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判例紹介

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昨日、今日、と注目の判決がありました。

まず、今日(5日)は、かねてから
不当逮捕・起訴ではないか、と言われていた
岐阜県美濃加茂市の市長、藤井浩人氏(30歳)への
無罪判決です。
この記事を書いている時点では、検察による控訴が
あるか不明ですが、このまま無罪で確定と予測しています。

藤井市長が市議会議員時代に、
雨水浄化設備導入をめぐって30万円を
受け取った、という事前収賄罪での起訴であり、
贈賄事業者の供述だけが決め手、という
そもそも筋が悪い事件でした。
(もっとも、贈賄側は自供通りの有罪認定されて
 別の融資金詐欺事件と合わせて懲役4年が確定)

必要的共犯である賄賂罪で、
贈賄側が有罪で、収賄側が無罪、というのは
違和感を持つかもしれませんが、
藤井市長の事件を審理した公判では、
贈賄側が、藤井市長を巻き込む動機について
「余罪である詐欺事件の処分を軽くするため、
捜査機関の関心を他の重大事件に向けたり、
(捜査機関の)意向に沿う行動に出る」可能性を指摘しました。

その上で、贈賄側の金銭授受があった旨の証言が信用できない、
としているので、地裁レベルで金銭授受について
判断が分かれたことになりますが、刑事であっても、
審理が分離されていれば、今回のように
判断が分かれてしまうことは何ら不自然ではありません。

昨年6月に逮捕され、2か月後に保釈されて
職務に復帰したとはいえ、
庁内での求心力は低下したでしょうし、
市長としての職務遂行にも事実上の支障が
生じたでしょう。
検察による、権力抑止、監視は重要であるものの、
今回の事件は、警察・検察の勇み足であった、
と評価すべきでしょう。


もう1つ、昨日(4日)の判決は、最高裁の大法廷で
下されました。
争点は、遺族補償年金を賠償金の元本と
遅延損害金のどちらと相殺するか、でした。

事案としては、過労による精神障害が原因で死亡したとして
労災認定された男性の両親が、会社へ損害賠償を求めたもので、
最高裁の中でも、小法廷ごとに判断が分かれていましたが、
最高裁は、15人全員一致で、「元本と相殺すべき」との判断を示し、
害者側に不利な判断となりました。

民法改正の議論の中で、5%の法定利率は
高すぎるのではないか、という議論もあったところ、
遺族補償年金を遅延損害金と相殺してしまうと、
元本があまり減らずに、会社側が不当に賠償責任を負うことになる、
という実質的な考慮もあったのかもしれませんが、
2010年の小法廷判決が「元本との相殺」を判決していたので、
より新しい判断に合わせたようです。

ちなみに、原告代理人は、私が大学時代にお世話になった
川人博弁護士であり、記者会見で、
「判決は抽象的な言葉だけが書かれており、
実質的な判断が示されず残念。
被害者にとって良くない判決」とコメントしたそうですので、
時間があるときに、判決文をじっくりと読んでみようと思います。

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反町 雄彦
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