プリズナーズ(2013)PRISONERS
解説&ストーリー
前作「灼熱の魂」が高い評価を受けたカナダ人監督ドゥニ・ヴィルヌーヴが、ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホールを主演に迎えて贈る緊迫のクライム・サスペンス。
アメリカの田舎町を舞台に、何者かに掠われた6歳の少女の捜索を巡って繰り広げられる、冷静沈着に捜査を進めていく刑事(ジェイク・ギレンホール)と、自らの手で一刻も早く我が子を見つけ出そうと暴走していく父親(ヒュー・ジャックマン)の対照的な姿をスリリングに描き出していく。
共演はヴィオラ・デイヴィス、マリア・ベロ、テレンス・ハワード、メリッサ・レオ、ポール・ダノ。
ペンシルヴェニア州ののどかな田舎町。
感謝祭の日、工務店を営むケラーの6歳になる愛娘が、隣人の娘と一緒に忽然と姿を消してしまう。
警察は現場近くで目撃された怪しげなRV車を手がかりに、乗っていた青年アレックスを逮捕する。
しかしアレックスは10歳程度の知能しかなく、まともな証言も得られないまま釈放の期限を迎えてしまう。
一向に進展を見せない捜査に、ケラーは指揮を執るロキ刑事への不満を募らせる。
そして自ら娘の居場所を聞き出すべく、ついにアレックスの監禁という暴挙に出てしまうケラーだったが…。
<allcinema> 感想
誘拐事件ではあるが、単なる、一面的な誘拐劇ではなく、背景に奥行きのある
なかなか緊迫感のある作品だった。
原作のない脚本を書いたアーロン・グジコウスキの作品を調べてみると、
1年前に「ハード・ラッシュ」という作品があった。
この脚本家の作品なら、つまらなくはないだろうし、DVDを観てみようかなと思わせるくらいには、十分魅力のある出来上がりだったように思う。
娘を誘拐されるヒュー・ジャックマンの名前がクレジットの一番上に来てはいるが、
これは明らかに、ジェイク・ジレンホールが主役の作品だ。
犯人と思われる10歳程度の知能しかないアレックス(ポール・ダノ)が、証拠不十分で、父親の要求を聞き入れられず2日で釈放される。
警察のやり方に不信感をもったヒュー演じるケラー・ドーヴァーは、独自に常軌を逸した方法で、アレックスから、娘たちの居場所を聞き出そうとする。
その裏では、地道な警察の捜査が進められている。
ジェイク演じるロキ刑事は、少年院に入っていたことがあるという背景を持つ刑事だが、仕事においては、無駄口をきかず、シャツのボタンを一番上までピッチリと留めて仕事に向かう冷静さという仮面の下に、仕事に対する律義さや熱いものを感じさせる。そして、時折チック症のような眼の瞬きをする。
性格を作りこんだ、心にとめるべき演技だ。
共演にメリッサ・レオ。彼女はアレックスの叔母だ。
登場から、肩の力の抜けた演技が、これまた、もう一つ別の顔を見せてくれるのだ。
この力まなさが、彼女の演技力の幅を表していたように思う。
単純ではない背景がありそうなこの事件の展開には、派手さはなく、したがって、
俳優の演技力というのが、作品を引っ張っている。
ケラーの娘とともに誘拐された子供の母親がヴィオラ・デイヴィス、父親がテレンス・ハワード。
ケラーの妻にマリア・ベロ。
自分の子供が誘拐されたら、どんな精神状態になるのかという点で、意外とケラーほどに狂乱してしまわない、当事者としての傍観感というのが、ヴィオラとハワードの様子から見て取れる。
苦しみに耐えられず、薬を飲んで眠るだけのベロ。
自分だったらどうだろうかと考えて、おそらく、ベロのように、解決を観るまで、意識をなくしていたくなるんじゃないかと思った。
ロキ刑事は、スーパースターのような刑事ではなく、わかったことを一つ一つ丁寧に、積み重ねて、真実に近づいていくタイプだ。
しかし、大事なポイントでの勘が鋭く、小さなヒントを見逃さない。
ロキ刑事はしかし、時に、溜まった憤懣を爆発させもする。
そこに、少年院に入っていた少年時代の影を見ることができるようだった。
エンディングのショットも、いい。
とにかく、私の印象として、これはもう、ジェイクの上手さを特筆すべき作品だと思う。
「エンド・オブ・ウオッチ」でマイケル・ぺーニャと組んで、ロサンジェルスの危険な地域をパトロールしていたあの時の刑事とは、全く異なる性格付けだった。
同じ刑事という役を、続けて観たわけだけれど、全くの別人になり切っている。
さすが、もとマイペットのジェイク!
