村夫子回顧録

農村地帯に赴任した“でもしか教師”のつぶやき

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無法者をのさばらすだけの生徒指導

生徒暴行の元高校職員に無罪=「体罰に当たらない」−横浜地裁
          11月13日17時57分配信 時事通信

 神奈川県藤沢市の県立湘南高校の食堂で、食器を片付けなかった男子生徒の首を押さえ付けけがを負わせたとして、傷害罪に問われた元定時制非常勤職員の男性(38)に対し、横浜地裁が傷害の事実を認定した上で無罪(求刑罰金15万円)を言い渡していたことが13日、分かった。
 大島隆明裁判官は「体罰はできる限り避けることが望ましいことは論をまたない」としつつ、「男性の行為は生活指導の必要上行った行為で、正当な範囲を逸脱したとは認められない。規律違反に対する制裁として行ったものではなく、体罰に当たらない」と判断。「仮にこの程度の行為も一切許されずに処罰対象になると、素行が悪く指導に従おうとしない生徒らが、体に触れられた程度でも容易に教職員を警察に告訴する風潮を生み出しかねない」と述べた。
こんな記事に接した。
しごく当然な判決であり、現代の馬鹿げた風潮に警鐘を鳴らす判決であると思う。

「体罰はいけない!」
確かにその通りである。
かつて、教師の権力を嵩に着て、生徒を殴りまくっていた時代があった。 
そんなことが日常茶飯に行われている学校においては、生徒を善導しようという雰囲気よりも、力で押さえ込んでしまおうという雰囲気だった。
こんな馬鹿げた生徒指導が行われれば、体罰など有ってはならないと思うのは、当たり前のことではある。だけれども、こんな行き過ぎた体罰があったことによって、逆にマイナスの方向に針が振れすぎたきらいがあるのも事実である。
“愛の鞭”や“激励の肩たたき”まで、体罰であると断じられ、したたかな生徒や親達は、教師の手が少しでも身体に触れでもすれば、『体罰だ!』と騒ぎ出すことになる。
教師はますます萎縮していく。
したたかな無法者達は、なんの制裁も加えることのできない弱腰の教師達をあざ笑い、ますます無法の限りを尽くすことになる。
教師達の話を聞くどころか、せせら笑い徴発すらしてくるのが実情である。

