ここから本文です
そふとましんの広場
ブログのネタは無限大♪

書庫全体表示

http://www.youtube.com/embed/CxENJ2LwecY
Apocalypse Now redux - Trailer - HQ


こんな映画はもう2度と登場しないと思う − 少なくとも俺が生きている間は・・・。
映画作家フランシス・フォード・コッポラ渾身の壮大なパーソナル・フィルムだ。
饒舌に尽くしがたい難産の末に産み落とされた映画史上に残る偉大な冒険だと断言したい。

オープニング・ロールがない映画である。映画タイトルさえ表示されない。
ベトナム戦争を象徴する武装ヘリコプターと、ナパーム弾によりジャングルが炎上する映像からスタートする。
映画の中核であるマーティン・シーン演じるウィラード大尉の顔を逆さに捉えた映像がミックスされる。
音楽はドアーズの「The End」。
何という魅惑的で幻想的なオープニングだろう・・・。
ヘリコプターの音が何か幻想的にベトナム戦争のイメージを喚起させる。
本作は70ミリ・フィルム初のドルビー・サラウンド音声であり、コッポラはサウンドのミックスダウンだけでも9ヶ月を費やしたという。


イメージ 2

サイゴンのホテルの1室で、ウィラードがトランス状態となって猛り狂うシーンが衝撃的だ。
初めて観たときは度肝を抜かれた。
凄まじい演技と表情 − 実はこのシーンは酒を飲まないマーティン・シーンが酒を飲んで本当にトランス状態になったものだという。
本当に鏡を割ってしまったらしいが、本当なのか・・・。


イメージ 3

イメージ 4

ウィラードは軍上層部に呼び出される。
チョイ役でハリソン・フォードが登場する。この撮影が行われた頃はまだスターではない。

ここでウィラードは過去の「実績」について質問されるが、ウィラードは「答えられない」と言う。
秘密作戦であるから答えられない − 極秘任務とはそういうものだろう。
要人を密かに葬り去る − 表面上の経歴にはない、歴史の表に出る事がない実績なのだ。


イメージ 5

将軍を演じるのは『ゴッドファーザーPart供戮任留職議員役が印象的だったG・D・スプラドリンだ。
実にいい雰囲気を出していると思う。

この室内のシーンだけでも非常に独創的なカメラワークだ。
暗殺を命じたカーツ大佐の声が流れるSONYのオープンリール・デッキ、食卓の海老、各人の顔の表情などの編集が見事だ。


イメージ 6

ウィラードは海軍の河川哨戒艇に乗り込んで大河を進み、カンボジア領内のカーツの元へ向う。
乗組員たちには目的地も任務も知らせずに・・・。
この乗組員たちはとても有能には見えない。兵士としては半人前以下のような連中だ。
哨戒艇のチーフは融通が利かない堅物の黒人だ。
乗組員のひとりであるランスを演じたサム・ボトムズはこの撮影中にLSDやスピードやマリファナをやっていたという。


イメージ 7

ウィラード一行がロバート・デュバル演じるキルゴア中佐の部隊に合流し、映画は前半のクライマックス − 映画史上に残る爆撃シーンへと連なっていく。


イメージ 8

映画の撮影が行われたのは当時マルコス政権のフィリピンであり、ここで登場する武装ヘリコプターもフィリピン軍から貸与されたものである。
この武装ヘリたちは遊ばせてあったわけではなく、実際にジャングルに潜む共産ゲリラ等の反体制派との戦闘実践に使われていたものだ。


イメージ 9

イメージ 10

武装ヘリによる爆撃シーンは映画史上に残るものだろう。
ワーグナーの「ワルキューレの騎行」との恐ろしいほどの親和性な一体何なのだろう?
至上稀に見る映像カタルシスがここにある。


この爆撃シーンを観るたびに感じる説明がつかない興奮は一体何だろう?
このサディスティックな衝動は一体何なのだろう?
空爆と地上戦の中間のようなスリリングな戦闘行為 − これは侵略的な戦闘行為だ。
ゲーム感覚の大量殺戮、無差別な機銃掃射 ― これは人道的に許されない残虐な映像のはずだ。
それなのに、このシーンには言葉にならない興奮がある。快感と言ってもいい。

俺は今さらヒューマニストを気取るつもりはない。
人間のヒューマニズム云々という話が一瞬で吹き飛ぶくらいに、このシーンは圧倒的にサディスティックであり、素晴らしい。
この言語を絶するエクスタシーを拒絶してまでヒューマニストにはなれない自分がいる。
それが至極正直な感想だ。

  • この作品で初めてワルキューレをかっちょいいと思いました!^^名画ですよね!
    マーティン・シーンが沼(?)から、ぬう〜っと顔を出すシーンが、いまも忘れられませんww

