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2019年3月10日 日 『週刊東洋経済2019.3.16日号』に思わず膝を打つ記事があった(104−105頁)。『お金の流れで読む日本と世界の未来』を書いたジム・ロジャース氏に聞くという記事。
米国のイェール大学、英国のオックスフォード大学で歴史学を修めた後、投資家に転身してかのジョージ・ソロス氏と「クォンタムファンド」を設立し、10年間で4200%という驚異的なリターンを生んだ人だという。哲学的素養に加え、ナマの経済も分かっている傑物ということだろう。 そのロジャースさんに山田雄一郎氏がインタビューしているのだが、回答が実に分かりやすい。 「もし私(ロジャース氏)が10歳の日本人ならただちにこの国(日本)を去る」と言う。理由は30年後には日本の財政は確実に破たんしているからだとする。日銀は紙幣を刷りまくって国債と株を買っているが、そうした金融緩和が永続するわけがない。アベノミクスは根本的な解決にならない。「30年後の日本は無法無秩序の犯罪社会になるから、国外脱出できない者はAK-47(カラシニコフ自動小銃)で自己防衛するしかない」。 財政再建するには「国債発行に頼らずに、現在の税収だけでプラスが出るところまであらゆる歳出を抑えるしかない。なにを抑えるのかを国民間でオープンに議論する」。ロジャース氏は公共事業費を挙げるが、ボクはバラマキに堕している社会福祉費用をバッサリ切るべきだと思う。 脱出先としてロジャース氏は韓国、中国、コロンビア、ベトナムを挙げる。今後高成長が期待できるからだそうだ。このうち韓国だが、5年以内に南北朝鮮の統合が実現するとのご託宣。そうするとどういう国家になるのか。東西ドイツを隔てていたベルリンの壁が崩壊したのは1989年11月だが、その年の2月時点でも西ドイツで東西ドイツの融和に熱心だったブラント元首相が「自分が生きている間に統一はないだろう」と言っていたのであり、歴史的変化は凡人の予想を超えて生じるという。 こうした大変革の中で、日本では日銀がインフレを起こそうと躍起の反面、政府は消費増税でデフレ推進をする。やっていることの意味が分からない。はっきりしているのはロジャース氏のご託宣のごとく、国家財政が日々破綻に近づいていることだ。日銀副総裁だった岩田規久男氏の『日銀日記』を読んだ。デフレ脱却に心身をすり減らしたことは分かったが、結局のところはどうだったのか。規制緩和は不徹底、族議員の跋扈は変わらず。国と自身の先行きに不安しかないのでは、結婚しようとか、子どもを作ろうという気持ちにならないのが当然だ。 |
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