続きは月刊「正論12月号」でお読みください。ご購入はこちらへ。


 ■田村秀男氏 昭和45(1970)年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、日本経済新聞社に入社。経済部、ワシントン特派員、香港支局長などを歴任して退社。平成18(2006)年に産経新聞社へ入り、特別記者・編集委員となる。現在、論説委員を兼務する。

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