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●はじめに
8月は、7月に引き続き、月初からお盆にかけて例年より厳しい暑さが続きました。お盆が開けた頃には、北海道の大雪山から観測史上もっとも早い、初雪の便りも届き驚きました。この記事を書き始めたのが本日8月19日(日)ですが、昨日毎月恒例の「田奈星空観望会」では、夜半には18度まで気温が下がり半袖では寒いほどです。この後日本の南海上を進む台風19号が西側に進路を変えるにつれて、日本列島にオホーツク海から吹き込んでいた冷風の進路が変わり、来週には暑い夏が戻ってきそうです。 このように、極端な気温変化は大気中の二酸化炭素濃度の増加によるもので、大気中の二酸化炭素の増加は、地球温暖化を引き起こすと一般的には理解されていますが、実際はそう単純なものではないのです。(地球全般的な傾向としてみると平均気温は上がるのですが…)極端に暖かくなる場所があれば、反対に極端に冷える地域が出てくるのが、この気候変動の怖さでもあります。そして、暖かい空気と冷たい空気がぶつかる場所では前線が発達し雨を降らします。この二つの気団の温度差が大きくなればなるほど、前線上の雲は発達しより多くの雨を降らすことになります。お盆前に山形での激しい豪雨は、この前線が原因です。 さてまた話が大きく逸れましたが、天文とともに気象現象にも昔から興味があったのでお許しくださいね。 さて8月の星空はどうだったのか少し振り返りをしたいと思います。7月末に大接近した火星は、宵の南東の空に明るく輝き、南には土星、西空には木星、西空低くに金星が輝いていて、宵の口から宵にかけて、子供たちにとって見やすい時間に惑星が四つも観測できる機会はそうそうなく、私自身も、いつもより頻繁にラプトル60などの天体望遠鏡を持ち出して各惑星たちを観察していました。8月前半から中旬にかけて、大気の揺らぎが少なく、惑星がとても良く見える日が続いています。特に昼間の日光で暖められた地面からの熱の放射が落ち着き、揺らぎが少なくなる午後10時ごろからは、毎晩とても良く惑星の表面の模様や月のクレーターがシャープにくっきりと見えていたのが印象的です。中旬の寒気の流入により一時的に大気の揺らぎが大きくなり、惑星がややぼやけて見える日がしばらく続きましたが、その後暑さが戻るに連れ再び惑星が良く見える日が続いています。 また、お盆休み中に話題となったペルセウス座流星群ですが、月明かりに邪魔されない条件下で、とても沢山の流れ星が見えました。私も乙女高原で撮影を行っていましたが、夜明け前明るくなり始めた東の空で、とても大きな流れ星を撮影することができました。 下の写真がそれですが、広角レンズで撮影しているのでそんなに大きく写っていませんが、流れ星の左側に写っているオリオン座と比べると、大きな明るい流れ星だったことが分かるでしょう。
西に傾いた夏の大三角
雲越しの天の川
先月のメールマガジンで、大砂嵐の発生で火星の模様が見えにくいというお話をしましたが、今は完全にクリアーとは行きませんが、火星の小さくなりつつある南極冠が小さく丸っとみえたり、表面の黒い模様もうっすら見えてきています。今後9月終わりくらいまでは、小型の望遠鏡で十分観察可能ですから皆さんも粘り強く観察してみてくださいね。 ******************************* さていつも通りはじめさせて頂きます。今月の星空情報メールです。 ※ここからリンクを張っている星図の大部分は、アストロアーツの星空シミュレーションソフト ステラナビゲータ10やプラネタリウムソフトのスーパースターfor SCOPETECHを使用して画像を生成しています。画像はマス目になっていますが、マス目一つの角度は10度になります。 星を見つける事が慣れていない方は下記もごらんくださいね。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html ステラナビゲーター10に関して詳しくは、下記リンク先をご覧ください。とても面白い天文シミュレーションソフトで、過去や未来の星空の様子を見たり、地球上のどこにも観測地を設定できるので、将来の天文現象を調べたい時や、海外旅行に出かけた際もとても重宝します。 http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav10/index-j.shtml 〈目次〉 ★概要 ★イベント情報 ★9月の惑星たち ★9月の天文現象カレンダー月の星空情報 ★望遠鏡基本的な使い方の確認 ★おわりに ★概要 9月は、3日が下弦の月 10日が新月となり、17日が上弦、25日が満月です。火星は大接近の頃に比べると明るさも大きさも少し暗く、ひとまわり小さくなりましたが、小型望遠鏡でも9月下旬までは十分に観察ができます。土星は宵の口に南中(南の空中天に見えます。)し、木星も日の入り後早い時間帯であれば、まだまだ観測できます。金星と木星は日没後早めに観察しないと地平線に沈んでしまいますからご注意ください。今年は9月24日(月)振替休日が中秋の名月です。休日と中秋の名月が重なっていますから、家族の皆さんでお団子を作ってお月見を楽しまれてはいかがでしょうか。 ★イベント情報 ●2018年 乙女高原星空観望会 第86回 9月7日(金)〜9月9日(日)夏の星座 夏の天の川 土星や木星や火星、ペルセウス座流星群 今月は申し込みの締め切りが9月3日(月)となっています。 観望会の詳細と予約へのリンクは下記サイトをごらんください。 http://otome.sblo.jp/ ●田奈星空観望会 次回の田奈星空観望会は、9月15日(土) 月齢5.4 月 木星、土星、火星と夏の星座 日程は天候やその他の要因により、変更中止となる場合があります。 くわしくは下のリンク先をごらんください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html ★9月の惑星たちと彗星、小惑星 水星 × 20日に外合で、太陽に近く観測困難 金星 ◎ 日没後の西空で観測しやすい。9月21日に最大光度(最も明るくなる)望遠鏡で覗くとますます深く欠けてくる。 火星 ◎ 大接近後1ヶ月が経過しましたが、今月一杯は小型望遠鏡でも良い観測対象です。 木星 ○ 宵の口に西の空 こどもたちの見やすい時間帯に見えます。日没後、地平線からの高度があまり低くならないうちに観測しましょう。 土星 ◎ 宵に南の空。リングが大きく開いて見えています。観測の好機です。今年以降リングの開きが小さくなっていきます。 天王星 ◎ 夜半過ぎ南の空に見える 海王星 ◎ 夜半に南の空に見える ★9月の天文現象カレンダー 今月も宵の空に、金星、木星、土星、火星が並び、夜の前半に4つの惑星が一気に観測できます。肉眼で容易に捕らえられ、望遠鏡で簡単に観察ができる惑星が夜半の空にずらりとならぶこのような機会は滅多にないことは先月のメルマガでも書いたとおりです。 宵の口は、夏の星座が夜空の大部分を占拠していますが、夜も更けてくると、秋の星座が見頃となっています。明け方まで粘れば、冬の星座が東の空に上がってきます。9月23日が秋分で、夜と昼の長さが同じになり、以後夜の長さが昼間の長さより長くなっていきます。秋の夜長、天体観測の時間はたっぷり取れますが、昼は残暑で厳しくても、朝晩は急に冷え込むようになりますから風邪をひかないように防寒対策は怠らないようにしましょう。 9月1日(土) 二百十日 9月3日(月)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます! 9月9日(金)から10日(日) 第86回乙女高原星空観望会 参加申し込み締め切り9月3日(月 ) 9月10日(月)C/21P ジャコビニ・ツィナー彗星が地球に最も近づき、双眼鏡で見える位に明るくなる。 9月17日 (月) 上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます! 9月20日(木)水星が外合 9月21日(金)金星が最大光度 9月23日(日)秋分の日 9月24日(月・祝日)中秋の名月 9月25日(火)満月 9月26日(水) 土星が地球から見て太陽から東側に90度離れた位置に来る。日没頃に南中し、子どもたちが起きている時間帯に観測しやすいです。 ※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※ リンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。 ★9月の星空情報 ☆金星、木星、土星、まだまだ明るい火星を見送ろう。 四惑星を宵の空で一度に観察できるのも今のうちだけです。金星はこれからどんどんと太陽との離角が小さくなっていきますので、同時に4つの惑星を観察したいのであれば、日没30分後位の時間に観察しておいてください。 宵の空にずらりと並ぶ四惑星 9月1日 日没後30分のようす
宵の空にずらりと並ぶ四惑星 9月15日 日没後30分のようす
9月12日から20日にかけて、夕方の西空で毎日だんだんと太っていく月が四つの惑星に順番に近づていきます。月を目印にしてその近くの惑星を見つけても良いでしょう
大接近前に火星全体を覆う砂嵐に見舞われ、南極冠(極の部分に冬季に発達するドライアイスや水の氷)や北極上空を覆う白い雲以外、あまり表面の模様が見えない状態が続いていました。8月も終わりが近づく頃になって、その砂嵐も収まって表面の模様もようやく見え出してきました。 大接近から1ヶ月が経ちますが、まだまだ明るく普段よりずっと大きく見えていますから小型望遠鏡でも9月一杯は見頃の状態です。ぜひこの夏に表面の黒い模様が見えなかったという人も今一度観察にチャレンジしてみてください!9月が近づくにつれ夏に向かいつつある火星の南半球は、これまで目立っていた極冠も少しずつ小さくなってきています。それと注意深く観察するとまん丸ではなく少し欠けてきていていびつに見えるのも気づいて頂けると思います。 金星と木星は、日の入り後、太陽を追いかけるように西の地平線に沈んでいきます。そろそろ観測シーズン終盤です。まだ空に明るさが残るうち早めの時間帯に観察しましょう。木星は衝から半年近く経過し、かなり見える大きさも小ぶりになってきています。 金星は欠けが深くなってきています。それとともに地球に近づいて来ていますからこれからぐんぐんと大きく見えるようになりますが、どんどん見かけ上、太陽に近づいていますから、木星以上に早く西の地平線に没してしまいます。日没後夕焼けの茜色が残る時間帯から観測をはじめましょうね。 土星は、リングに本体の影が落ち、輪の開きが大きいこともあり見事な眺めになっています。見逃さないようにしてください! リンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると拡大できます。 ☆秋の星座をみよう。 明るい星が少なく、星座の姿がやや見つけにくいのが秋の星空です。星座にまつわる神話などで活躍するペルセウス王子や囚われの身のアンドロメダ姫のストーリーを辿りながら星座を見つけるのも良いでしょう。秋の星座の方向は、私たちの銀河系の星々が少ない方向なので、夏や冬の星座の方向より、宇宙空間のずっと奥を見通すことができる方向です。私たちの銀河系に比較的近い、お隣の銀河系であるアンドロメダ銀河やさんかく座の渦巻銀河は、市街地の光の影響を受けない海や山へ行けば、そのうすぼんやりとした姿をなんとか肉眼でも見る事ができます。またカシオペア座からペルセウス座を経てぎょしゃ座方向に流れる天の川沿いを双眼鏡などでながめると次々と生まれたばかりの星の集まりである『散開星団』が視野に飛び込んできて見事な眺めです。 秋の星空は、1等星は、みなみのうお座のフォーマルハウトのたったひとつしかありません。他の季節に比べるとやや寂しい星空と言えます。しかし宵の頃に頭の真上付近を見上げると、4つの星が大きな四角形を形作っているのが見えます。明るさはどの星も2等星ですが、付近に明るい星を少ないのでとても目立ちます。これが秋の星座を見つけるための目印になる、『秋の四辺形』です。秋の四辺形を形作る四角形が天馬ペガサス座の胴の部分になります。秋の四辺形のうち北東の星がアンドロメダ座のα星で、α星を起点にアンドロメダ座の姿が浮かび上がります。その北東側にはペルセウス座を見つける事ができるでしょう。 秋の四辺形の南東側には、市街地ではやや見つけにくいうお座とくじら座の姿もあります。秋の星座神話の発端となっているカシオペア王妃とケフェウス王の姿やみずがめ座、やぎ座の姿も、下の星図を参考にして見つけてみてください。 カシオペア座、ペルセウス座、アンドロメダ座、ペガサス座以外の星座は、構成する星の明るさが暗いので、市街地では見つけづらいですが、他の星座も夜空の暗い海や山へ行けば案外と簡単に見つけることができます。
散開星団とは恒星の集団のうち、同じ星雲(分子雲)から同時多発的に生まれた恒星が数十から数百個、互いの距離が近い状態の天体を指します。私たちの太陽系が属する銀河系の腕の部分に多数存在しています。肉眼で見えるものもあれば、双眼鏡や望遠鏡での観察が必要な星団もあります。 年月が経過すると、星団はやがてバラバラになり、個々の恒星は独り立ちしていきます。私たちの太陽もかつては、同じ星雲から生まれ、最初の頃は同時に生まれた兄弟星と一緒に輝きはじめた筈ですが、太陽はこの宇宙で生まれてから50億年も経過し兄弟星とも散り散りになってしまっています。もはや空に見えている星たちのうち、どの星が兄弟星であったか知ることはできそうにありません。 銀河は、私たちの太陽系が属する銀河系の外にある巨大な天体です。銀河は、ちいさなものでも数百億個沢山の恒星、無数の惑星、星々の元になるガスや塵などからできています。この宇宙全体には、少なくとも2000億個の銀河があると言われています。 私たちが属する『銀河系』は、直径10万光年、恒星数2000億個の星の大集団です。夜空に見える天の川は、私たち銀河系そのものです。 秋の宵の北東の空にはカシオペア座が高く上がるようになったら、カシオペア座からペルセウス座を経て、ぎょしゃ座に流れくだる天の川沿いを観察してみましょう。ご案内するいくつかは、肉眼でも見えますから、ご心配なく。双眼鏡や望遠鏡があればより楽しめるものもあります。
