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今日は、熱海にて2004年4月〜2005年10月の
修習58期の10周年の集まりがありました。
当時は20代だった若者も
30代後半に入る、成熟した大人となっていました。
当然、10年も経つと、結婚していたり、
子供がいたり、離婚していたり、と様々です。
私のクラスではありませんでしたが、
某クラスで教官が2005年の修了時に
皆に「10年後の自分に宛てた手紙」を書かせていて
それをクラス別懇親会で配布したそうです。
修習当時は結婚していたものの
今は離婚してしまった人がいて、
ショックを受けたそうなので、
おそらく、手紙には「子供は何人いるかな」
とかそういう話が書いてあったのでしょう。
Facebookでも、何年か前の投稿を画面上で
見せるサービスをした際に、
死別した子供の写真が出てきてしまい
ショックを受けた、というニュースを聞いた覚えがありますが、
10周年の同窓会でも似たような話はあるのだな、
と感慨深かったです。
うちのクラスでは、クラス内結婚が2組(意外と多い)あり、
一番驚きだったのは、教官に3歳の子供がいたこと。
離婚して、若い奥さんと再婚したのか、と思い
聞きづらかったですが、実際には47歳の奥さんが妊娠した、
とのことで、二重に驚きました。
さて、16組は年齢層が高めであったせいか、
健康ネタが多く、人間ドックで肺に影が見つかったとか、
朝起きたら自転車が歪んでいて、顔も骨折していたとか、
まあ過激な話が多かったですが、
改めて自分が健康に10年以上過ごせたことに感謝しました。
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司法試験
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昨日・今日・明日の3回連続で
日経新聞・経済教室において
「中国経済の行方」が論じられています。
今日は、中国経済に対する悲観的な見方からの
記事となっています(柯隆氏)。
冒頭、中国政府が新常態として
2015年度の経済成長率は7%前後を目指す、
としている中で、国家統計局の発表によれば
第1四半期の成長率が7%、
第2四半期も同じく7%となったことを指摘し、
「これは果たして全くの偶然なのだろうか」
と、反語的に、政府による統計操作を匂わせる
記述から始まります。
中国経済の実態を掴むための経済指標として
かつて李克強首相が注目していると
自ら発言した①電力消費量、②鉄道貨物輸送量、
そして、③銀行融資残高の3つが紹介されます。
このうち、政府のコントロールが及びにくい
(一般国民・民間企業の日常的活動の積み重ねである)
①と②が深刻な状況になっています。
曰く、15年1〜6月において、その前の期(14年下半期)
よりも、電力消費は1.3%だけの伸びで、
鉄道貨物輸送においては10%マイナス、となっています。
そんな中、③銀行融資のみ14%程度、増えており、
景気減速を食い止めるための金融緩和だけが
経済を支えている効果が読み取れます。
しかし、6月後半から上海の株式相場は
下落に転じており、株価急落によって資産が目減りし、
個人の消費が落ち込むことが危惧されています。
柯氏の主張はシンプルであり、
日本・韓国の企業が成功したような、
製造業のブランド力向上が急務であり、
そのためには、知的財産権の保護を確立し、
国有企業による市場独占を排除し、
民間企業によるイノベーションを促進しなければならない、
という提言をしています。
しかし、共産党一党独裁を前提とする
国家資本主義の制度下において、
このような国有企業改革が進むのか、
民主主義・表現の自由が保障されていた日本ですら
国鉄や電電公社の民営化は苦難の連続だった
との評価ですし、郵政事業の民営化も
小泉首相のパワーと解散総選挙の仕組みがあって初めて
実現できたものです。
中国経済の行方について悲観的にならざるを得ないです。
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今月に入って、週刊エコノミストの記事で
秀逸なものが多いので、
3日連続で紹介していきます。
まずは、14日号の「東奔政走」で
毎日新聞の論説委員長である小松浩氏が
書いていた記事。