私は、定年まで何年か残して退職してしまったのであるが、
その原因の一つに、生徒指導を廻って校長と対立したことがあげられる。
その対立してしまった馬鹿な校長は、「開かれた校長室」とかなんとか言って、悩み事なんかを話に来なさい。と生徒に話し、実践してきている。
私が図書室の管理を任されており、昼休みの図書館の開館をしていた時、
図書館にパソコンが導入され、図書の管理に利用され、生徒も数台のパソコンの利用が出来るようになっていた。しかし、そのパソコンは、司書室のメインパソコンとの連動で、メインパソコンのスイッチが入っていないと利用できないという物だった。
授業があって、給食のランチルームの指導と自分の昼食をとってからの開館で、かなり昼の時間に余裕がない。図書室を開けて、メインパソコンのスイッチを入れるまで、図書室内のパソコンのスイッチを入れないように指導しながら、早く利用したい生徒達を指導してきていた。
しかし、1人の生徒が、制止を無視して、パソコンのスイッチを入れてしまった。
メインパソコンのスイッチを入れると、エラーの表示しか出てこない。
このスイッチについては、ずっと利用する生徒に話してきて、それまで、皆、守ってくれていたので、なんのトラブルも無かった。
そこで、「誰が、スイッチを押したんだ!」と強い口調でその場にいた二十名近くの子に問いただした。
誰も、「自分です」と名乗りでない。
「これまで、私がメインパソコンのスイッチを入れるまで、そっちのパソコンのスイッチを入れてはいけないと話していたのを、みんな知っているよな。」というと、みんなが頷く。
「それで、誰が、その約束を破ったの?」
何度か尋ねて、その場に重苦しい雰囲気が流れていった。
かなり経った後で、1人の男子生徒が小さい声で「僕です!」と言った。
かなり時間も経っていたこともあって、私も、怒り心頭にたっしていた。
「なんでやったのか」と「なぜ、早く名乗り出なかったのだ」ということを少し強い口調で問いただした。
「このスイッチを先に押したら、どうなるか? やってみたかった」
「それでどうだった。先生が怒り出したのをみて、楽しかったか?」と聞くと
「別に!」ときた。
「やらないでくれ。という言葉を無視して、人が困っているのをみて喜んでいるような生徒は、もう、図書室に来るな。当分出入り禁止だ。出ていけ!」と怒鳴ってしまった。
その子は普段から問題を起こすような子ではなかった。
しかし、教室に涙ぐんで戻ったその子をみていた、級友がいた。この子の方が普段からいろいろとやってくれる子であった。その級友が、涙ぐんでいる子から、「sonpushiに怒られた」と告げたのである。どのように告げたのかは、想像するしかないが、当然、自分の行為はオブラートに包んだのであろう。
それを聞いた級友というのが、校長室に行って、「sonpushiが、酷いしかり方をした」と言いに行った模様である。
放課後、その馬鹿校長が、私を呼んで、
「sonpushi先生、あなたのような生徒指導は、今は流行らないんですよ。もっと、生徒の話を聞いてあげなければ」と・・・・・
「校長先生! いけないことをやってしまった生徒に、“それはいけないんだ。”というのが、まずいことなんですか。話を一方的に聞いてあげることが生徒指導だと仰有るんですか?」
と、反論していた。
「いや、そういうわけではないですが・・・・」
「だって、そうでしょ。私の話は一切聞かないで、生徒からの一方的な訴えを聞いて、もっともだ。といって頷かれたのでしょ。 そんなものが生徒指導だと思えませんが」

校長までもが、こんな調子で、生徒の太鼓持ちのような存在になっている。若い頃は殴りまくっていた体育会系の校長だが、教育委員会からの度重なる「体罰禁止」の命令にこんな形でしか対応できなくなる。
これでは、ますます、無法者をのさばらせることになりはしないだろうか。

閉じる コメント(5)

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だから、学校は怖いところなんですよね〜

2008/11/19(水) 午後 2:28 おんたま(=⌒ー⌒=)

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「おんたまさん」
あなたの仰有る「怖いところ」の意味がもう一つはっきりしませんが。

2008/11/21(金) 午後 11:05 [ son*us*i196* ]

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「竜作日記さん」トランクバック有り難うございます。
無法行為に対して、教師側が何も言えないし、注意も出来ないし、無法行為者より強く出られないから、ますます無法や不法をエスカレートしてしまうんですね。体罰がいけないからと言って、激励の肩たたきすら、暴力行為とするようでは、社会そのものが腐っているというしかないですね。

2008/11/21(金) 午後 11:19 [ son*us*i196* ]

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今、大学院生で休職しており、4月に復帰する教員です。同感です。校長や同僚が生徒に甘くて、悔しい思いを何度もしました。年々ひどくなります。生徒指導も訓戒程度で、謝らせないっておかしいと思いませんか。生徒に雇われているのか?って言いたくなります。教員辞めたいですが、生活のために続けています。

2012/2/12(日) 午後 11:17 [ zhu*e3 ]

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「zhu*e3さん」こんばんは!
今は、大学院に行かれて、また、教員に復帰される方がいらっしゃるんですね。教職の社会も複雑になってきましたね。
生徒指導については、以前、殴ればいい的な時期がありました。私の勤めた学校でも、体育科の教師が学年主任などを独占していて、殴りまくっていた時期もありました。しかし、その反動からか、逆に体罰禁止ということで、励ましのために肩に触ることまで禁じられるような異常な事態を生じてしまっています。親も子供も「教育委員会に言いつけるぞ」と脅すようになるなんて、教育本来の姿が失われています。私も、後輩達から、「村夫子さんは、早く辞めてよかったですね」なんて言われ続けてきております。

2012/2/15(水) 午後 8:10 [ son*us*i196* ]

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