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この5月末に火星が最接近します。最接近を控え、夏の星座のさそり座でとても明るく赤く輝いています。

火星は、地球の軌道のすぐ外側をまわる惑星です。直径は地球の半分ほどしかなく、地球に比べて1.5倍くらい太陽から遠くにあるのでとても気温の低くその平均気温はマイナス50度以下で地球の南極以上に寒い世界なのです。
望遠鏡で見ると、季節的な模様の変化が観察できる事などから、昔は高度な文明を持つ火星人がいるのではと推測されたり、H.G.ウェールズのSF小説「宇宙戦争」に登場するタコのような姿の火星人は特に有名です。そして最近は、各国による火星探査で水が存在する証拠やもしかしたらバクテリアのような生命体が存在する可能性も出てきました。

特にここ15年の火星探査の進展は目覚ましく上空からの探査だけでなく、実際ミニバンサイズの巨大な無人探査車両が今日も表面を走り回り、表面の探査をしているのです。


 この春はその火星が地球に2年2ヶ月ぶりに接近します。それもさそり座という有名な星座で大きなS字のカーブを描きながら5月末に最接近します。その際にとても明るくなり、夜半過ぎの南の空でどの星よりも明るく輝き、1等星の15倍以上の明るさでとても明るく見えます。

 火星は、ギリシア語ではアーレスといい、ギリシア神話に登場する戦を司る神で、その赤い色が戦争や戦いを想起させる事から名付けられたものと思われます。そして接近時には普段の数十倍以上も明るくなる事から夜空に燦然と輝き大変目立ちます。今年の春は、星座番付でも横綱級に有名な星座である「さそり座」で明るく輝いて見えるので、大変見応えがあります。

 今回火星が明るく輝くさそり座には、アンタレスという有名な赤く輝く一等星があります。このアンタレスは、アンチ アレースという意味で、それが短縮されアンタレスと呼ばれるようになったものです。アーレスは火星、それに対抗するものアンチという意味から来ているのです。

 接近時の火星の明るさには負けますが、火星に対抗するように赤くまたたくアンタレスと火星が並んで輝くようすはいつも見られる訳ではなく、特に今回のように一等星の10倍以上の明るさで輝く火星がアンタレスに並ぶのは2031年5月まで待たなければなりません。

下の図はアストロアーツのステラナビゲータで描画した3/1から10月中旬まで10日置きの火星の動きです。さそり座の頭からいて座に大きなS字カーブを描きながら移動している様子がわかります。

同じくさそり座で小さくカーブを描いて移動しているのが土星です。火星の動きがいかに大きいか分かります。それは土星に比べて火星がとても地球に近いためです。

こちらはアストロアーツさんの「ステラナビゲーター」で作成しました。
(クリックすると拡大して見られます。PCですと一度クリックすると同じ大きさで画像が開き、もう一度クリックすると大きく拡大されます。)

イメージ 1

地球の直径と比べると
月は約1/4
火星は1/2
土星は9倍
太陽は109倍
の直径になります。

地球からの距離は
月までは約37万キロ

それぞれ月までの距離と比較すると

火星はその約200倍の距離(7500万キロ)5月末時点
土星は3,600倍の距離(13億5000万キロ)5月末時点
太陽までは400倍の距離(1億5000万キロ)
になります。

月はあんなに大きく見えるのに、月に比較するとずっと大きな惑星が望遠鏡で拡大して観察しても小さくしか
見えないのは、距離が遠いからなのですね。

火星は、月の2倍の直径がありますが、月の200倍遠くにあるという事は、地球から観察すると月の100分の1の大きさでしか見えないという事になります。これは望遠鏡で100倍の倍率で観察すれば肉眼で見る満月とほぼ同じ大きさで見える計算になります。

また土星は月の3600倍遠くにあり、月の約36倍の大きさの天体なので、3600÷36=100となり、やはり肉眼で見える月の1/100の大きさで見える事になります。ただ土星には地球が横に20個並ぶほどの大きな輪っかが取り巻いているので輪を含めればもっと大きく見えます。輪を含まない土星本体と火星の地球から観察できる大きさはほぼ同じということになります。

こちらはアストロアーツさんの「ステラナビゲーター」で作成した画像です。
(クリックすると拡大して見られます。PCですと一度クリックすると同じ大きさで画像が開き、もう一度クリックすると大きく拡大されます。)

イメージ 2

惑星の模様は、いきなり望遠鏡を覗いてもすぐに良く見える訳ではありません。なぜ月の地形のようにすぐに良く見えないのか。
模様が見にくいのには、理由があります。

1.模様のコントラストがとても淡いのです。私たちが普段目にする印刷物に比べて惑星の表面の模様はとても薄いのです。

2.それと私たちは地上から望遠鏡で天体観測をしますが、地球には大気があり、その透明度や大気の揺らぎで邪魔をされてしまいます。地球に大気が無ければ惑星の模様はかなり見やすくなるのですが......

3.目が淡い濃淡や明暗を見る事に慣れていない。

ですから惑星の模様を観察するのはとても大変と言えます。どうすれば良いのか。3つポイントがあります。

1.に対しては、どのような模様が見えているのか、事前に把握することです。惑星は見るタイミングよって見えている模様も変わって行きます。自転しているためです。

2.何度も観測していれば、条件の良い時にそのうち当たるはずです。特に重要なのは、大気の揺らぎが少ない時に観察することです。月を見ていると気づくと思いますが、月を見ていて月のクレーターがゆらゆら揺れて見える時より、揺らぎが少ない時の方がシャープに見えると思いますが、そんな時に惑星を見ると模様も良く見えるはずです。そして地平線からの高度ができるだけ高い時に見ると揺らぎの影響は少なくなります。

3. 毎回惑星を観察する時は、できるだけじっくり見る事です。より楽な姿勢で見る事を心がけましょう。椅子に座って無理なく観察することは重要です。姿勢に無理があると集中力が途切れ見える模様も見えなくなってしまうのです。

このような事を心がけて、毎回観測を重ねていけば、小口径の望遠鏡でもより惑星観測を楽しめるようになるだけでは無く、将来より大きな望遠鏡を手に入れた時には、しっかり眼も訓練され望遠鏡の能力を活かしきれるようになることでしょう。

口径5センチから10センチの望遠鏡で見た火星の様子。シミュレーション画像
(クリックすると拡大して見られます。PCですと一度クリックすると同じ大きさで画像が開き、もう一度クリックすると大きく拡大されます。)


イメージ 3


なお木星の観察に関しては、過去の記事
木星のひみつをご覧ください。














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大沼 崇
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