△二重星団 距離7500光年(肉眼ぎりぎり、双眼鏡や低倍率の望遠鏡がベスト) カシオペア座の隣には東側に隣接してペルセウス座がありますが、カシオペア座との境界近くに二重星団があります。この二重星団は太陽系から7600光年離れた場所にあり、誕生してから約1400万年が経過しているということです。肉眼でも天の川が見えるような夜空であれば、天の川が濃くなったように見えるでしょう。双眼鏡や望遠鏡で覗くと二つの星の集まり(散開星団)が二つならんでいるのが分かります。双眼用や小型望遠鏡で見ても十分その美しい姿を楽しめますが、口径15センチ以上のやや大きな望遠鏡で覗き注意深く観察すると、白や黄色やオレンジ色などカラフルな星団である事に気づくことでしょう。 △Mel.20 ペスセウス座α星団 距離約600光年(肉眼、双眼鏡で見るとより美しい、望遠鏡は不向き) ペルセウス座のα星ミルファクの周辺は、双眼鏡で覗くと、大きな散開星団の姿を見る事ができます。望遠鏡の視野には入りきらないほどの範囲に大きく広がっているので、双眼鏡で見るのがベストです。この散開星団は、距離は600光年ほどと測定されており、先程紹介した二重星団に比べると1/10以下の近い距離に位置しています。星団が生まれてから5000万年から7000万年経過していると言われています。 さらに天の川を東に辿ると五角形が特徴的な星ならび『ぎょしゃ座』が見えてきます。このぎょしゃ座本来は冬の星座として分類されるのですが、秋の星座に隣接していますので、今回紹介する事にしました。 ぎょしゃ座には三つの散開星団があります。星空がとても綺麗な場所であれば肉眼でもぎりぎり存在が確認できます。北からM38 M36 M37の順に並んでいます。 △散開星団M38 距離4200光年(双眼鏡、できれば望遠鏡) ギリシャ文字のπの形に星が並んでいるのを観察できる。 △散開星団M36 距離4100光年 (双眼鏡、できれば望遠鏡) ぎょしゃ座の散開星団でもっとも小型の散開星団。約60個の恒星からなる。誕生して約2500万年の非常に若い星の集まりです。 △散開星団M37 距離4400光年 (双眼鏡、できれば望遠鏡) ぎょしゃ座の散開星団の中でもっとも星数が多く、500個以上の恒星からなる大型の散開星団です。 明るい星の並びとともに沢山の微光星がある。小口径で見ると一部は分解できず星雲状に見える。 おうし座の散開星団 プレアデスとヒアデス
肉眼でも5から10個の星が密集している姿を見ることができます。星団を構成する星は100個程です。双眼鏡で観察すると数十個の星が見えますが、明るい星は青く輝いているのが分かります。 青い星は巨大な星である証拠で、恒星としては1億年ほどの寿命しかありません。このことからすばるは、誕生してから5000万年から一億年ほどの星団であることが推察されています。太陽が生まれてから50億年経過していることを考えるとかなり若い星団といえるでしょう。 『すばる』の名は、平安時代に清少納言の著した枕草子にも登場していて「集まって1つになる」という意味の古い言葉からきているといわれています。その他、その星の配列から「羽子板星」と呼ばれたり、「六連星(むつらぼし)」など日本各地で多くの方言があるようです。 欧米ではプレアデス星団という名前でよばれています。 △ヒアデス星団 距離153光年(肉眼で楽勝、双眼鏡でも) おうし座の一等星アルデバランの周辺に広がる大型の星団で。特徴的なV字の星の並びがヒアデス星団です。双眼鏡で覗くと40個ほどの恒星が確認できます。誕生して5億年が経過していると言われています。星団の中に見えるアルデバランは、この星団よりかなり手前にあり星団とは関係がありません。 星の並びから「釣り鐘星」や「扇星」など日本各地でさまざまな名が付いています。 アンドロメダ銀河〜私たちの銀河系の外の世界を覗き見る!
アンドロメダ座にある肉眼で見える銀河。双眼鏡や望遠鏡を使わず肉眼で見える最も遠い天体です。わたしたちの銀河(直径10万光年/恒星数2000億個)よりかなりおおきな銀河で、直径は20万光年以上、恒星数は1兆個を超えると言われています。 ※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※ リンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると拡大できます。 ★望遠鏡基本的な使い方の確認 最近望遠鏡を買ったのだけれど、見たい天体を見つけ視野に入れるのが苦手な方、またピント合わせの極意を学びたい方は、私のブログの下記ページをごらんくださいな。スムーズにできると星空観察がもっと楽しくなりますよ。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html ・天体望遠鏡の視野に星を導く http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331775.html ・ピント合わせの極意 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331845.html ・私のブログでは他にも、星の話題を中心に色々と書いていますので、ぜひごらんくださいね。 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/gallery.html?fid=0&p=1 おわりに メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。 webmaster@scopetown.jp よろしくお願い申し上げます! 2018年8月31日 (株)スコープテック 代表取締役社長 大沼 崇 ############################################################ 株式会社スコープテック 代表取締役社長 大沼崇のフェイスブックアカウント https://www.facebook.com/takashi.onuma.7 天文情報、観望会情報ほか、写真、天気、食べ物、など色々情報を流しています。 ぜひお友達申請もしくはフォローしてみてください。 ・星空と天体観測のブログ http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています! ・乙女高原星空観望会 http://otome.sblo.jp/ 山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2018年の日程は新年には上記サイト上でご案内の予定です。 また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。 毎回30人以上の方が参加されています。2018の日程は下記リンク先でご確認ください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html ############################################################ |
星空を楽しむ
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●はじめに
7月は、地球の大気の二酸化炭素の濃度上昇に伴う気候変動によると思われる異常な気圧配置を原因とする、広範囲に及ぶ異常な豪雨や異常な高温、そして見た事も無い逆走台風により全国各地で多くの災害が発生し、多数の人命を奪ったばかりでなく、生活や経済にも大きな影響が出ています。 特に西日本、中国、四国地方の豪雨災害は目を覆いたくなるような災害の光景は、テレビを通して見ているだけですが、とても心を痛めております。 思い出すのは7年前の東北の震災と津波被害、それに伴う原発事故の被災地の光景です。当時、震災の3週間後に、津波で大被害を受けた岩手県、釜石・大槌に支援物資を運んだだり、その後1年間に複数回に渡り福島、宮城、岩手の各被災地に足を踏み入れて時の事を思い出しました。テレビの報道は重要なのですが、現地でのあまりの凄惨な光景に絶望感から立ち尽くし、涙しか出なかった事が幾度もありました。 今回も被災地域の支援には直接足を運びたいと考えていますが、未だ実現しておりません。今は自分のできることを最大限しつつ、被災地のみなさんの心に出来るだけ寄り添いたいと考えております。 こんな時に星空ニュースを…とも思いますが、今回幸いにして、被害を大規模化しつつある気候変動による被害を大きく受けていない地域に住む私は自分の小さな役割の一つである、星空の情報をメールでお伝えすることも、こうした自然現象や科学を啓蒙する立場の人間として一つの役割であり、みなさんに地球という天体の上で生きているという人間として、科学的な見地に立ったものの見方を広めて行きたいという考えで続けさせて頂きたいと思っています。 前置きがとても長くなりましたが、今回の気象災害から直接的な被害を受けられている方には、心よりお見舞いを申し上げるとともに、今回被害を受けられていない地域にお住まいの方も、今後の気象情報には、十分ご注意頂き、備えを万全に、そして深い洞察力を働かせて頂き、ご自身の身、ご家族の身を守って頂くよう心よりお祈り申し上げております。 ******************************* さていつも通りはじめさせて頂きます。今月の星空情報メールです。 ※ここからリンクを張っている星図の大部分は、アストロアーツの星空シミュレーションソフト ステラナビゲータ10やプラネタリウムソフトのスーパースターfor SCOPETECHを使用して画像を生成しています。画像はマス目になっていますが、マス目一つの角度は10度になります。 星を見つける事が慣れていない方は下記もごらんくださいね。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html ステラナビゲーター10に関して詳しくは、下記リンク先をご覧ください。とても面白い天文シミュレーションソフトで、過去や未来の星空の様子を見たり、地球上のどこにも観測地を設定できるので、将来の天文現象を調べたい時や、海外旅行に出かけた際もとても重宝します。 http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav10/index-j.shtml 〈目次〉 ★概要 ★イベント情報 ★8月の惑星たち ★8月の天文現象カレンダー ★8月の星空情報 ★望遠鏡基本的な使い方の確認 ★おわりに ★概要 8月は、5日が下弦の月 11日が新月となり、18日が上弦、26日が満月です。火星が、本日7月31日に衝(地球に最接近)となり真夜中に南中し、8月から9月までにかけて観測に絶好のシーズンです。先々月下旬に衝となった土星も火星とともに見頃です。木星も日の入り後早い時間帯であれば、まだまだ観測できます。月初に見られる予定だったパンスターズ彗星は、7月に予想より急に増光した事により、明け方の東の空で尾が見える程明るくなるのではと、期待が高まったのですが、太陽に近づきつつあったつい二日ほど前に、どうやらすべ溶けて崩壊してしまったらしいという残念なニュースが届きました。またお盆休みに恒例のペルセウス座流星群は、今年は新月二日後の極大となるため、月明かりの影響を全く受けない絶好の観測条件になります。たくさんの流れ星を見ることができるでしょう。一番条件が良いのが、極大を数時間後に控えた13日未明となります。先月末に小惑星に到着した探査機『はやぶさ2』も秋に予定されている着陸機の投下や、小惑星『りゅうぐう』のサンプル採取に向けて精力的な探査活動が続くでしょう。 ★イベント情報 ●2018年 乙女高原星空観望会 第85回 8月10日(金)〜8月13日(日)夏の星座 夏の天の川 土星や木星や火星、ペルセウス座流星群 今月は申し込みの締め切りが8月1日(水)となっています。 観望会の詳細と予約へのリンクは下記サイトをごらんください。 http://otome.sblo.jp/ ●9月1−2日天体観測と天文講演会、ポニー乗馬、羽田・カンポス彗星発見の地(観測所跡)を訪ねる盛りだくさんのバスツアーです。南相馬交流ツアー(第44回) 全行程、大沼も帯同します。星の村天文台の大野裕明さんも講師として参加します。 9月1日(土)〜2日(日) 1日目:天体専門家を招いて宇宙の勉強会に参加 星空観測会 7:00 東京駅出発 10:30 富岡〜国道6号線沿い 12:00 食彩庵で昼食 13:30 天体に関する勉強会:星の村天文台 大野 裕明氏・東亜天文学会 彗星課 佐藤氏 南相馬博物館 16:30 入浴 18:00 夕食(みっちゃん) 19:00 天体観測(馬場公会堂):スコープテック 大沼崇 〜懇親会〜宿泊 2日目:ポニー乗馬体験 7:00 朝食(みっちゃん) 8:00 羽根田カンポス発見の地視察:羽根田家 10:00 乗馬体験(北側駐車場):パカラッチョ 12:00 北側駐車場で昼食(弁当) 14:00 南相馬鹿島SA「セデッテ」で土産 15:00 帰路 19:30 東京駅着〜解散 ・宿泊先は公民館で、布団を敷きながら男女に分かれて雑魚寝となります。 ・親子や祖父母とお孫さんの参加も大歓迎です。 ・会費は約13500円(大人)を予定しています。 お子さんは約半額の6500円を見込んでいます。 (参加者数によって参加費が変動するため) 申込及び問合せ」は下記まで ご参加の際は「氏名(フルネーム)・連絡先(携帯)・子供参加の場合は年齢」 世研話(せけんばなし) 須摩修一(すましゅういち) 携帯 090−2521−1996 メール s.suma@hotmail.co.jp ●田奈星空観望会 次回の田奈星空観望会は、8月18日(土) 月齢8.4 月 木星、土星、火星と夏の星座 日程は天候やその他の要因により、変更中止となる場合があります。 くわしくは下のリンク先をごらんください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html スコープテックは例年通り原村星祭りに出店します。
8月3日金曜日 午後5時開会式〜5日日曜日 午前9時閉会式
