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18歳投票権

昨日、東京青年会議所主催の例会(シンポジウム)で
18歳投票権をテーマとしました。
若者(大学生)を集めるために、第1部では、
漫才コンビのナイツを呼んだり、
ミスキャンパスを解答者としたクイズを行ったりしました。
さらに、男性の地下アイドルを呼んで
例会前にはハグイベント、例会終了後にはミニライブ、と
色々と工夫をしました。
第2部の公開討論会(自民党、公明党、民進党、共産党の
青年局長など比較的若手の国会議員が参加)に残ってくれた大学生が
少なかったのは残念ですが、18歳選挙権となって初めての国政選挙が
・7月10日の参院選であること、
・参議院は首相を決める院ではない(=政権選択の選挙ではない)が、
 長期的課題(例えば、安全保障・平和憲法や、社会保障改革など)について
 各政党の政策をチェックする機能があること
は何となくでも伝わったのではないか、と思います。

政権選択の選挙ではないからこそ、
民進党と共産党で統一候補、というのも
やりやすかったのだと思います。

ちなみに、公開討論会では、
・被選挙権年齢も将来的に引き下げるか否か
・返済不要の、給付型奨学金を拡充するか否か
・憲法9条を改正するか否か(国防軍の明記など)
・若い世代が年金をもらえるか不安を感じることがないよう
 社会保障制度改革
の4つをテーマとしました。

1番目・2番目は、優先順位はともかく、どの政党も、
被選挙権年齢も引き下げて、奨学金を増やしていく、
という方向性なので、正直、あまり対立点は見えませんでした。

そして、4番目は、総論では、
「高齢者の中で資産・収入がある人には
給付をストップして、負担してもらって、
年齢を問わず、困窮者への給付を継続する」
という方向性で一致していますが、実行段階では
様々な問題が生じるはずで、
この手の制度改革を討論会のテーマとするのは難しいな、
とも感じました。

当然、一番盛り上がったのは、安保法制や9条2項を巡る議論でしたが、
これはこれで大学生に直結する話ではなく、
やはり参院選で関心を持って、というのは難しいなと思う今日この頃です。
18歳・19歳の投票率を高める、という意味では、
都知事選挙が7月に実施される、という方が効果が高いでしょう。
不幸中の幸い、とも言えそうです。
昨日(4日)は法律や裁判関係での
ニュースがありました。
まず、普天間基地を名護市の
辺野古へ移設する工事を巡る
沖縄県と国との間の訴訟について和解が成立しました。

日常用語で「和解」と言うと
仲直りすることを指しますが、
法律上は、和解は訴訟の終了事由の1つにすぎません。

今回、安倍首相と翁長知事が首相官邸で
握手するシーンが報道されましたが、
こういう撮影が必要だったのは、
普通の人の「和解」に対するイメージに合わせるため、
であったと思います。

今回、国と沖縄県との間の訴訟は
非常に複雑です。
発端は、前の仲井真知事が埋め立て工事を
承認していた処分を、今の翁長知事が取り消したことにあります。

この取消処分に対して国は効力停止決定
(この決定によって工事は続行されています)を下しつつ、
代執行訴訟を提起して承認の効力を回復させようとしました。
普通、代執行は国民が行うべき義務を
行政権が代わりに行うものであるので、
かなり不自然な構成と言われました。

他方、沖縄県は、
国が行った効力停止決定の無効を主張する訴訟(抗告訴訟)と、
国地方係争処理委員会の却下決定への不服申し立てとしての
審査不服訴訟の2つを提起していました。

国が提起した訴訟は不自然な構成ですが、
県が提起した2つの訴訟も典型的な訴訟とは言えないもので、
今回の和解は、国が工事を中止し、
これら3つの訴訟全てが取り下げとなる、という内容であり
結局、県が当初求めていた、
国地方係争処理委員会での審査、に戻っただけ、です。

