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風度と書いて「ふうど」と読みます。
漢字変換で出てこない位、マイナーな言葉ですが、
童門冬二氏が5月28日付けの週刊東洋経済での連載で
紹介していました。
古い歴史文書に散見される言葉で、
武将について、「あの人”なら”ついていこう」とか
「あの人”らしい”振る舞いだ」といったキャラを指す
と説明されています。
人格、と言ってもよいですが、この風度は、
年齢を重ねるごとに変わっていくものだし、
立場・職位が上がれば全く違ってくるものなので、
キャラ、と言った方がイメージが沸きやすいと思います。

童門氏は、論語の中の
「民はこれに由らしむべし、これを知らしむべからず」
という言葉を紹介した上で、風度について書いています。

「民はこれに由らしむべし、これを知らしむべからず」
の解釈として、多くの人は、
「人民は法律や君主の命令に従わせるだけで十分で、
その趣旨・理由を説明する必要はない」
と理解していると思いますが、この解釈だと、
民主主義の前提となる情報公開を否定したものとして
前近代的、と批判される考え方になってしまいます。

しかし、漢語で「べし(可し)」というのは
〜すべき、という意味のときもあれば、
〜はできる、という意味もあります。
論語の専門家は、
「人民を法律・命令に従わせることはできても(容易だが)、
その法律・命令の趣旨を理解させることは難しい」
と説いている人が多いそうです。
そして、趣旨を理解してもらうには、
為政者や教師が、「この人の言うことなら間違いない」と
周囲に思わせるような風度を身に付けるべき、
というのが孔子の意図だった、とされます。

5月下旬は、舛添知事のスキャンダルが噴出し始めていた時期で、
童門氏が、そのタイミングで、この風度の話を書いたのは
舛添氏の辞職が決まった今から振り返って見ても、示唆的であったな、
と思う今日この頃です。

童門氏曰く、本当の生涯学習というのは、
「あの人の言うことなら信頼できる・協力しよう」
と周囲に思わせるオーラを発散できる風度の鍛錬
を目的とする、とのことです。
私の理解では、人生の主目的は風度の鍛錬、と言えます。
久しぶりにJCネタを。
ちょうど来週、5月18日の18時半から(開場は18時)
東京大学の本郷キャンパス内、
伊藤謝恩ホールにて、
パラレルキャリアが未来を切り拓く」というタイトルで
シンポジウムを開催します。

会場は、イトーヨーカ堂創業者、
伊藤雅俊氏による寄付で造られたホールです。

講師は、基調講演を米倉誠一郎教授
(イノベーション研究の第一人者。
 『2枚目の名刺 未来を変える働き方』という著書もあり)。
その後は、実際にパラレルキャリアを実践している、
30代、40代、そして60代の3名のパネリストにも登場してもらい、
パネル・ディスカッションを行います。

30代は、現役の日本テレビ記者をしつつ、がん患者のケアのための
マギーズ東京を立ち上げている鈴木美穂氏。
40代は、東京JCの理事長も経験され、今は社会人サッカーチームを
経営して、スポーツを通じて、地域活性化に取り組んでいる西村剛敏氏。
60代は、電通にシニア(定年後)として勤めつつ、
雲南市の地方創生アドバイザー、自治体広報に関わる職員の指導などを
行っている樋下稔生氏。
⇒詳しいプロフィールはこちらをどうぞ

コーディネーターの石山恒貴教授には、
ディスカッションの前に、パラレルキャリアの意義や、
最近注目されている理由、企業研修での活用事例について
解説講義をしてもらいます。

先日、8日(日曜)のNHKサキドリという番組にて、
石山教授も出演して、従業員の能力を高めてもらうための
パラレルキャリア、という考え方を紹介していました。
NHKは、番組と連動したHPが充実していることが多いですが、
サキドリでも、ほぼ全文の文字起こしを番組HPから
見ることができるので、お薦めです。
昨日の記事では、女性の社会進出と
少子化対策(育児支援)について長々と書いてしまって
肝心の経沢香保子さん、森健志郎さんの話
を紹介できませんでした。

月曜の朝礼で話した内容と一部、重なりますが、
簡単に紹介します。

経沢さんの基本的思想は、
ある特定の社会像を理想とするのではなく、
個人にとって選択肢が多い社会が理想的、
とする「リベラル」です。
そういう見方からは、育児も母親が一人で抱え込むものではなく、
様々な資源を組み合わせて、自分の子供にとっての
最適な教育を試行錯誤していくプロデューサーの役割を
担うことができる社会が理想、となります。

キッズラインにおいては、シッターさんへの評価を
食べログと同じように可視化しています。
レストラン選びとシッター選びを同列に違和感を持つ人も
いるかもしれませんが、子供への教育サービス購入だけが
購入の際に完璧さを極度に要求されるのは変な話です。
結婚ですら、3組に1組が離婚するのですから、
子供への保育・教育も試行錯誤を許容する社会であって欲しいです。


