星空を楽しむ

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7月の星空情報です

みなさんこんばんは! スコープテック代表の大沼です。6月は、気象庁の梅雨入り宣言後、ほぼ全国的に中旬過ぎまで、記録的な少雨が続いていました。そのおかげで天体観測が出来る日が多かったのではないでしょうか。私も接近中の土星をじっくり楽しむ事が出来ました。
 
さてまずは、星空情報の前に、弊社の7月の営業日のお知らせです。
http://scopetown.jp/
右下営業日カレンダーを御覧ください。
各日営業時間: 13〜18時となっております。
電話の受付時間も上記に準じております。ご注意ください。
成瀬のお店が開いているのは、木曜日と土曜日の13時から18時となっておりますので
ご注意ください。

※ここからリンクを張っている星図の大部分は、アストロアーツの星空シミュレーションソフト ステラナビゲータ10やスーパースターを使用して画像を生成しています。画像はマス目になっていますが、マス目一つの角度は10度になります。

※各図版は、クリックすると別窓が開き、さらにクリックすると拡大してご覧になれます。

星を見つける事が慣れていない方は下記もごらんくださいね。

・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html



ステラナビゲーター10に関して詳しくは、下記リンク先をご覧ください。とても面白い天文シミュレーションソフトで、過去や未来の星空の様子を見たり、地球上のどこにも観測地を設定できるので、海外旅行に出かけた際もとても重宝します。

http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav10/index-j.shtml

〈目次〉
★はじめに
★7月の天文現象カレンダー
★ 7月の星空情報
★ 今月おすすめ
★ 望遠鏡基本的な使い方の確認
★おわりに


★はじめに

7月は、1日が上弦の月(半月)です。9日が満月、17日が下弦の月 23日が新月になります。
沖縄地方と北海道を除く地方は梅雨入りしていて、7月中旬過ぎまで、晴天日は少なそうです。先月地球に接近した土星は、引き続き観測に最適です。また観測シーズン終盤となり、宵空に見える木星もまだまだ見逃せませんね。そして7月末から8月初旬にかけて、太陽系で一番太陽に近い軌道をまわる水星が見頃を迎えます。今回は水星が三日月に隠される水星食も見られますから要注目です。



★7月の天文現象カレンダー


7月1日(土)上弦の月 夕方に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます!横浜市青葉区田奈で星空観望会(19時ごろから)
7月2日(日)半夏生〜夏至から11日目 関西地方ではタコを食べる風習があるとか。
7月4日(日)月と木星が近づいて見えます。月を目標にすれば、すぐに木星を見つけられるでしょう。 
7月7日(金)七夕(旧暦七夕は8月28日)
7月9日(日)満月です。

7月17日(月)下弦の月 明け方の半月です。クレーターがとても良く見えます!上弦の半月とは光の当たり方が逆なので、望遠鏡で覗いて見ましょう。真夜中に東の空から昇ってきます。

7月21日(金)乙女高原星空観望会(21から23日まで) だれでも参加できます!
7月23日(日)新月
7月25日(火)水星食 水星が月齢2の細い月に隠されます。全国で月からの出現が日没後に見られます。
関東と沖縄では月への潜入も日没後の好条件で観察できます。
7月30日(日)水星が東方最大離角

★7月の星空情報

7月は、6月に引き続き、土星や木星の観察をお勧めしたい。木星は観測シーズン終盤ですが、逆にこどもの起きている時間帯に西空の見やすい位置にあるため、まだ木星を見ていない子どもたちにはぜひ見せてあげたいものです。時間帯としては、日没後に空が暗くなりはじめたらすぐに観察した方が良いです。あまり遅くなると、西空に低くなってしまうので、よく見えなくなってしまいます。

また先月、衝(地球に接近)となった土星も引き続き観測にベストなシーズンが続いています。


●7月下旬から8月頭にかけて水星が見頃です。

水星は、太陽に最も近い公転軌道を回る惑星です。直径は太陽系の惑星で最小で、地球の4割弱、木星の衛星であるガニメデや土星の衛星であるタイタンよりも小さな惑星です。太陽と地球の平均距離は1億5000万キロありますが、水星は5800万キロしか離れていませんから、太陽の光が当たっているところは摂氏350度、太陽の光が当たらない夜の部分はマイナス-170度と極端な温度差がありとても過酷な環境です。

水星には、小さな惑星とは思えないほど強力な磁場があり、未だにその成因はなぞとされています。地球からの距離は比較的近いのですが、水星の探査はとても困難です。その理由は、太陽に近く、探査機が地球近傍に比べ10倍以上の灼熱にさらされる事がひとつ、そしてもう一つが太陽の巨大な引力の影響です。水星に探査機を飛ばしても、水星の軌道を周回させるためには、太陽の巨大な引力に引かれないように、そして太陽よりずっと弱い水星の重力に探査機を捉えてもらうために、水星の近くにアプローチした際に水星の公転スピードまで、探査機自体のロケットエンジンでしっかり減速しないといけないからです。

