窯ぐれ日記

こともなき世を面白く・・・

歳時記

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初冬の詩

立冬から大雪まで     *太字はの季語
                Face Book 「一日一句」から)
 
 
 
 
★ 観天望気。
あれは、モネの空だ、
ターナーの雲だ。
 
ターナーの雲 流れ来たりて 冬に入る
 
 
 
 
★ キャッと、赤面しそうになる。
お前はおぼこ娘か?
いえいえ、60過ぎの爺です(笑)
 
小春日や ひょいと出でたる 過去の恥
 
 
 
 
★ 猫の気持ちが分かる?
 
冬の朝 まずは五体を 伸ばしけり
 
 
 
 
★ 泥しょうにした陶土を、
風の当たらない場所で乾かす。
ついうっかりね・・・
 
風垣に 干したまなり 土の塊(くれ)
 
 
 
 
★ ふと我に返れば、宵の帳。
 
ああでなく こうでもなくて 暮れ早し
 
 
 
★ ねっ、髪をかきむしっているようでしょう。
オレは、むしるだけの毛がほしい(笑)

枯るるほど 一心不乱の 芒(すすき)かな
 
 
 
★ 表情って、刹那にあるなぁ。

ひと雫 垂れて情けの 寒牡丹
 
 
 
★ すべてが水気のない世界?

警策の 音割れてあり 冬安居(ふゆあんご)
 
 
 
★ どこかで繋がっている。
ヲから ノイズこぼれて 冬北斗
 
 
 
 シルエットにならなくてもね
ビルの間に 覗く富士嶺(ね)の 冬日かな
 
 
 
 命の手触りってことか。
引き菜の 芯したたかに 鐘氷る
      
   
  
 冬の光は、遠くまで見させてくれるなぁ。

 寒空や 地球がまるく 見えにけり
 
 
 
 一着で自由自在?
ちとふくれ ちとへこみたる 冬雀
 
 
 
 ついふらふらと、もう一軒(笑)
路地裏に 出汁の匂ひや 夜半の冬
 
 
 
 たとえ喧嘩をしていても・・・
着膨れの 子ら睦まじく 見えにけり
                    
 
 
 津軽にどっぷりと浸っている。
荷を解かば 異郷を見たり 冬林檎
 
 
 
 格好もそうだけれど、泥中から見つけ出す仕草が漁に似ている。
見まごうや 漁師家業の 蓮根堀

晩秋の詩

イメージ 4
 
 
寒露から立冬まで     *太字は秋の季語
                Face Book 「一日一句」から)
 
 
 
★ お日様がある限り・・・
 
改札を抜ければそこに秋うらら
 
 
 
★ どうです? このうれしそうな顔!イメージ 1
 
ペコちゃんと姉妹になれりいわし雲
 
 
 
★ 再び、鴨川へ。
台風の影響か、終日波高し。
 
流木やしがらみ深きそぞろ寒
 
 
 
★ ここまで波音が届くわけないけれど、
耳を澄ませば・・・
 
潮騒の途切れ途切れて夜長かな
 
 
 
★ 三たび、鴨川へ
俳句をたしなまれている方々は、
吟行というものをやるらしい。
で、まねっこ大好きな僕は、
今回の鴨川行き(計三回)を、
ちょっと吟行句風にまとめてみた。
といっても、海の景色ばかりだけど(笑)
 
天高し湯船に浮かぶ雲ひとつ
 
 
 
★ 鴨川行き(続き)
 
濁音の崩れて哀し秋の波
 
 
 
★ 鴨川行き(続き)
 
万丈(ばんじょう)の秋潮あらば死もあらば
 
 
 
★ 鴨川行き(続き)
 
磯鴫(いそしぎ)や波すれすれを真一文字
               
 
 
★ 我が家の被害。
パン&ピザ窯の煙突が外れてしまった。
この程度の被害ですんで、ホッ。
 
蟻もまた土のう積みをる野分かな
        
 イメージ 2
 
★ 高いとこ大好きなおてんば娘なのに、
なぜか・・・
 
行く秋や怖くないもんと滑り台
 
 
 
