先日、4月17日にスタートするドラマ『OUR HOUSE』(主演:芦田愛菜、シャーロット・ケイト・フォックス/フジテレビ系)の主題歌に、オフコースの37年前の大ヒット曲「愛を止めないで」が決まったことが発表された。
脚本を野島伸司が手がけることでも注目を集めそうだが、オフコースの楽曲が連続ドラマの主題歌に起用されるのは、『ひまわりの家』(’77年 日本テレビ系)の主題歌「ロンド」以来なんと39年ぶりだ。小田和正は、ご存知『東京ラブストーリー』(‘91年 フジテレビ系)の主題歌「ラブ・ストーリーは突然に」を始め、数々の人気ドラマに主題歌を提供しているが、オフコースとしては39年ぶり2度目の連ドラ主題歌になる。ちなみに『東京ラブストーリー』の演出を手がけた永山耕三氏が、今回のドラマの演出も手がける。「愛を止めないで」はジャケット、カップリング曲「美しい思い出に」も37年前のレコードと同じで、紙ジャケット仕様の限定リリースで、5月11日に初CD化される。
http://rpr.c.yimg.jp/im_siggu4cT4XX2vzCkF.tI.jxQAQ---x280-n1/amd/20160409-00056229-roupeiro-005-12-view.png 『OFF COURSE BEST ever』は5万枚を超えるヒットに
解散してから今年で27年。しかし今も根強い人気を誇るオフコースは、昨年12月に発売されたデビュー45周年記念ベストアルバム『OFF COURSE BEST“ever”』が5万枚を超えるヒットになり、売れ続けている。オフコースのベスト盤はこれまでに何作かリリースされているが、『ever』はホームページ上でファンに「一番好きな曲」「一番心に残る曲」、そしてその曲にまつわるエピソードを募集し、上位18曲を1枚に収録したオフィシャルベストアルバムだ。
日本武道館でオフコースファンの大同窓会を行いたい
寄せられたファンからのエピソードもHP上に公開されているが、ファンのオフコースへの、オフコースの曲に対する熱い想いは、今も変わらない。そんなファンの中でも、特に熱い心でオフコースを応援している一人が「オフコース・ファンパワー実行委員会」発起人・代表の浜口政子さんだ。なぜ彼女をクローズアップしたかというと、実は浜口さんはオフコースファンとして、壮大な、でもなんとしても実現させたいイベントを計画し、5年前から奔走しているからだ。それはオフコースが日本武道館で“5人”で最後のライヴを行った1982年6月30日から35年後、2017年6月30日に再び日本武道館でファンによる大同窓会を行い、あの伝説のライヴの感動を、観た人、残念ながら観ることが叶わなかった人、全員で味わいたいという企画だ。
決してオフコースの再結成を願う運動ではなく、'82年6月30日日本武道館、5人でのラストライヴの感動を、観た人、観ていない人みんなで同じ場所で感じたいだけ
ひとつはっきりしているのは、この活動は、オフコースの再結成を願うファンの運動では決してないということ。あくまでファンが“勝手”に、でもその純粋な想いを結実させるべく集まろうというものだ。しかしいくら“勝手”とはいえ、解散して30年近く経とうとしてもなお、ここまでファンに愛されているオフコースはやはり偉大なアーティストだし、オフコースが大きな足跡と感動を残した日本武道館に、アーティスト不在でももう一度集まりたいというファンの熱い想いは相当なものだ。「中学3年の時、’82年6月30日の日本武道館に行けなかった想いというのが、ずっとありました。それで2011年の東日本大震災の時、これから何が起こるかわからないし、オフコースの音楽が聴けなくなったらどうしようと思ってしまい、青春時代を彩ってくれたオフコースとオフコースの音楽に恩返しがしたいと思いました」。浜口さんはオフコースの「さよなら」を聴き、衝撃を受けファンになった。いつかライヴに行きたいと思っていたが、’82年6月30日の日本武道館ライヴを最後に、メンバーの鈴木康博(ギター)が脱退。この日本武道館ライヴは10日間という前代未聞の規模で行われ、チケットの応募はがきは53万通にのぼり、当時大きな話題を集めた。オフコースの人気ぶりがわかる数字だ。しかし当時地方在住で、高校受験を控えていた浜口さんは応募すらかなわなかった。5人がステージに立っている姿は、映像作品でしか観たことがない。ちなみにオフコースは鈴木が脱退した後も4人で活動を続け、’89年2月26日東京ドームでのライヴを最後に解散した。しかし浜口さんのように、5人時代のオフコース、その最後の武道館に強い想いをいだいているファンは多い。
自分の青春を彩ってくれたオフコースに、オフコースの音楽に恩返しがしたい
http://rpr.c.yimg.jp/im_siggDtp6Pq0kXeA4vZZeZsXtOA---x280-n1/amd/20160409-00056229-roupeiro-002-12-view.png 「オフコース・ファンパワー実行委員会」のサイトのトップページ
「大間ジロー(ドラム)さんを始め、メンバーだった皆さんが東日本大震災の復興支援を一生懸命やられているのも目の当たりにし、すっかり感化されました。思い起こせばそれもイベントの実現に向け動き出す契機になったと思います」(浜口さん)。オフコースの音楽で育った自分、その恩返しをしたいという気持ちと、少しでも震災復興の役に立ちたいという想いとが交錯して、彼女はある行動に出た。日本武道館ライヴから30年後の2012年6月30日、東京・shibuya duoで「オフコース ファンフェス2012」を行った。武道館ライヴの映像の上映、当時のライヴスタッフを交えたトークショー、コピーバンドやゲストバンドのライヴ、チャリティオークションなどを行い、半日にわたってファンとともにオフコースを楽しんだ。元メンバーの清水仁(ベース)と大間も顔を出し、大間は飛び入りで演奏にも参加したという。