森さんは、様々な場所にインタビュー記事が出ています。
EdTech=Education×Technology分野の起業家は、
オンライン教育によって、世界中の教育に変革を起こす、
経済力に関係なく、自分に合った「学び」を追求できるようにする、
という高い志を持った方が多いですが、
森さんも、「世界中のすべての人の最終学歴をスクーに変える」
という目標を掲げています。

13日に聞いた講演でも、
日本一のオンライン学習サイト、と仰っていました。
リクルート出身(たまたま、経沢さんも元リクでした)の方は
ビジョンとともに規模を追っていく傾向があるな、と感じますが、
話を盛っているな、と感じてしまいました。

会員数で言えば、日本版MOOCであるgaccoの方が多いです。
講座数が2,500となっていますが、スクーの売りは生講義にあるので、
講義時間は1時間程度のものが多く、
LEC的な講座換算だと1000講座分。
これは、LECで2か月間で新規収録している講座数とほぼ同じです。

売上規模で言っても、
プレミアムサービスの高い方が月額2000円なので、
20万人会員の1割(かなり多めの推定)の2万人が
有料会員であったとしても、毎月4000万円=年間5億弱の売上なので、
WEBデザイナーやプログラミング人材の育成・派遣・紹介の
人材ビジネスを同時並行で行っていたとしても
最大で7、8億円程度ではないか、と思います。

リアルの校舎を持っている会社との単純比較はフェアではありませんが、
TACの資格試験事業部の年間売上は100億円超、
LECでも50億円はあります。

とはいえ、ナンバー1を目指す、という強い想いは
重要ですし、森さんが話していて共感したのは、

最近、オープン・イノベーションとか、共創という言葉が
流行っているが、これらは手段・手法であって、
これらが必要となる前提として、自分たちだけ、1社の力では
実現できない、大きい志、ビジョンの存在があるべき

という話でした。
朝礼でも、この共創と高い志の話はしました。

働く母親への支援

今日は、若手経営者の話を聞く機会が2つ
ありました。午前中は、経沢香保子氏。
午後は、スクーの森健志郎氏でした。

経沢さんは、トレンダーズという20代女性向けの
マーケティング調査、商品開発コンサルなどを行う
会社を2000年に設立(個人名義でやっていたものを
法人成りした程度であったようです)し、その後
2012年に、当時、女性経営者としては最年少で
東証マザーズに上場したことで有名になりました。
現在はトレンダーズを離れ、カラーズという
子育て女性の支援会社を経営されています。
日本にベビーシッター文化を普及させる、という志の下、
Uberのように、シッターを探す人とケアできる人とをマッチングする
キッズラインというサービスを始めています。
⇒キッズラインのリンクはこちら

日本だと、ママさんタレントがお手伝いさんやシッターを
使っていることや、子供をシッターに預けて夫婦でデート、
といった話を番組内ですると、
「金持ちだから、できること」「子供が可哀想」といった
批判が来て、若干、炎上してしまうことがあります。
しかし、古市憲寿氏が『保育園義務教育化』でも書いているように、
母親へのプレッシャーを弱めていく方向で
意識改革をしていかないと、普通に子育てするのも大変なのに、
仕事との両立は余計に難しくなって、
女性の社会進出と共に出生率が下がる結果となります。

他の先進国では、女性の雇用が増えると、
当初は出生率が低下するものの、
その後は家計にプラスとなるために、第二子以降も
生まれやすくなり、女性の社会進出と出生率との間には
プラスの相関が見られるようになります。

しかし、日本では、このV字回復が起こらず、
出生率が下がり続けるのでは、という懸念があります。
1つは、そもそもM字カーブがあまり解消されず、
出産・育児をする女性はいったん退職して
その後は仕事復帰しても、パートなどの賃金が低い仕事か、
派遣のように継続性に不安のある非正規雇用となるケースが多いこと。
もう1つは、仮に、M字カーブが解消されたしても、
仕事と育児を両立できる環境が整っていないために、
バリキャリで独身か、専業主婦で最大2人子育て、という
極端な二者択一しか選択肢がない社会になる危険性。

筒井淳也氏が新書『仕事と家族』で書いていたのは、
日本はアメリカ型(グローバル競争タイプ)と
オランダ型(北欧の福祉国家タイプ)のいずれにも入れない
中途半端な位置にいる、という現実です。

アメリカは男女平等が最も進んでいて、
出産後もすぐに女性が仕事に復帰し、
子育てはシッターであったり、保育施設でケアする体制が
整備されています。このため、女性でも管理職や経営者として
活躍している人が多くいますし、経済的にも恵まれているので、
子供も2人、3人いることが多いです。
もちろん、移民が出生率を高めている側面はありますが、
移民抜きでも、人口維持できる程度の出生率にはなっています。
(格差が広がっている、という問題は措いておきます)