★ 紅葉の便りがちらほらと・・・
 
満身に綺羅を浴びたや草紅葉
 
 
 
★ モズは、「百舌」と書くように、
いろいろな鳴き方を持っている。
 
声音(こわね)かへ人恋しやと百舌の鳴く
 
 
 イメージ 3
★ この表情は、この時にしかできないんだよな。
 
秋ともし僕が僕だと知りにけり
 
 
 
★ シンプルに酔いたいときは、これに限る(笑)
 
味噌だれに酒一合の後の月
 
 
 
★ 再び育ちそうな勢いだけれど・・・
 
穭(ひつじ)田の無闇矢鱈な青さかな
 
 
 
★ 新酒でしょ、新米でしょ、新蕎麦でしょ、
新豆腐でしょ・・・(笑)
 
新ばかり付いて気忙な秋の末
 
 
 
★ 実在の証?
 
一つぶん枝をたわめて揺るる
 
 
 
★ このごろ夜更けになると、
裏山からギャー、ギャーという
獣の鳴き声が聞こえてくる。
 
奥山に獣哭(こく)する夜寒かな
 
 
 
★ 炎の催眠効果ってある。
 
秋の炉や沈思の底を覗きをり 
 
 
 
★ 官能の極み?(笑)
 
木犀の深き闇より匂ひけり
 
 
 
★ 輪廻に切り込む直線!
 
ひそとして廻(めぐ)る宇宙や星流る
 
 
 
★ 何だかやっちゃうんだよね。
 
切れ端を折ってばかりの秋時雨
 
 
 
★ 出稼ぎが終わったと思ったら、
今度は婆さん(老母)の病院通い。
で、発見しちゃいました。
病院って、僕らぐらいの夫婦連れが多い。
かみさん検診、僕温泉三昧なんつう、
ノー天気なやつはいないのだ(笑)
 
病棟の夫婦善哉(めおとぜんざい)秋暮る
 
 
 
★ 我が家の黒猫ジィは、
このごろ日向であればどこにでも居座っている。
思わずけつまずいて、ニャン。怒るなよ(笑)
 
でんとして動かぬ猫の冬隣
 
 
 
★ 稲の一生を締めくくるシンボル?
 
藁(わら)にほは埴輪のごとく立ちてあり
 
       藁にほ・・・稲穂から籾をとり、
残った稲の藁を塚状に積み上げたもの。
        秋の季語。
 
 
 
★ 山から里へ下りて来るのは、
鳥ばかりではない。
 
坂鳥や啼いて入り日を追うままに
 
       坂鳥・・・山を越えて里に来る渡り鳥のこと。
昔の人はそれを、坂越えをしているとたとえた。
秋の季語。
 
 
 
★ この時期、まだ食欲は旺盛。
 
青虫の右往左往と這いにけり
            
 
 
★ じんわりと熱さに身を包まれていると、
どこからともなく・・・
人生は、かくありたい。
 
残る虫湯殿に熱き湯の充てり
 
       残る虫・・・冬近くなって鳴いている虫を言う。
        秋の季語。
 
 
 
★ 従姉が逝った。
従姉妹たちの年長だったこともあり、
子供のころは、ずいぶん大人びて見えた。
年たけてから20年ほど近所に暮らしていたこともあり、
もう一人、姉が増えたような気がしていた。
母親に似て、慌てず騒がず、黙々とした人生だった。
 
姉逝くやひとつ宿借る栗の虫

仲秋の詩

イメージ 1
 
 
白露から寒露まで     *太字は秋の季語
                Face Book 「一日一句」から)
 
 
 
★ ケセラセラということか。
 
けふはけふ あすはあしたの 槿(むくげ)かな
 
       槿・・・一日花
      秋の季語
 
 
 
★ きのうGyaOで映画『はやぶさ 遥かなる帰還』
を視聴した。
内容はありきたりだったのに、相変わらず涙がブワッ(笑)
僕らは誤解してはいけない。
少なくとも、ここにあるのは安易なヒロイズムじゃない。
ボロボロになりながらも命を全うした者への共感である。
 
はやぶさは 礫となりて 消えにけり
            
善と悪、両方のヒロイズムが高揚する時代は怖い。
 
       はやぶさは冬の季語だが、
ちょっと前借り(笑)
 
