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談志最後の落語論,立川談志
志ん朝師匠に続いて談志師匠が亡くなり,私の中では落語の歴史は終焉を迎えた.確かに人間国宝に選ばれた小三治師匠や志の輔も面白い落語をやっているが,江戸落語はパラダイムとしての終焉を迎えたと感じている.談志は落語とは人間の持っている業の肯定であると定義している.本書でもその考えが再び語られる.特にすとんと胸に落ち込んだのが,「自分の欲望を”金で解決している”わけだが,それを”恥ずかしいこと”としてやらないのが「品」というものだ.で,それを大事にしているのが江戸っ子であり,金で解決している品の悪い奴を嗤っているのが落語というこった.」というフレーズ.まさにこれだな. 神器 軍艦「橿原」殺人事件,奥泉光 何かの書評でタイトルだけは知っていて気になっていたが,図書館で見つけて全くの先入観無しで読んでみた.この作者の作品は初めて.はじめは探偵小説風だが,おいおいそこまで広げて収拾つくのかという京極夏彦風の伝奇小説となり,中盤過ぎると『ドグラマグラ』みたいなメランコリックというかシュルリアリスムな展開.その中でさらっと,日本とは何か,日本人とは何かという問いかけがなされ,作品中にも何度か言及されている『ファウスト』のようは雰囲気もある.一歩間違えると『総門谷』みたいな収拾着かない話で終わることろが,行き着くまで行き着いて,SFでいうと『タウ・ゼロ』みたいにあちらの世界に突き抜けている.登場人物やそれぞれのキーワードに暗喩的な意味が隠されているが,余りに多くてある種のステレオタイプとして認識すると次々に違うオブジェが出てきてこれでもかという展開.長くてずっしりと精神に堪える,疲労感にあふれる読後感. 世界フリージャズ記,副島輝人 フリージャズ批評家の第一人者.今年の夏に残念ながらお亡くなりになった.昨年出た本書は,タイトルに示すように世界各地のフリージャズの紹介記事.注意しなければならないのは過去25年ぐらいに雑誌などに連載された記事を基に校正されており,各章がほぼ同一の出典から採録されている.なので,一冊の本として順番に読むのもいいが,あちこち気になるところをぱらぱらを斜め読みして,当時の雰囲気を思い出しつつ,未聴のアーティストの名前を見つけてはネットで検索しながら読んでみた. Moers Festival http://www.moers-festival.de/ Maria Joao & Aki Takase Irene Schweizer - Swiss pianist http://www.intaktrec.ch/schweizer-a.htm https://www.youtube.com/watch?v=b_rCyryQlGg Sergei Kuriokhin セルゲイ クリョーヒン https://www.youtube.com/watch?v=obXOpc79TnQ&list=PL381644C232B4DB85 Ivo Papasov & his Bulgarian wedding band https://www.youtube.com/watch?v=pzgoytR10As 早坂紗知&Stir Up http://www.ne.jp/asahi/stir/up/ https://www.youtube.com/watch?v=ZzqOtOBbvFU Gush - Swedish trio avan-garde jazz http://www.allmusic.com/artist/gush-mn0001321323/biography 野中悟空 D-1ドラム選手権 http://homepage2.nifty.com/nonakagoku/goku/ 姜泰煥 http://breath-passage.com/ https://www.youtube.com/watch?v=Id14o3DZQ-o |

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