窯ぐれ日記

こともなき世を面白く・・・

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窯焚き覚え書


昨日は忙しい一日だった。
 
午前中、窯出し。
恐れていたように、火裏(窯の奥)は、前回より倒れている器がめだった。
器の色合いとしては、短い薪(長さ45㎝)にしてから
初めて期待するものに近づけた。
悲喜こもごもと言ったところか。
後は微調整が必要かなぁ。
 
① まずは、「おおくべ」で早すぎる薪の投入は控える。
かなりち密な判断が必要になるが、
少なくとも吊ってある薪の窯内にある部分がおきとなり
床へ落ちるまで待った方がいい。
(詰めてある薪が上向きに動くので外からでも分かる)

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② 少し焼成した薪数が多かったようなので、
次回は総数で20束ほど減らしてみる。
 
③ 背の低い器の窯変(燻されたような部分)が
やや強すぎた気がする。
これも「おおくべ」で薪の投入の速さを控えれば
解決するだろう。
 
④ 身体に「消化器系」と「循環器系」があるように、
窯焚きのシステムにも大まかに分けて、
「薪のくべ方(量)」という「窯焚き消化器系」と、
「空気の流れ方(量)」という「窯焚き循環器系」がある。
今回の焚きでは、薪のくべ方を調整することで、
温度の上がりすぎを抑えようとしたけれど、
それが、結果的には器の損傷と、おきのたまりすぎを生んでしまった。
温度もさほど下がらなかったし、
次回は、空気の流れ方をいじってみよう。
これはダンバーの操作に尽きるのだけど、
「それはまた次のお話……」じゃねぇ、
次回の窯焚きに、たっぷり皮算用しようっと(笑)

【今回の窯で焼成された器たち(一部)】

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午後は
隣町へ越してきた孫娘の運動会を観覧。



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お弁当の時間、
家族席(今ではテントなんだよね)に
戻った孫娘が、
いきなり飛びついてきた。



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「じいじ、一等とったよ」
レレレのレ(笑)
幼稚園時代から小学一年生まで、
徒競走は
おしりから数えた方が早い順番だった。

それが突然!!……
ママに言わせると
「本人が一番びっくりしたみたいですよ」

この頃の彼女を見ていると、
心の中で何かが吹っ切れたような表情をすることがある。
ちびっ子は不思議なくらい心と体とが連動してる。


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かくありなんで、
その後のダンス競技を見ると、
昨年までのようなすり足の走り方から、
腿を上げ躍動するように地面を蹴っている。
もちろん
一等になることが目的ではないけれど、
そこに孫娘の心の成長を垣間見て、
ニンマリするじいじであった(笑)



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比べると弟の年中君は、
まだまだ靄のかかる心の中で、
喜怒哀楽が
あっちゃこっちゃに角を出して見える。







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さらに一歳の末娘は、母親の胸乳が
環境のほんどといったところか。

三人三様、眺めていると、
観る(観察)ことの大切さを
つくづく感じる。
 




じつはこの姿勢を教えられたのも「焼き物」だった。
今から30数年前、よわい35歳の時、師匠の門戸を叩いた。
それまでの仕事とは180度違う転職だった。
師匠はその時12月に銀座和光で開催する個展の準備に追われていた。
そこへ、訳のわからない中年の男が無理やり弟子入りしちゃったんだから
たまったものでない。
「とにかく、そこ(師匠が器作りしている隣り)へ座って仕事を見てなさい。
大きなものから小さなものまで一通り挽くから」
と、言われたけれど、それから毎日たいした手伝いもせずに
黙々と師匠の指先を見続ける日々。
次第に不安や焦りが募りだし、
「ここはどうするんですか、ああするんですか」と
矢継ぎ早に質問していた。
とたんに、「オレは言葉で説明できない。
そこで、黙ってみてればいい」……と、雷が落ちた。
その時から「観る」ことは、焼き物にかかわるうえでの
もっとも大切な姿勢となった。
三か月ばかり過ぎたころ、
「ちょっと散歩に行ってくるから、
その間ロクロを挽いてごらん」
師匠から初めて出された課題だった。
(えーっ、えーっ、まだ何にも教わってないぞ)
という複雑な気持ちでロクロに向かう。
あらら不思議。
何んと見よう見まねで挽けちゃうじゃないか。
そのうえ気づいてみれば師匠の癖(首を振る)まで
刷り込まれている(笑)
あの時ちょっとカルチャーショックみたいなものを感じたんだ。
言葉で覚えるって事じゃなく、
「観て盗む」技術や知識の伝承は確かにある。
今でもそのポリシーに変わりはない。
 
さて、夜は夜で今度は自治会の班会議。
都会とは違い、ここの班会議はかつての「講」の繋がりだから、
ほとんどの集落民が出席する。
そのおじちゃんやおばちゃんたちの顔を見ていると、
ここの暮らしのベースは上面の言葉じゃなく、
「観て盗む」技術や知識なんだと、しみじみ頼もしくなる。
 
こうして僕の長い一日は過ぎたのであった。
って、〆はもちろんビールがぶ飲みね(笑)




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仕事人は狩られるのじゃ〜ははは。

2018/5/27(日) 午後 3:05 [ ひみこ🦊 ]


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