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奥出直人氏著『デザイン思考と経営戦略』
の中から、他の書評でも指摘されていた
フィールドワークの「師匠・弟子」モデルを紹介します。

まず、デザイン思考においては、
顧客が製品やサービスをどのように使っているか
観察をすることが出発点になります。

これは、サービス思考とプロダクト思考の違い
として説明されることもあります。
曰く、
従来のメーカーの発想は、「売り切り」であり、
どのように顧客に製品の魅力を伝えるか、
には着目しても、製品が売れてしまった後のことは関係ない
(=すでにお金はもらっているので)、という思考です。
もちろん、リピーターを大事にする顧客ロイヤルティとか、
修理・保守をしっかりと行うことで評判を高める手法も
ありましたが、ビジネス上の関心の多くは
製品を提供するまで、の段階にありました。
これに対し、サービス業はもちろん、製造業であっても、
高度に成熟した市場においては、
製品を販売した後の段階に着目するサービス思考が
必要となります。

もともとサービス業の本質として、
提供と消費が同時であること(場所も普通は同じ)、
顧客と一緒に作り上げる、ないし顧客の受け止め方が
質を左右するので、顧客の事前期待のコントロールが必要
といった特徴があり、
顧客体験(User Experience)を疑似体験したり、
細かく分析したり、という<サービス・デザイン>は
昔から流行っていました。

最近では、製造業であっても、「売り切り」モデルから、
①「保守に付加価値を付ける」モデル
(典型は、コマツが建機にGPS・センサーをつけて
使用状況を随時モニターして修理の提案をする)
又は②「都度課金」「使った分だけ課金」モデル
(典型は、GE等が飛行機エンジンを販売する際に、
実際に飛行に使われた時間に応じて代金を請求し、
さらに、ビッグデータ解析から、適切な部品交換のタイミングや
飛行そのものへアドバイスをする)
への移行が進んでいて、
顧客が製品を使っている状況に着目する「サービス思考」
がすべての業界で必要になっています。

奥出氏は、民俗学のフィールドワークの手法が有効であるとして、
調査される側(インフォーマント)と調査者との関係について
師匠・弟子モデルを提唱しています。
これは、インフォーマントとの間にラポール(信頼関係)を
築くために、相手を尊敬することが出発点、という発想です。
学者・研究者を駆動するのは
知的好奇心であったり、
研究の学問的・社会的意義であったりするのでしょうが、
それらを直接ぶつけても、相手にしてみると迷惑な話、
ということです。

彼がSFCの授業で、学生に対して
ホームレスの観察を指示した際に、
「相手を尊敬しなさい」と言ったところ、
学生はホームレスのおじさんが上手に
段ボールとビニールシートで家を造っていることを
発見し、「おじさん、上手に家を造りますね。
作り方を教えてください」とお願いする声掛けをしたそうです。
普通は「どうしてホームレスになったのですか」
「寂しくないですか」と質問する奴ばかりなのに、
「家の作り方を教えてください」と、師匠として扱われたことに
喜んだそのおじさんは、自分の身の上を話し、
最後には大学にやってきて、
授業で他の学生にも話をしてくれたそうです。

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