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春が間違って零れ出したような
暖かな陽気。
一気に梅の花が開き始めた。
チョコもぬくぬくとうたた寝。
かみさんも、玄関にお雛様を飾り付けた。
去年からこのスタイル。
こちらは案の定、春まだ遠いな。
これからいよいよ佳境に入るけど、
いっぺんに7つ(途中で一つおまけが・・・)は、
てんやわんやでしょ(笑)
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焼き物屋
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ひと月半ばかり「産みの苦しみ」に漂っていたせいで
(アイディアが浮かばなかっただけだけど―笑)
今回は六つの器を同時進行で作り始めた。
こんなことは初めて。
物作りはちょっと俳優に似ていて、
彼らがよく言う「役になりきる」ってのと同じ。
一つの作品に取り掛かっていると、
そのイメージにどっぷりとつかってしまう。
それが六つ。一人六役ってこと?(笑)
役を取り違えないような細心の注意が必要だな。
木を竹につがないようにっと……
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昨年11月に焼成した器たち
捻じれや、貼り付け、
線紋、彫り、などのテクスチャ―を
試してみたけれど……
貼り付け 彫り
櫛目 波状貼り付け
線紋 瓢型
捻じれと削ぎ目 叩き紋
陶画連作『律の調』 48×34(cm)、今までの陶板では最大。
来年三月の個展に出品する予定。
どのように展示するか……今から楽しみ
『蛍火』 |
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会期中は早朝五時に起床し、トムと散歩に出かける。
辺りはまだ漆黒の闇におおわれているからヘッドライトは必携。
展示会が始まる前に登山用の高性能なやつをアマゾンで購入してあった。
(寒いのにチョコも着いてきた)
一歩山道に踏み入れば、
冷え冷えした大気の底に目覚めたばかりの霊気は潜み隠れていて、
風はかそけく、樹々の香りはこもり、鳥のさえずりさえない。
トムと僕の吐く息が靄のようにヘッドライトの光を遮る。
登山にのめり込んでいた頃の朝早い出立を想い出す。
温もりを残した布団を抜け出し山小屋の扉を開けたとたんに
畏れとも懐かしさともつかない心情に包まれた。
あの一歩ほど敬虔なものはなかった。
五時半を過ぎたころから東の空が白み始める。
「東(ひむがし)の野に炎(かぎろひ)の立つ見えてかへり見すれば月傾(かたぶ)きぬ」
柿本人麻呂の歌が口をつく。
中学の国語教科書に載っていた短歌で、この一首だけが記憶の網にかかり残っている。
「そうか、これは万葉のつぶやきだったんだ」と気づく。
古の人は、言葉を旋律に乗せて吐き出していたに違いない。
風景が魂魄となり伝わってくる。
ただ残念なことに、月齢24、下弦の三日月は西の端に傾かず天頂に引っかかったままだ。
六時、遠くで起床を告げるチャイム曲が流れ出す。
あれはたしか『河は呼んでいる』ってな題名だった。
小学五年生の時、隣りに座っていた女の子が毎日のように口ずさんでいたっけ。
「♪ デュランス河の 流れのように 小鹿のような その足で
駈けろよ 駈けろ かわいいオルタンスよ……」
とにかく田舎の朝は早い。
九十九里の水平線がひと際濃い朱に染まると、足元の闇は次第に薄らいで
ヘッドライトの効力も失われてしまった。あと十数分もすれば日の出だ。
さあ今日も営業、営業。頑張らなくちゃ(笑)
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日曜日、ヘロヘロになりながら窯焚き終わったのに……
一日置いた11月28日に、
今度は薪の買い付けで信州上田まで。
いやなんつうか、学生の頃
運動部の鬼先輩たちから地獄の特訓を受けてるような気分。
身体を限界までいたぶるマゾ的快感?おいおい(笑)
こちらを出発するときは今にも雨が降りそうだったのに、信州に近づくにつれ気持ちのいい晴れ間が……
木の香りが強く漂う。 この方たちのおかげで焼き物屋を続けられる。
インドネシアから働きに来ている青年が二人。屈託なく明るい。こちらへ来て二年だというのに
日本語も達者。彼らにとって、ここがあたたかい国でありますように……
翌朝薪おろし。400束ははんぱないなぁ。とにかく早いとこ薪小屋に積まなくては。明日は雨が降るという。
あと40束残して一日目はおしまい。次の日、天気にせかされながら残りを積み込む。
また、一杯になった薪小屋。来年も窯焚きできるぞ。
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