「ジャーヘッド」のころのぱっぱらぱーな感じの若者から、息苦しくなるような追い詰め方をする刑事まで、彼の演技の幅には感嘆する。
ずっとジェイクのファンで、彼を追い続けていたから贔屓目に観たのだとは思わない。
ジェイクファンには必見だが、俳優の良い演技を観たいという鑑賞者を満足させる一本だと思う。
(88)
【クレジット】
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ロキの目のぱしぱしは演技だったんですか!
ジェイク・ギレンホールはこんなクセあったかなぁ?と気になっていました。
警察も、犯人も、詰めが甘いのが気になってしまいました。
結果的にロキの手柄になるのかもしれませんが、担当した事件を全て解決してきたというわりにはケラーの後を付いて回っただけのように感じてしまいました。
内容はツッコミどころがありましたが、キャストは良かったと思いました。
TBありがとうございます♪お返しさせてくださいね。
2014/5/11(日) 午後 10:12
スプーキーさん☆

あはは、ジェイクの瞬きは癖ではありましぇ〜ん(笑)
結構細かく演技する人みたいですよ♪
実際の警察ってあんな感じでどんくさいところもあるんじゃないかなと、そこにリアリティがあるかなと贔屓目に観てしまいました
TBありがとうございます。
2014/5/12(月) 午前 0:24
こういう基本設定はよくあるよね。。。
最後まで集中できたならばgoodでしたね。。。
2014/5/12(月) 午前 8:00 [ esu**i123 ]
あぁ!ホントに点数同じですね。(^。^*
確かに役者の演技を堪能するという点では隙のない作品でした。
「ハード・ラッシュ」はマーク・ウォールバーグの主演でしたが、本作でもそのマークが製作に関わってます。
ちなみに、最後のクレジットは「エンド・オブ・ウォッチ」のものですね・・・。
2014/5/12(月) 午後 0:16
esupaiさん☆
あまり評判になっていた作品ではないけれど、
なかなか面白かったですよ。
2014/5/12(月) 午後 3:31
ZOLAさん☆
あ、間違えて貼り付けちゃった!
ありがとう、修正します。
ハード・ラッシュもはやくみたいなぁ・・・
2014/5/12(月) 午後 3:32
こんばんは!
良い作品なのに上映劇場が少ないようです。
出演者が良かったですね。
最後の終わり方も・・・・
TBありがとうございます。
2014/5/14(水) 午後 11:51 [ k&k ]
K&Kさん☆
派手に宣伝されていませんでしたけれど、良い作品でしたよね。
結構豪華キャストでしたし。
TBありがとうございます。
2014/5/15(木) 午後 10:48
上映館少なく、観るのが遅れました。
其々の演技も見応えありましたし、張られた伏線、意味ありげな小道具、寒々としてジトっとした空気感・・・。
事件は解決したもののモヤモヤは残りました。
TBさせてくださいね。
2014/5/20(火) 午後 5:42
アンダンテさん☆
モヤモヤ感がのこりましたか、私は解決後ロキ刑事が州警察にスカウトされるのかどうかが気になりました。出世したいタイプにも思えませんでしたが。。。
TBありがとうございます。
2014/5/21(水) 午前 4:29
Onemuさん細かい!ジェイクチェック!でも、贔屓目ではないと思いますよ。
でも、この映画はジェイクの存在感が光ってました。
刑事が天職の男、と云う感じ。
ラストカットもよかったですし。
演出がまた面白く、脚本の出来もよかったと思います。
ジェイクとヒューと、どうしても、こう云う構成だと、分散しがちなところを、うまくまとめていて面白い作品でした。
TBさせてくださいね。
2015/7/17(金) 午後 7:53 [ miskatonic_mgs_b ]
> miskatonic_mgs_bさん
あ、トラバに伺う前に記事を探してくださってありがとうございます。
これ、地味なんだけど、かなり印象が残っています。
おっしゃるように脚本もしっかりしているから見応えあるんですよね。
俳優たちの演技もいいというか、ポールダノはじめとして、共演者も個性派で、渋いです。
ヒューもいつもと違った役柄でしたね。
私は期せずしてこういう作品に出会うと、とても嬉しいです。
トラバ、ありがとうございます。
2015/7/17(金) 午後 8:54