サマーホリデーin原村星まつりとは 昼夜にわたりイベントを繰り広げる星に興味がある人が集まるイベントです。 弊社を含め光学機器メーカーが出店します。 標高1300mの八ヶ岳自然文化園で眺める満天の星ぼしは見る人の心をロマンチックな世界へといざなってくれることでしょう。 入場や参加は無料です。 2018年サマーホリデーin原村星まつりは8月3日金曜日 午後5時開会式〜5日日曜日 午前9時閉会式となっております。 主催 サマーホリデーin原村星まつり実行委員会 場所 〒391−0115 長野県諏訪郡原村17217−1613 原村星まつり実行委員会事務局(八ヶ岳自然文化園内) http://www.lcv.ne.jp/~kasugahi/ebennto.htm ★7月の惑星たちと彗星、小惑星 水星 初旬× 下旬○ 金星 ◎ 日没後の西空で観測しやすい。形と大きさの変化が大きくなります。夏休み望遠鏡で形と大きさの変化を観察してみましょう。 火星 ◎ 大接近で観測に絶好条件です。夜半に南の空、模様を見るには口径5センチ70倍以上のシャープな見え味の望遠鏡が必要です。 木星 ◎ 宵の口に南西の空 観測の好機!こどもたちの見やすい時間帯に見えます。 土星 ◎ 宵に南の空。リングが大きく開いて見えています。今年以降リングの開きが小さくなっていきます。観測に絶好 天王星 ○ 夜明け前に南東の空に見える 海王星 ○ 夜半に南の空に見える ★8月の天文現象カレンダー 今月は宵の空に、金星、木星、土星、火星が並び、夜の前半に4つの惑星が一気に観測できます。肉眼で容易に捕らえられ、望遠鏡で簡単に観察ができる4惑星が夜半の空にならぶこのような機会は滅多にありません。 8月2日(木) 木星が地球から見て太陽から東側に90度離れた位置に来る。日没頃に南中し、子どもたちが起きている時間帯に観測しやすいです。 8月5日(日)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます! 8月10日(金)C/2016 M1 パンスターズ彗星が近日点通過(太陽に最も近づく)7月末に太陽熱で崩壊したという報告あり。 8月10日から13日 第85会乙女高原星空観望会 参加申し込み締め切り8月1日(水) 8月13日(月)ペルセウス座流星群が午前10時に極大 日本では12日深夜から13日明け方にかけて月明かりに邪魔されず最も多くの流れ星が観測できる絶好条件になります。 8月13日(金)から7月15日(日)第84回乙女高原星空観望会です。 8月18日 (土) 金星が東方最大離角(太陽の東側に最も大きく離れる)夕方の西空で燦然と輝く。その明るさはマイナス4.3等(1等星の約130倍)の明るさになります。 上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます! 8月26日(日)夏休み最後の満月です。 8月27日(月)水星が西方最大離角、太陽の西側に最も大きく離れる。日の出前に東空低空に観測できる。8月24日から9月1日は、日の出時の地平線からの高度が15度を超えるので、空気が澄んでいれば観測しやすいでしょう。 ※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※ リンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。 ★8月の星空情報 ⭐︎大接近中の火星~大黄雲(砂嵐)発生で表面の模様が見えにくい状況です。 7月31日に大接近を迎えた火星。8月中は小型の望遠鏡でも楽勝で模様が見えるはずですが、先月号のメールマガジンで書いた通り、大黄雲という火星全体をほぼ覆い尽くすような『大砂嵐』が発生していてとても模様が見にくい状態が続いています。弊社のラプトル50やラプトル60でも、本来なら大接近や中接近の時期であれば結構表面の模様が見えるのですが、かなり厳しい状態です。口径20センチや30センチを超えるような望遠鏡でも、表面の黒い模様がほとんど見えない状況が続いているのです。私もラプトル60で火星を覗いていますが、火星の北極部分にかかる極雲がうっすらと見える程度です。もう少し大きな望遠鏡で覗くと、少しだけ黒い模様が見えますが、とても淡く、また南極冠(火星の南極の氷)もその大部分が砂嵐に覆われてしまい日によって少しだけ白いのがわかる程度です。結局どの望遠鏡で比較的はっきり見えるのは、火星の北極部分の上空に掛かる白い雲だけという状況です。極雲は、砂嵐より上を覆っているので見えているのですね。さてこの大砂嵐、今後収まるのか、まだまだ続くのか、世界中の天文ファンが注目し連日観測報告が上がってきています。望遠鏡持っている方は、この夏は火星から目が離せません!!大砂嵐自体が珍しい気象現象ですからね。模様が見えないのは不運だなぁと思う方もいらっしゃるとは思いますが、2年2ヶ月後(東京オリンピンクの後)には、火星の準大接近があり、今回よりは少し小さいですが、それでも結構火星が地球に接近しますから、その時に「今回との見え方の違い」を実感して頂くためにも、ぜひ今夏の火星はよーく観察してくださいね。 火星砂嵐図版.jpg
※星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。 火星を望遠鏡で見た時の大きさ 大接近とは言っても、土星のリングを除く本体部分より一回り大きく見えるだけなので、望遠鏡で見える大きさはかなり小さいです。望遠鏡を一番高い倍率にして、慎重にピントを合わせて、じっくり凝視して観察してください。土星や木星と比べると、火星は表面の輝度が高いので眩しく感じます。模様や雲を見るには、普段より高めの倍率をかけてみるのも一考です。性能の良い対物レンズの天体望遠鏡であれば、望遠鏡の対物レンズの直径mmの数値の2倍から2.5倍位倍率をかけると見やすくなります。口径60mmの望遠鏡なら120倍から150倍ですね。ただ精度の低い対物レンズの望遠鏡では倍率かけてもぼやけるだけなので、無理ですが…. 火星口径別見え方.jpg
※星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。 見頃の時間は…… 惑星を高倍率で観測する時は、大気の揺らぎの影響を受けない地平線からの高度(たかさ)が一番高くなる時間が良いです。天体の高度が一番高くなるのは、観測地から見て南の方角に来た時になりますが、その時刻を南中時刻と言います。この時間の前後1時間くらいが観測のベストの時間帯と言えます。下記は東京での火星の南中時刻ですが、地方にお住まいの方は、カッコないが補正値になります。例えば、8月1日の中国四国地方での南中時刻は、関東の南中時刻、23時27分の30分後、概ね23時ごろになります。 東京での南中時刻(北海道-10分 中部+10分 関西+20分 中国四国 +30分 九州+40分) 8月1日 23時27分 8月10日 22時42分 8月15日 22時19分 8月20日 21時56分 8月21日 21時35分 8月30日 21時15分
☆宵の空に並ぶ、金星、木星、土星、大接近している火星を見よう! 金星は18日に東方最大離角となります。半月状の形に見えていた金星がこれから大きく欠けてくるとともに、秋に地球に近づいてくるにしたがって大きく見えるようになります。形、大きさの変化を追うのも良い自由研究課題になるでしょう。 7月31日に大接近した火星。これから少しずつ少しづつ地球との距離が離れてくるにしたがい、見える大きさが小さくなりますが、9月中旬ころまでは、前述した砂嵐さえ収まれば、小型望遠鏡で十分模様が見えるでしょう。 宵の空にずらりと並ぶ四惑星 2018年8月11日20時
2018年8月15日19時45分
2018年8月30日19時10分
望遠鏡で同倍率で見た時の各惑星の大きさの違いです。火星は土星のリングを除いた本体より大きく見え、木星よりは小さく見えることが分かります。金星は夏から秋にかけて徐々に見える大きさと明るさを増しながら、大きく欠けていきます。 夏の惑星.jpg
※星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。 ☆ペルセウス座流星群 夜空を長い間見ていると、流れ星が横切っていくことがあります。灯火に邪魔されない星空が美しい場所では、月明かりのないときには1時間に数個の流れ星を見ることができます。流れ星の正体は、彗星が太陽に近づいたときに宇宙空間にまき散らしていった大きさ1mmから数センチ程度のチリで、そのチリが秒速数十kmという猛スピードで地球大気に飛び込み、上空100km付近でプラズマ発光し燃え尽きて消える現象なのです。こうした夜空に気まぐれな場所で普段でも見える流星を散在流星といいます。 また毎年決まった時期に、夜空の決まった場所から放射状にたくさんの流れ星が見られる日があります。これらは流星群に属する群流星といいます。夏のペルセウス座流星群と冬のふたご座流星群が特に有名で、1時間に数十個から100個の流れ星を見ることができます。 しし座流星群も有名です。周期的に流星の数が増減するのが特徴で。約33年周期で活動が増減し、2001年には、1時間に1000個近い流星を見ることができました。次の最盛期は、2032年ごろといわれています。 流れ星のなかで、特に明るいものを「火球(かきゅう)」といい、流れ星の本体が大きいため燃えつきず、地上に落ちてきて「隕石」として発見されるものもあります。 そして今回紹介するのは、8月のお盆の頃に沢山の流れ星を飛ばすペルセウス座流星群です。今年は8月12日深夜から13日の明け方までがベストな観測時間です。新月が10日なので、月明かりに邪魔される事なく、満天の星空をバックに沢山の流れ星が観察出来ますよ。時間帯別に流れ星を数えてみるのも夏休みの自由研究のネタには良いと思います。 8月13日午前0時15分ごろのペルセウス座の場所を下にリンクしました。ペルセウス座の放射点を中心に空全体に飛び出すように、流れ星が飛びます。天の川の見られるような夜空の美しい場所なら、1時間に数十個の流れ星を見ることが出来るでしょう。市街地でも都会でも街灯が直接目に入らないようにすれば、1時間に数個の流れ星が見ることができます。よりたくさんの流れ星を見るこつは、出来るだけ開けた場所で見ることです。ペルセウス座を正面に見る必要はなく、空の上の方を出来るだけ広い範囲を見ることが重要です。安全な場所であれば、芝生に寝っ転がってみるのがオススメです。 いちばん沢山流れるのは、12日深夜過ぎから13日の明け方にかけてですが、8月10日ごろから、かなりの数の流れ星が見えますから、毎晩観察して数を数えてその増減を自由研究の課題としても良いでしょう。 2018年ペルセウス座流星群 8月12日 午後11時30分ごろのペルセウス座の位置と放射点
2018年ペルセウス座流星群 8月13日 午前2時30分ごろのペルセウス座の位置と放射点
☆夏の星座をみよう。 夏の星座を解説したいと思います。 夏の星座は、先ずは頭上に見える「夏の大三角」を見つけることから始めましょう。 夏の大三角は、はくちょう座の「デネブ」とわし座の「アルタイル」、こと座「ベガ」の三つの星で形作られる大きな三角形です。夏の星座さがしは、この夏の大三角から始めるのが便利です。どれも1等星なので、星座を構成する星が見えない都心でも、この夏の大三角は、肉眼で観察することができます。 こと座のベガは織姫星、わし座のアルタイルは彦星の別名でも知られ、七夕の主役でもあります。星が綺麗に見える場所であれば、この二星の間を流れる天の川を見ることができます。 そして、南の空に目を向けると、いて座やさそり座、へびつかい座を見ることができます。天の川が見える場所であれば、天の川の流れにそって南にたどると、さそり座といて座が、北のほうにたどると、カシオペア座やペルセウス座を見つけることができるでしょう。 夏の星座がある方向は、冬の星座が見える方向に比べると、天の川が濃く見える方向です。地球から見て、銀河系の外側方向を見る事になる冬の星座に対して、夏の星座は、銀河系の内側を覗き込む方向になるので、天の川を構成する星の数が圧倒的に多くなるので、夏の天の川は迫力があります。本当に星が綺麗な場所で見ると、ただ白い流れが見えるだけではなく、まるで立体感を持った入道雲のごとく、もくもくと見えるほどです!それは本当にすばらしい眺めです。 また天の川の中や周辺には、望遠鏡や双眼鏡で見える沢山の散開星団や散光星雲、そして球状星団を観察することができます。 北東のカシオペアから頭の真上に見える夏の大三角形を経て、南西低空のいて座へ空を横断する見事な天の川を見たければ、8月5日から8月18日の深夜0時前後がオススメです。 下の星図を参考にしてください。 天の川2018.jpg
★望遠鏡基本的な使い方の確認 最近望遠鏡を買ったのだけれど、見たい天体を見つけ視野に入れるのが苦手な方、またピント合わせの極意を学びたい方は、私のブログの下記ページをごらんくださいな。スムーズにできると星空観察がもっと楽しくなりますよ。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html ・天体望遠鏡の視野に星を導く http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331775.html ・ピント合わせの極意 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331845.html ・私のブログでは他にも、星の話題を中心に色々と書いていますので、ぜひごらんくださいね。 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/gallery.html?fid=0&p=1 おわりに メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。 webmaster@scopetown.jp よろしくお願い申し上げます! 2018年7月2日 (株)スコープテック 代表取締役社長 大沼 崇 ############################################################ 株式会社スコープテック 代表取締役社長 大沼崇のフェイスブックアカウント https://www.facebook.com/takashi.onuma.7 天文情報、観望会情報ほか、写真、天気、食べ物、など色々情報を流しています。 ぜひお友達申請もしくはフォローしてみてください。 ・星空と天体観測のブログ http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています! ・乙女高原星空観望会 http://otome.sblo.jp/ 山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2018年の日程は新年には上記サイト上でご案内の予定です。 また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。 毎回30人以上の方が参加されています。2018の日程は下記リンク先でご確認ください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html ############################################################ |