    [ - ]

    2012/2/2(木) 午後 5:52

    返信する
  • さみへいさん

    ワルキューレは知っていたけど、この戦闘シーンとの相乗効果でこれほど魅力的な曲に聴こえるのかと驚きました♪
    このシーンはまるで殺戮のオペラです。
    これはもう空前絶後の名画だと思いますが、個人的には後半にちょっと難アリなのです・・・。

    そふとましん

    2012/2/2(木) 午後 5:58

    返信する
  • 終始口を開けて観ていたように思います。
    すごく印象に残っているシーンであのジャングルで敵兵士を助けて怪我を手当てしようとした部下にそれは欺瞞だと、敵兵をウイラードが射殺する場面がありましたね。
    あのシーンはずっと印象に残ってて、何かにつけて思い出します。ポチー☆

    Iris

    2012/2/2(木) 午後 6:52

    返信する
  • アバター

    この映画、74回は観ましたよ(笑)
    マーチンの役は元々、マッキーンの予定だったのが降板したそうですね。コレは公開される何年も前から製作に5年はかけているって超話題に確かなっていて映画館で度肝を抜かれました!!

    CUT誌にて最もRockな映画という評価でしたが、ワイもRockのLIVEを体験したような感じで驚愕しましたね!ビデオの映像ではCUTされたカンボジアでコッポラが闇で買った木からぶらさがった死体の映像とか、もう超強烈でありました☆ポチ!!

    気ままに

    2012/2/2(木) 午後 7:49

    返信する
  • Snowさん

    傑ポチ有難うございます(^^♪
    あのウイラードの行為は冷酷で一瞬凍りついてしまいますね。
    カーツの元へ急ぐ必要があったという理由もありますが、ずっと哨戒艇の中でカーツの経歴を読んでカーツに対して共感し、偽善を憎むようになった事もあの行為の理由だと思います。
    戦争というものの本質についていろいろ考えさせられますね。

    そふとましん

    2012/2/2(木) 午後 8:15

    返信する
  • 気ままにさん

    TB&ポチ有難うございます(^^♪
    74回ですか!!それは凄い!!
    俺も2ケタ台は観てますが、74回は凄いです!!
    マックイーンも候補でしたが、ハーヴィー・カイテルにもほとんど決まりかけてたんですよね。

    Rockな映画という見方も興味深いものがありますね。
    俺はこの映画は非常に特異な名作という気がします。
    健全な人には勧められない・・・何というか、こちらの安っぽいヒューマニズムや偽善を一瞬で吹き飛ばされそうなサディスティックさと怖さがあると思います。
    まさに20世紀最大の問題作だと思います。

    そふとましん

    2012/2/2(木) 午後 8:21

    返信する
  • この映画は観ました。観終った後に友達と無言のままずっと歩いてました・・・とにかく心が重たくなりましたよ。人間の正気と狂気のに区別がない事がわかりました。

    SGT

    2012/2/2(木) 午後 8:49

    返信する
  • う〜ん。。いろんなシーンが浮かんできて、
    なんて書いたらいいかちょっと悩みますけど
    一言で言うとすごい映画だと思います^^;流れてくる音楽もまた
    効果的というか、さすがコッポラ監督ですよねぇ〜

    プチマリー

    2012/2/2(木) 午後 9:17

    返信する
  • こりゃまさに体験でした。
    映画でここまでできるのかと驚いた。
    サティスファクションにも興奮したしここからドアーズにハマりました。ポチ☆

    [ キヨモジ ]

    2012/2/2(木) 午後 10:47

    返信する
  • 顔アイコン

    若い時に見てはあ?と思った映画も今なら理解できるかもと思うことはあります。しかし、それでもなおこの映画に関しては見るのに度胸がいります。人間の心情や歴史、映像への理解度はあの頃に比べて格段の差がありますが若い時に受けた印象が強烈だったので。
    全く面白くなかったです。マーロンブランドは近寄りがたい、役が乗り移ったようで恐ろしかったですね。唯一の収穫はマーティンでした。

    arison

    2012/2/2(木) 午後 11:58

    返信する
  • 顔アイコン

    これまたコメントが難しい映画を、、、(笑)。
    自分も何回か見たんですが、結局「人間は戦争が好きなのではないか?」という、巨大な問いかけのように感じています(今は)。初めて見たのは、高松のライオン館という四国最大!の映画館。何より映像と音響の生々しさに圧倒されて、友人と二人、見終わってからも黙り込んでおりました。高校生の時だった。

    異様に感じたのは、川を遡る船の上で、サティスファクションに合わせて踊る兵士が、次の瞬間ベトコンの銃弾に倒れるシーン。死は突然訪れるという事実を、問答無用で見せつけられた感じ。

