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"誰にも適正な経済性とは"

●経済的な住宅とは

もう20年近く前のことですが 設計を依頼された方から 屋根の上に太陽熱を集めてお湯を作る
ソーラーシステムの採用はどうか という提案がありました


当時そのシステムが 雑誌等で宣伝され始め
「自然のエネルギーを使うことは経済的で 地球規模で考えても重要なこと」


と言われていましたが 都心のどまん中に位置していたそのお宅では必ずしも経済的ではないと
申し上げました


周辺の著しい過密化(高層化)を考えると 屋根の上でさえ陽があたる時間は限られている状況で
初期の設備投資を考えると 充分利用しないうちに寿命がきてしまいます


結局 施主の方も理解され採用はしないことに決まりましたが そのように経済性は家の立地などの
条件によって異なるもの いちがいに判断できないものと考えます


●家づくりスタート時点

住宅の経済性は パソコンや自動車を購入するのとはちがって 長期にわたる時間的要素や
場所性といったものが 大きく作用します


住宅は理想を少なからず求めようとすると たとえ部分的にでもオーダーとならざるを得ません
そうすると住宅に関しては 経済性に限らず 概念化しにくいことになる訳です


そういったことを考慮した上で どう取り組めば理想的でローコストな家ができるかということですが
これは意外とハッキリしています


それは それぞれの専門家に任せるということです


具体的にはクライアント(施主)である あなたは
「この人なら全体の相談ができる」という人を 探さなければなりません


前述のエピソードのように 話し合いを重ねて信頼ができる人かどうか判断し
納得のいく家づくりが できるかどうか 確認します


ここで 思いどおりにならず 計画が進まないようでは これは不経済のもとになっています


しかし 一生に一度の大きな買い物である 家づくりを安心してまかせられる人と出会えれば
あとは 多少の紆余曲折はあったにせよ 大きな失敗はないと思います


そして 専門的なことは職人まかせると無駄がありません


これとは逆にあまりに断片的な知識をもって 設計者や現場の職人たちを困らせるようなことは
彼らの集中力をなくし 結果として不経済なものとなることが 少なくありません


●設計 工事段階での経済性

計画段階での経済性についてですが 住まいづくりは建物だけでなく外構・庭も含め
敷地全体をプランすること と認識しておいてください


家の中のプランばかり先行して 外まわりは眼中にないという方が多く


たとえば 建ぺい率6割の敷地であれば 4割もの貴重な敷地が生かされていないといった状況は
本当に不経済です


敷地の値段を考えると これを考慮せずに「収納が少し広くとれたから経済的だ」などというのは
まったく愚かなことで くれぐれも近視眼的にならなようにしたいものです


あらゆる意味で無駄がなく よく計画された設計は 経済的で豊かなものとなります


設計者が敷地の可能性を生かし 様々な工夫が盛り込まれた住宅は 施主はもちろん
関係者にとって この上ない充実感を竣工の時に味わえることになります


これこそ本当の経済性でありたいと思います 


工事を依頼する会社と施主は 常に利害関係にあり
チェックし チェックされる関係にあると言われがちですが


本来 建設という仕事は そこに関わる人達が信頼関係で結ばれ
関係者全員が完成を 心から喜ぶといったことが 理想です

 

                               創建築アトリエ [今井 均]


住まいと暮らしの百科 マイホームプラン
「建築家3人は語る」  2000.02掲載
(金財マイホームプラン社 発行)

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