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●はじめに
みなさん、こんばんは。7月の星空情報です。なんと関東・甲信越地方は、7月を待たずに梅雨が開けてしまいました。統計を取り始めて以来、史上最も早い梅雨明けとのことで驚きました。 素晴らしい夏空が広がり、天体観測には絶好の条件なのですが、水不足や畑の作物の生育が心配になってしましますね。 ※ここからリンクを張っている星図の大部分は、アストロアーツの星空シミュレーションソフト ステラナビゲータ10やプラネタリウムソフトのスーパースターfor SCOPETECHを使用して画像を生成しています。画像はマス目になっていますが、マス目一つの角度は10度になります。 星を見つける事が慣れていない方は下記もごらんくださいね。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html ステラナビゲーター10に関して詳しくは、下記リンク先をご覧ください。とても面白い天文シミュレーションソフトで、過去や未来の星空の様子を見たり、地球上のどこにも観測地を設定できるので、将来の天文現象を調べたい時や、海外旅行に出かけた際もとても重宝します。 http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav10/index-j.shtml 〈目次〉 ★概要 ★イベント情報 ★7月の惑星たち ★7月の天文現象カレンダー ★7月の星空情報 ★望遠鏡基本的な使い方の確認 ★おわりに ★概要 7月は、6日が下弦の月 13日が新月となり、20日が上弦、28日が満月で、皆既月食が見られます。見逃さないようにしましょう。この皆既月食ですが、日付に要注意です。27日の(深夜)午前0時すぎて、日が28日に変わってすぐの現象になりますから、1日間違えないように十分ご注意ください。 火星が、7月31日に衝(地球に最接近)となり真夜中に南中し、観測に絶好のシーズンです。先月下旬に衝となった土星や、宵の口に南の空に見える木星もまだまだ観測できます。今回特に好条件で明るく見える小惑星ベスタもまだまだ5等代で明るく観測しやすい状況が続いています。。肉眼でギリギリ見える明るさとはいえ、見つけるには双眼鏡や低倍率にした望遠鏡が必要です。先月末に小惑星に到着した探査機『はやぶさ2』のニュースが多い7月になるでしょう。 ★イベント情報 ●2018年 乙女高原星空観望会 第84回 7月13日(金)〜7月15日(日)夏の星座 夏の天の川 土星や木星や火星 http://otome.sblo.jp/ ●田奈星空観望会 次回の田奈星空観望会は、7月21日(土) 月齢8.4 月 木星、土星、火星と夏の星座 日程は天候やその他の要因により、変更中止となる場合があります。 くわしくは下のリンク先をごらんください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html スコープテックは例年通り原村星祭りに出店します。 サマーホリデーin原村星まつりとは 昼夜にわたりイベントを繰り広げる星に興味がある人が集まるイベントです。 弊社を含め光学機器メーカーが出店します。 標高1300mの八ヶ岳自然文化園で眺める満天の星ぼしは見る人の心をロマンチックな世界へといざなってくれることでしょう。 入場や参加は無料です。 2018年サマーホリデーin原村星まつりは8月3日金曜日 午後5時開会式〜5日日曜日 午前9時閉会式となっております。 主催 サマーホリデーin原村星まつり実行委員会 場所 〒391−0115 長野県諏訪郡原村17217−1613 原村星まつり実行委員会事務局(八ヶ岳自然文化園内) http://www.lcv.ne.jp/~kasugahi/ebennto.htm ★7月の惑星たちと彗星、小惑星 水星 ○ 7月12日に東方最大離角となり、日没後の西空で観察しやすい。 金星 ◎ 日没後の西空で観測しやすい。形と大きさの変化を望遠鏡で追って見よう。 火星 ◎ 大接近で観測に絶好条件です。夜半に南の空、模様を見るには口径5センチ70倍以上のシャープな見え味の望遠鏡。 木星 ◎ 宵の口に南南西の空 観測の好機!こどもたちの見やすい時間帯に見えます。 土星 ◎ 夜半に南の空。観測に絶好 天王星 ○ 夜明け前に東南東の空に見える 海王星 ○ 夜明け前に南の空に見える ★7月の天文現象カレンダー 予想外に早く梅雨明けした地方もあり、関東甲信越地方を中心に晴天が続いています。全国的に梅雨明けが早まり、今年の夏は長くなりそうです。 7月2日(月) 半夏生 7月6日(金)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます! 7月12日(木)水星が太陽の東側に最も離れて見える東方最大離角となり、日没後の西空低い位置で観測できる。 7月13日(金)新月 前後数日は、ほぼ一晩中月明かりの影響を受けずに特に美しい星空を観察できます。オーストラリア南部と南極で部分日食が見られる。 7月13日(金)から7月15日(日)第84回乙女高原星空観望会です。 7月16日 (月) 海の日 7月20日(金)上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます! 7月28日(土)満月です。今回の満月は、皆既月食が見られます。土曜の早朝、明け方の空で皆既月食が見られます。 火星が衝となり観望の好機です。もっとも地球に近くのは三日後になります。 7月31日(火) 火星大接近 前後1ヶ月は特に大きく見え小型望遠鏡で表面模様を観察するチャンスです。 星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。 ★7月の星空情報 7月28日(土)明け方の皆既月食 北海道と東北地方北東部を除く日本全国で、皆既月食の前半が見られます。月食は、地球の影が月面に落ちる現象です。今年1月31日から2月1日に全国で全経過を観察できた皆既月食と比べると条件が良いとは言えませんが、明けて行く空の中で欠けていく月食がどのように見えるかちょっと楽しみだったりします。部分月食が始まるのが午前3時24分ごろからとなるので、土曜日の朝に早起きして観測することになりますが、みなさん目覚ましをかけて是非早朝の月食を観察してみましょう。 西に行くほど、皆既月食になってから月が地平線に沈むまでの時間が長くなります。西空低空で起こる月食なので、いずれの場所でも西空が地平線近くまで開けた場所で観察してください。 今回の月食で最も観測条件が良いのは、中東やロシア西部になります。
☆7月31日 火星大接近! いよいよ火星が地球に近づいてきました。昨夜も深夜過ぎの南東の空で信じられないような明るさで赤く輝いているのを観察できました。一番接近するのは7月31日ですが、今の約1.7倍も明るく見えることになります。ここまで接近し明るくなるのは2003年8月の大接近以来、15年ぶりのことになります。 まずは図版をたよりに火星を夜空で見つけて見ましょう。赤くとても明るく輝いているので、すぐに見つかると思います。 この火星、現在でも非常に明るく見えていますが、大接近する月末には今の1.7倍も明るくなるので月末が近づくに連れて、ますます明るくなります! 大接近とはいえ、火星は地球の直径の1/2、地球の衛星である月の約2倍の直径しかない、小ぶりな惑星です。大接近とはいえ5759万キロ、地球から月までの平均距離38万キロと比較しても約150倍も遠くということで、見える大きさは、土星を望遠鏡で覗いた時のリングを取り除いた土星本体より一回りほど大きいだけなので、かなり小さめに見えると認識してください。小口径の望遠鏡では厳しいといえる対象ですが、2年2ヶ月まえ火星中接近の時は、今回よりさらに一回り小さくしか観察できなかったのですが、それでも弊社が作る一番小さな望遠鏡セット「ラプトル50」75倍でも、黒い模様と極冠と呼ばれる極付近のドライアイスの白い氷は確認できましたし、数時間置いて再び見ると火星の自転により模様が移動しているのも観察できました。ただその時にラプトル50との性能比較用にテストをしていた中国製の60mm屈折は、ラプトル50より口径が大きかったにも関わらずひとつも模様が確認できないものもありましたから、火星観測に置いては、特に小さな口径で観察しようとすると望遠鏡自体の光学系の精度と作りはかなりきちんとしたものでないとなりません。 まあ、口径も80mmになれば、中国製のものでは余程ひどいものでない限りは、火星表面の模様は見えますが、それでも高精度な日本製のものと比べると見え方の差はとても大きいということを申して置きたいと思います。 口径10センチを超えてくると、表面の模様だけでなく、朝霧や極にかかる雲なども見え始め、口径20センチを超える中型望遠鏡になれば、惑星観測のベテランになるとかなり詳細な模様や気象現象なども見えてくるのです。 ただ火星に限らず、惑星の表面の模様は、覗き慣れているか、注意深く観察しているか、何度も繰り返し観察しているか、また大気の揺らぎが安定した日であるか、という様々な要因で同じ望遠鏡で見ても、よく見える人とよく見えない人が居るも事実です。とにかく晴れたら粘り強く何日でも観察するのが、観察眼を鍛えることになりますから、一度あんまり見えないからといって諦めず何度でもチャレンジして欲しいと思います。7月から9月までは見える大きさも普段よりは大きいですからね。 見る時は、慎重にピントを時間をかけて合わせて、できるだけじっくり観察することも重要なポイントです。覗いて数秒では、ほとんど模様は見えません。一生懸命見てくださいね。 下の図版は、望遠鏡の口径による火星表面の見え方の目安です。大シルチスという名がついた、半島のような黒い模様が正面に来ている時のシミュレーション画像です。大シルチスは小型望遠鏡でも最も見やすい模様の1つです。
火星の模様で、黒く見えるところは岩石が多い場所、明るいオレンジに見える場所が砂地にになります。口径が大きい望遠鏡でみると、高い山にかかる雲なども見えてきて、その変化も楽しめます。
火星観測のベストタイムは、火星が南中(真南に来た時に地平線からの高度が最も高くなるため)するころに観察するのが良いでしょう。あまり低い位置ですと、大気のゆらぎの影響を受けてしまいシャープに見えないためです。他の惑星も同じで、地平線からの高度が最も高くなるのは、対象の天体が南中(真南に来た時になります) オススメの時間帯は下記の通りです。 7月上旬 午前0時半から午前4時ごろ 7月中旬 午後11時半から午前3時ごろ 7月下旬 午後10時半から午前2時ごろ 7月15日20時20分から5時30分までの10分ごとの火星の位置図版
地球の自転周期は23時間56分、火星の自転周期は24時間37分になります。火星の1日は地球よります。これは、毎日同じ時間、例えば午前0時に見た場合、41分だけ回転した火星の姿を見ることを意味します。火星表面の模様をぐるりと一周見ようとすると、1ヶ月以上掛かることになります。それよりも、同じ夜に一時間ごとに観察すれば、一時間経過すれば、火星は一時間分自転してくれますから、火星の模様を観察するには効率が良いことになります。 火星の模様1日ごとの図版
火星の模様、同夜一時間毎の図版
そして最後に7月2日から一週間おきの同じ時刻に観察した場合の模様はどんな風に見えるのでしょうか。それをシミュレートしたのが下記の図版になります。
より詳しい毎夜の火星の表面模様を知りたい方は、アストロアーツ社の星空シミュレーションソフト『ステラナビゲーター』を購入するのが良いでしょう。もしくは、7月号や8月号の月刊天文雑誌『星ナビ』や『天文ガイド』を購入するのも良いと思います。
特に今月号の星ナビ8月号は、火星の南中時間(見頃の時間)や観測する時の表面の模様がわかる表面模様の早見盤のペーパークラフトが付属していてとてもオススメです。
○火星気象ニュース 6月上旬に約20年ぶりに、火星全体を覆いかくす程の大黄雲(だいこううん)が発生しました。大黄雲とは、大規模な火星の砂嵐のことです。最初は規模の小さかった砂嵐でしたが、あっという間に発達し現在火星全体を覆い隠し模様が大変見にくい状態になっています。写真に撮るとうっすらと模様が写るのですが、砂嵐に覆われた火星は望遠鏡で観察すると、肉眼では赤みが薄れ、黄色味を帯びて見えています。この砂嵐の影響で、現在火星表面で活動中のNASAの自走式の探査車のうち一台が、太陽からの日射が砂嵐で遮られてしまったことにより太陽電池パネルの発電量が大幅に低下して、動かなくなってしまったようです。もう一台の自走式探査車は、電力の供給を原子力電池でまかなっているため異常はないようです。早めに砂嵐が収まり、天候回復して火星の表面の模様が良くみえるようになるといいですね。 下の図版は、左が砂嵐の影響がない状態の火星で右が砂嵐の影響で模様が見にくくなった火星のシミュレーション図版です。 火星砂嵐図版
※星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると拡大できます。 ☆日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に到着!
