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ライダーなら多分一度はあこがれる北海道。その北海道への思いをかき立ててくれた短編小説だ。主人公が乗るのがカワサキW1SA。今でも愛好家がいる名車だ。メンテナンスはパーツがないから、ちょいと大変だが。 ずっと昔。まだ東京から北海道への航路があった時代の話。苫小牧にフェリーで東京から上陸したハーレーに乗る美女。まだまだ女性のバイク乗り、それもハーレー乗りなんて滅多に見かけなかった時代だ。若い男性3人組は興味本位からバイクで追いかける。夕陽の中、一直線で襟裳岬を目指す。門別、静内、新冠..。北海道独特の地名が旅情をかき立てる。女は3人組に目もくれずに襟裳へ。 襟裳を回り込んで、2人はすっかり日が暮れて苫小牧に引き返すがただ一人、ダブワンに乗る少年は彼女の思い詰めたような表情に惹かれ黄金道路へと入って行く。まだ、未舗装だった黄金道路へと。深夜の濃霧の釧路、根釧原野へとこの不思議な旅は続く。一度は追いすがった少年を彼女の強い視線は差し貫いた。 旅はさらに海沿いに進み知床半島の断崖で終わる。彼女は本当に生きた人間だったのだろうか..。そんな気持ちがかき立てられる短編だ。1983年夏、労働組合作りに挫折し、傷心のまま当時勤めていた生協をやめて、初めて北海道へ旅立った。その時の写真はない。1枚もない。そんな観光気分で行ける旅ではなかった。この小説のコースにそって走ってみた。自分は知床から海には飛び込まなかったけど。 その後も、部分的にだが北海道へ行くときはこの海沿いのコースを走ることがある。道はどんどん変化し街はきれいになり、今は未舗装部分はない。それでもあのときの想いが頭をかすめていく。
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2005年10月23日
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