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旧:とくしまの道を自転車で走る(仮)

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ベニスの商人,シェークスピア
人肉の抵当と婚約者選びの箱の選択などの逸話が有名な作品.落語で言うところの「大岡裁き」のような勧善懲悪ものと考えればすんなり落ち着く気がする.近代的にはシャイロックの悲劇に同情的にならざるを得ない.

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音楽家ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと,バーバラ・コナブル
最終的には「アレクサンダー・テクニーク」と「ボディ・マッピング」を音楽の演奏に応用する方法を図版を多用して紹介している.「ボディ・マッピング」とは体の構造を意識していないと実際に動かすことは困難であるという経験から,腕や脚の構造がどのようになっているかを紹介している.『アスリートの科学』でも紹介されていたが,腕の付け根は鎖骨と胸骨の間の間接で,これを稼動しないとトロンボーンでは出せないポジションがあるし,バレーではブロックの高さが何センチも変わってしまう.「アレクサンダー・テクニーク」は筋肉の習慣的な緊張を解きほぐす方法で,慢性的な疾病防止や無駄な動きの排除に役立ちそうだ.もう一度,筋肉の付き方を復習するために"Cycling Anatomy"を復習してみようかな.特に,大臀筋,大腿四頭筋の構造はだいぶ勘違いしているように思える.

http://www.body-map.net/

アレクサンダー・テクニーク
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%AF

ロバート・フリップのギター指導にもアレクサンダー・テクニークが使われてい
るとか.


http://www.youtube.com/watch?v=7UBwUKlch98

永井龍男

今週は朝全く起きられず.夜更かしのせいかな....少し寝過ごすと,無風状態の湿気と暑さで朝ランの気力は全くなし.


永井龍男集,筑摩書房
『名文』中村明で絶賛されていた名文家・永井龍男.このシリーズでは主要な短編と長編2編を収録.文章の枯れた洗練具合は舌を巻くが,ストーリーの面白さが強くて(『あいびき』から,とか)意外な気がした.読んでおかなければならない作家だろう.
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魚料理のサイエンス,成瀬宇平
魚のサイエンスではなく,食べることを目的とした魚料理のサイエンスであることが味噌.魚の生態により,産卵期などにより味や脂ののりが異なることを丁寧に説明していてまず,魚が自然のものであって旬を有するものであることを再確認させられる.次いで,沖絞め,野絞めの違いにより魚の死後硬直と熟成の違いが生じ,味に変化が出ることが指摘される.また,組成となる油の成分により,調味料との相性があり,どのような化学変化によりうまみが醸し出されているかについて説明している.このように書くと難しそうだが,うんちく満載で親しみやすく記述されている.料理というのは「化学変化を伝熱で操作する技」と位置づけられるが,その根拠をわかりやすく解説している.

小説のデーモンたち,古川日出男
小説の創作論を装った創作の葛藤の垂れ流し風,メタ小説.活字が多くて読みにくくて趣旨があちこちに展開してストーリー性が無いので,辟易とした.


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マラケシュの贋化石,スティーヴン・ジェイ・グールド
前半は一流になれなかった二番手の科学者などに焦点を当てて一番手になれなかった背景などを読み解いたエッセイ集.生物学の進歩は『自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』キャロル・キサク・ヨーンとオーバーラップする内容もあった.後半はいろいろな寄稿文が集められていてテーマもいろいろ.古生物学を中心に地質学,進化論の発展の一コマを取り扱っており,テーマ的には非常に興味があるのだが,文体に癖があって,各エッセイの主題が何かが読み進まないと分からない,説明が回りくどい,文体が冗長という点が私はあまり許容できなかった.
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1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター,五十嵐貴久
40代のおばさんバンドが結成・演奏に至るどたばた記.展開が非常に巧みで,キャラが立っていて非常に面白かった.読後感もさわやか.筆者は作品毎に作風というか取り扱う題材が異なっていて先が読めないが,この作品では軽いタッチで向こうずねを蹴飛ばしあうような,日常感あふれる軽妙な展開が効果的に炸裂している.
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風が強く吹いている,三浦しをん
箱根駅伝を舞台にした青春小説.ほぼ素人の集団が箱根駅伝を目指す.走ることの意義・意味を発見していく成長小説でキャラ立ちしていて面白い.トレーニング方法なんかもかなり調べたのだと思わせる記述だが,そういった面はさらっと流していて,トレーニングの悲壮感などはあまり出さずにチームワークでの達成感をうまく醸し出している.大学の部部活者関連では,増田俊也の『七帝柔道記』(これほど悲壮感は無い)や中村航の『トリガール!』なんかを思い出す.