日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が、日本時間6月27日の午前9時35分に、ついに探査対象となっている小惑星「りゅうぐう」から20キロの地点に到着しました。ここ(ホームポジション)で小惑星りゅうぐうと並走しながら、リュウグウの地形や形状を詳しく観察し、秋からの着陸機4機の投下場所や小惑星表面のサンプル採取の場所を検討していくことになります。
前回、大きな話題となった世界初の小惑星サンプルリターンミッションを行なった「はやぶさ」で探査した小惑星「イトカワ」はS型小惑星に分類されるケイ素質を主成分とする小惑星を探査しました。今回の「はやぶさ2」は、C型小惑星に分類される炭素の含有量が多い炭素質コンドライトからなる小惑星を探査します。C型小惑星は、太陽系の形成の初期段階で多数生まれ、今の惑星の元になった微惑星形成から取り残された物質から形成され、微惑星形成時の熱の影響をあまり受けていないより太陽系の形成初期の段階の太陽系の構成物質を沢山含んでいるいわば、原始太陽系の化石とか残りカスのような天体なのです。一方「イトカワ」は、一度微惑星としてある程度の大きさまで成長した天体が再び微惑星同士で衝突し粉々に粉砕された破片の寄り集まりと言われているのがS型小惑星で、微惑星になった時に一度800度位まで加熱されてしまっているので、その熱により太陽系初期の状態のものはほとんどないと言われています。 C型小惑星の「りゅうぐう」は、炭素質コンドライトからなり、太陽系形成の最初期段階から存在しました。炭素質コンドライトは、炭素の含有比が高く、カーバイドや有機化合物を含む蛇紋岩などの含水鉱物や有機物などの物質を保存している天体と考えられています。その表面物質を地球に持ち帰ることを「はやぶさ2」は目指しているのです。 太陽系が誕生したとき、原始太陽の周りを取り巻く大量のガスやチリ(星間物質)は、重力で引き合い、ところどころで惑星の元となる微惑星になりました。微惑星どうしが合体し、より大きな微惑星が形成されます。これらの星間物質は、一旦微惑星や惑星などに取り込まれると、800度を超えるような熱にさらされ、星間物質に存在した有機物や化合物は分解、蒸発してしまします。そして沢山の微惑星を集め、遂には惑星が出来ます。 はやぶさ2が今回探査をするC型小惑星は、原始惑星など大型天体の一部として取り込まれる過程を経ていないので、高熱にさらされておらず太陽系創生当時の原始の星間物質の情報を含んでいると考えられています。 たくさんの微惑星を集め巨大に成長した原始地球がありましたが、その後、そのころまだ多く残っていた有機物や含水鉱物を含んだC型小惑星のような小天体が地球に衝突し、今の地球にある海や生命の元となるアミノ酸のような、生命の元になる有機物を地球に運んだのではないかという説があり、地球の生命の起源がどこにあるのかという事の謎解きの1つとして、「小惑星リュウグウ」の表面の物質を、採取し地球に持ち帰り調べることは、地球上の生命体や地球上に存在する水の起源を探る意味でもとても重要なことなのです。 ●りゅうぐうは実は……黒い! 物体の表面に入射した光は,一部は物体に吸収され,残りはいろいろな方向に反射されます。この場合の入射光と反射光のエネルギーの比をアルベドまたは反射能という。理想的な鏡面は入射光を完全に反射するのでアルベドは100%、黒体は完全に吸収してしまうのでアルベドは0%になります。 各天体のアルベドをご覧ください。 金星 67% 火星15% 地球36.7% 木星52% 月12% 小惑星イトカワ 53% 小惑星リュウグウ5% 炭素質コンドライトからなる「りゅうぐう」のアルベド比は、身の周りの黒いもので表現すると、舗装したばかりの黒いアスファルト舗装よりももっと黒く、黒い画用紙と同じくらい真っ黒な小惑星と言えます。 では、「はやぶさ2」が撮影した「りゅうぐう」の写真は、なぜ白っぽくみえるのでしょうか。はやぶさで撮影した「イトカワ」と同じように見えます。 それは、シャッタースピードを落とすなどして、露出をたっぷりかけて撮影しているからです。リュウグウとイトカワを並べて観察したとすると、リュウグウはかなり黒っぽく、イトカワはかなり白く見えることでしょう。 ●はやぶさ2の後をNASAの小惑星探査機「オシリス・レックス」が追っています。 初代小惑星探査機「はやぶさ」の活躍を目の当たりにした米国のNASAは、間髪をいれずにはやぶさ2より大きな小惑星探査機を、潤沢な予算を投入し建造し、日本の「はやぶさ2」が調べるC型小惑星りゅうぐうと同じC型に分類される小惑星「ベンヌ」からサンプルを持ち帰ろうとしているのです。
はやぶさ2とオシリス・レックスのチームは、双方のミッションの成功率を高めるため、協力しあっているとはいえ、科学の世界での一番乗りや新たな発見をする熾烈なコンペティターであるとも言えるのです。 はやぶさ2とオシリス・レックスの比較 はやぶさ2 1.0m × 1.6m × 1.25m 質量 600kg 小惑星到着 2018年6月26日 地球帰還2020年年末 オシリス・レックス 2.43m x•2.43m x3.15m 質量 1529kg• 小惑星到着 2018年年末 地球帰還 2023年. Credit: NASA's Goddard Space Flight Center ★望遠鏡基本的な使い方の確認 最近望遠鏡を買ったのだけれど、見たい天体を見つけ視野に入れるのが苦手な方、またピント合わせの極意を学びたい方は、私のブログの下記ページをごらんくださいな。スムーズにできると星空観察がもっと楽しくなりますよ。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html ・天体望遠鏡の視野に星を導く http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331775.html ・ピント合わせの極意 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331845.html ・私のブログでは他にも、星の話題を中心に色々と書いていますので、ぜひごらんくださいね。 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/gallery.html?fid=0&p=1 おわりに メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。 webmaster@scopetown.jp よろしくお願い申し上げます! 2018年7月2日 (株)スコープテック 代表取締役社長 大沼 崇 ############################################################ 株式会社スコープテック 代表取締役社長 大沼崇のフェイスブックアカウント https://www.facebook.com/takashi.onuma.7 天文情報、観望会情報ほか、写真、天気、食べ物、など色々情報を流しています。 ぜひお友達申請もしくはフォローしてみてください。 ・星空と天体観測のブログ http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています! ・乙女高原星空観望会 http://otome.sblo.jp/ 山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2018年の日程は新年には上記サイト上でご案内の予定です。 また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。 毎回30人以上の方が参加されています。2018年の日程は下記リンク先でご確認ください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html ############################################################ |
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●はじめに
みなさん、こんばんは。6月の星空情報です。今年は平年に比べ季節の移り変わりが早く、5月末には早くも梅雨入りとの知らせが南の地方からは届いています。普段は晴天が多い5月中旬から関東地方も不安定で、気温も高めに推移したかと思えば北から寒気が入り急に気温が下がったり体調を崩された方も多いのではないでしょうか。空の状態も関東地方では、木星の観測シーズンですが、大気のゆらぎが大きい(シンチレーションが悪い)日が多く、なかなかシャープな木星を観察できませんでした。6月は、5月に地球に最接近した木星に加え、下旬に土星が最接近(衝)となります。火星もどんどん明るくなってきていて、まだ小さくしか見えないですが、口径8センチの望遠鏡で、白く凍りついた極冠や目立つ模様が見えて来ています。 ※ここからリンクを張っている星図の大部分は、アストロアーツの星空シミュレーションソフト ステラナビゲータ10やプラネタリウムソフトのスーパースターfor SCOPETECHを使用して画像を生成しています。画像はマス目になっていますが、マス目一つの角度は10度になります。 星を見つける事が慣れていない方は下記もごらんくださいね。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html ステラナビゲーター10に関して詳しくは、下記リンク先をご覧ください。とても面白い天文シミュレーションソフトで、過去や未来の星空の様子を見たり、地球上のどこにも観測地を設定できるので、将来の天文現象を調べたい時や、海外旅行に出かけた際もとても重宝します。 http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav10/index-j.shtml 〈目次〉 ★概要 ★イベント情報 ★6月の惑星たち ★6月の天文現象カレンダー ★6月の星空情報 ★オススメWEB サイト ★望遠鏡基本的な使い方の確認 ★おわりに ★概要 6月は、7日が下弦の月 14日が新月となり、20日が上弦となります。 土星が、6月27日に衝(地球に最接近)となり真夜中に南中し、観測に絶好のシーズンです。先月衝となった木星や明け方の火星ももちろん注目の観測対象です。そして先月ご案内した小惑星ベスタも20日に衝となり5.3等星の明るさで輝いています。肉眼でギリギリ見える明るさとはいえ、見つけるには双眼鏡や低倍率にした望遠鏡が必要です。ベスタ自体がとても小さい天体(直径500キロ程度)なので望遠鏡で見ても点にしか見えませんが、今月末に小惑星探査機『はやぶさ2』が小惑星リュウグウ(直径1キロ程度)に到着し探査を始めることもあり、一度小惑星を実際に観察してみるのも良いでしょう。 ★イベント情報 ●2018年 乙女高原星空観望会 第83回 6月15日(金)〜6月17日(日) 夜半に頭の上でアーチを描く天の川 土星や木星や火星 http://otome.sblo.jp/article/181901307.html ●田奈星空観望会 次回の田奈星空観望会は、6月23日(土) 月齢 11.0 月 木星 初夏の星座 日程は天候やその他の要因により、変更中止となる場合があります。 くわしくは下のリンク先をごらんください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html 岐阜県中津川 中津スバル感謝デー 6月23日(土)と24日(日)天体講演会&天体観測会 毎年恒例となったイベントです。岐阜の中津スバルさんで行われる天体観測会と天文講演会です。どなたでもお越し頂けます。詳しくは中津スバルホームページにて! 講演と天体観測会は、スコープテックの大沼が行います。 http://www.takenet.or.jp/~subaru/ ★6月の惑星たちと彗星、小惑星 水星 × 6月6日に外合で太陽に近すぎて観測困難。 金星 ◎ 日没後の西空で観測しやすい。形と大きさの変化を望遠鏡で追って見よう。 火星 ○ 夜半過ぎの南東の空、模様を見るには口径8センチ以上のシャープな見え味の望遠鏡。 木星 ◎ 宵の口南東の空 夜半前に南中 観測の絶好機! 土星 ◎ 夜半過ぎから夜半に南の空。観測に絶好 天王星 × 太陽に近すぎて観測しずらい 海王星 △ 夜明け前に南東の空 ★6月の天文現象カレンダー 6月 梅雨の時期は雲に阻まれ、なかなか星空が見えませんが、梅雨の晴れ間に見える星空は思いの外美しいものです。日が沈んで間もなく西空には金星がとても明るく輝いて見えます。夏至の22日は一年で一番夜が短い日になります。 6月7日(木)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます! 6月14日(木)新月 前後数日は、ほぼ一晩中月明かりの影響を受けずに特に美しい星空を観察できます。 6月15日(金)から6月17日(日)第82回乙女高原星空観望会です。 6月20日(水)上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます!小惑星ベスタがこのころ地球に最接近(衝)となり、明るさ5.3等となります。 6月21日(木)夏至です。この前後は日没が一番遅く、日の出の時刻が一番長早くなります。 6月27日(水)土星がいて座で地球に最接近(衝)となります。明るさは0等級(1等星の約2.5倍の明るさ) 6月28日(木)満月です。満月の時はクレーターはあまり見えませんが、月の表面の濃淡模様や光条がよく観察できます。この日の満月のすぐ近くに土星が見えます。土星が見つからない方は月を目印に土星を見つけてみましょう。 ※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※ リンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。 ★6月の星空情報 ●夜半過ぎの空に木星と土星と火星が一望できます。 観測シーズンを迎えた木星と土星と火星が同じ方向の空で一望できることはそうそうある事でなく、実はとても珍しい眺めです。今年は春先から夏までずっとこんな状態が続きますから、ぜひ先ずは、この目で見ていただきたいと思っています。デジタルカメラをお持ちであれば、超広角レンズで天の川と一緒にこの見事な星景色を写して見てください。3惑星を1枚の画角に収めるには、35mmフルサイズ換算で16mmのレンズが必要になりますが、そこまでの画角の広角レンズをお持ちでない方は、二枚に分けて撮影し画像処理ソフトで繋いでみてはいかがでしょうか。 南の空に掛かる3惑星
