目玉医者のスローライフ日記

目は心の窓。フリーター眼科医の目に映ったLOHASネタの数々。ゆっくり健康になろう!

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

写真:江東区森下の老舗蕎麦屋「京金」の壁に飾られている絵

奴さんが蕎麦をおいしそうに平らげている。横には犬も描かれている。きつい仕事の合間の、何とも言えないくつろぎの雰囲気がよく伝わってきます。

いい絵だなあ、と思いながら、お蕎麦を食べながらチラチラ見ていました。

店を出る前にどうしても作者が知りたくなり、蕎麦を運んでいた料理人さんに聞いてみたら、さあ、と首をかしげていた。

すると、奥からマダムとおぼしき人が出てきて、次のように説明してくれた・・・

・・・

「これはイトウセイウという絵描きさんの絵です」

「イトウセイウ? 江戸時代の人ですか?」

「いえ、明治の人です。セイウは晴雨と書いて、とても有名な絵描きさんらしいですよ」

「ふーん、そうですか・・・」

僕も、同行の二人(浅草在住の下町グルメ研究会のAさん、目玉おやじグッズ同好会のBさん)も、その絵描きさんの名前を聞いたことがありませんでした。

ところが・・・

・・・

帰ってきて、検索してみたら・・・

アレレ・・・

なんか、妖しい絵なんですよ。

いわゆる、責め絵、緊縛絵というもので、女性があられもない格好で、苦しげに髪を振り乱している姿のオンパレードなのです。

中には、妊婦の逆さ吊りなんかもあって、度肝を抜かれちゃいました〜

・・・

伊藤晴雨って、もう一人いるのだろうか、と思って探してみたのですが、この責め絵師だけのようでした。

ただ、ある時期から、江戸の風俗をたくさん描いて、その評価も高い、と書いてあったので、あの絵はその頃のものだったのだ、とわかりました。

それにしても、あの奴さんの絵と、逆さ吊りの絵は、随分と雰囲気が違うので、不思議な絵描きさんだなあ、と興味が湧いた。

そして段々わかってきたのですが、三島由紀夫、吉行淳之介、澁澤龍彦、土方巽、団鬼六、高橋鐵、福富太郎といった面々に好まれ、絵の値はかなり高いらしい、ということがわかってきました。

また、竹久夢二の愛人の「お葉」さんは、この晴雨の元愛人だったということも・・・

・・・

もし、ちょっと興味が湧いたら、「伊藤晴雨」で検索してみて下さい。

よくもまあ、描きに描いたものです、責め絵、緊縛絵、乱れ髪・・・

どうして、ここまでマニアックに・・・?

どうやら、幼児体験らしい。

9歳の頃、浅草の芝居小屋で、女の人が縛られて、苦しげに髪を乱しているところを見て、ひどく感じちゃったらしい。

それ以来、緊縛&乱れ髪フェチに・・・

・・・

こういう幼児体験って、ありますか?

うーん、僕の場合、同じ年頃で、ちょっとあったかなあ・・・

夏休み、ひまでぶらぶらしていたら、趣味で絵を描いていた父が、名画でも模写しろ、と言って美術全集を持ってきた。

絵は下手糞だったので、それが苦痛で、模写しやすい絵を探しまくったところ、キリコの絵に行き着いた。

その時、同じシュールレアリズムの画家、ポール・デルヴォーのヌードに出会い、ぞくっときました。

それ以来・・・

・・・

ま、そういうわけですので、伊藤晴雨の絵をながめながら、京金さんのお蕎麦を食べるのは、粋なことなんですよ。

もし、機会がありましたら、試して下さいネ♪

・・・

この記事に

閉じる コメント(24)

団鬼六に『伊藤晴雨物語』があります。
その道に走ったきっかけの著述だったとか。
薄い本ですが、晴雨の絵も何点か収められており、読み応えのある本です。

2008/1/20(日) 午後 6:18 [ 吉田ツグオミa.k.a.伊丹甚左 ] 返信する

顔アイコン

目玉医者さま 画集とか美術館って、幼い頃から親が平気で子供に見せてくれますよね。でも、中には結構いろんなものがあって(ヌードは当たり前だし、拷問道具とか、今見たら、こらはSMだなあ・・と思えるようなものもたくさんあるし・・)きりんも、子供の頃、しょっちゅういろいろドキドキしていましたねえ。エロスの勉強をするには、よい機会なのかもしれませんね。(笑)

2008/1/20(日) 午後 6:24 zir*f*rog 返信する

顔アイコン

いや〜京金さんでお蕎麦いただきながら実物を眺めてみたいですね〜。

2008/1/20(日) 午後 7:15 kt9*jp 返信する

顔アイコン

リリカさん、その汗が見た証拠ですよ(笑)。リリカさんのフェチのツボは、メガネ、それから・・・???