 
 
★ だって、・・・でしょ(笑)
 
呟きも 先ほそまりぬ 水引の花
 
 
 
★ 別名、夕化粧。
花言葉は、内気な恋なのに・・・(笑)
 
夕に咲く 花白粉を 何としょう
 
       花白粉・・・オシロイバナのこと。
        秋の季語。
 
 
 
★ 古代米の稲穂が揺れる。
こんな風景が広がっていたのかと思うと、
ロマンやなぁ。
 
万葉の 麗人立てり 紅の
        
 
 
★ 瞬間の結晶。それを見る喜び。
 
移ろいの 心隠して 秋の虹
 
 
 
★ 水面は、あんがい明るいのです。
 
磯狩りの 背より暮れゆく 秋日かな
 
 
 
★ 台風が接近している。
 
熊襲(くまそ)なる 荒ぶる顔も 野分かな
 
                                   イメージ 2
 
 
★ 長男坊の嫁さんの実家は、
青森のりんご農家。
で、こんなショットもうまれます(笑)
 
爺婆の りんごの籠に 眠りをり
 
 
 
★ 【今日から台風二題】
台風がまだ遠くにあるせいか、
降ったり止んだりの天気。
 
いらぬ方(へ)へ 鳥ちぎれ行く 野分かな
 
 
 
★ 台風一過。
 
埋(うず)もれし 木の香覚ますや 野分あと
 
 
 
★ 人の世の喧騒を、
あちらではどう見ているのだろう。     
 
人ざわざわ 車かっ飛ぶ 昼の月
 
 
 
★ ここ(御古屋台)で見る満月は、
リアルの範疇を超えている。
 
名月や 砕けて満山 光りなり
 
 
 
★ でしょ。
 
月今宵 白蛇となりて 海渡る
 
 
 
★ まっ、いろいろあって面白い(笑)
 
不知火や せん無き人と 会ひにけり
 
 
 
★ 二年前いただいたものが、ようやく花開いた。
 
ふた年(とせ)の 契り果たすや 花しょうが
 
 
 
★ 秋は案外、にぎやかな季節なのかもしれない。
 
時々刻々 四方八方 ちちろ鳴く
 
 
 
★ 我が家の庭に、たった一本花開いた彼岸花。
ことさら饒舌に思える。
 
からからと 音のするなり 曼珠沙華
 
 
 
★ 萱葺屋根を伝い落ちる雨だれ。
 
刈萱(かるかや)を しみて雫と なりにけり
 
 
 
★ 今年は、見事な十五夜だったけれど・・・
この時期は秋霖になることが多い。
 
雨垂れの さまざまにある 雨月(うげつ)かな
 
       雨月・・・仲秋の名月が雨のために
           眺められないこと。
 
 
 
★ なんだか、今のオリンピックに似ているなぁ(笑)
 
疾(と)く飛べば 逃げられむとや 飛蝗(ばった)ども
 
 
 
★ 同じ草刈でも、夏とはだいぶ違うのです。
 
影長し 共に刈り込む 秋の草
 
 
 
★ TVで観た風景。
 
靴紐を 結びなおして 秋遍路
 
 
 
★ 牧草地を散策しているとき、
草薮から出てきたのは・・・
 
秋日影 ちょいと顔出す おこじょかな
 
 
 
★ 昨日は、かみさんの検査診療に付き合って鴨川まで。
彼女が、診察を受けている間(なんと、朝の9時から昼の3時すぎまで)
のんきな父さんは、近所のホテルで日帰り入浴を楽しむ(笑)
ところがこのホテル、前身が俳人・鈴木真砂女の生家だったというおまけ付。
地下に真砂女の記念館が常設されており、ラッキー。
かみさんに内緒で、命の洗濯ができました(笑)
 
秋の潮 真砂女が恋の 寄せ返し
 
    
 
★ 何もかもが肴になりますなぁ(笑)
 
温(ぬく)め酒 迷い猫が来 にゃんと鳴く
                  
 
 
★ 不完全になることを、怖れちゃいけない?
 