先月の乙女高原星空観望会で三惑星と天の川を写したのが下の写真です。
●6月27日 土星が地球に最接近。観測に絶好のシーズン ★土星のひみつ 土星は、太陽系で内側から6番目の軌道を公転している惑星です。太陽系では木星の次に大きな惑星です。地球は太陽の周りを1年で公転するのに対し、土星は29年半で太陽の周りを一周します。木星の直径は地球の約10倍になります。水星、金星、地球、火星は、岩石からなる岩石惑星ですが、土星は木星と同じくガス惑星です。外観の特徴は、まわりをぐるりと取り巻く有名なリングです。リングは巨大で、地球から小型望遠鏡で観察できるリング上に端から端まで地球を並べると20個も並ぶほどの大きさです。とても巨大なリングですが、厚みはわずか100メートルほどしかありません。リングの正体は無数のびっしり並ぶ、氷を主成分とする小天体でひとつひとつの大きさは10センチほどの大きさのようです。昨年まで、アメリカのNASAとヨーロッパー宇宙機関が打ち上げた土星探査機カッシーニが土星のまわり周回しながら長年に渡り詳しい探査を行ったお陰で沢山の事が分かってきましたが、同時に沢山の謎も出てきたようです。さらなる探査の進展が期待され、現在アメリカとヨーロッパで次期探査機の計画が進んでいるそうです。 次期土星探査計画 タイタン・サターン・システム・ミッション https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3 昨年、13年間の長期に渡る土星の探査を終え、大気圏に突入し消滅した土星探査機『カッシーニ・ホイヘンス』 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%8B_(%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F) NASA カッシーニ・ホイヘンス WEBサイト カッシーニ探査機が撮影した土星、太陽が土星の向こう側に位置し、逆光で撮影されています。
地球から見える濃いリングの外側に霞のような淡い巨大なリングが写っています。 Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute ★望遠鏡で見る土星 美しく大きなリングを持つ惑星として知られる土星。そのリングの大きさは、地球を並べると20個も並ぶ程巨大なものだということは先ほどお話しました。とても大きな惑星なのですが、月の約4000倍も離れていて、地球からとても遠くにあるのです。ちなみに飛行機のスピード(時速800km)で地球を飛び立つと月までは20日で到達しますが、土星までは200年以上かかる計算になります。ですからそのリングは当然肉眼では見ることができません。とても遠いので、天体望遠鏡を使わないと見ることができないのです。 人類が土星がいびつな形をしていることを発見したのは、天体望遠鏡が発明された400年程前の事になります。当初の望遠鏡は土星のリングを見るには性能が不十分で、人類で初めて望遠鏡で天体観測を行ったイタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイは、いびつな形をした不思議な星と認識していたようです。そして、ガリレオの天体観測から50年後の17世紀後半になり、望遠鏡の性能向上でようやく土星のリングが見えるようになったのです。 土星ですが、地球から観察すると、毎年リングの見え方が変わります。地球と土星の位置関係によってリングがほとんど見えなくなったり、また逆に土星本体をはみ出し、本体を取り巻くように見えたりと、約32年の周期で見え方が変化していきます。昨年の観測シーズンに引き続き今年も、美しくリングが見える観測シーズンとなっています。地球から見て、リングが大きく開いて見える年なのです。6月末には、地球に一番近づいた状態(衝)になります。 そして最接近を迎えるこの6月に注目して頂きたいのはリングの明るさです。土星本体とリングの明るさをよーく観察してみてください。現在は、土星の本体とリングの明るさを比べると、土星本体の明るさのほうが、リングの明るさより明るいのが分かりますが、これが『衝』の前後1週間ほどは、リングの方が本体より明るくなります。肉眼でもはっきり分かる現象です。『衝効果』とか『ハイリゲンシャイン効果』と呼ばれる現象です。簡単に言うとリングを構成する微小天体が、地球から見て満月と同じように全面が輝くのと、地球から見て手前の微小天体の影が少し奥の微小天体に影を落とさないために起きると言われています。
小型天体望遠鏡では下記の図版のように見えますが、今年は土星の地平線からの高度が低いので、もう少しぼやけて見えるかもしれません。何度も見ているうちに良い条件にあたる可能性も増えます。また南中時刻に近い深夜0時前後に見ると地平高度が一番高くなり大気のゆらぎの影響が低減されシャープに見える可能性が高くなります。
●金星の観察 夕方の西空でとても明るく輝いている金星。まだ茜色の夕空が残る時間帯にも十分見えるほどの高度がある。地球から見える天体の中では、太陽、月に次いで3番目に明るく見える金星。街灯の影響を受けない夜空があるオーストラリアの内陸部などでは、金星による影が分かるほどだと聞いた事がある。 この金星、以前のメルマガでもお知らせしていますが、望遠鏡で観察すると形の変化が面白いのです。これから秋口にかけて欠け具合がどんどんと大きくなり、それとともに地球の近づきどんどん大きく見えるようになります。
⚫︎夏の星座をみよう。 今月は、夏の星座を解説したいと思います。 夏の星座は、先ずは頭上に見える「夏の大三角」を見つけることから始めましょう。 夏の大三角は、はくちょう座の「デネブ」とわし座の「アルタイル」、こと座「ベガ」の三つの星で形作られる大きな三角形です。夏の星座さがしは、この夏の大三角から始めるのが便利です。どれも1等星なので、星座を構成する星が見えない都心でも、この夏の大三角は、肉眼で観察することができます。 こと座のベガは織姫星、わし座のアルタイルは彦星の別名でも知られ、七夕の主役でもあります。星が綺麗に見える場所であれば、この二星の間を流れる天の川を見ることができます。 そして、南の空に目を向けると、いて座やさそり座、へびつかい座を見ることができます。天の川が見える場所であれば、天の川の流れにそって南にたどると、さそり座といて座が、北のほうにたどると、カシオペア座やペルセウス座を見つけることができるでしょう。 夏の星座がある方向は、冬の星座が見える方向に比べると、天の川が濃く見える方向です。地球から見て、銀河系の外側方向を見る事になる冬の星座に対して、夏の星座は、銀河系の内側を覗き込む方向になるので、天の川を構成する星の数が圧倒的に多くなるので、夏の天の川は迫力があります。本当に星が綺麗な場所で見ると、ただ白い流れが見えるだけではなく、まるで立体感を持った入道雲のごとく、もくもくと見えるほどです!それは本当にすばらしい眺めです。 また天の川の中や周辺には、望遠鏡や双眼鏡で見える沢山の散開星団や散光星雲、そして球状星団を観察することができます。
2018年6月15日午前0時30分ごろの夜空
初旬にこの図版と同じ星空になるのは午前1時半ごろ、下旬は23時30分ごろになります。 天の川と夏の大三角(左側)
※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※ メールのリンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると拡大できます。 ★オススメWEB サイト NASAをはじめ世界中の宇宙機関や研究者から大注目を浴びている、日本の新型小惑星探査機『はやぶさ2』。今月末ごろに小惑星『りゅうぐう』に到着します。到着次第観測を始め、秋ごろから複数回に渡り『りゅうぐう』の表面に降下し、サンプルの採取を試みます。 前回の小惑星探査機「はやぶさ」は世界初の小惑星表面からのサンプル採取を成功させ、大ニュースとなりとても盛り上がりましたが、今回は小惑星の表面に大きな弾丸を打ち込み人工クレーターを作ったり、前回以上に大掛かりな探査となっています。大変なのは、前回は事前の地上からのレーダー観測から大まかな形が分かっていたのですが、今回は形がほとんど分かっていません。 到着してからすぐに観測に取り掛かり、立体的な形状を把握、表面をよーく調べてどこからサンプルを取るか考えなくてはなりません。またドイツの宇宙機関から託された表面に着陸させるローバーが一機と、他に二機のローバーが搭載されているので合計3機のローバーを表面に無事届ける必要もあります。2019年12月まで小惑星に滞在するので、時間はたっぷりありそうに見えますが、実際はやらなきゃいけないこと満載でかなり忙しい運用になりそうです。 NASAと違い、3交代で充実した人員で運用している訳ではなく、宇宙開発に十分な予算がない日本の人工衛星や探査機の運用体制はかなり貧弱と聞いています。それによって運用ミスにより観測衛星を失ったりしてきた過去もあるようです。なんとか頑張って貰いたいものです! はやぶさ2の現在の位置や小惑星りゅうぐうとの距離などがリアルタイムで表示されています。他にも探査の様々な情報がありますのでぜひご覧になってください。 http://www.hayabusa2.jaxa.jp ★望遠鏡基本的な使い方の確認 最近望遠鏡を買ったのだけれど、見たい天体を見つけ視野に入れるのが苦手な方、またピント合わせの極意を学びたい方は、私のブログの下記ページをごらんくださいな。スムーズにできると星空観察がもっと楽しくなりますよ。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html ・天体望遠鏡の視野に星を導く http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331775.html ・ピント合わせの極意 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331845.html ・私のブログでは他にも、星の話題を中心に色々と書いていますので、ぜひごらんくださいね。 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/gallery.html?fid=0&p=1 おわりに メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。 webmaster@scopetown.jp よろしくお願い申し上げます! 2018年6月1日午前2時50分 (株)スコープテック 代表取締役社長 大沼 崇 ############################################################ 株式会社スコープテック 代表取締役社長 大沼崇のフェイスブックアカウント https://www.facebook.com/takashi.onuma.7 天文情報、観望会情報ほか、写真、天気、食べ物、など色々情報を流しています。 ぜひお友達申請もしくはフォローしてみてください。 ・星空と天体観測のブログ http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています! ・乙女高原星空観望会 http://otome.sblo.jp/ 山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2018年の日程は新年には上記サイト上でご案内の予定です。 また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。 毎回30人以上の方が参加されています。2018の日程は下記リンク先でご確認ください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html ############################################################ |
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●はじめに
