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もう一つナチスドイツ物(?)の映画を紹介。白バラよりさらに前の2005年の映画。ドイツでは公開時、ヒトラーの人間性の描き方に賛否両論があったそうだ。人間的な優しさも見せるヒトラーはいかがなものか、というようなことらしい。しかし、どんなひどい独裁者も妖怪や化け物ではない。人間である限り優しい感情も見せるだろう。にもかかわらず、600万人のユダヤ心を強制収容所で殺害し、5000万人もの人々をあの世に道連れにした第二次世界大戦を引き起こしたことの怖さを考えるべきなのだ。 ヒトラーの最後の秘書だったユンゲの証言などをベースにこの映画は作られているようだ。もはやぎりぎり追い詰められた戦局で、将軍たちは市民兵の引き上げや連合国との休戦交渉などを提言するが、ヒトラーもゲッペルスも聞く耳を持たない。「国民が選んだ道なのだから自業自得」という言葉は、皮肉にも今の日本の状況にそのまま返せそうな気もする言い方だ。実際、ナチスは選挙で合法的に政権を獲得し、その後独裁政権を築いていったのである。小泉や安倍を支持する、ということの意味が事実上イラク戦争での米軍のスタンスへの同調であることを、日本の有権者は真剣に考えているのかな? ゲッペルスはヒトラーの自殺後、自分の6名の子供達すべてを毒殺。自らも夫人とともにピストル自殺を遂げる。「ナチの時代以外で子供を育てたくない」というゲッペルス夫人の言葉には怒りしか感じない。なんたる身勝手、と思うが日本もつい60数年前大して変わらない社会だったわけだよね。 かなり長い映画だが、「白バラの祈り」とともに勧められる作品である。
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