毎日新聞は基本的にリベラル派であるので、
安保法案(平和安全法制)に対して反対
というポジショントークにはなりますが、
小松氏は以下のように述べています。
曰く、
世論がこの法案に対して否定的なのは、
学者の多くが反対している、という憲法論(立憲主義違反)
よりも、別の理由が2つある。
1つは、集団的自衛権を行使することで、
日本をどんな国にするのか、具体的な構想が
国民に提示できていない、正確には
正直に国民に提示しようとしていないこと。
もう1つは、自民党の若手が百田尚樹氏を招いた勉強会で
発言したことに代表される、自民党の強圧的空気。
私個人の政治信条は、
憲法9条にこだわって自衛隊の活動範囲を
制限し過ぎることは逆に自衛隊員を危険にさらす結果となるし、
日本の安全を確保するためには
日米安保をより強化していく方向が正しい
と思っています。
昨年7月8日にこのブログで書いた
その主張は書いてきました。
ただ、安倍首相がホルムズ海峡での機雷掃海
にこだわるのには違和感があります。
日本の国益に直接的に関わる事態が起きるのは、
南シナ海、そして台湾周辺であって、
中国の台頭と米国の力の(相対的)低下を受けて
西太平洋地域における日米の軍事的一体化を進める、
というビジョンが外務省等の構想である、
と小松氏は述べています。
これに対し、安倍首相は、
日本がアメリカと対等な同盟国として
地球規模でアメリカの期待に応える国になること
をビジョンとして掲げているように見えます。
集団的自衛権を行使する結果として
日本がどのような国家となるのかのビジョンが
賛成派の中で統一されていないことが、
審議を重ねるほどに明らかになってしまい、
結果として、国民の理解が得られなくなっている
と思います。
ある与党政治家が、「自民党はポピュリズムではない。
短期的に国民の多くが反対していても、
長期的に国益に適う政策は意地でも通してきた。
例えば、消費税(売上税)は、3つの内閣
(大平内閣、中曽根内閣、竹下内閣)を潰してまで
導入にこぎつけた。」という例を話していました。
この文脈から考えると、
毎日の生活で税金が取られることへの反対運動は
内閣を3つ潰したのに、
平和憲法が実質的に作り変えられて、
自衛隊が米軍と一体化して、地球の裏側でも
一緒に活動することへの反対運動は
1つの内閣すら潰すことができなかった
ということになり、これはこれで悲しいな、
と感じてしまいました。
結論は賛成なのに、手法・プロセスや細かい中身に反対
というのが正直な感想です。
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道徳・倫理の課題として最適ではあるものの
おそらく、中学校・高校では扱いにくく、
家庭でも話題にしにくいと思われるのが
今回の『絶歌』出版騒動です。
手記である以上、評価を下すには
筆者が何を考え、何を語ったかを
読んだ上で評価すべき、となると
まずは購入しなければならないことになりますが、
この元少年Aへの印税支払いに貢献するのは嫌だ、
という気持ちの問題もあり、
購入できていない自分がいます。
現代ビジネスでの青木理氏、香山リカ氏、中島正純氏3人の
対談は、網羅的に論点が出ています。
私なりのコメントをしていくと、
①実名で出すべきだった
→通常は、少年法で実名が秘匿されているはずなので、
今後、模倣犯的に同じ出版を企む人が出ると、この論点は
大きくなりますが、神戸の事案では、早い段階で週刊誌等で
実名や写真が掲載されており、今回の騒動もあって、
ネットで検索すれば分かるので、今回の事案への批判としては弱い
②出版元(太田出版)の責任
→別の大手出版社が持ちかけられていた、という情報もあり、
出版までの経緯が週刊誌ネタになっていたりしますが、
出版元が主張している「深刻な少年犯罪を考える上での
貴重な資料を提供」という大義名分は、
どうしてもこじ付けに見えてしまいます。
自殺マニュアルの出版時にも問題になりましたが、
脱法行為であったり、社会的に非難される行為を知らしめることはしない、
というDon't be evil条項的な行動規範は会社として持つべきだと思います
③少年の行動原理、心理を踏まえての分析
→ここが対談の肝ですが、私は中身を見ていませんし、
何を持って、普通の家庭環境とか、犯罪に至る精神疾患
と指すのか、私に知識があまりにもないので、