アスリートの科学,小田伸午
ここ数年疑問に思っていたことが氷解して非常に感動した.はじめの2章は筋力やスポーツにおけるエネルギー発生メカニズムで長年言われていた乳酸悪玉説を退け,最新の科学では疲労の原因はクレアチンリン酸の低下と無機リン酸の上昇にあると言われるようになってきていることを紹介している.続く第三章では脳科学の観点から運動をどのように取り扱えばよいかについて紹介している.特に,認識の観点から誤った認識が以下に誤ったトレーニングに繋がってしまうか紹介しており,トレーニングにおける意識の持ちようそのものが非常に弊害を生んでしまうことを指摘している.ここでまず相当に目から鱗が落ちた.最後の3章は主に歩行やスプリントを中心に『二軸走法』を紹介している.カールルイスなど海外のスプリンターは「ターンオーバー」すなわち,後ろに流れた脚を素早く切り返しており,流れないフォームになっている.そこには,脚で地面を掻く動作を行っておらず,単に地面に置いているだけというとんでもない事実が明かされる.これを実現するには,体に一軸を置いて,腰と肩をねじる運動ではなく,股関節を自由にし,体に二軸を置いたナンバ的運動に転換する必要性を述べている.この二軸運動は様々なスポーツの場面で現れることを紹介しており,剣道における突きの動作でこれを応用すると圧倒的に距離が伸びることを紹介している.長年,吉田沙保里の古武道のような無反動タックルの動きがどうなっているのか疑問に思っていたが,これこそその回答なのでは無いだろうか.また,カンチェラーラがやっている骨盤を回したようなうねうねペダリングもまさにこの二軸運動に他ならないように思える.

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福島第一原発観光地化計画,東 浩紀編
本書の中でも取り上げられているが,「観光」「ダークツーリズム」という言葉のイメージだけで批判を受けることもあるようである.個人的には震災を受けた土地には行ってみたい,あるいは,行かなければならないという義務感のようなものを感じるのだが,何かを考える場所を提供することは必要だろう.それが本書の提案のような形がベストかどうかは分からんが,いずれ皆,訪れたいと思っているのではなかろうか.
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梅雨将軍信長,新田次郎
新田次郎の理工学者を主人公にした時代小説「時代科学小説」の短編集.先に読んだ和算の本のなかで和算家を主人公にした短編があることを知り読んでみた.『算士秘伝』は和算を秘術として継承するために生じた悲劇,『二十一万石の数学者』は藩主でありながら天才的な数学の才能を示し,また,和算の公開普及に足跡のあった久留米藩主を主人公としている.このあたりは最近流行の『天地明察』にもつながる題材である.また,『鳥人伝』は江戸時代に航空機開発を夢見た人を扱っており,飯嶋和一の『始祖鳥記』の下地となっているような記がした.『女人禁制』は江戸期に立ち入りを禁じられた富士登山に挑んだ大奥の女を描き,これは実話のような気もする.『隠密海を渡る』はやや異色な中編で,推理小説のような,人情話のような,山本周五郎の『さぶ』なんかも想起した.こ
の短編集は新田次郎にしてはやや意外な感じがする.

名文,中村明
難問にはいろいろな種類があり,適度な難問は適当=普遍的な答えでお茶を濁すことができたり,極端な難問は正直分からんで締めくくれるのだが,本書のテーマは「名文」で形而上学的でありつつ,普遍的に日本語に親しむ人が感じる名文の法則を詳らかにせむと努力している.前段は普遍的名文論に昇華したい抽象論を可能な範囲で生真面目に展開している.ある意味,チューリングマシンの問題にたどりついているようで,考察の,思考の深さに感服した.後半というか7割がたは,明治以降の名文家50例の一節を引用しつつ,名文たらしめている原因を国語学的分析している.個人的には,高校1年生の講義を思い出し,受験とはある程度距離を置いたこういう講義は必須であると思うし,それを50文例にわたって分析している例に網羅的に接することは,国語学の向上において非常に考えさせられた.これを書きつつ自分の文体の顧みたが,簡単には変えられないが,いくつかの実験的な試みをすでに行っていることも事実である.
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超高速!参勤交代,土橋 章宏
映画化され面白そうだったので,原作を図書館で予約,ようやく回ってきました.痛快娯楽作品で非常に軽妙に読める.著者は技術者上がりで脱サラ後,脚本でかなりの受賞歴があるようだ.これも小説というより,映像化を前提としたような作品で,面白い.