水星に最初に探査機を飛ばしたのは、アメリカのNASAですが、探査は1975年におこなわれました。探査機のマリナー10号は、強力なロケットエンジンを持たない探査機は、水星を周回する軌道には乗せず、水星の脇を通り過ぎながら水星の表面の一部を写真に撮ることができただけでした。そしてあまりの高熱で、探査機の表面のアルミニウム合金が溶けてしまい、姿勢制御に使う装置が壊れてしまったとの事です。3回ほどの水星への接近で撮影できた範囲は、水星の表面の45%に過ぎませんでしたが、

その次の探査は、最初の探査から30年以上経過した、2007年の事でした。メッセンジャーと名付けられた水星探査機はやはりNASAの探査機になります。メッセンジャーは、人類初めての水星を周回する探査機になりました。探査機メッセンジャーは、水星の表面の95%を撮影する事ができました。

メッセンジャーが最初に地球に送ってきた写真がこれです。
イメージ 1
copyright NASA/JPL


よく見ると望遠鏡で見る月面と似ているようで似ていませんね。
イメージ 2
copyright NASA/JPL

そして、今新たな水星探査機の打ち上げが来年2018年10月に行われることになっています。日本のJAXAとヨーロッパ宇宙機関の共同ミッションでベピ・コロンボ (BepiColombo)計画と呼ばれています。日本とヨーロッパの二機の探査機がドッキングした状態で打ち上げられ、地球を飛び立ち地球や金星で8回も減速スイングバイを行い、7年もかけて水星に到着。2025年12月に水星を周回する軌道に投入され、水星の軌道上で二つの探査機に分離される予定になっています。ヨーロッパの探査機は主に表面の光学観測を、日本の探査機は、水星周辺の磁場や磁気圏の様子を継続して観測する役目を担っているとの事、最長で2年にわたって観測を行う予定で、水星の謎を解き明かしてくれるのではないかと、今から期待が膨らみますね。

水星に到着し、分離するヨーロッパの探査機と日本の探査機(右)
イメージ 3
copyright ESA/JAXA


BepiColombo水星探査計画に関しては、こちらも合わせてご覧ください。
http://news.mynavi.jp/articles/2015/04/20/mmo/

https://ja.wikipedia.org/wiki/ベピ・コロンボ

http://www.stp.isas.jaxa.jp/mercury/index-j.html

http://sci.esa.int/bepicolombo/

水星は望遠鏡で見ても、本当に小さくしか見えません。地球の衛星である月の直径の約1.5倍しかないちいさなちいさな惑星で、水星食が起こる当日は、6750万キロの彼方にあります。地球から月の距離の約180倍も遠くにあることになります。時速800キロの飛行機で月までは20日間ですが、水星までは10年もかかる計算になります。ですから、望遠鏡で見ても、ちいさなゴマ粒のように見え、よーく目をこらすと、この日は半月のような形をしているか分かる程度です。見えている位置が地平線に近いので、大気の揺らぎの影響で川の底の石を見ているように揺らめいて、半月状の形も分からないかもしれません。普段は見つけるのも大変な惑星です。

 しかし、7月下旬から8月初旬ころまで、水星が比較的観測しやすくなります。金星は地球から見ると、太陽にまとわりついた状態で、なかなか観測しづらい天体なのですが、今回は地球から見た離角が比較的大きく、また地平線からの高さも通常の最大離角の時より大きいので、観測のチャンスとなります。特に7月25日(火)の夕方には、三日月に隠され再びでてくる水星食が起こるので、月を目印にして水星を見つけるのは容易でしょう。水星は空がまだ暗くならないうちに探し出さなければならない事も多く、最大離角の時でも見つけるのはとても難しい場合が多く、有名な天文学者のコペルニクスも生涯観測したことはなかったという逸話があるほど、今回は双眼鏡や望遠鏡を使えば容易に月の近くに見つける事ができますから皆さんもぜひチャレンジしてみてください。

いずれにしても、見える位置がとても低いため、西空が地平線近くまで開けた場所で観察してみてくださいね。

※各図版は、クリックすると別窓が開き、さらにクリックすると拡大してご覧になれます。


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イメージ 5

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●7月も土星がオススメ

先月に衝(地球に近づいた位置関係)だった土星ですが、引き続き観測に最適な状態です。南中(真南に来て地平線からの高度が一番高くなる)する時間も7月中旬には9時半となり、お子さんも起きている時間に条件良く観察できますから、ぜひお子さんにも見せてあげてください。
衝の前後は、土星のリングが本体より明るくなる「衝効果」もラプトル60ではっきり分かりました。つい先日も観察しましたが、まだ土星本体と同じくらいリングが明るい状態が続いています。リングと本体の明るさの違いに注目して継続して観察してみてください。
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リングの見え方
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土星の見つけ方

今年の土星は、夏の星座であるさそり座といて座の間にいます。(領域的にはいて座の範囲)明るさも一等星の約2.5倍の明るさがあるので、木星ほどではないですが市街地でも簡単に見つけられるはずです。


今回は、東京で真南に来る時間を計算しました。
この星図を下記の表示 時間前後10分ほどでみれば、ほぼガイドマップの通りに見えます。コンパスを用意し、真南の方角を把握してから見てください。