みなさん、こんばんは。5月の星空情報をお届けします。4月は北海道と北東北を除く、全国各地は平年よりかなり高温傾向で少雨でした。晴天が続き、天体観測を楽しんだ方も多かった事でしょう。5月から夏にかけて、木星、土星、火星が観測シーズンを迎え、6月末には、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星りゅうぐうに到着し探査を始めることになり、例年になく「天文」や「宇宙」が注目される一年になるのではと期待しています。 ※ここからリンクを張っている星図の大部分は、アストロアーツの星空シミュレーションソフト ステラナビゲータ10やプラネタリウムソフトのスーパースターfor SCOPETECHを使用して画像を生成しています。画像はマス目になっていますが、マス目一つの角度は10度になります。 星を見つける事が慣れていない方は下記もごらんくださいね。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html h ステラナビゲーター10に関して詳しくは、下記リンク先をご覧ください。とても面白い天文シミュレーションソフトで、過去や未来の星空の様子を見たり、地球上のどこにも観測地を設定できるので、将来の天文現象を調べたい時や、海外旅行に出かけた際もとても重宝します。 http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav10/index-j.shtml 〈目次〉 ★概要 ★イベント情報 ★5月の惑星たち ★5月の天文現象カレンダー ★5月の星空情報 ★望遠鏡基本的な使い方の確認 ★おわりに ★概要 5月は、8日が下弦の月 15日が新月となり、新月前後数日が月明かりに邪魔されず星が良く見える時期になります。22日が上弦となります。 木星が、5月9日に衝(地球に最接近)となり真夜中に南中し、観測に絶好のシーズンです。深夜過ぎの土星も来月末に衝になり、火星も徐々に近づいてきており、そろそろ観測を始めなければなりませんね。 ★イベント情報 ●2018年 乙女高原星空観望会 第82回 5月18日(金)〜5月20日(日) 初夏の星座 深夜に天の川 土星や木星 http://otome.sblo.jp/article/181901307.html ●田奈星空観望会 << 2018年田奈観望会スケジュール >> 次回の田奈星空観望会は、5月26日(土) 月齢 11.0 月 木星 初夏の星座 日程は天候やその他の要因により、変更中止となる場合があります。 くわしくは下のリンク先をごらんください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html ★5月の惑星たちと彗星、小惑星 水星 五月上旬○ 4月30日には西方最大離角で水星が日の出前に、東の低空で比較的観測しやすい。 金星 ◎ 日没後の西空にぎらぎらと輝きよく見える。 火星 ○ 夜半過ぎの南東の空、模様を見るには口径8センチ以上のシャープな見え味の望遠鏡。肉眼で容易に発見できる明るさ 木星 ◎ 夜半前南東の空 真夜中に南中 観測の絶好機! 土星 ◎ 夜半過ぎの南東の空。観測に絶好 天王星 × 太陽に近すぎて観測できない 海王星 × 夜明け前に南東の空低い、観測しにくい ★5月の天文現象カレンダー ゴールデンウィークは、満月過ぎの明るい月が一晩中夜空を照らし出し、星雲星団の観察は厳しいでしょう。木星、土星、火星や月の観察がオススメです。 5月6日(日)みずがめ座η流星群が極大(一番みずがめ座流星群の流れ星が流れる) 5月8日(火)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます! 5月9日(水)木星が衝 地球に接近し、観測の絶好機です。 4月13日(金)から4月15日(日)第81回乙女高原星空観望会です。 5月15日(火)新月 前後数日は、ほぼ一晩中月明かりの影響を受けずに特に美しい星空を観察できます。 5月22日(火)上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとても良く見えます! 5月29日(月)満月です。水星が西方最大離角 ※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※ リンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると見やすく拡大できます。 ★5月の星空情報 5月6日 みずがめ座η流星群 みずがめ座η流星群の元となる流星物質は、76年周期で太陽系を回るハレーすい星が供給源となっています。今年は極大日前後に満月すぎの月が夜空を照らしているため、流星の数はぐっと少なくなるでしょう。 もともと北半球より南半球での観測条件が良い流星群で、日本からは夜明け前の午前2時から4時くらいまでの2時間が観測時間帯になります。東の空低くから、打ち上げ花火のように打ち上がるような経路で飛ぶ流星が多いです。今年の極大時間(流れ星が一番増える時間)は5月6日17時ごろと予想されています。この時間はみずがめ座は地平線より下にいますので、5月6日未明から明け方と5月7日未明から明け方にかけて観測すると良いでしょう。 図版 みずがめ座η流星群 ●ゴールデンウィークは、月を目印に惑星を見つけよう。 早速今夜から、月が木星に接近してます! このゴールデンウィークは、月が次々に惑星の近くにやってくるので、月を目印に木星と土星と火星を見つけるチャンスです。図版は午前2時前後の南の空を中心にした星図です。月は、5/1は木星、5/5は土星、5月6日は火星に近づいて見えます。木星はとても明るいので肉眼でもすぐに見つかります。土星や火星も、木星に比べると暗いですが、 一等星よりも明るいので市街地や都会でも肉眼で見つけることができるでしょう。 ●5月9日 木星が衝(しょう)で観測に絶好のシーズン 木星が5月9日に衝(しょう)となり、地球に近づているます。先日4月21日の田奈星空観望会でも、色々な望遠鏡で観測をしましたが、口径8センチの弊社のアドラス80天体望遠鏡でも、大赤斑と呼ばれる赤い目玉のような模様が良くみえていました。口径60mmのラプトル60でも、ぎりぎり見えていましたが、これは、誰にでも見えるような見え方ではなくギリギリ見えるという感じでした。この大赤斑、数年前はだいぶ色が薄くなってしまっていて、小口径の望遠鏡で見るのはとても難しかったのですが、近年かなり赤みが濃くなり、大きさは少し小さくなっているのですが、見やすくなっています。 5月9日に地球に最接近(衝)する木星が5/9の夜23時ごろに空のどの位置に見えるか、シミュレーション画像です。 ★木星はどんな惑星か 木星は、太陽系で内側から5番目の軌道を公転している惑星です。地球は太陽の周りを1年で公転するのに対し、木星は11年と314日で公転しています。木星の直径は地球の11倍、体積は1,321倍にも達っする、太陽系で一番大きな惑星です。。水星、金星、地球、火星は、岩石からなる岩石惑星ですが、木星は、その一つ外側の軌道を公転する土星とともにガスからなるガス惑星で、地球のような岩石惑星にあるいわゆる地面はありません。内部は中心に高密度の中心核があり、そのまわりを金属結合した液体状の金属水素の層が覆っていて、さらにその外側を液体水素を中心とした層が取り囲んだ構造になっているようです。そして水素やヘリウムなどのガスの層が外層を成していると考えられています。太陽からの距離は、地球から太陽間は1億5000万キロですが、その5倍ほど離れたところに軌道があります。太陽から受ける単位面積あたりのエネルギーは、地球軌道付近の25分の1に過ぎません。 そのため、これまで木星を探査する探査機は、太陽電池パネルでは電力を供給できないので、原子力電池を搭載していました。最近木星周回軌道に投入された木星探査機『ジュノー』は、近年太陽電池パネルの変換効率が大幅に上がった事により、木星探査機としてははじめて太陽電池パネルを装備しており、探査機に必要な電力を太陽電池パネルから得ています。 木星の軌道は、火星ほどではないですが、地球と違いかなりの楕円軌道です。衝となり地球と最接近する距離も、12年周期で約6億キロから6億7000万キロまで変化します。今回の2018年5月9日の衝の際の地球との距離は、約6億6000万キロでやや遠め、地球から見た時の視直径も一番条件の良い時の衝と比べるとほんの少し小さめではありますが、視直径は44.7秒と小望遠鏡で観察するにも十分好条件と言えます。特に条件が良いのは2022年9月下旬の衝で、この時は、今回より1割近く距離が近くなり、視直径も49.8秒 明るさも今回の衝より20パーセントほど明るく見えることでしょう。 ★望遠鏡で見る木星 木星を望遠鏡で観察するとまず目立つのが、本体の縞模様(北赤道縞と南赤道縞)2本と四つの衛星です。イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストの4大衛星が目まぐるしく木星のまわりを回っています。特に一番内側を回っているイオは、わずか42時間で木星のまわりを公転しているので、1時間も時間を置いて再度見ると位置が変わっているのが分かります。そして4つの衛星はたびたび木星の背後に隠れたり、木星の影に入り消えたり、また現れたり、木星の手前を通りかかったり、また木星の手前を通りかかる際に木星の表面にホクロのような影をおとしたり見飽きる事はありません。これらの衛星の動きの予報は、「天文年鑑」や「アストロガイド」といった年鑑年表類などに出ていますので、本屋さんで購入して楽しむのも良いでしょう。 木星の表面に見える縞模様など様々な模様には、上の図版の右上の模式図に示されているように、それぞれ名前がついています。それぞれの模様や縞は木星の大気の流れにそって分布する雲のようなもので変化しています。月や地球の陸地などのよう地面ではありませんから、いつも同じように見えるわけではありません。それぞれの縞や模様は濃くなったり薄くなったり、現れたり消えたりその変化はとても興味深いものです。弊社のラプトル50のような、わずか口径5センチの天体望遠鏡でも注意深く観察を続けていると変化を観察することができるのです。 時々初心者の方が望遠鏡で初めて木星や土星を観察して、弊社に質問をしてくる事があります。「土星のリングや木星縞模様が水平に見えず、傾いてみえるのだけれど、望遠鏡がおかしいのか、自分の見かたが悪いのでしょうか?」という質問です。 望遠鏡で木星を観察すると、必ずしも上の図版の模式図のように、縞模様が水平に見える訳ではありません。これはまず、上の図版の右下をご覧ください。空の見えている位置によって木星の模様は傾いて見えたり、水平に見えたりします。真南にきたとき(南中といいます)には水平に見えます。また図版左下をご覧ください。望遠鏡は直接覗くと倒立像(さかさま)に見えます。また天頂プリズムや天頂ミラーをつけると、上下は正しく見えますが、左右が逆になる鏡像になります。ちょうど洗面台の鏡に映した文字が左右逆さに見えると同じ原理ですね。この点を留意し観察してください。 ★大赤斑とはなにか。 この見事なクローズアップ写真は、米国NASAの木星探査機『ジュノー』が昨年に撮影したものです。有名な大赤斑と呼ばれる巨大な大気の渦は、口径6センチで100倍を超えるような、少し高めの倍率をかけて注意深く観察すれば見えてくるはずです。この大赤斑の見方に関してすこし詳しく解説したいと思います。 大赤斑は、木星の南半球に位置する巨大な嵐、楕円形の大きな大気の渦です。嵐といっても巨大な高気圧で、今から350年前の1665年にイタリアの天文学者ジョヴァンニ・ドメニコ・カッシーニにより発見されました。望遠鏡をはじめて木星に向けられたのは1609年、やはりイタリア出身の天文学者ガリレオ・ガリレイでした。ガリレオ・ガリレイは、木星の周りをまわる四つの衛星、ガリレオ衛星を発見しましたが、当初の望遠鏡は性能が低かったので木星の表面の模様、ましてや大赤斑までは見えなかったようです。(ガリレオ・ガリレイが見ていた当時に大赤斑が木星に表面に存在したかはわかりませんが、あったとしても性能不足で見えなかったことでしょう) 分かっていることは、カッシーニが発見して以来、少なくとも350年も木星に存在しているということです。短い間に現れたり消えたりする地球の高気圧や低気圧とはえらいちがいですね。 この巨大な嵐は、19世紀後半には、その直径は約4万kmと地球が横に3つ並ぶ大きさがありましたが、現在は2014年時点のハッブル宇宙望遠鏡による撮影では約1万6500kmにまで縮小、2017年の探査機ジュノーの観測では、1万3,000キロまで小さくなっています。地球よりちょっと大きいだけの大きさまで縮んできています。現在も少しずつ小さくなっているようです。 現在も木星をアメリカの探査機ジュノーは木星を周回しながら木星の観測を継続していますが、大赤斑の直径が小さくなるとともに、回転速度があがり、大赤斑自体の高さはだんだん高く成長しているという観測結果もえられています。ちょうどフィギュアスケートのスピンのような感じです。フィギュアスケートのスピンは、体がコマのようにまわり、体の中心を軸に回転しています。回転軸に沿って体を細くすると回転が速くなります。最初足や腕を大きく伸ばし低い姿勢から始まり、伸び上がりながら、中心軸近くに腕や足を寄せて体を細くすれば、同じ回転力でも素早く回転しますが、木星の大赤斑が大きさを小さくしながら、大赤斑の高さが高くなりながら、回転速度が上がっているのは、同じような現象が起きているのではないかと考えられているのです。木星の大赤斑は2012年ごろは色が薄く、周囲と区別がつかないくらい赤みが薄くなっていたのですが、近年急激に小さくなると時を同じくして赤みが増してきているのです。これは、大赤斑に赤みの原因となっている物質が渦が高くなるにしたがって、より高いところまで運ばれはっきり見えるようになってきていると考えることもできます。このまま縮小を続け、あと20年あまりで大赤斑は消滅してしまうという天文学者もいますから、見ておくのは今のうちということもありえますからね。大赤斑の色が濃くなっているとは言っても、これ以上小さくなると小型の望遠鏡で見るのは難しくなってくるので、今良く見えるうちに自分の眼で観察しておくのはとても貴重な体験になるかもしれません。 ★大赤斑を見るには.どうすればよいか? 木星は9時間55分というとても早い周期で自転しています。地球の自転周期が24時間であることを考えるととても早く、高速な自転の影響で、赤道付近が膨らんだ楕円形に見えます。大赤斑は自転にほぼ同期する形で回っていますから、地球から見て反対側にあるときは見えません。そして小さな望遠鏡で見るときは、地球から見てできるだけ正面に来た時が見えやすいのです。図版右側中段をごらんください。時間の経過とともに、地球から見て裏側にあった大赤斑が、木星の縁から出てくるようすが写っています。 木星の木星の大赤斑が見える時間を調べなければなりません。これを調べるには、アストロアーツ社の星空シミュレーションソフト『ステランビゲーター』が一番のおすすめです。観測したい日時を設定すると、木星の表面のどの部分が見えているか画面に表示してくれます。 ステラナビゲーターをお持ちでない方のために、大赤斑が地球から見て正面に見える時間を計算した表が下の表になります。 下記の表は、大赤斑が地球から見て正面に来る時間を表にしたものです。木星の見えている位置が、空の低い時間帯もありますから、できるだけ地平線からの高さがあるときに望遠鏡で観察してみることをオススメします。またこの表ですが、大赤斑は地面の模様ではないので、計算より少しずつずれてしまうこともあります。