    ヘリからプレイメイトが降りて来るシーンも同様。全身からセックスを発散するような若い女性が、軍用ヘリから降下して来る。それを歓呼して迎える大勢の兵士=むき出しの人間の姿。

    、、、こうして思えば、流れではなくコントラストで構成された映画なのかも知れませんね。

    ちなみに”ワルキューレの騎行”が戦闘シーンに使われるのは、太平洋戦争時の日本のニュース映画でもあったんですよ。爆撃機の出撃に流れておりました。記録映像で見た時、即座に「地獄の黙示録!」と感じたものです。

    [ 双子座のおっさん ]

    2012/2/3(金) 午前 0:24

    返信する
  • SGTさん

    この映画の怖さは前半の圧倒的な爆撃シーンにあるようなサディスクティックさに魅了されてしまう事だと思います。
    自分の持っている良心に刃物を突きつけられるような感じです。
    刺激的な映像が続く中で次第に暗澹たる気持ちになっていきますね。

    そふとましん

    2012/2/3(金) 午前 10:50

    返信する
  • プチマリーさん

    前半は刺激的なシーンの連続ですが、1回くらい観ただけはそういうシーンを部分的に記憶しているだけで、映画の全体像が掴みにくいような気がします。
    ただひたすら凄い映画としか言いようがない感じなんですね。
    音楽の使い方はこれ以上ないほど親和性がありますね♪

    そふとましん

    2012/2/3(金) 午前 10:51

    返信する
  • キヨモジさん

    傑ポチ有難うございます(^^♪
    俺もまさに「体験」という感じがしました。
    難解か観直してみて、後の完全版も観てやっとテーマの大枠が理解できたように思います。
    この映画の中で聴く「サティスファクション」は実に刺激的でしたね♪
    ドアーズの「The End」の選曲はまさにツボでした♪

    そふとましん

    2012/2/3(金) 午前 10:51

    返信する
  • arisonさん

    結局のところこの映画というのは、こちら側の安っぽいヒューマニズムに冷や水を浴びせ、人間など突き詰めればこんなものだと迫ってくる映画なのだと思います。
    たしかに俺も10代の頃に初めて観た衝撃は忘れられません。
    後の完全版をじっくりと観て、この映画のテーマはわりと鮮明に見えてきました。
    マーティン・シーンはこれが代表作という事になりますね♪

    そふとましん

    2012/2/3(金) 午前 10:51

    返信する
  • 双子座のおっさんさん

    この映画のキモはこちらの安っぽいヒューマニズムを粉砕してしまう事だと思います。
    前半にあまりにも刺激的なシーンが続くので、1回くらい観ただけでは映像体験だけでお腹いっぱいになっちゃうんですよね。
    後の完全版を見ればこの映画には計算された「流れ」がある事がわかります。
    カーツの元へ近くづくにつれて次第に映画のトーンが陶酔的になっていきます。

    爆撃シーンの「ワルキューレの騎行」はサディスティックですが、この映画の前にマカロニ・ウエスタン映画の『ミスター・ノーボディー』でも断片的に使われていました♪

    そふとましん

    2012/2/3(金) 午前 10:52

    返信する
  • 顔アイコン

    こんちです、完全版ですかぁ〜〜
    ようやく制作者の真意が理解できそうな気がしますね

    サーフィン好きの将校さんたちが喜んで参戦してたのは、本当の話です

    [ ビジネス東京 ]

    2012/2/3(金) 午後 3:21

    返信する
  • ビジネス東京さん

    完全版は初公開時はちょっときつかったと思いますが、さんざん通常版を観た後であれば価値がありました。
    テーマの全体像がつかみやすくなりましたね♪

    サーフィン好きの将校っていたんですね・・・。

    そふとましん

    2012/2/3(金) 午後 3:31

    返信する
  • この映画も私にとっては生涯に出会う名画10本に入ります♪

    映画の命のひとつであるキャスティングの悪さを差っ引いても
    なお最高の映画の1本ですね^^

    ちゃーりー・わかめ

    2012/2/4(土) 午前 2:37

    返信する
  • ちゃーりーさん

    この映画は壮大なスケールのカルト映画という気もします。
    この先もずっとカルトであり続けるような・・・。
    完全無欠なんて事はなく、胸を張って人に名作だと勧められるわけでもなく、ただひたすらに壮大で偉大なカルト映画という位置づけですね、俺の中では・・・。

    個人的な生涯ベスト10に入れたいけど、1作品1監督という制約をつけると『ゴッドファーザー』を外さなきゃいけないんですよね〜〜♪(~_~;)

    そふとましん

    2012/2/4(土) 午前 11:26

    返信する

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
  • 名前
  • パスワード
  • ブログ

開くトラックバック(1)

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事