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「BLOOD+」終了!

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1年間にわたって続いた吸血鬼もののアニメも終了。監修に押井守も入っていることもあり、なかなか毎回見応えのある作品になったとは思う。ただ、戦争も描きたいと言っていた製作者の意図はどこまで成功したのだろうか。米軍の翼手に対する興味は明らかに生物兵器としての利用価値にある。だから、人間を翼手化する薬にも協力していたのだろう。

米国の世界戦略では翼手をわざと出現させ、コープスコーズで殲滅。米国による軍事支配強化の、作られた危機管理政策。「対テロ戦争政策」も似た側面がある。オサマ・ビン・ラディンに対しては米国がソ連に対抗する武装勢力として、軍事的な支援を続けていたことは知られている。その後、ラディンが反米に転じてからは「テロリスト」に規定し直された。イライラ戦争でイラクに軍事支援を続け、中東有数の軍事大国にしたのも米国だ。翼手を使ったこうした戦略くらい、充分あり得そうな話だ。

翼手をイラクにでも出現させたら、さらにリアルに現実の歴史とリンクしたろうが、あまりにも政治的な話になるからだろう、それはなかった。
昨年初回作品冒頭部、ベトナム戦争で日本刀をふるう少女(実は小夜)が、翼手も米軍も農民も皆殺しにしていく殺戮シーンには度肝を抜かれたが、これがベトナムとわからなかった若者もいたようだ。UH−1ヘリ、ジャングル、M−16とくればベトナム以外の国は想像しにくいが、ベトナム戦争を知らない世代も多くなって来ているということか。一番現実の歴史につながったシーンはここと沖縄での研究施設空爆だったが。

まあエンターティメントだから、あまりシビアな政治論議にでもなると受けないだろう。食い足りない面もあるけど1年楽しませてもらったと思う。しかし翼手がなぜ生まれたのか?ディーバの娘たちはどうなる?米軍が技術取得した翼手変身の研究はどう悪用されていくか?ネイサンはなぜ生きていた?などなど謎と疑問だらけのまま終わってしまった。ハッピーエンドのような終わり方に見えるが、翼手が人類の進化形態なら、この物語にハッピーエンドはない。必ず世界のどこかにまた翼手が現れるはずだ。謎は何だか続編への布石のような気もするが。

小夜はまた沖縄で30年の眠りについた。次に寝覚めた時にも世界のどこかで、まだ「対テロ戦争」が繰り返されているのだろうか。そう考えると暗い気分にもなってしまうが。

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