2008/1/20(日) 午後 9:58 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

えりっぺさんは、好奇心のかたまりでいらっしゃいますから、じっくり観察なさったことと拝察いたします。こういう趣味は、ツボにはまらないと、本当に理解しずらいと思いますが、みんなそれなりにツボは持っているのでしょうね、えりっぺさんがおっしゃるように、自分では気がつかなくても・・・。京金さんのところの絵とのギャップ、人間の二面性の不思議さ、面白さに打たれますね♪

2008/1/20(日) 午後 10:06 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

さすが、めいべる堂さんは、古本屋さんでいらっしゃるので、奇書にもお詳しいですね。伊藤晴雨という人は、その道では本当にビッグな存在なのですね。この世は本当に多様で、或る意味、豊饒ですねえ・・・

2008/1/20(日) 午後 10:12 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

きりんさんも、勉強するふりして、ドキドキしてた子供だったんだあ(笑)。そうですねえ、伊藤晴雨ではありませんが、エロスの原点は、きっとあの頃にあるのかもしれないですね、うん、そうに違いない・・・

2008/1/20(日) 午後 10:17 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

kt90jpさんは蕎麦通でいらっしゃいますから、きっと、また京金さんにいらっしゃるでしょうね。その時はあの絵、じっくり御覧になってください。あの絵の奥にあるピリッとした薬味が、お蕎麦の味をどういうふうに引き立てるかを観察しながら・・・

2008/1/20(日) 午後 10:21 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

伊藤晴雨、好きです。
蕎麦屋さんにあるのは粋ですね。

2008/1/21(月) 午前 6:37 [ 遠い蒼空 ] 返信する

顔アイコン

度肝・・・・抜かれました(笑)。
強烈な絵を描く人が何もなかったように平和な絵を描く・・このギャップが余計この絵を面白くしますね。ただの穏やかな絵ではない・・そう思いながらお蕎麦をいただくのもいいですね〜。同じお蕎麦なのにこの絵を知る人と知らない人ではお蕎麦の味が微妙に違ったりして・・・(笑)。

2008/1/21(月) 午前 10:30 Maman 返信する

顔アイコン

やっぱり、「蒼空」さんのお好みでしたか・・・。晴雨は、知る人ぞ知る、浮世絵の伝統を継ぐ、本物の絵師なんですね。

2008/1/21(月) 午後 2:11 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

伊藤晴雨・・詳しく知ってるわけじゃないですがお蕎麦屋さんにある!?ってびっくりしました。幼児体験かあ、そういえば友人の男子が数年前、やたらデルヴォー展にさそってくれましたが(都合悪くていけなかったら後日画集をみせて見所力説)、彼も早い時期に、デルヴォーの冷たい肌の女性達に魅かれたひとりなのかな。

2008/1/21(月) 午後 2:16 hitomidon 返信する

顔アイコン

mamanさん、朝から度肝を抜かれて、どんな一日になりそうですか(笑)。味は味で、純粋にそれぞれ異なるのでしょうが、それを感じるのは脳ですから、その場のムードは知覚にに影響しますよね。この絵を知って食べるのと、知らないで食べるのは、確かに微妙に違うと思います。やはり、老舗には、そういう魅力がありますね。老舗は拡大だけでなく、代々その雰囲気を守って欲しいですね。

2008/1/21(月) 午後 2:17 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

晴耕雨読、なんのこっちゃ。
アノ世界は若かりし頃、香盤で見たことありますが(マジもんじゃなくて、見世物化されたショーとして)、心臓がドキドキするだけで没頭できるものとはチト違ったのを覚えています。ホラーや怪奇やオカルトチックなものは全く苦手ですが、この手の写真の中には凄みがあったり、妙に美しかったり、露骨にムフフ☆なものもあって、全く見ないわけでもありません。要は、、、がはは。
伊藤晴雨という名は初めて知りましたが、蕎麦屋にこの絵からすると、お勘定の時に「今何時でぃ」ってのがお約束かと、ひゃらら〜♪。。。噫。

2008/1/21(月) 午後 7:30 歩 返信する

顔アイコン

ひとみどんは伊藤晴雨の名前は知ってたんですか・・・。やっぱり、幼児体験があるんじゃないですか? それで、アンテナが敏感になっていて、早いうちから情報をキャッチしていた・・・。デルヴォー派の友人君、力説してた見所、聞いてみたかったな。

2008/1/21(月) 午後 11:35 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

歩さん、そうそう、蝋燭とかですね。まあ、没頭するところまではいかなくても、人間は皆、変態である、とサマセット・モームは言ってますからね。興味がない人は、いないんじゃないかな・・・

2008/1/21(月) 午後 11:44 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

力説ポイント、ひとつだけ思い出しました:悪意?とまでいかなくとも・・・デルヴォーのどの絵をみても、どの女性も「きっと視線があわないし、あってもやさしくしてくれないだろう」っていう印象をうけるんですって。「へんなの」っておもったけど、結局それがはじめてデルヴォーみてみようとおもったきっかけでした。

2008/1/21(月) 午後 11:53 hitomidon 返信する

顔アイコン

なるほど、そういうポイントもありましたか・・・。それでひとみどんを誘ったのかなぁ、そういうことかもしれない、うん、ありそうだぞ〜

2008/1/22(火) 午前 11:46 slo*l*feeye 返信する

顔アイコン

はじめまして。
私も晴雨の絵が好きで、よく古本屋めぐりをし関連書籍を探したりしています。
責め絵でない風景画が、向島にある老舗「言問団子」さんにも飾ってあります。
もちろん団子を食いがてら観に行きました。この団子がまた実にうんまい!
いや、それはいいとして、その晴雨の絵は団子屋さんも含めて当時の向島が描かれていてとても味がありました。
「京金」さんのことは初めて知ったので、今度行ってみます。
情報、ありがとうございます! 削除

2008/2/15(金) 午前 3:39 [ 恭介 ] 返信する

顔アイコン

恭介さん、はじめまして。そうですか、「言問団子」さんにもあるのですか。その団子屋さんの名前は大変有名なので存じておりますが、お店まではでかけておりません。また、ひとつ楽しみが増えました。こちらこそ、情報ありがとうございます!

2008/2/15(金) 午前 7:43 slo*l*feeye 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(2)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2018 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事