審査結果が県にとって納得できない内容であれば、
沖縄県は再度、新たな訴訟を提起できてしまいます。
今回の和解は、この再度の訴訟での判決に
国と県が従う=辺野古移設問題が決着する、
という点まで合意している点が特殊です。
辺野古移設が唯一の解決策、と強調している国と
県内での負担のツケ回しに否定的な県との溝は深いので、
今後、どのように話し合いが進むのか
よく分かりませんが、訴訟が延々と続くことを回避する和解、
という手法は今後、他の場面でも応用可能だと思います。


また、金曜の閣議では、ビットコインなどの仮想通貨も
「貨幣の機能」を持つとして
取引所に対する監査や最低資本金制度などの
規制を定める法案が決定されました。
さらに、日経の報道によれば、
政府・自民党が、監査法人に対してもガバナンス・コードを
適用する方針である、という記事もありました。
上場企業にCGコードが適用されているのと同様に、
従わない場合には理由を求める、という形の
「半」強制的な規制となるようです。
日本公認会計士協会は様々な自主規制のルールを持っていますが、
金融庁は、これでは不十分、と判断したことを意味し、
監査法人はより厳しいチェックを受けていくことになります。
1月もすでに1週間が過ぎようとしています。
今日、日本生産性本部の賀詞交歓会(互礼会)
に出席したところ、太田弘子氏が乾杯の挨拶で、

「年を取ると、1年が過ぎるのがあっという間だと
感じるものですが、これを蚊取り線香といいます。
最初は1周するのに時間がかかりますが、
内側へ行くほど、1周が短くなる。
ここにおられる方はだいぶ内側へ来ているかもしれませんが、
最後まで燃え尽きないよう頑張りましょう」

といった話をされていました。

ここ1週間に起きただけでも、

・上海の株式市場が大幅下落。アメリカ・日本でも株価が低迷。
 米国利上げで円安になると思いきや、円高に

・サウジアラビアがシーア派指導者を処刑したことで
 イランとの間で国交断絶

・北朝鮮が「水爆実験」を行った、と発表
 →安保理が制裁強化を検討

と大きな事件が続いています。

政治の世界では、すでに4日から国会が召集され、
様々な法案が議論され始めています。
今国会では、民法・債権法の改正、
そして、ホワイトカラーエクゼンプションを定める労基法改正など
大きな改正が予定されています。

また、高齢化の進展で深刻化している
老朽化したマンションの建て替えについて
住民(正確には区分所有者)の同意要件を
5分の4ではなく、3分の2へ緩和する方向で
国交省が検討しています。

昨年、三省堂で問題となった
採択前の教科書を教育委員や校長に見せて
謝礼を渡していた件についても、
複数の教科書会社と、教育関係者が一堂に集まる
意見交換の場を設ける方向=実態に合わせるように
検討されているようですし、
最近は、多様化(ダイバーシティ・インクルージョン)、
透明化、グローバル化(説明責任)の影響で
日本古来の「本音と建て前を使い分け」をする余裕がなくなり、
実態を追認する法改正・行政の指導方針の変更が
行われているように感じます。
2015年を振り返ると、
国内では安保法制、軽減税率に代表される、
安倍首相・官邸VSその他の勢力の対立と
東芝の不正会計事件に代表される企業不祥事が
大きなニュースでした。

そして、海外ではISによるテロ、シリア難民の急増
に代表される、EU諸国VS中東の対立と
独VW社の不正ソフト、COP21「パリ協定」採択の
背景になっている、温暖化・異常気象・環境問題への対応が
大きなニュースでした。

法律・士業関連の重大ニュースを思い出してみると、
以下のように、年の後半に偏ってしまいます。
前半に何があったか思い出せなくなってしまっていますが、
夜に、改めて今年の振り返りを書いてみようと思います。

