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ひっそりとした界隈に
建てられた古いビルの一室
三階は高層ビルとは言わないけれど
荷物があって来店する人に
ジョークの好きな社長は宣うのでした
宅配業を始めて
ベテラン組に入った今でも
届けたいものの種類は増すばかりだよ
「願いごとを届けてほしいのです」
こんなこと初めて言われた
見覚えのある小さな子どもの真剣な顔
ひらがなもまだ
ままならない子どもの「声の願いごと」
宛先不明
天国いる人への「声の願いごと」
「ごめんな。ここでは届けられないな。」
「おうちの人と、神社にでもいってみたら?」
そう言ってかわしたけれど
意味は伝わったのかな
本当にそれだけでよかったのかな
三階の高層ビルにある
宅配業の社長は感じたのです
どこか割り切れないものを
ただ深々と深々と深々と
願いを届ける宅配業が
もしかしたら遠い未来にはできるかもな
かたちのないものを
ラッピングして自由自在に
時空の間をとびまわるのかな
それもなんだか哀しくなってくるな
物も心もどんな時空にも
なにもかも届けられるって
しあわせそうで本当はふしあわせかもな
かたちのない願いごとを荷物のように
届けることのできる業者なんて
誰かに委託なんてもっぱら無理だな
かたちのない願いごとを
届けるっていうのは
きっと「信じる」っていうそのものだからさ
自分の背中をひたすら鏡も無しに探して
奮闘してるような大変な時間だからさ
ただ強く強く長く
自分の中を熱くすること
それがきっと届けるっていうことだからさ
それをひっくるめてぜんぶ
願いごとが届く方法って言ってやりたかったな
さっき残念そうに帰った小さな子供の背中によ
まだまだ難しい話になるな
もっと大きくなったら教えてあげれるかな
人生の時間制限が足ればきっとな
何事も合理的が一番だって叫ぶ奴じゃなくってよ
大きな心の持ち主の大人になってくれよって
「すぐ着く便」があれば届けたいくらいだよ
どんなにベテランでもよ
どんなに大きなトラックでもよ
載せても届けきれない
かたちのないものだってあるんだよ
今日も社長の中の王道を走ります
三階の高層ビルの中に住む
ジョークじゃない真剣な社長の願いごと
(sora)
Photo by SSA
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いいお話ですね、ちょっと切なかったけれど色々な想いが胸をよぎりました。
天国の人への願い事は心の中で大切に温めて…
その想いがその子を前に進ませ生きる希望にもなっていくのでしょうか。
懸命に生きて、いつかその人のもとに旅立つ時、あのときの願い事と一緒に胸を張って自分が歩んできた道を振り返ることができるように…
その子がそんな風に生きてくれたらいいなぁ…(*^^*)
2018/1/18(木) 午前 5:32 [ sola ]
心、
それは、理屈じゃない、
信念とか、
人は、それを変わり者って言うかも知れないけど、
素直な心で、、、
すると、何があっても、小さな光??なんとなく方向が見える気がする、
、、、
???
それを武器にsoraを口説くだべよ??
きゅっとして、ポヨょ??
これで、完璧😃✌️だ‼️、
やっぱ、ワルよのぉ〜〜??
この暗号は解読できるかな??
って言うか、いつもストレートでわかりやすい??
素直な純粋の少年のような心でずっといたいね、子供に優しく、
今日のsoraの作品の教訓ですね、
2018/1/18(木) 午後 6:32 [ CR88潮騒ボンバー ]
solaさんへ
小さい子どもって本当に純粋。そして、どうしてもわからないことがあれば、大人を頼ってきますよね。なんかそんな姿って健気で愛らしい。まだまだ未熟な私ではありますが、このような小さい子の冗談のような真剣な質問に、少しでも「これから」を感じてもらえるような大人になれるよう、努力しなければって思いました。 solaさんの想いに共感しました。
やさしいまなざしのコメントを、どうもありがとうございました
2018/1/20(土) 午前 2:00
ボン隊長へ
私の小さな子どもの頃、周辺には、良い意味でくせの強いおじさんやおばさんがいたりしました。そして本人にとっては真剣な質問だとわかると、無視せずに同じ背丈になって答えてくれていました。まさにボン隊長のいう「素直な純粋の少年のような心で」・・・「心、それは、理屈じゃない」ボン隊長の名言きけてよかったです♪
暗号になり切っていない、ドストレートなハートのコメントをどうもありがとうございました
2018/1/20(土) 午前 2:20