わたくし率 イン 歯ー、または世界,川上未映子
タイトルがぶっ飛んでるが,読売新聞の書評欄で絶賛されており,気になっていた作品.相当にぶっ飛んでいるが,面白い.



https://www.youtube.com/watch?v=MRUdPD18IZ8

GOTH 乙一
最近も九州で同級生を惨殺する事件があったが,殺人などの嗜好止められない人物とそれに飽くなき興味を持つ高校生のお話.ライトノベル風でさほどおどろおどろしさはない.ミステリーとしてはやや中途半端な感じもするが,暗黒に引きつけられる感覚をうまく描いている.暗黒的な嗜好を持つ人物を一人称で描き,その錯綜が作品に多面的な深みを与えている.

64,横山 秀夫
超弩級の警察小説.キャリア,ノンキャリの対立,警察・報道の対立を縦線横線に置きながら,人生,親子愛,悲哀を完全に描き切っている.前作『震度0』以降,これを越える作品を描くうえで,相当苦労されたという話も伝え聞いたが,完全に超えている.超弩級.

クリエイティブマインドセット,トム・ケリー,デイヴィッド・ケリー
創造性に関する本.イノベーションを起こすための発想や行動力を引き起こすための方法論が書かれているが,「計画するより行動」といった実践的な例が示され,イノベーションへと繋がるアクティビティーを誘起・継続させるレシピが示されている.また,良くある自己啓発的な辟易とするセミナーをよりアクティブなものに変えるためのアイデアも示されている.ただ,対象としている読者をどこに置いているのかややわかりにくい感じもした.↓こういう発想の起こし方が大きなテーマ.
http://liginc.co.jp/life/l_design/23024

歎異抄,阿満 利麿
善人なおもて往生をとう,いわんや悪人おや,の冒頭で有名な浄土真宗の古典の解説本.全く知らな語ったが,編者は法然,それに師事した親鸞に師事した唯円による鎌倉期のもので,顕如により戦国期に再発見されているようだ.普段何となく唱えている『南無阿弥陀仏』であるが,その成立の背景を窺い知ることができ,現代とは違った,日本人の民族背景にも言及していて非常に興味深い.
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学術を中心とした和算史上の人々,平山諦
和算というとどうしても西洋の数学に比べてその優劣にのみ言及してしまいがちだが,もちろん本書でもそういった面も記述されているが,それとは違って,厳密な証明主義の西洋数学と数式を用いず記述する,あるいは圧倒的な計算量を苦としない和算の特徴をうまく記述している.和算の問題集は過去に何冊かみたことがあるが(『日本の幾何−何題解けますか?』深川・ベドー),こちらは体系的に円周率計算,幾何,高次方程式の発展を和算の特徴を解説しつつ紹介していて非常に楽しく読める.それぞれの問題というより,各分野の和算の発展の歴史を数学的に俯瞰しており,和算が到達してた高みを高校数学レベルの知識で感じることができる.また,高校数学レベルの知識があれば,和算の圧倒的な算術レベルの逆さに驚嘆の念を覚える.

幾何学基礎論,D・ヒルベルト
ユークリッド幾何学の公理主義的な研究で,ヒルベルトの夢としては公理によりユークリッド幾何学を完成させたかったのだろうと思える.平行線の公理,アルキメデスの公理など疑わない素直な心だと数学は美しいが,今にして読むとすべての公理が実は曖昧で数学の足下の覚束ない感じがよくわかる.

シュルレアリスムとは何か,巖谷 國士
シュルレアリスム,メルヘン,ユートピアをいう3題噺的な講演会の筆記録.シュルレアリスムというと,キリコ,マグリット,ダリの絵画が中心かと思っていたが,文学が中心的に語られている.自動筆記という方法論は知らなかったが,かなり精神的にギリギリのところに追い詰められそうで,リアリズムを越えるリアリズムとしてのシュルリアリスムの概念とはやや異なるように感じた.ブルトンの『溶ける魚』は確かに読んだことがあるが,ちょっとイメージが違った気がする.
http://levitations.free.fr/files/ManRayPrimatdelapenseesurlamatiere.jpg


武満徹対談選,小沼純一編
筆者の97年の本で『ミニマルミュージック―その展開と思考』を読んで,スティーブ・ライヒ,ジョン・ケージなんかに興味を持って,現代音楽にはまった.その小沼氏のまとめた,武満徹の対談集.黒柳哲子はそりゃそうかなと思うが,ジョン・ケージ,ヤニス・クセナキス,黛哲郎なんかはありうるが,谷川俊太郎,寺山修司なんかも面白かんじ.デビット・シルビアンが意外な感じ,キース・ジャレット,ジョージ・ラッセル,秋吉敏子などのジャズ系の人との対談もなかなか興味深い.


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