・9月19日、集団的自衛権容認等を定める安全保障関連法案が成立

・10月5日、TPPが大筋合意

・同じく10月5日、マイナンバー制度関連法が施行。
同時期に、厚生労働省でシステム関連業務の発注
を担当していた室長補佐が収賄容疑で逮捕された。

・11月6日、社会保険労務士試験の合格発表があり、
合格者数が昨年の4分の1近くの1051人となり、
合格率も2.6%で、国家資格の中で最難関の試験に

・12月12日、2017年4月からの消費税10%引き上げ時に
酒類・外食を除き食料品全般について軽減税率
(8%据え置き)導入が自民党・公明党で合意

・12月16日、最高裁大法廷は、夫婦同姓を定める民法の規定は合憲とし、
再婚禁止期間の規定は100日を超える点につき違憲とした。

・12月22日ころ、愛知県の社会保険労務士が
「社員をうつにする方法」「ダメ社員を辞めさせる方法」などを
ブログで書いて大きな問題に
(⇒この事件をきっかけに、「ブラック士業」に再度、注目が集まる)
12月に入って、一気に進展して
決着した感のある「軽減税率」。

当初は、事業者の事務負担や
財源問題から、軽減税率そのものに否定的であったはずが、
生鮮食品だけは譲歩する、と一歩後退。
このときに、代替財源として、
低所得者世帯の医療などの自己負担総額に上限を設ける
「総合合算制度」を見送ることによって4000億円を
確保する、という報道が出て、
一部の良識ある人たちから、「低所得者対策で導入する
軽減税率の代替財源を、同じく低所得者世帯の負担軽減策を
見送ることで確保しては本末転倒」という意見も出ました。

そして、安倍首相の言葉として
「無い袖は振れない」という話も出て、
この生鮮食品限定案(4000億円)で妥協になるのかと
思っていたら、結局、先週末のところで、
お酒・外食除く全食品が8%に据え置きとなり、
本来であれば2%増税時に入るはずの約4兆円のうち、
1兆円が入ってこない形になります。

生鮮食品に限定、という案に対して
町の肉屋で売っているコロッケは税率10%か、
という非常に庶民的な文句が出ましたし、
(昔から言われていたことですが)家計に余裕がある世帯は
肉や野菜を買って調理することが多いのに対し、
低所得であったり、共働きであったりすると、
スーパーで調理済みの惣菜や、冷凍食品・インスタントで済ます、
さらには、コンビニ弁当を多く食べる家庭が相対的に多い、
という話が盛んに言われるようになりました。

その結果、生鮮食品に導入するなら
加工食品も8%にしないと、増税感を和らげる効果がないし、
加工食品の中で、お菓子はダメとか変な区分を設けると、
パン屋で食パンは8%だが、あんぱんは10%か、
というよく分からない話になるので、結局、
お酒を除いて、食べ物・飲料すべて8%、という決着となりました。

経済学者のほぼ全員が軽減税率には反対で、
かつ、低所得者へ一定額を給付という
より財源が少なくても済む(←高額所得者が食品購入する際にも
享受できてしまう軽減分がないので)
より良い代案もあったのに、それが早々に却下されたことは
反知性主義の現れ、とも見てしまいます。

生活保護の申請もそうですが、日本では、
自分が貧困層であると申請してお金を受け取ることへの
拒否感、周囲からのスティグマが強すぎるように感じます。
憲法25条で保障されている「権利」である、という意識が
世間に広まらなかったことが、軽減税率問題で変な形で出てしまいました。

今後、松坂牛やキャビアが税率8%なのはおかしい、
といった議論も出てきそうです。
国民の消費税に対するアレルギーが強く(政治、国の予算の使途への
不信感の現れでもあります)、
かつ、国政選挙がほぼ1年半おきに行なわれる日本では、
幅広く消費税を課していくことは困難で、
今後は、贅沢税のように、品目を絞って、15%、20%、25%といった
高い税率を課していく「狭く深く」へ移行するのではないか、
と思う今日この頃です。

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