これに対し、オランダでは、
女性の仕事の場として、介護や育児などの業界で
国の予算を使って、公務員として多くの女性を採用しています。
オランダでも、出産・育児を契機に企業を辞める女性は多いようですが、
その後の復帰場所として、比較的給与が良く、安定している
介護・保育施設の職員(身分は公務員)というルートが確立されています。
これによって、女性の社会進出と出生率維持を両立させています。

日本は、高齢化が急速に進むので、
後者の道を選ぶべき、とも思えますが、
国家財政が逼迫している状況下では、
公務員として介護職、保育士を採用し、給与を払い続ける
=社会保障費として、高齢者向けの年金のみならず、
そのケア人材への給与を増やす、余裕はないのでは、
という問題があります。
北欧では、財政問題の解決のために消費税が活用されています。
しかし、日本では、来年4月の2%増税すら怪しくなっていますし、
「保育園落ちた、日本死ね」ブログに象徴されるように、
国の予算の使われ方への不信感が根底にある以上、
消費税を上げることは難しいのではないか、と思われます。

贅沢税として、宝飾品、高級時計のような、
一部の富裕層だけが購入する商品の消費税を上げる、
という話も出ますが、税率を40%とかにしない限り
大した税収増にはなりません。
軽減税率が議論されたときにも、どうせ税率を変えるなら、
食料品は3%に戻せばよい、という意見も出ましたが、
税収ダウンがあまりにも大きく、すぐに消えてしまいました。

結局、いったん確保した税金を減らす、という判断は
官僚の抵抗も大きく、実行が困難です。
法人税の減税も、外形標準課税の導入によって
埋め合わせを確保した上で、少しずつ%を下げているだけです。

以上、経沢さんの話に入る前に、前提の話を長々と書いてしまいました。

経沢さん、森さんの話は明日付けの記事で書きます。
2016年もあっという間に2か月が
過ぎようとしています。
10〜12月のGDPがマイナス成長で、
特に個人消費が弱い、という報道がありましたが、
今月は例年よりも1日多いので、
BtoCで、お客さんから日銭が入ってくる
サービス業では一息ついた、というお店も多かったのではないか、
と思います。

ちなみに、4年前の2月29日に何を書いていたか、
を見てみると、
資格取得の効用」としてYahoo!トピックスで
資格が扱われていた、という話を書いていました。
最近は、資格に対するネガティブな記事を見ることが多いですが、
労働力人口が減っていく中で
生産性を向上させるためには、
外部労働市場の活性化が必要、と言われます。
そして、そのための施策として
①能力開発・能力評価制度の整備
②マッチング機能の強化
③良質な雇用機会の創出
などが挙げられますが、
①企業固有のスキルではなく、業界標準の知識は
資格(民間検定も含む)に集約されることが多いですし、
②転職斡旋の人材ビジネスにおいては、個別カウンセリングの他に、
資格・スキルの修得を促すことがよく行われます。

なお、③は、サービス業、介護、建設などの労働集約分野における
魅力ある職場づくり、が政策課題として言われています。
※以上の議論を詳しく知りたい方は、
 平成25年版の「雇用政策研究会報告書」を
 是非、見て欲しいです(概要版はこちら


さて、今日は、アメリカで第88回アカデミー賞が
発表され、5度目にして
レオナルド・ディカプリオ(41歳!)が
主演男優賞を受賞した、というニュースが大きかったですが、
国内では、以下のニュースに着目しました。

<「電波停止」発言への批判会見>
 ⇒リンク先はこちら
それほど長い記事ではないので、
ぜひ、リンク先の記事を読んで欲しいです。

基本的知識として、
高市大臣が電波停止の根拠とした放送法4条は
1項で、放送事業者の義務として

・公安及び善良な風俗を害しないこと
・政治的に公平であること
・報道は事実をまげないですること
・意見が対立する問題は、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること

という4点を定めているところ、
政治権力が「政治的に公平」であるか否かを審査する、
というのは報道の自由への制約になる恐れがあるので、
4条については倫理規定という解釈が定説です。

権力が放送事業者へ具体的な法的義務を課す法規範性
を4条に認める解釈は、
憲法21条に反する、と言われています。

日本では抽象的違憲審査制は認められていないので、
放送法の解釈そのものを司法の場で争うことはできず、
この定説を裁判所が認めてくれるか否かが
司法の場に持ち込まれるのは、
どこかのテレビ局やラジオ局が
政治的に「不公平」な報道を繰り返し、その結果として
時の政権が電波停止を命じなければなりません。

もちろん、そういった事態は起きにくい
(=その前の段階で萎縮効果が働く)ので、
今回のような記者会見を開いて
反論しておくこと位しかできないわけですが、
こういうリベラルなアクションを地道に応援していきたいと思います。

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