桐一葉(ひとは) 腐れて穴の 二つかな
 
 
 
★ まったく、キリコの描く風景ですな。
 
風ほそみ 陽はほろほろと 秋の暮れ
 
 
 
★ なんだか、テレポーテーションしたくなるような夜。
 
長き夜や 温(ぬく)たき土を 食むみみず
 
 
 
★ でしょ(笑)
 
エイリアンに どこか似ている 竈馬(いとど)かな
 
 
 
★ 主客は、あざなえる縄の如し?
 
伐られれば 響きを残す であり
 
    * 竹伐る・・・秋の季語 

初秋の詩(2013年)―2

★ 何だか清新な気持ちが溢れる。
 
門(かど)出でな 吹き抜く風に 明けの月
         
       明けの月・・・有明の月と同じ。
         秋の季語。
 
 
 
 暑いのによくやります。
 
蓑虫の 沈思黙考 だらりかな
 
 
 
 匂いだって、姿だって
藤の花に劣らない。
 
かんざしに 挿してやりたや 葛の花
 
 
 
 トーンが似ているのだろうか、
確かにそう聴こえた。
 
人声にや 目覚めそむれば 秋の蝉
        
 
 
★ 暑かった八月にも区切りをつけて、
みんなで暑気払い。
 
ピッツァ焼く 八月大名 これにあり
            
       八月大名・・・八月は刈り入れ前の農閑期。
農家ではこの時期を利用して
客を招くことが多く、
酒肴などにささやかな贅沢も許された。
 
 
 
★ 胡弓の音色。                  
それは、彼岸へか、此岸へか・・・
 
望郷の 絡まる詩(うた)や 風の盆
    
 
 
 「名月や うさぎのわたる 諏訪の海」
                 蕪村
こんな情景も、またよろし。
 
諏訪の海 秋雨そぼつ 兎かな
 
 
 
★ 狂騒の後には・・・
 
真帆片帆 光しづめて 秋の汐
 
 
 
 日時計は、確実に通り道をかえる。
 
秋日傘 ちょっと傾(かしげ)て 影の行く
 
 
 
★ 突然近くで声がしたので、
家人から呼ばれたのかと工房の外へでてみれば、
隣の畑で話し声。
 
秋づくや 間近き声に 驚きぬ
 
 
 
 こっけいで、ちょっぴり悲しく見えるのは、
そのためかもしれない。
 
なぶられて 辞儀するだけの 捨案山子
              
 

初秋の詩(2013年)

イメージ 1
 
 
立秋から白露まで     *太字は秋の季語
               Face Book 「一日一句」から)
 
 
 
★ ほんとに、ほんとに、ほんとに
小さい秋、みーつけた。
 
石の影 水の音にや 秋ぞ立つ
 
 
 
★ 46年前のちょうど今日、仙台への一人旅を終えた。
旅は、異文化との出会いであると同時に、
出発前の日常へは戻れないメビウスの環なのかも知れない。
 
凌霄(のうぜん)の 仄かに灯る 比丘尼寺
 
 
 
       ニュートラルでいられるのは、
そうめったにない。
 
願糸 掛けて夢路の 左見右見(とみこうみ)
 
      願糸・・・
  七夕竹にかける五色の糸をいう。
  この糸をかけて、機織の上達を願ったという。
後に富や長寿、子宝など色々願い事をするようになった。
秋の季語。
 
 
 
★ 忘れてはいけないことがある。
諦めてはいけないことがある。
 
凡百も 影は影なり 原爆忌
 
焼き付いた影などあってはならない。
 
 
 
★ ふと訪ねてはみたけれど・・・
 
居るかいな 木の実落ちたり 背戸の夕
         
 
 
★ 機能的に配置されている品物も、
盆に欠かせないおがらや、真菰筵を売る一角は、
ご先祖様の顔が覗く。
 
スーパーの そこだけ奇(あや)し 草の市
 
      草の市・・・
  盆の行事に用いる蓮の葉、真菰筵、茄子、
鬼灯、燈籠、土器など を売る市のこと。
昔は十二日の夜から翌朝にかけて立った。
 
 
イメージ 2
 
★ ママの役してたのに・・・すやすや。
 
契りおく 安寿の魂(たま)よ 萩(おぎ)の声
 
      萩の声・・・
  荻の葉を揺らす風がたてる音のこと。
  人々は荻の葉のそよぐ音に神の声を聞いた。
  秋の季語。
 
 
 