イベントは成功したものの、浜口さんの武道館に1万人を集めてイベントをやりたいという想いは、ますます強くなっていった。「でも、他の人はどう思っているのだろう?」、そこを確かめるべくイベント翌月に「ファンパワー実行委員会」を立ち上げ、その時企画に賛同していた青森県在住のシンガー・ソングライター、桜田まことの全国ツアーに帯同して、ファンミーティングを全国で行った。「オフコースのファンでもあるシンガー・ソングライター桜田まことさんの全国ツアーと一緒に、オフコースファンミーティングの全国版をやりました。宮崎、福岡、京都、神奈川、東京、福島……ど素人がお金もないのに、確かにいた、あの武道館10daysに応募した50万人を超えるファンの方たちに呼びかけにいくつもりで回りました」(浜口さん)。活動資金は賛同者からの寄付はあるものの、ほぼ浜口さんの持ち出しで、さらに仕事、子育て、家事をこなしながら忙しい合間を縫っての活動だ。関係者にアポイントを取り、イベントをどうやったら実現できるかのアドバイスをもらったり、参加を呼びかけるリーフレットを作って配ったり、CDショップやライヴハウス、様々なお店にリーフレットを置いてもらうべく駈けずりまわっている。そのかいあって、オフコースのCDをリリースしているユニバーサルミュージックとコンタクトできた。
活動が神奈川新聞にも取り上げられ、注目を集める
http://rpr.c.yimg.jp/im_sigg2VFcjo2hSWHIDaYeNTjKfA---x280-n1/amd/20160409-00056229-roupeiro-004-12-view.png 実行委員会の活動が取り上げられた神奈川新聞('15/12/29)
また小田和正、鈴木康博の出身地でもある神奈川県で発行されている、地元紙・神奈川新聞が昨年12月29日にこの活動のことを取り上げ、大きな反響を呼んだ。サポーターが一気に増え、実行委員会のサイトには賛同者からたくさんのコメントが寄せられた。「メンバーも来ないのに武道館に1万人もファンが集まって、オフコースに感謝の気持ちを伝えることができれば成功だと思う。だから応援します」「わたしが何かできるのかわかりませんが、若い頃オフコースの歌に助けてもらいました。それがなければ今私はこの世にいません。武道館実現、楽しみにして、私ができることをさせていただきます」など実行委員会を激励するコメントが相次いでいる。
http://rpr.c.yimg.jp/im_siggK7xnhJFyyvupgeuyzgK6Ow---x280-n1/amd/20160409-00056229-roupeiro-003-12-view.png 「オフコース・ファンパワー実行委員会」に寄せられたイベント賛同者からのメッセージ
一方で「6月じゃなくても、武道館じゃなくてもいいじゃないですか」というファンの声があるのも事実だ。先述の通り、オフコースとしてのラストライヴは’89年2月26日の東京ドーム公演だからだ。しかし浜口さんは「様々なファンの声に耳を傾けてみると、オフコースといえば武道館…そんなキーワードを紡いだらファンの最大公約数的な数字がみえてきた」という。
2017年6月30日の日本武道館でのイベントは、賛同者の声を反映し中身を決めたい
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気になる「オフコースin日本武道館2017.6.30」の内容はどうなっているのだろうか。「あくまで予定ですが「オフコースin武道館1982.6.30」フィルムコンサートリバイバルはできそうです。あとは1万人集まることがはっきりしてきたら、参加表明してくださった方の意見を反映する形で決められたら。展示コーナーも設置したいです。オフコースは東北にゆかりのあるメンバーが多く、東日本大震災の復興に役立てて欲しいのでチャリティ企画も予定しています」。だが日本武道館への道のりはそう簡単ではない。まず武道館を押さえることができるのかという問題もある。予約は概ね前年の夏頃からの受け付けになるが、イベンターとの契約や運営資金の準備等、クリアしなければいけない問題はたくさんある。でもこの一生に一度になるかもしれない“大同窓会”への浜口さんたちファンの想いは止められない。
http://rpr.c.yimg.jp/im_siggM4fmD5hieK_X3j5bpj62Aw---x280-n1/amd/20160409-00056229-roupeiro-006-12-view.png 「オフコースin日本武道館2017.6.30」に参加表明をしたファン(一部)
賛同者も4月現在でまだ2000人弱で、1万人集り次第、メンバーを始め関係者に招待状を送付したいという。「私たちは決して再結成を望んでいるのではないんです。あの時の感動をあの場所で味わいたい、ただそれだけなんです。オフコースの音楽を長年愛してきて、その音楽の力をファンが示すことで、大きなメッセージになると思うんです。色々な想いが込められています」と力強く語る浜口さんは、とても大切にしている、ある“メッセージ”があるという。それは小田和正が昨年横浜アリーナで行ったライヴで言った「今でも僕が大好きなオフコース」という言葉で、この言葉を心の支えにして、希望と不安を繰り返し感じながら、今この瞬間も1万人の想いを集めるために動いている。オフコースの、オフコースの音楽に寄り添うファンの心は非常に近く、熱い。
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「オフコースがいてこその私達」という、名もなきファン達の想いは、2017年6月30日の日本武道館に向けて、その輪を広げつつある。東京・九段にある「オフコース・ファンパワー実行委員会」の拠点の窓からは、日本武道館がよく見える。