コメントできません。ただ、手記にしている時点で編集の手が
多く入ってしまうので、ここからの分析には限界があるな、と感じます
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昨日・今日の日経新聞<経済教室>は
国家資格による参入規制、
酒の安売り規制を強化する議員立法が
取り上げられていました。
昨日の記事では、理容師と美容師という
似たような国家資格が全く別物として運用され、
しかも、98年に養成施設(多くは専門学校)の
修得期間が1年から2年に延長され、
費用負担も倍増したが、施設での実技練習は少なく、
結局、資格を取っても現場で数年のOJTが必要、
という市場ニーズとはかけ離れた養成プロセスになっている
という問題点が指摘されています。
ユーザーも、美容院・理髪店という店側も、
そして、働く人(専門学校に通う学生)も、
誰にとってもマイナスで、唯一、養成機関だけが得する制度改正が
あっさりと議員立法で通ってしまいました。
昨日の記事では、法曹人口問題も同じような文脈で
取り上げられています。法科大学院制度の結果、
法曹を目指す人にとって少なくとも経済的費用は増えました
不確実な一発試験でない、プロセスによる養成になった、
という点で(少なくとも開設から4年ほどは)
多様な人材が法曹になることはできましたが、
今となっては、そのメリットもなくなったので、
(旧試験でも3回程度の受験で合格していたであろう)
優秀な大学生を想定すると、法科大学院制度は
マイナス部分が大きい(だからこそ、予備試験を目指してしまう)
と言えます。
国家資格が必要とされる根拠を
「情報の非対称性」(市場の失敗の典型)への対策
であると指摘した上で、
弁護士の法律サービスを受けるユーザーとして、
一般市民ではなく、企業を考えると、
企業の場合には、評判を調べたり、
弁護士の能力をある程度測ったりでき、
そもそも、反復継続して依頼することもあるので、
市場の競争にゆだねるのが一番、としているのも
法曹人口増大論者がよく主張する話です。
ただ、この文脈であれば、諸外国との比較で
単純に弁護士数だけを見せるのではなく、
弁護士法72条の独占規定を廃止することを前提に、
司法書士や弁理士、行政書士といった隣接法律職の人数を
あわせて諸外国との比較をすべきです。
せっかく、市場競争に、という話をしていて、
記事内でも、少し72条について触れているのに、
見せているグラフが、弁護士人数だけの諸外国比較
になっていたのは残念でした。
今日の、福井秀夫教授の論稿は、
最後に唐突に憲法改正の進め方への批判が
登場するのが違和感がありましたが、
大手スーパーや、専門チェーンで行われている
酒の安売りへの規制を強化することは、
法体系上、説明がつかない(=立法事実がない)ことを
分かりやすく伝えています。
そもそも、安売りを規制するための法律としては
独占禁止法の不当廉売の規定があり、
これとは別個に、強化しようとすると
酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(保全法)
の改正によって実現することになりますが、
安売り規制と酒税徴収の確保、がつながらないのです。
サッポロが極ZEROの酒税として115億円を追加納税したものの
その返還を国税当局に求めている事案があることからもわかるように、
酒税は、小売業者から徴収しているわけではなく、
製造者から徴収されています。
下流の小売現場で不当廉売が起きても、
その影響が上流の製造元にまで及んで
税金を滞納する、という事態は考えにくいので
保全法の目的からは小売り規制につながらないのです。
結局、過度な安売り(仕入れ価格を下回る値付け)は
他の事業者の事業活動を困難にする恐れがある、
として独禁法上の不当廉売にあたるはずで、
公取委の排除措置の対象となるので、
さらに屋上屋で、保全法に別途、安売り規制を設ける意義はない、
と論じています。
経済の話をする際に、法律論を組み込んだ議論ができる人は
少ないので、この経済教室の記事をどの程度の人が
読み解けたか、は大いに疑問です。
法学部卒の社会人はかなり多いですが、
この記事を読み解くリーガルマインドを身につけた人が
増えて欲しいな、と思う今日この頃です。
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