 まだまだ、猛暑真っ只中。
 
仰ぐれば 雲の先なり 律(りち)の風
 
      律の風・・・秋らしい風のこと。
 
 
 
 今日、815日は、母の誕生日(満99才)
でもある。
第二次世界大戦の顛末を知る証人が少なくなってきた。
戦争を放棄した日本人は、
ひょっとしたらアントローポスのさきがけを担う
名誉ある民族になれたかもしれない。
今こそ腹をくくり、どちらを選択するか
覚悟するときなのだろう。
戦争は人の世に起こり、人が起こすものなのだから・・・
 
畠(はた)せわし 婆の迎ゆる 敗戦忌
 
 
 
★ 手持ち無沙汰に、時はゆっくりとしか動かない。
 
独り居の まだらに更ける 夜長かな
 
 
 
★ 夏にはしつこく絡み付いてきたのに、
今は何だかよそよそしい。
 
踏み分けむ なびかぬ草や 龍田姫
 
      龍田姫・・・
  春をつかさどる佐保姫に対して、
秋をつかさどるのは龍田姫。
秋の季語。
 
 
 
★ 相手を蹴落とすなんてぇのは、
大人の姑息さ。
あの真っ直ぐな気持ち。
 
秋澄むや お山の大将 我ひとり
 
       お山の大将、我ひとり・・・
子供の遊び。
小高く盛った山に、
数人の子供が先を競って登る。
先頭の者が、こう叫んだ。
 
 
 
 今日から三男坊夫婦、月末には次男坊夫婦が
孫を連れてやってくる。
西瓜もあるでよ(笑)
 
爺婆の 想ひ熟れたる 西瓜かな
 
 
 
★ 威勢がよすぎても困るけれど・・・
 
稲妻や 温気(うんき)裂きたる 一、二太刀
 
 
 
★ 飲み干せば不老不死?(笑)
 
蓬莱の 玉(ぎょく)とみえたり 芋の露
 
 
 
 高校三年の三学期から一年間、
国立(くにたち)という閑静な学園都市で、
すぐ上の姉とアパート住まいしたことがあった。
事の発端は、
正月早々、血の気の多い姉が父親と衝突し、
仲裁に入った僕まで家を出されたという
なんとも情けない顛末として・・・
 
降ってわいたような災難だったけれど、
僕としてはかなり自由気ままに過ごすことができた。 
なんせ、両親、学校という手かせ、足かせが
すっぱりなくなってしまったんだもの、
そこにはちょっと後ろめたい伸びやかさがいっぱいあった。
何より社会から少しずれたところで、
社会を眺められるという貴重な体験もできた。
その象徴が、「邪宗門」だったのかもしれない。
 
砧(きぬた)打つ 声三界に 邪宗門
 
       砧打つ・・・
麻・葛などの繊維はかたいので、打って和らげる。
女性の夜なべ仕事とされた。
秋の夜長、遠くに聞こえる砧を打つ音は
もののあわれを誘う。
秋の季語
 
 
 
★ 身の処し方は難しい(笑)
 
寝返れど 手足決まらぬ 処暑の節
 
       処暑の節・・・二十四節気のひとつ。
         「処」は暑さが収まる意だが、
実際はまだまだ暑い日が続く。
 
 
 
 【今日から秋の蛍三題】
思わぬ出会いは、心騒がせる。
 
さ夜(よ)問うや 草間の陰の 秋蛍
 
 
 
 どこかで戻ることを拒んでいるものがある。
 
往き往きて 秋の蛍や 道暗し
           
 
 
★ 一泊で、高校時代の友人を訪ねてきた。
総勢四人、会えばすぐに
十代の多感な少年、少女へ戻れる。
ほどほどの波乱と、ほどほどの幸せを語り合いながら、
秋の夜は更けていった。
決して楽な想いばかりではないけれど・・・
 
屈託を 背負ってそぞろの 病蛍
 
 
 

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