プラスマイナス15分くらいの余裕をみて観察することをおすすめします。作成者は、宮本氏です。ご協力頂きありがとうございます。 ●春から秋口にかけての惑星観測シーズン!惑星をいろいろ見てみよう! 以下先月のメールマガジンの記事を再掲します。 今夏は、火星が大接近します。大接近とはいえど、火星の直径は地球の半分しかありません。ちなみに月の直径は、地球の1/4程度ですが、とても大きく見えるのは地球にとっても近いから、火星は、大接近の時でも月の150倍も遠いので、土星のリングを除いた本体より小さくしか見えません。望遠鏡で観察してもとても小さくしか見えません。模様は弊社のラプトル50でも見えますが、惑星観察の経験が少ない人が見てもなかなか見えません。これは観察眼が鍛えられていないからなのです。大接近が迫って慌てて観察しても模様をはっきり見ることは困難なのです。幸いなことに、この春は、木星や土星が火星に先立って観測のベストシーズンになります。木星や土星を何度も観測することによって『観測眼』を鍛えるのが得策なのです!夕方の西空で金星、夜半に木星、明け方の東空で火星、土星が観測できます。 惑星の見え方は、毎日異なります。良く見える日と、ぼやけて良く見えない日があります。これは、大気の揺らぎや大気の透明度により影響を受けるからです。ベストは大気の揺らぎがなく、透明度が高い日なのですが、特に重要なのは大気の揺らぎが小さい時に観察することです。こればかりは、望遠鏡でのぞいてみるしかありません。繰り返し何度も見ていると、そのうちとても良く見える日があることが分かるでしょう。 10センチクラスの望遠鏡で見た時のシミュレーション画像です。 金星 日没後、まだ空が茜色に染まっている時間帯、西空低空に金星が見えています。これからだんだんと見える位置が高くなってきます。今はまだ小さい玉っころのように見えていますが、これから秋にかけて見える大きさはどんどんと大きくなり、欠けていきます。今は望遠鏡でのぞいてもとても小さくしか見えませんが、10月になると双眼鏡でも三日月のような形に見えるほど大きく見えるようになります。もちろん大きく見えるようになるのは、金星自体の大きさが大きくなるわけでなく、地球と金星の距離がどんどん近づいてくるからです。金星を見つけるのは簡単です。これから秋まで、日没後の西空でギラギラ輝いているとても明るい星が金星です。 火星 今年の夏に、2003年以来15年ぶりの大接近をする火星、まだまだ地球からの距離は遠いですが、2018年の年始の頃と比べると、わずか3ヶ月で約3倍の明るさになっています。弊社のラプトル50や60のような国産の口径5センチの望遠鏡でみると、真円ではなく少しイビツな形をしているのが分かります。そして弊社のアトラス80のような口径8センチの望遠鏡でみると時折黒っぽい模様が見えるようになってきました。4月上旬には前述したように、火星と土星が近づいて見えていますので、少し早起きして望遠鏡でのぞいてみてください。 木星 今月5月9日に、地球に一番近づく位置関係になります。これを衝といいます。衝の前後2ヶ月ほどは、普段にもまして大きく見えるので観測の絶好のチャンスと言えます。今年は有名な赤い目玉のような模様「大赤斑」は赤みが強いのですが、さらに大きさが小さくなってきていて、小口径では見えにくい状況です。口径5から6センチの望遠鏡で、二本から4本以上の縞模様が見えています。縞模様の濃淡の変化にも注目してみてください。また四つの衛星が木星のまわりを周っていますが、その位置が毎日変わっていくようすも観察してみてください。 土星 土星も6月末に『衝』となり、観測に絶好のシーズンとなります。今はまだ夜明け前の東の空に見えていますが、これからだんだん早い時間帯に観察できるようになります。注目して頂きたいのはリングです。今年はリングの開きがまだ大きく迫力ある姿が楽しめます。それと土星本体とリングの明るさをよーく観察してみてください。現在は、土星の本体とリングの明るさを比べると、土星本体の明るさのほうが、リングの明るさより明るいのが分かりますが、これが『衝』の前後1週間ほどは、リングの方が本体より明るくなります。肉眼でもはっきり分かる現象です。『衝効果』とか『ハイリゲンシャイン効果』と呼ばれる現象です。簡単に言うとリングを構成する微小天体が、地球から見て満月と同じように全面が輝くのと、地球から見て手前の微小天体の影が少し奥の微小天体に影を落とさないために起きると言われています。 す。 ●春の星座をみよう。(春のメールマガジンの共通記事) 春の星座を見つけるには、まずおおぐま座の尾っぽの部分にあたる北斗七星を見つけましょう。北斗七星のひしゃくの柄(え)の部分の曲がり具合そのままに、ずーっと伸ばしていくと、うしかい座のオレンジ色の0等星アークトゥルスが見つかります。さらにその曲線を伸ばしていくと、おとめ座の白い1等星、スピカが見つかります。アークトゥルスのオレンジ色とスピカの青白い色の対比から、アークトゥルスとスピカは夫婦星としても知られ、アークトゥルスが男性、スピカが女性とされています。スピカは、その輝きから真珠星とも名付けられているのですが、私としては、真珠と呼ばれるには少し青みがかかりすぎているように感じていました。しかし昨年改めて見てみると春霞で少し透明度の落ちた空の下では、それほど青みがかかって見えず、まさに真珠星という姿で輝いていて、なるほど日本の春になると霞む夜空で見ると、実際にはB型星に分類されるスピカが真珠と名付けられても違和感はないなと納得してしまいました。スピカから先、この曲線をもう少し伸ばしていくと、ちいさめの可愛らしい星座、四つの3等星から成る『からす座』を見つける事ができます。空が明るい都会では見つけづらい星座ですが、「星座望遠鏡」の助けを借りれば容易に見つかる筈です。 アークトゥルスとスピカにしし座の尾にある2等星のデネボラ(β星)を加えると大きなほぼ正三角形ができる。この3星を結んだ三角形を春の大三角といいます。春の大三角の3つの星アークトゥルス・スピカ・デネボラでできた春の大三角のデネボラとアークトゥルスを底辺として、三角形を反対に折り返すと、春の大三角よりは背が低いもうひとつの三角形が見えてきます。そのもう一つの三角形の頂点が、りょうけん座のα星(りょうけん座で1番明るい星)3等星のコル・カロリです。このコル・カロリは肉眼で見ると一つの星にしか見えませんが、望遠鏡で覗くと連星で二つの星が連なって見えます。コル・カロリやや暗めの星で市街地でなんとか見える明るさですが、春の大三角を見つければすぐに見つかります。淡黄色のF型星と白色のA型星が並ぶ色の組み合わせが大変美しい二重星ですので、ぜひ望遠鏡で覗いて見てください。 スピカ、アークトゥルス、コル・カロリ、デネボラで形作られるひし形を「春のダイヤモンド」「おとめのダイヤモンド」といい、春の大曲線と合わせて、春の星座を見つける目印になりますので実際の空でその姿をご覧になってくださいね。 下のリンクは案内星図、開いた星図をクリック、そしてもう一度クリックすると拡大して見やすくなります。緑色の曲線が春の大曲線です。 ●星座望遠鏡や、双眼鏡、そして望遠鏡を使っての春の星座の星雲星団をみよう。 春の星座の方向は、私たちの銀河系のディスク(円盤)とは垂直方向を見る事になります。そのため銀河系内のガスや星に邪魔される事がなく、遠くの宇宙が良く見えています。下の星図で赤い印が沢山ありますが、これらは全て、銀河系の外に存在するとても遠い天体である銀河(系外銀河)たちです。私たちの太陽が属する銀河系は、2000億もの恒星の大集団です。その外側には、広大な宇宙が広がっているのですが、そこには私たちの銀河系のような、数百億から一兆個もの星の大集団である「銀河」がたくさん存在しています。その数は膨大で宇宙全体で少なくとも一千億ほどあると言われています。この下のリンク先の星図に見える赤い印はそうした銀河の一部なのです。 https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=4 この銀河ですが、小型望遠鏡でも容易に見える天体がある程度ある銀河系内の星雲や星団(散開星団、散光星雲など)と比べると観測がとても厄介です。遠いだけにとても暗いものが多いのです。唯一の例外が、秋に見える系外銀河であるアンドロメダ銀河(M31)とさんかく座銀河(M33)です。 では、系外銀河を楽しむためには、どれほどの望遠鏡が必要かと申しますと、口径20センチ以上の望遠鏡と街灯や街明かりの影響を受けていない美しい星空が必要となります。 今回は、なにも紹介しない訳にもいかないので、双眼鏡や小型望遠鏡でも見易い大型の散開星団ひとつと、小型望遠鏡でも夜空が綺麗な場所へいけば存在は確認できる系外銀河をひとつ紹介します。 M44 プレセペ星団 かに座を構成する四つの星に囲まれた部分にある大型の散開星団です。星の数は暗いものまで含めると200個を超えますから見事な眺めです。広がりが大きいため視野が狭い10センチを超える大きな望遠鏡での観察は不向きです。小型の望遠鏡で低倍率で観察したり、双眼鏡での観察が向いています。星空が綺麗な場所では、肉眼でもぼんやりとした光る雲のように見えます。望遠鏡のない時代から存在は知られていましたが、この雲が、ちいさな沢山の星から成る星団だと認識したのは、望遠鏡を始めて夜空に向けたイタリアの天文学者、ガリレオ・ガリレイでした。 欧米では、ビーハイブと呼ばれていますが、蜂の巣の意味です。 見つけ方 星空が綺麗な場所であれば、肉眼でも雲のように見えますからすぐ位置が分かります。 https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=5 M81,M82銀河 系外銀河の中では、明るめの銀河なので空さえ暗いところであれば比較的見つけやすい銀河です。M81は、おおぐま座に位置しています。まずは北斗七星からたどっていくと良いでしょう。M81は渦巻銀河ですが、渦巻き銀河であることが明瞭に分かるのは、美しい星空と口径20センチ以上の望遠鏡が必要です。小型の望遠鏡ですとぼんやりした楕円形の光る雲のように見えます。双眼鏡でもすぐに分かるでしょう。 すぐ近くに不規則銀河M82が居ます。不規則銀河とは、渦巻き銀河のように明瞭な渦巻きがない、いびつな形をした銀河を言います。M81からの重力の影響で形が崩れてしまったようです。口径8センチの望遠鏡であれば、二つの銀河を同じ視野に捉える事ができます。 北斗七星のひしゃくを作るおおぐま座α星とγ星を目印に、α星のほうに同じ長さだけ延ばした辺りにあります。明るい銀河なので、市街地の明かりの影響が少ない場所であれば、双眼鏡でも存在が分かります。 M8182.jpg 重星 ミザール 北斗七星の柄の端から数えて2番目の星です。この星目が良い人であれば、肉眼で見ても、よーく見ると二つの星が近づきあって見えていることに気づきます。望遠鏡で見ると、三つの星が重なりあって見える3重星である事がわかります。ぜひ覗いてみてください。 https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/show_image.html?id=56227670&no=6 ※※※※※『ご注意!!』※※※※※※※ メールのリンク先の星図や図版や写真はクリックすると別窓で開き、もう一度クリックすると拡大できます。 ★望遠鏡基本的な使い方の確認 最近望遠鏡を買ったのだけれど、見たい天体を見つけ視野に入れるのが苦手な方、またピント合わせの極意を学びたい方は、私のブログの下記ページをごらんくださいな。スムーズにできると星空観察がもっと楽しくなりますよ。 ・見たい星の位置を調べ、実際の夜空で見つける http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331861.html ・天体望遠鏡の視野に星を導く http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331775.html ・ピント合わせの極意 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/55331845.html ・私のブログでは他にも、星の話題を中心に色々と書いていますので、ぜひごらんくださいね。 http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/GALLERY/gallery.html?fid=0&p=1 おわりに メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。 webmaster@scopetown.jp よろしくお願い申し上げます! 2018年4月30日午後9時30分 (株)スコープテック 代表取締役社長 大沼 崇 ############################################################ 株式会社スコープテック 代表取締役社長 大沼崇のフェイスブックアカウント https://www.facebook.com/takashi.onuma.7 天文情報、観望会情報ほか、写真、天気、食べ物、など色々情報を流しています。 ぜひお友達申請もしくはフォローしてみてください。 ・星空と天体観測のブログ http://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています! ・乙女高原星空観望会 http://otome.sblo.jp/ 山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2018年の日程は新年には上記サイト上でご案内の予定です。 また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。 毎回30人以上の方が参加されています。2018の日程は下記リンク先でご確認ください。 http://scopetown.jp/kanbokai.html ############################################################ |




