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国会議員の特権

世の中的には、円高が進み、
株価が年初来安値を更新したり、
と景気の悪い話が続きますが、
私自身は、休みをとって
ゆっくりと本を読んだりしています。
 
普通の小説も読んでいますが、
仕事関係では、
民法改正の案がほぼ固まったので、
商事法務が発行している
「債権法改正の基本方針」
を読んだりしています。
 
ネットにアップされている資料だけでも、
民法(債権法)改正検討委員会の全体会議の
資料が公開されています(リンク先はこちら)。
また、法務省の法制審議会の
民法(債権関係)部会の会議資料も
詳細です。こちらに7月27日開催の分まで
資料が掲載されていますが、
今年(第3回の会議)に入ってから、
「民法(債権関係)の改正に関する検討事項」
というタイトルの資料が毎回のように
アップされています。
詳細版はあまりにも大部ですが、
概要を読めば、普通の人にとっては
十分だと思います。
 
以前の記事もで書きましたが、
今年、大学へ入学した人にとっては、
4年次に受験する国家試験では、
改正後の民法が出題範囲となる公算が
高いので、法学部の授業で、
民法をどのように教えるのか、は興味があります。
 
特に、債務不履行の要件や、
解除と危険負担との関係など、
債権総論は、基本的な考え方が大きく変わります。
大村敦志先生の教科書がそうなっていますが、
債権総論を教える前に、
各論の売買契約や賃貸借から先に
教えた方が良いのではないか、とも思います。
 
 
さて、話は変わりますが、
記事のタイトルにもあるように、
日本国憲法上、国会議員には、
3つの特権が認められています。
免責特権と不逮捕特権、
そして、歳費請求権です。
 
3番目の歳費について、先ごろ、
臨時国会で「歳費の自主返納を認める法案」が
成立しました。
7月分はすでに支給されてしまっているので、
遡って日割りに不利益変更して、
強制的に回収する、ということは
憲法が特権として保障している観点、
さらに、労働法的にも難しいようで、
自主返納させる、ということになったようです。
 
法案の内容は非常にシンプルで、
国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律
の附則に以下の条項を加えるだけです。
 
当分の間、平成二十二年七月分以降の歳費について、
月の初日以外の日に議長、副議長若しくは議員となつた者
又は月の末日以外の日に衆議院の解散以外の事由により
議長、副議長若しくは議員でなくなつた者が、
当該事由が生じた月分の歳費として受けた額から、
その月の現日数を基礎として日割りによつて
計算することとした場合(カッコ書き省略)
にその月分の歳費として受けることとなる額
を差し引いた額に相当する額の全部又は一部を
国庫に返納する場合には、
当該返納による国庫への寄附については、
公職選挙法第百九十九条の二の規定は、適用しない。
 
ここで、公選法199条の2とは、
直接的には、選挙の候補者が、当該選挙区内で
寄附をすることを禁じる規定ですが、
当然、現職が選挙に出ることも想定されるので、
「公職に(現に)ある者」も寄附はできない、
と定めています。
 
この規定は、寄附をすることで
人気を高め当選しよう、という
金で票を買うような行為を禁じる趣旨です。
 
今回の附則が、
公選法199条の2の適用除外
と定めたのは、自主返納をした場合に、
その議員の評判が高まることを予め
想定していたものといえ、
おそらく今月中に返納する人、しない人が
確定し、来月には報道されると思いますが、
返納した人を過度に持ち上げるのではなく、
要は、その議員がどれだけ国家のために
働いてくれているか、を冷静に見ていきたいものです。

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