※各図版は、クリックすると別窓が開き、さらにクリックすると拡大してご覧になれます。

イメージ 7


7月1日 午後10時30分ごろ
7月15日 午後9時30分ごろ
8月1日 午後8時30分ごろ
8月15日 午後7時30分ごろ
8月30日 午後6時30分ごろ

東京以外の地方で見る場合は、北海道 マイナス10分 大阪プラス20分 九州 プラス40分の時刻に土星は真南の方角に見える事になります。例えば7月1日 九州で真南に来るのは午後10時10分ごろになります。

●木星はそろそろ観測シーズン終盤です。
木星は宵のうちに西空に来ています。少し夜も更けてくると西の地平線に沈んでしまいますので、暗くなったらすぐに観察をはじめてください。衝の頃と比べると望遠鏡で見える大きさもかなり小ぶりになってきています。



★今月おすすめ
『新訂 初歩の天体観測』平沢 康男 著

この本は、少々文字が多く、とても読み応えのある本です。初版が1994年 現在第6刷となっている超ロングセラーです。1979年に出版された『図解 初歩の天体観測』の改定版なので、それから考えると40年近く読み継がれている本です。

著者の平沢康男先生は、やや記憶が不確かですが、名古屋市科学館の先生で、変光星の観測家と記憶しています。

天体観測を始めるにあたり、また既にはじめられている方にもとてもお勧めの本です。天体望遠鏡の歴史、仕組み、構造、使い方を見やすい手書きの図版で丁寧に説明してあります。また、日周運動などの基礎知識からはじまり、太陽、惑星、月、変光星、星雲星団や星食の観測方法まで、望遠鏡でいかに星空を楽しむかを分かりやすく、実践的に解説してあります。また星座ごとの見て面白い重星や変光星、星雲星団などをガイド星図とともに詳しく解説がなされており、現在入手できる天体観測の入門書の内容はやや物足りない、ちゃんと体系的に学び、星空を望遠鏡で楽しみ尽くしたいと考えている人にとっては、これほど良い本は他にないと言えるほどの内容です。

実はこの本、一旦絶版する予定だっとのですが、2012年に私が出版社である地人書館に掛け合い、再販してもらった経緯があります。出版社の在庫が尽きたら2度と出版される事はないと思います。というのも、内容的にはデジタルカメラでの撮影方法が書かれていないなど内容的にすこしだけ古いのですが、もう著者により内容を改定する事は望めないからです。

星を見るという趣味を続けている限り、一生参考図書として手元に置いておきたいそんな本です。

ぜひ、メールマガジンの読者の皆様には、アマゾンや一般書店で手に入る今のうちに手に入れて頂きたいと思います。

https://www.amazon.co.jp/%E5%88%9D%E6%AD%A9%E3%81%AE%E5%A4%A9%E4%BD%93%E8%A6%B3%E6%B8%AC-%E5%B9%B3%E6%B2%A2-%E5%BA%B7%E7%94%B7/dp/4805204729/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1498806579&sr=1-1&keywords=%E5%88%9D%E6%AD%A9%E3%81%AE%E5%A4%A9%E4%BD%93%E8%A6%B3%E6%B8%AC

単行本: 215ページ
出版社: 地人書館; 〔新訂版〕版 (1994/9/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4805204729
ISBN-13: 978-4805204726
発売日: 1994/9/1
梱包サイズ: 25.6 x 18.4 x 1.2 cm



★望遠鏡基本的な使い方の確認

最近望遠鏡を買ったのだけれど、見たい天体を見つけ視野に入れるのが苦手な方、またピント合わせの極意を学びたい方は、私のブログの下記ページをごらんくださいな。スムーズにできると星空観察がもっと楽しくなりますよ。

・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html

・天体望遠鏡の視野に星を導く
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331775.html

・ピント合わせの極意
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331845.html

・私のブログでは他にも、星の話題を中心に色々と書いていますので、ぜひごらんくださいね。
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/gallery.html?fid=0&p=1


★おわりに
梅雨空が続く毎日ですが、時折雲間に夏の星座が見え隠れしています。来月も土星、木星、水星と見どころはたくさんあります。特に水星はお見逃しなく。月のすぐ近くでこんなに見つけやすいことはなかなかありません!

メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。

webmaster@scopetown.jp

よろしくお願い申し上げます!

2017年6月30日午後7時   (株)スコープテック 代表取締役社長 大沼 崇


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株式会社スコープテック 代表取締役社長 大沼崇のフェイスブックアカウント
https://www.facebook.com/takashi.onuma.7
天文情報、観望会情報ほか、写真、天気、食べ物、など色々情報を流しています。
ぜひお友達申請もしくはフォローしてみてください。

・星空と天体観測のブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo
さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています!

・乙女高原星空観望会
http://otome.sblo.jp/
山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!
次回は7月21日(金)から7月23日(日)になります。1日だけの参加ももちろん可能です!

また弊社の近くの田奈でも観望会が行われています。どなたでも参加できます。
毎回30人以上の方が参加されています。
くわしくは下のリンク先をごらんください。次回は今週末の7月1日土曜日と7月29日土曜日になります。
http://scopetown.jp/kanbokai.html

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